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瑪瑙浜の水入り舎利石/メノウ
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらはまさかの2つ目となる水入り舎利石。 袰月エリアに続き、今回は瑪瑙浜エリアで採取しました。 大きさは直径6㎜程度と袰月個体より小さいですが、透明度はこちらの方が高く内部の気泡が視認しやすいです。 実は現地では水入りだということに気付いておらず、帰宅後の選別作業中にようやく気が付きました。 内部に白濁核らしきものが確認できたためよく観察したところ、その正体は溶液に浮かぶ小さな気泡だったのです。 LEDライトで照らさずとも気泡の動きが見えた時は思わず感動してしまいました。 https://www.instagram.com/reel/C5RuwAfhC-F/?igsh=MTh3MDF2dHhraXg1ZQ==
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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瑪瑙浜の"白花豆"舎利石/メノウ
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらは1㎝ほどの大きさの面長な舎利石。 側面に欠損したような凹みがありますが、割れた訳ではなく形成時からこのような形状だったようです。 このように形が個性的なもので、初見の印象が白花豆でした。 豆型の個体は数あれど、ここまでテーマ性が明確な舎利石はそうそう見つけられません。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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綱不知海岸の高温石英/ベータクォーツ
青森県の今別町で舎利石探しの傍らに採取した高温石英です。 普通 "水晶" あるいは "石英" と聞いて真っ先にイメージする姿というと、恐らく先端の尖った六角柱の結晶が殆どだと思います。 しかし彼らのように柱面を著しく欠いた特徴的な結晶形の者も存在します。 それが約573~867℃の高温条件で晶出した『高温石英』です。 今別の海での遭遇率はうんと低く、そういった意味では舎利石よりも貴重な存在です。 思えば私が舎利石拾いを始めたのはホームグラウンドである近所の海岸で高温石英を採取していたことに端を発します。 波打ち際の砂利溜まりで高温石英を拾い集めていたときのこと。 ごくごく稀に『表面がブツブツ』『内部に半透明の核を有する』不思議なメノウを発見することがあったため選別して集めていました。 後に詳細を調べたところその特異なメノウは舎利石であることが判明。 感銘を受けた私は舎利石の本場である青森県今別町へ足を延ばすに至ります。 そして憧れの地で舎利石を採取する中、ごくごく稀に遭遇する特異な石英…。 まさかこんなところでも高温石英を拾い集めることになるとは思いもしませんでした。 遠く離れた地でもこの見慣れた両錘十二面体と対面できるのは本当に嬉しいです。
鉱物標本 7 SiO₂ 青森県テッツァライト
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瑪瑙浜の眼球舎利石/メノウ
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 この舎利石は葡萄の実のような球形でなおかつ天眼のある個体。 天眼の部分には角膜を思わせる膨らみがあるため小さな眼球のようです。 こちらから観察していると常に見つめ返されているような、そんな錯覚を覚えます。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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瑪瑙浜のゼリービーン舎利石/カーネリアン
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらはゼリービーンのような姿をした飴色の舎利石。 湾曲した独特のフォルムはソーセージのようにも東京ばな奈のようにも見えます。 柿の種らしさもありますがあちらよりも輪郭が丸っこく厚みがありますし、何よりその甘美な色艶からしてやはりゼリービーンの方がしっくり来ます。 やや分かりにくいですが白色の天眼の入った当たり仕様です。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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H海岸の高温石英/ベータクォーツ
