-
Palaeontological Association Field Guides to Fossils:Number 7:Fossils of the upper Ordovician
英国のオルドビス紀後期に関するフィールドガイドです。Scotland、England、Walesと広い範囲が対象であり、三葉虫専門書ではないので、三葉虫以外の生物に関しての情報も多いです。詳細な解説と化石の白黒写真とイラストが分類毎に載っている構成です。三葉虫に関しては、図鑑としてみるほど多くの種類は網羅されていませんので、種類に関する情報がメインと言って良いです。三葉虫も分類毎に更に分けられて解説されています。
David A. T. Harper,Alan W. Owen Palaeontological Association Field Guides to Fossils:Number 7:Fossils of the upper Ordovician 0-901702-57-9 EnglishTrilobites
-
化石の写真図鑑―完璧版 (地球自然ハンドブック)
Fossils(Eyewitness Handbooks)ISBN:978-0863189210(1994)の訳書として日本で発刊されました。当時、写真主体でデザイン的に優れている図鑑は無く、この様な斬新な図鑑が登場したのが新鮮で、思わず他のシリーズの図鑑まで全て揃えてしまう位に気に入っていました。世界各地の様々な化石500種600点余りが載っており、Muuseoの様にレア度に当たる「産出頻度」まで記載されています。三葉虫も今では採取できない古い種類も多く、20種類ほど選定されています。2002年にHandbooks: Fossils: The Clearest Recognition Guide Available (DK Smithsonian Handbook)ISBN:978-0863189210という事実上の改訂版が出ています。
Cyril Walker,David Ward 化石の写真図鑑―完璧版 (地球自然ハンドブック) 4-529-02660-4 JapaneseTrilobites
-
古生態図集・海の無脊椎動物
無脊椎動物の古生物を解剖学的な見知を持ってイラスト化して解説された書籍です。福田氏の手書きのイラストは繊細で、化石だけでは平面的で分かり難い古生物の体の構造を極めて鮮明に描かれており、理解を深められます。原生動物、海綿動物・古杯動物、といった具合に分類毎に項目がたてられており、三葉虫類に関しても多くの紙面が使われています。軟体部化石からの付属脚の構造や感覚器官や眼の構造など他の書籍では細かく触れられていない体の構造が理解できます。三葉虫だけでなくても古生物学に興味があるのであれば、非常に有用な書籍であり、これだけ深い内容を日本語で見る事が出来るのが有難いです。
福田 芳生 古生態図集・海の無脊椎動物 4-7610-0596-3 JapaneseTrilobites
-
世界の三葉虫 (進化生研ライブラリー1)
日本語で記載されている貴重な三葉虫専門書で、国内の多くのコレクターが参考にした図鑑です。発刊された1990年代は、まだ三葉虫に関する情報が今ほどありませんでしたので、系統的に分類され、写真と説明文が入った本書は欠かせない存在でした。標本は今となっては、白黒写真で剖出技術の劣る当時の標本なので見劣りする標本が多いかもしれません。誤植もありますし、今とは異なる学名や分類がされているので、確かに古い情報です。しかし、当時でなければ得られなかった標本は、今では入手困難な種も多数ありますし、古い学名なども、その種の情報を得るのに有用な情報であったりします。個人的に古いコレクションが好きなのは、この本が一つの目標であったからだと思っています。表紙に描かれたDeiphon forbesiはレプリカにも関わらず表紙に採用されていますが、三葉虫の不思議な形態を現すに十分であり、選者の意図が伝わってきます。この本に登場する標本は、(財)進化生物学研究所の所有で、世田谷区上用賀にある東京農業大学の「食と農」の博物館で見ることができます。 【参考リンク】(財)進化生物学研究所 http://www.nodai.ac.jp/rieb/index.html
近藤 典生,吉田 彰 世界の三葉虫 (進化生研ライブラリー1) 4-7972-1530-5 JapaneseTrilobites