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Oklahoma Geological Survey;Bulletin 110:Cambrian-Ordovician Trilobites Western Arbuckle Mountains
オクラホマ州南部に位置する西アーバックル山脈は、13億年前の先カンブリア時代からのアメリカでも最もフル地層が残る事で知られます。アーバックル山脈産といえば後のシルル紀の白い陶器の様な三葉虫がコレクターにも馴染みがありますが、この書籍はそれより前のカンブリア紀からオルドビス紀にかけての三葉虫について纏められています。末巻に標本写真が載っているのですが、完全体が産出するような産状ではなく、頭部や尾部だけの部分化石として産出する様です。科毎に纏められており、他のエリアに遜色ない多様な種類が産出していたことが分かります。産出種は詳細に別紙の地質図に記載されており、一般には理解が難しい詳細なデータが残されています。
James H. Stitt Oklahoma Geological Survey;Bulletin 110:Cambrian-Ordovician Trilobites Western Arbuckle Mountains - EnglishTrilobites
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BRITISH CHEIRURIDAE(TRILOBITA)
「英国のチェイルルス科の三葉虫」という論文で、時代を問わず英国のチェイルルス科の三葉虫の解説がされています。コレクターにも人気がある種類が多い反面、産出量が少ない事で知られるチェイルルス科の仲間ですが、英国産もキャラクターが豊富なのがこの論文から見て良く分かります。Ktenoura,Xylabion,Sphaerexochusなどの希少種に加え、あのDeiphonも多くの写真と共に解説されており、 流石は現地の書籍だけあります。書籍としては、やや古く入手が難しいのですが、図鑑などでは得られない詳細な種の情報が載っており、チェイルルス科一つとっても非常に奥深い世界なのだと実感できます。
P. D. Lane BRITISH CHEIRURIDAE(TRILOBITA) - EnglishTrilobites
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Late Upper Cambrian Trilobites from the Gola Beds,Western Queensland,Bulletin112
オーストラリア、クイーンズランド州のブーリア(Boulia)と呼ばれるエリアからカンブリア紀後期の三葉虫に関する論文です。カンブリア紀クイーンズランド州産といえばXystriduraが知られますが、この種について何か書かれているかと思い入手した書籍ですが、全く別の産地の様です。勿論、この産地の標本など見た事が無く、論文だけの世界の様です。Ptychopariida(目)やAgnostida(目)など産出する三葉虫は、部分化石に限られ、聞いた事の無い種類ばかり載っています。
J.H. Shergold Late Upper Cambrian Trilobites from the Gola Beds,Western Queensland,Bulletin112 - EnglishTrilobites