アメリカ合衆国/古代生物 1989.10.1【World Topics Stamp Collection】

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『ジュニア層の拡大をめざして』

 これまでアメリカ合衆国では、トピカル図案の田型切手がよく発行されてきたが、今回の田型切手は、従来よりもひと回り大型サイズで、これまでの、イヌ、ウマ、カモ、ネコなどの身近な動物から、一挙に「古代生物」へと飛躍している。その古代生物の代名詞「恐竜」は、地質時代の中生代(2億2500万年前から6500万年前)に地球上に栄えた爬虫類であるが、遠い昔に遡る「未知」と「冒険」をかきたてる動物として、いつの時代にあっても世界中の子供たちの人気の的。今回の切手は、そのへんのことを意識して発行されている。

 したがって、この切手のターゲットには、ジュニア層もかなり含まれているとみていい。近年、日本はもとより、アメリカ合衆国でも、ジュニアの収集家人口は減少の一途をたどり深刻化しているが、そのした状況のなかでも、ジュニアに対する配慮を忘れないという態度は、郵趣の普及のためには大切なこと。合衆国では、この11月に《World Stamp Expo 89》が開かれるが、この切手展でもジュニアの郵趣に力を注いでおり、会場内には「ユース・エリア」が設けられ、上の恐竜切手の発行に合わせて、先史時代の動物にテーマを合わせた展示が行われえる。切手の図案はいずれも北アメリカに生息していた恐竜である。

▷左上
ティラノザウルス=大きな頭と鋭い歯をもつ最大の肉食恐竜(白亜紀)

▷右上
テラノドン=長く後ろに伸びた頭骨をもつ巨大な翼竜(白亜紀)

▷左下
ステゴザウルス=スパイクのようなトゲをもつ草食恐竜(ジェラ紀)

▷右下
ブロントサウルス=沼沢地や湿地に棲む大型の草食恐竜(ジェラ紀)

※1989年当初の説明です。

#切手

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