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エドワーディアンのステンドグラス
1900年頃という珍しい時代の英国のステンドグラス。市場に出るのは1930年頃のものが多く、もしくはビクトリアン(1890年頃)のものだからだ。これ以外に見たことがない。 ビクトリアンのステンドグラスで見る、まるい「ブルズアイ」ガラスがついているが、デザインは幾何学模様でモダンさがあり、微妙な時代の変化が表れているのが興味深い。 ブルズアイは吹きガラスで、裏側から見ると吹き口が想像できる。昔は丸いガラス窓もこの技法が行われていたものも。そして、このブルズアイが多いステンドグラスは高いし珍しいけど、ふんだんに使われている。 何より、このデザインはなんだか天体の動きっぽくて気に入った。昔の住宅で2枚セットで使われていたもので、1枚は売り切れていた残りの1枚。 こういう、実用的ではないが高価で大きいものを置くと豊かな時間を感じる。ゆらぎのある色ガラスに、秋冬の傾いてきた赤みがかった日が差し込むときがもっともステンドグラスが美しく輝く時間。ずっと見ていられる。 ※専用の脚は別のアンティークショップで購入 #ステンドグラス #イギリス #アンティーク
ステンドグラス 満月アンティーク 2015ofugutan
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エドワーディアンのオークのキャビネット
エドワーディアン時代のオークの収納棚。オークはイギリスの象徴にもなるほどで、英国アンティーク家具ではスタンダード。 重厚で硬く、重いのが特徴。このキャビネットも小さいが無垢材なので持ち上げられない重さである。 キャビネット自体は珍しくないが、このサイズでこんなに細かく棚板がついてるのはレアで、ディスプレイケースに最適だと思った。 世の中の珍しいものを集める「驚異の部屋」の時代が衰退してくると、部屋全体に蒐集物を並べるのではなく、キャビネット内に作るのが主流になった。まさにキャビネット・オブ・キュリオシティである。 よって蒐集物の中でも小さなものをこの中に収めている。上段は海外旅行のおみやげ、中断は宝飾品、下段は化石類などとコーナーをわけている。 ちなみに、アンティーク家具にはよく古艶(patina)という用語が使われるが、patinaとは、ラテン語で「古さの持つ味わい」、「時を経て刻まれた風合い」のこと。 この家具からもそれがとても感じられる。なお、オーク家具で珍重される虎の様な模様(虎斑とらふ)が上部の縁に見られる。
キャビネット 神戸家具 2015ofugutan