チック・コリア、リターンツーフォーエヴァー

0


時代に左右されない独創性と高い芸術性
2014年10月5日に日本でレビュー済み
学生時代、LP発売と同時に手に入れ、これまで聴いたことのない新しい音楽に感動しました。ただ珍しい音楽ということではなく、高い音楽性と技術に裏打ちされたジャズ・ボッサ・クロスオーバーの歴史的名盤です。この作品と同時期のクロスオーバー系CDと並行して購入し、聴き比べましたが、他方は音作りもテンポや曲想も、もはや古く隔世の感がありました。しかし、この作品は今聴いても新しく、そして素晴らしいものです。この作品で一気に注目されることになったチックコリアの天才的ジャズピアニストとしてのその後の経歴は、大きくまた豊かに変化していきますが、この作品がなければ今のチックコリアは無いといえるでしょう。そんな衝撃的かつエポックメイキングな一枚。しかもコケ脅しでない地に足のついた高い芸術性のある作品なのです。40年ぶりにフルアルバムを聴きなおして、また新たな感動を覚えています。

Default