CADAN Art Channelは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN)とミューゼオ株式会社による現代アートの番組です。
シリーズ「画廊放浪記」第18回は、2022年4月5日(火)から24日(日)まで大野綾子個展「みどりは草の色カマキリの色」を開催しているCADAN有楽町を訪問。
彫刻家の大野綾子さんと美術史家の榎本佳さん、KAYOKOYUKIオーナーの結城加代子さんのトークを配信します。
画廊放浪記#18 | 大野綾子個展「みどりは草の色カマキリの色」|大野綾子×榎本佳×結城加代子
大野綾子さんはこれまで一貫して石を扱い、彫刻作品を制作してきました。新作「みどりは草の色カマキリの色」は大野さんの3歳になる子供の言葉に端を発しているといいます。硬くて重い石でありながら軽快さを併せ持つカマキリは、重力や時間といった束縛を解放し、まるで未知のものに遭遇したかのような感覚にわたしたちを誘います。一方で、深岩石から彫り出された草やカマキリの痕跡は気が遠くなるほどの長い時間と強固な物質性を思い出させます。
今回の配信では、大野さんの10年間の作品を振り返りながら、表現の変遷や今後の石彫における可能性、大野さんの作品の特徴でもある軽さと重さ、自由と束縛、立体性と平面性などの「相反するイメージの共生」についてお話を伺います。WEB会議ツール「Zoom」を使用し、配信中に質問も受け付けます。お見逃しなく!
登壇
大野綾子
彫刻家。1983年埼玉県生まれ、同県在住。女子美術大学芸術学部立体アート学科卒業後、東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程修了。
主な展覧会に、個展「ショーケースギャラリー 大野綾子展」横浜市民ギャラリーあざみ野(神奈川、2020)、「タイムライン —時間に触れるためのいくつかの方法」京都大学総合博物館(京都、2019)、個展「さかなのような人」KAYOKOYUKI(東京、2018)、「所沢ビエンナーレ[引込線]2017」旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉、2017)、「Reborn-Art Festival 2017 -Do sculptors Dream of electric car (TOYOTA prius) XYZ collectiveキュレーション」GALVANIZE gallery(宮城、2017)、「leave」秋山画廊(東京、2017)など。「第7回大黒屋現代アート公募展」大賞受賞(2012)、個展「さかなとして浸かる」板室温泉大黒屋 (栃木、2013)を開催。美術講座「暮らしの中にみるかたち」練馬区立美術館 (2014、東京)にてワークショップを開催。小豆島 千軒海岸(香川)、相模原公園(神奈川)、翠ヶ丘公園・須賀川(福島)などに作品設置。
榎本 佳
美術史家。1981年金沢市生まれ。2005年、金沢美術工芸大学大学院工芸科修了。2022年、東京芸術大学大学院芸術学修士過程修了。研究分野は近代日本彫刻史、工芸史。
結城 加代子
KAYOKOYUKIオーナー、ディレクター。1980年新潟県生まれ。2011年にKAYOKOYUKIを設立。2015年に駒込駅徒歩2分の古い建物をリノベーションしギャラリースペースをオープン。現代アートに関する展覧会などの企画やアーティストのマネージメントを行い、国際的なアートフェアにも参加している。http://www.kayokoyuki.com/
画廊放浪記#18|大野綾子個展「みどりは草の色カマキリの色」|大野綾子×榎本佳×結城加代子
日時:2022年4月16日(土)10:00-11:00
参加費:無料
主催:日本現代美術商協会(CADAN)
企画協力:KAYOKOYUKI
運営:ミューゼオ株式会社
大野綾子個展「みどりは草の色カマキリの色」
会期:2022年4月5日(火)〜4月24日(日)
営業時間:火-金曜日 11:00-19:00 / 土曜日・日曜日 11:00-17:00 定休日:月曜日
会場:CADAN有楽町 東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F
主催・企画:KAYOKOYUKI
シリーズ「画廊放浪記」とは
ギャラリーはアーティストのマーケットを開拓し美術史のなかに着地させる役割を担っています。その土台となるのは他でもない、展覧会です。情報が細切れになり、コンテキストの読み取りが難しくなっている昨今。展覧会についてギャラリストやアーティスト、キュレーターや批評家が話をすることの重要性は増してきています。シリーズ「画廊放浪記」は、CADANに加盟しているギャラリーに配信スタジオを設置。ギャラリストやアーティストが展覧会について、時にはゲストを招き語ります。
CADAN Art Channelとは
CADAN Art Channelは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)とミューゼオ株式会社による現代アートの番組です。CADANには現在、若手から老舗まで国内47軒のコンテンポラリーアートギャラリーが加盟しています。世代間だけでなくキュレーター、コレクターという垣根も超え、現代アートを取り巻くプレイヤーの方々と「現代アートのいま」をオンラインで配信します。視聴者はその場で質問ができるなどのインタラクティブな仕組みも取り入れています。