ドラマ-脚本の世界- 1979.10月号

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特集・'79秋期テレビドラマ新番組作品集

西部警察 無防備都市・前後篇 永原秀一
☆作者ノート
「どこまでアクションをエスカレートさせれば気が済むんだい?」と、多少の侮蔑を込め、あきれ顔で聞かれることがしばしばあるのだが、そんな時、僕は曖昧なヘラヘラ笑いを浮かべ、口ごもってしまう。
 たしかに、NTV「大都会」ではシリーズの回を追うごとに、僕と仲間たちはビックリするほどの弾丸と爆薬を消費し、各種銃器や兵器を登場させ、死体を量産、車をポンコツにしてきた。おそらくこの新シリーズも同様で、「暴力番組」のレッテルをいただくに違いない。それでも性懲りなくエスカレートさせるのみである。
 ある種の人間たちと彼等の生きている時代を描くのに、暴力ほどふさわしい手段はないのだから。それは同時に、観てる人の眠っている欲望を解放するかもしれないが故に、あまり教育的だとは言えない。
 曖昧に笑い、口ごもってしまう所以である。

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