とある海岸で採取した高温石英です。 波の作用で摩耗が進んでおり、角が落ちたり完全な球形となった結晶がほとんどです。 ここに形の良いものだけを厳選しました。 普通 "水晶" あるいは "石英" と聞いて真っ先にイメージする姿というと、恐らく先端の尖った六角柱の結晶が殆どだと思います。 しかし彼らのように柱面を著しく欠いた特徴的な結晶形の者も存在します。 それが約573~867℃の高温条件で晶出した『高温石英』です。 H海岸は高温石英の産地としてはまったく無名の地。 ですが周辺の地質環境から見て高温石英が発見できてもおかしくないと思い調査をしてみたのでした。 結果はこの展示のとおりで、ここでもまた素晴らしい結晶に出会うことができました。 一粒だけ気になる個体があり、なんと結晶内部に黄色く蛍光するインクルージョンを内包していたのです。 水磨作用により表面が磨りガラス状になっているため内部を覗き見ることができませんが、たしかにブラックライトに反応する包有物が確認できました。 真っ黒な個体に続き、今度は蛍光物質を含む高温石英の発見ときました。 国産の高温石英も奥が深いです。
鉱物標本 7 SiO₂ 日本テッツァライト
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袰月海岸のビタミン舎利石/カーネリアン
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらはみかんを剥いたような白い薄皮が残る舎利石です。 これまで採取した舎利石の中では最大級にして綺麗なオーバル型のカーネリアンです。 薄いですがオレンジ色をしておりコロンとした形も相まって肝油ドロップのようです。 指で摘んで眺めているとそのまま口に放りたくなるくらい美味しそうな質感です。 舎利石は、心のビタミン、見るサプリ。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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瑪瑙浜のしずく舎利石/メノウ
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらはなんとも瑞々しい姿をした舎利石。 片端が細った独特なフォルムは虚空に放たれたひと雫のようであります。 きっと寒空のもと海辺を探し続けた汗の結晶なのかもしれません。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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瑪瑙浜の"水晶餃子"舎利石/メノウ
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらは水餃子らしき形をしたもっちりぷるりとした質感の舎利石。 完全な球形ではなく端をつねられたかのような特徴的な耳が突き出ています。 皮の部分が透明感を帯びており、内部に詰まった餡が透けて見えます。 本来なら舎利石は真球型に近いほど価値が高く尊ばれるようですが、このようなイレギュラーな形も見る者を楽しませてくれます。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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舎利石/釈迦の遺骨の代用品
舎利石は青森県東津軽郡今別町の海で採取できる特別なメノウです。 名前にある「舎利(しゃり)」とは仏舎利、すなわち釈迦の遺骨のことを指し、サンスクリット語で遺体を意味する“シャリーラ”を語源とします。 仏教の開祖であるお釈迦様ことガウタマ・シッダールタは紀元前に入滅されました。 その後に残された遺骨や遺灰は紆余曲折の果てに細かく分骨され世界各地の仏教寺院へ納められたと伝えられます。 しかしいくら微量ずつとはいえ分配できる量にも限りがあります。 そこで真骨に代わる品として各々の国や土地で採取可能な玉石が用いられるようになりました。 そんな聖遺物の代用とされる舎利石。 舎利石が生成されるのは溶岩の中です。 