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Tiger's eye タイガーズアイ(4)
中に含まれる繊維状の内包物によって猫の目の様な細長い輝きを生じる。 この効果を「シャトヤンシー」と言い、フランス語で猫を意味する言葉と、猫の目な様にキララと光ると言う言葉を組み合わせて名づけられた。 タイガーズアイを加熱することによって褐鉄鉱の粒子が化学変化を起こし、オックスブラッド(牛血石)と呼ばれる赤鉄鉱に変わる。 これを塩酸に入れておくと色が薄くなり、キャッツアイそっくりのグレーがかった緑色になる。 キャッツアイの模造品として出回っている事がある。
カボション 虎目石 11mm×9mm South Africa誌稀京兵
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Tiger's eye タイガーズアイ(3)
タイガーズアイ(1)参照
Na2(Fe,Mg)3Fe2Si8O22(OH)2 虎目石 South Africa 5~5.5誌稀京兵
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Serpentine サーペンティン(1)
蛇紋石から出来ている岩石を蛇紋岩と言い、地殻の深部で生成したものが断層帯に沿って地表近くに上昇してきたと考えられており、実際に蛇紋岩の生成地には断層帯が存在する。 海外には黄色ないし黄緑色半透明な蛇紋岩があり、軟玉の代用品として彫刻などに用いられるが、普通に産出する蛇紋岩は暗緑色で透明感のない、油脂光沢とすべすべする触感を持つ。 蛇紋石は常に塊状か繊維状で、肉眼的結晶はない。 「Serpentine」と言う言葉は、ラテン語の「蛇」に由来する。
(Mg,Fe)3Si2O5(OH)4 蛇紋石 South Africa 2.5~3.5誌稀京兵
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Sugilite スギライト(1)
山口大学の村上充英氏が、瀬戸内海の岩城島の岩石研究を師の杉健一教授より引き継ぎ、その中の鶯色の鉱物を新鉱物「杉石」として1977年に発表した。 後に南アフリカのマンガン鉱床からも発見されている。 欧米諸国では「スギライト」の他に、「ラブライト」、「ローヤルアゼール」と呼ばれる。 宝石として用いられるのはピンク色、紫色。 紫色はマンガンに起因する。 チャロアイト、ラリマーと共に、世界三大ヒーリングストーンの一つとされている。
KNa2(Fe,Mn,Al)2Li3Si12O30 杉石 South Africa 5.5~6.5誌稀京兵
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Barite バライト(1)
重元素バリウムが主成分なので、小さな標本でもずっしりと重い。 合わせて結晶しやすいことから和名が「重晶石」と名付けられた。 バリウムの鉱物としては、他に炭酸バリウムの鉱物があり、毒重石と言い、有毒な鉱物である。 主成分のバリウムは、本鉱より1770年代に新元素として発見された。 写真の様な菱餅状の結晶が一番普通に見られる。
BaSO4 重晶石 South Africa 3~3.5誌稀京兵
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Diamond ダイアモンド(1)
炭素からできている元素鉱物である。 ダイアモンドのほとんどはキンバレー岩と言う岩石の中で生成される。 ダイアモンドの採掘は、このキンバレー岩を破砕し、この中からダイアモンドを選別するため、母岩に入ったダイアモンドの標本はほとんどない。 この標本も、キンバレー岩にダイアモンドが接着されている。 ダイアモンドは灰色、黒色のものが多く、これらは工業用として使われ、黄色、紅色、紫色、緑色などの有色で美しいものは宝石として加工される。 日本ではまだダイアモンドは発見されていない。
C 金剛石 South Africa 10誌稀京兵