「硫黄島からの手紙」2006年アメリカ映画

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「硫黄島からの手紙」2006年アメリカ🇺🇸映画 クリント・イーストウッド監督
予告編
https://youtu.be/0x54bOTdJA0

 名匠クリント・イーストウッド監督による、完全なアメリカ映画でありながら、セリフはほとんどが日本語と云う映画。日米の1945年硫黄島の戦いを日本側の視点で描いた作品です。
 無駄な玉砕行為、理不尽な部下に対する体罰を禁じた渡辺謙演じる栗林陸軍中将。ロサンゼルス五輪の馬術金メダリストで、怪我をした米兵の救護を行い、敵味方も命の大切さは同じ事を説く伊原剛志演ずる西陸軍中佐。この2人はアメリカでの生活歴もあり、旧弊からの日本軍人像を打破した、かなり進歩的な人物として描かれます。
 一方上官から強制されて、「天皇陛下万歳」と叫びながら自決していく兵士たち。日常行われていた私的制裁。不条理な憲兵の市民迫害などあの時代の日本の負の部分も盛り込まれています。
 私はこの映画を観たのは2回目ですが、この栗林と西を初めとした、多くの有能な人材を先の戦争で失ってしまった事を毎度惜しく思います。やはり「生きてこそ」なのです。

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