トロピカルとは?

トロピカルとは「熱帯(地方)」の意味で、強撚糸で織られた盛夏用の平織り、もしくは綾織りの春夏向けの薄い生地のこと。「トロピカルウーステッド」が正式名称で、「サマーウーステッド」の別称もある。
風通しがよくサラサラとした手触りで、目付けが300g/m以下の薄手のものがほとんど。最近は合物(あいもの)のスーツにも多く採用されている。かつては熱帯地域向けにイギリスから輸出していたため、その名が付いたと言われている。
繊維は主にウール。構成は経糸緯糸ともに梳毛の双糸を用いて平織りとし、クリア加工を施して仕上げている。

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トロピカル、リネン、シアサッカー。春夏ジャケット&スーツに最適な生地を知る!_image

トロピカル、リネン、シアサッカー。春夏ジャケット&スーツに最適な生地を知る!

コットン、モヘア、メッシュなど春夏シーズンに活躍するスーツ&ジャケット生地をLOUD GARDEN(ラウドガーデン)クリエイティブディレクター 岡田亮二氏のコメントを交えつつご紹介。このガイドを参考に是非実物の質感を確かめてみて欲しい。

色と柄から考える、ジャケパン姿をよりカッコ良く見せるコツ。_image

色と柄から考える、ジャケパン姿をよりカッコ良く見せるコツ。

ビジネスの場でもよく見かけるジャケットとトラウザーズの装い。普段どのように組み合わせていますか?

今回、「色と柄」という視点で服飾ジャーナリストの飯野さんに解説していただきました。組み合わせ方がわかると、明日から洋服を選ぶのがもっと楽しみになるはず!

梳毛と紡毛の違い。あらためてスーツ生地のこと_image

梳毛と紡毛の違い。あらためてスーツ生地のこと

スーツやジャケットを仕立てる際の生地。ウールは熱伝導率が低く、吸湿性が高く、汚れがつきにくく、スーツの表地に向いた要素を数多く持ち合わせています。ヴィンテージのスーツ生地はウール100%のものが多いこと。ポリエステルやモヘアなど他の繊維を混紡する際のベースとなる繊維はウールであることからもその機能性は裏付けられています。

ウールがスーツの表地に向いている理由をもう一つ。ウールは羊の種類、糸、生地の構成などによって多彩に表情を変えます。

毛織物には梳毛糸を使って織られたものと紡毛糸を使って織られたものとがあります。両方とも繊維はウールですが、紡績方法および糸を撚る方向が異なっており生地の持つ特性は非常に異なっています。

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「平織り・綾織り・朱子織り」の特徴と違い。三原組織を考える

私たちが普段身に付けている服には、織物と編み物とがありますが、その織物のほとんどは3つの組織から成り立っているってご存知でしたか?以前、ご紹介した「ギャバジン」についての解説記事で、度々出てきた「綾織り」という言葉が気になって調べてみると、「三原組織(さんげんそしき)」というワードが出てきました。一見変わったような生地でも、実はこの三原組織いずれかの変化形らしいのです。

その三原組織とは、経糸に緯糸を通していくことで作られた基本の織り方3種、①平織り②綾織り③朱子(しゅす)織りです。

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春夏ジャケットの選択肢に「アイリッシュリネン」という贅沢を。特徴と種類、お手入れ方法を解説!

スーツ・ジャケットをオーダーする前に知っておきたいあれこれ。連載 服を仕立てる前に知りたい「生地」のことでは、服地一つ一つの起源や特徴、お手入れ方法などを詳しくお届けします。

暑くなってくると気になる服地「リネン」。自然な風合いで、衣類だけでなく生活用品の中でも使われる親しみやすい生地の一つです。そんな身近な存在のリネンですが、産地によって様々な種類があり、その中でも最上級に君臨するアイリッシュリネンは「今でもかなりの高級品」なんだそう!

ジャケパンに華を添える春夏のストールやネクタイ、ソックス。倉野路凡の美しい小物たち_image

ジャケパンに華を添える春夏のストールやネクタイ、ソックス。倉野路凡の美しい小物たち

会うたびに異なる色柄のストールを巻いていたり、トラウザーズの裾からカラフルなソックスがチラりと見えたり。初対面の人でも、特にファッションの話をしようと思っていない人でも「それ、キレイな色ですね」と自然に言わせてしまう。

倉野路凡さんの小物使いは、人の緊張感を解いてパッと明るくしてくれる。

長年、服飾ジャーナリストとしてクラシッククロージング業界で活動し、2020年には『The three WELL DRESSERS』を執筆。日本のテーラー界でも名が知られており、倉野さんに取材をしてもらいたいと依頼がくるほどだ。

今回は、そんな倉野さんに春夏に使う美しい色柄の小物コレクションを紹介してもらった。ページ後半では、倉野さんのファッションルーツの鍵となるアイテムも登場。

いつだったか「もし僕が道端で倒れても、可愛いモノを身につけていれば助けてもらいやすいでしょ?」と笑いながら話されていたのを思い出す……。コレクションを見ると、その冗談も的を得ているような気がしてくる。

ご当地インク×万年筆イラストで全国旅気分。万年筆画家・サトウヒロシが描く「群馬県」編_image

ご当地インク×万年筆イラストで全国旅気分。万年筆画家・サトウヒロシが描く「群馬県」編

その土地ならではの風景や美味しい食べ物などをイメージして作られる「ご当地インク」。思い出として、行った証として手に入れる。もちろんそれもいいけれど、色のイメージを再現された「絵」を見て、そこから旅の計画を立ててみるのはいかがだろうか?

初回に引き続き、SNSやYoutubeなど多方面で活躍されている万年筆画家・サトウヒロシさんに、ご当地インクを使ってその土地の名産品や観光名所などのイラストを描いてもらった。

今回ご紹介するのは、群馬県館林の「三田三昭堂」。

サトウヒロシさんが描く旅の素敵なワンシーンとともに、作り手の想いを載せて巡るご当地インク旅。いざ行ってみましょう!

照明デザイナー遠藤道明さん「太古から存在するオレンジ色の光が人を癒すんです」 連載:あかりと暮らす#01_image

照明デザイナー遠藤道明さん「太古から存在するオレンジ色の光が人を癒すんです」 連載:あかりと暮らす#01

時にはドラマチックに、時にはロマンチックに。椅子と同じくらい、もしくはそれ以上に照明は空間を変える可能性を秘めています。

照明をメインとしたデザインカンパニー「ディクラッセ」代表の遠藤道明さんは、光の色や光の陰影を大切にして照明などをデザインしています。例えば、木漏れ日のモチーフに影をデザインした照明「Foresti」、シェードに反射した光が天井に向かって広がる「onda」。

家電量販店に電球や照明を買いに行った際、目がチカチカした経験はありませんか?遠藤さんが作る照明はまったくそんなことはなく、むしろ光に包まれるような感覚を覚えます。それはたくさんの照明が吊り下がっているディクラッセのショールームでも変わりません。なにが違うのでしょう。

照明との付き合い方を考えるべく、連載「あかりと暮らす」では遠藤さんがインスピレーションを受けたという欧米のあかりを取り上げます。

第一回はイントロダクションとして、遠藤さんが照明をなりわいにしようと思った最初の一灯、日本の照明文化などについてお話を伺いました。癒しの光はワット数を下げれば作れる、というわけではなさそうです。