まず溶岩が地表近くに上昇すると、溶存していた火山性ガスが減圧作用により発泡し大小様々な気泡が生じます。 その後,冷却固化すると気泡だった箇所は空洞となり、やがてその内部がシリカに富む溶液で充填されます。 溶岩は地下深くで高温高圧となっているため、様々な元素が溶け込み混然一体となった地獄の大鍋状態です。 そのため高温高圧下では溶け込んでいた物質が温度や圧力の降下に伴いそれぞれの条件で晶出を始めるため、シリカもまたとあるタイミングで溶岩中から分離し、空洞内へ滲出するのです。 その溶液も長い時間をかけて冷却・結晶化し、やがて空洞の“型”に沿った球形のメノウが誕生します。 今別の海中にはこうしてできた舎利石を含む岩塊が眠っているらしく、かつて僧侶が漁夫に海中に潜るよう頼み、舎利石を採取してもらったというお話も残っています。 岩石が波の作用で削れて行くとメノウが外界に露出し、さらに侵食が進むと完全に剥離して海中に放たれます。 そして母岩を離れたメノウは海底に沈み、さらに潮流や波によって表面を磨かれながら海岸に辿り着きます。 こうして浜辺に打ち上げられた個体が舎利石です。 よって他の海岸でも得られるような、メノウの欠片が波の作用で丸く削れた代物とはまったくの別物です。 舎利石は火山ガスが発泡してできた空洞の中に生成されるため最初から形が丸いのです。 また球形に形成されるためか不純物が中心部に凝集しやすいようで、本物の舎利石の内部には白濁した核のような独特の構造が確認できることがあります。 ここまで一般的な舎利石の特徴を挙げましたが中にはイレギュラーなものも存在します。 例えば勾玉型や蕎麦の実型、ひまわりの種型、ひょうたん型。 そしてまさに銀シャリの名に相応しい米粒型など、多種多様な形状も散見され非常に面白いです。 不純物が表面付近に凝集し独特な蛇の目模様が現れたものは天眼と呼ばれ、価値を左右する要素のひとつとして扱われます。 それがもし橙色や緑色だったなら拾った者は尚のこと幸運でしょう。 メノウというごくありふれた鉱物種でありながら神聖物として珍重される不思議な舎利石。 私は単なる石好きとして関心を寄せていますが、そんな私でもこの石を探す行動を通して自身が鍛えられている気がします。 精神修行とかそういった高尚なことを意識している訳ではありません。 しかしひた向きに自然と向き合い続ける姿勢は忍耐を、そして足場の不安定な浜辺を歩くことは足腰の鍛錬になるように思います。 精神性はともかくして、少なくとも足腰に関しては筋肉痛になるたびに(運動不足と)効果を実感しています。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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O川の高温黒石英/ベータモリオン
O川で採取した異質な高温石英で、不純物を多量に含んでいるらしい漆黒の結晶です。 普通 "水晶" あるいは "石英" と聞いて真っ先にイメージする姿というと、恐らく先端の尖った六角柱の結晶が殆どだと思います。 しかし彼らのように柱面を著しく欠いた特徴的な結晶形の者も存在します。 それが約573~867℃の高温条件で晶出した『高温石英』です。 国産で黒色の高温石英など聞いたことがなくまさに暗黒物質ですが分かっていることや感じたことを記載します。 【弱磁性】 僅かに磁性を有しておりネオジム磁石に吸い寄せられる様子が確認できます。 このことから不純物の一部には磁鉄鉱やチタン鉄鉱が含まれているのではないかと思います。 【色】 一見すると光を寄せ付けぬ黒色不透明ですが透光性があり、強い光にかざすと黄褐色に透過します。 そのためどこか黒曜石やカンラン石、あるいはスズ石のような印象を受けます。 【母岩】 母岩は何らかの変成作用を受けたと思われる岩塊で、河原でごく稀に拾うことができます。 外観から内部に至るまですべてが黒色でまるで高温で焼け焦げたかのような印象です。 ネオジム磁石が反応するため弱磁性があります。 ひどく風化していて素手でボックリと割れることもあり、その断面には件の結晶が顔を覗かせています。 母岩の表面や断面には黄褐色の斑晶がキラキラと輝いており、これらは結晶化に至らなかった石英と思われます。 以上のことからこの黒色は母岩に由来するものであることが伺えます。 なので彼らのことを理解するためにはまず母岩の正体を知ることが肝心だと思いました。 しかしサンプルを集めようにも河原で時おり採取できる程度の遭遇率で、しかも起源となる露頭が分かりません。 おまけに露頭を探そうにも付近はクマの生息域…単独での調査は危険です。 何かを研究することって大変なんですね。
