Kendallina greenensis

0

カナダのマッケイグループ (McKay group) のケンダリナ・グリーネンシス (Kendallina greenensis) です。

胸棘の目立たない、細長くすらっとした体型をしております。一見、地味で見分け難い種に見えます。ただ、マッケイの各種Orygmaspisなどの類似種は、幅広であったり、多かれ少なかれ胸棘を持っていたりする為、マッケイの中で比較してやれば、逆に同定し易い種であります。

この標本ではやや分かりづらいですが、尖った頬棘を持つ事も、本種の特徴の一つです。より細かく見れば、頬棘の根本がやや太く短めの本種と、根本から細く長い、ケンダリナ・クラシテスタ (K. crassitesta) という種が居るようです。

Default
  • File

    Trilobites

    2023/06/09 - 編集済み

    2種あるKendallinaですが、[Palaeontographica Canadaana No,35]の標本でも明瞭な個体が無く、比較が難しいですね。私の所有個体やAMNHなど数少ない良質な個体でも、見ているうちに違いが分からなくなってきましたね。頬棘も微差程度な気もしますし、頬棘が無い、この個体が同定できている事を考えると体形が決定的要素なのかもと思うのですが、同書籍の個体を見比べちても種を分ける程の違いなのかな、なんて思ってます。

    返信する
    • 今回この標本を調べる際、Trilobitesさんの図鑑を参照しにいき、Kendallinaは2種いるという事をはじめて知りました。他のウェブ上の個体なども見て回ったのですが、確かにgreenensisの方がちょっと棘が太い気がしますが、個体差レベルであるようにすら見えますね。

      私のこれは頬棘以外で判断するしかないですが、私には当然ムリで、この標本の同定はご承知の通りクリス氏に依ります。今度彼から標本を買う機会が得られれば、ちょっと判別法など聞いてみようかなとか考えてもいます。(その氏の事でお伝えしたい事があったので、大した情報でもないのですが、メールさせていただきますね)。

      返信する