テンシュテット/マーラー交響曲第1番巨人

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テンシュテットはマーラーシリーズを後年再録していますがこれは1970年代後半収録のもので、青年の懊悩・屈託に触れたこの第1番は過去所謂ユダヤ系指揮者による底深い情念すらほとばしらせる名演が多いのですが後年生を貪るように燃焼するケースも垣間見せたテンシュテットはこの盤では比較的節度のあるというかイギリスのオーケストラ故もあって抒情性すら香らせています。「コクのある上品な・・(評論家 諸井誠氏)」演奏なのかもしれません。クライマックスの終楽章もオドロオドロしく終結するのではなく自然の流れにまかせた佳演であります。

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