鉱物標本 7 SiO₂ 日本テッツァライト
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O川の高温石英/ベータクォーツ
O川で採取した高温石英です。 以前採取したD川よりも圧倒的に粒が大きいのが特徴です。 ここに形の良いものだけを厳選しました。 普通 "水晶" あるいは "石英" と聞いて真っ先にイメージする姿というと、恐らく先端の尖った六角柱の結晶が殆どだと思います。 しかし彼らのように柱面を著しく欠いた特徴的な結晶形の者も存在します。 それが約573~867℃の高温条件で晶出した『高温石英』です。 O川はヤマメやイワナが生息しており、近隣では有名な釣りスポットとして知られています。 そんな場所で河原を低姿勢で這いまわり続ける私の姿はさぞ異質だったことでしょう。 釣り人からの応援もあって入手することができた珠玉の結晶たちです。 何よりも粒が大きく、それでいて透明度も高い。 不透明な個体も混ぜていますが、まるで茹でた里芋のようなぬるりとした質感が面白いです。 小粒な結晶はとても可愛らしく、相応に形状も整っています。 水磨作用により全体が磨りガラス状になった結晶など特にお気に入りです。 致命的な応力が加えられたのかクラッシュビーズのように白濁した結晶もあります。 大雨で川原が荒らされ、ひっくり返った低木の根本から見つけました。 どの結晶にも味があり一粒一粒にエピソードがあります。 今後もより面白い高温石英を求め、ひた向きに下向きに採取を継続して参ります。
鉱物標本 7 SiO₂ 日本テッツァライト
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H海岸のバロック舎利石/メノウ
私が舎利石探しに目覚めるきっかけとなった一粒です。 国内で舎利石の産地といえば青森県東津軽郡の今別町ですがこの他にも舎利石が採れる場所は存在します。 この石との出会いはとある海岸で高温石英を採取していた時のことでした。 浜辺の砂をザルで濾して高温石英の結晶を選別していたところ、泥の中からこの石を発見。 内部に葛餅の餡のような半透明の濁りが確認できたため、直感的に普通のメノウとの違いを感じ別枠保管していました。 そして特徴を頼りに詳細を調べてみたところなんとその正体は舎利石。 まさか津軽半島の銘石がこんな離れた地でも採れるなんてと思いがけない出会いに興奮した私は、いても立ってもいられず遠方の聖地まで足を伸ばすに至ります。 高温石英の次なる楽しみを与えてくれたこの石には感謝しかありません。
鉱物標本 SiO₂ 日本 三方晶系テッツァライト
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綱不知海岸の"蕎麦の実"舎利石/メノウ
青森県外ヶ浜町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらは何処となくソバの実を彷彿とさせる鋭角的な舎利石。 仏教と密接な関わりのある食物を象っているとは、何とも運命的な取り合わせに感じます。 本来なら舎利石は真球型に近いほど価値が高く尊ばれるようですが、このようにイレギュラーな形も見る者を楽しませてくれます。 内部には不純物による白濁核が包有されており、水に濡らすと葛饅頭のような構造がよく分かります。
鉱物標本 SiO₂ 青森県 三方晶系テッツァライト
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瑪瑙浜の勾玉舎利石/メノウ
青森県今別町で採取した舎利石です。 舎利石は《釈迦の遺骨の代用品》として重宝される神聖なメノウであります。 知名度で言えば錦石の陰に隠れがちですが、これもまた津軽半島が古くから誇る名産のひとつ。 僧侶たちが遠路はるばる採取しに訪れるという美しく神秘に満ちた銘石です。 そんな舎利石を珍重するのは石好きたちも同じで、私も度々訪れては昼夜を問わず探し求めてきました。 こちらは何とも愛らしい勾玉らしき形をした舎利石。 背中を丸めた独特なフォルムは、穴を開けて紐を通せば様になりそうなほど見事に勾玉です。 本来なら舎利石は真球型に近いほど価値が高く尊ばれるようですが、このようなイレギュラーな形も見る者を楽しませてくれます。 光に透かすと仄かに浮かび上がるのは天眼の紋様。 禍々しくも神々しいアクセントです。
鉱物標本 青森県 SiO₂ 三方晶系テッツァライト