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アキシナイト(カラーシフト)
光源により色変わりを示すタイプのアキシナイトです。 地味な色味のものが多い斧石ですが、かなり鮮やかなオレンジ色です。 実際の石の印象を画像に映すのは本当に難しいと四苦八苦しています。 6.6×4.6×3.1mm
鉱物 ルース Ca 2 (Fe,Mg,Mn)Al 2 [OH/BO 3 /SiO 12 ] 0.640ctネルママ
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ブルーティントアキシナイト
ブルーの部分と茶色の部分の配色が美しいアキシナイトです。 アキシナイト自体に多色性という性質がありますが、この様なブルーのインクで染まった様なタイプのものをブルーティントアキシナイトというそうです。 アキシナイト(和名:斧石)グループは4つの種類からなる鉱物グループです。 基本となるものは鉄を多く含むフェロアキシナイト(鉄斧石)で、一般的に流通しているアキシナイトのほとんどがこのフェロアキシナイト。 そのため、わざわざフェロアキシナイトとはいわず、これをアキシナイトと呼ぶようになっています。 1枚目の画像の色味が肉眼で見たのに1番近いと思いますが、ライトを当てるとかなり色鮮やかです。 4.2×3.9×2.6mm
鉱物 ルース Ca 2 (Fe,Mg,Mn)Al 2 [OH/BO 3 /SiO 12 ] 0.400ctネルママ
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斧石 Axinite
斧石の名前通りかなり鋭利な結晶です。 透過しみえる色合いは落ち着いたブラウンです。 結晶の表面に小さな結晶もツクツク生えている姿も可愛らしいです。
鉱物標本 Ca 2 (Fe,Mg,Mn)Al 2 [OH/BO 3 /SiO 12 ] 宮崎県日之影町オシガハエネルママ
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逸見石
逸見石は、世界でも岡山県高梁(たかはし)市の布賀(ふか)鉱山でのみ産出するカルシウム、銅、ホウ素、水素、酸素から成るホウ酸塩鉱物の一種で、その結晶は美しい濃紺やすみれ色を呈する宝石としても知られる。 こちらは濃紺の結晶がみっちりと付いています。
鉱物標本 Ca2Cu[B(OH)4]2(OH)4 岡山県高梁市備中町 布賀鉱山 4番坑ネルママ
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オリゴクレーズ
グリーンフェルドスパー タンザニアのモロゴロ周辺で2000年初頭に発見された宝石質の灰曹長石は微かに淡青色を帯びています。 実はMin Data の産地資料にはタンザニアのモロゴロに宝石質の灰曹長石を産するとの情報は載っていません。 他の国の宝石産地の表示でもそうですが、産地情報は、実際の鉱山ではなく、その集散地が挙げられることが良くあります。 モロゴロもタンザニアのモザンビーク造山運動によって形成されたペグマタイト鉱床地帯の只中にある大きな町です。 その周囲 100㎞ 内に Mpwapwa, Kilosa, Mvuha, Magogoni 鉱山があり、紫水晶、ガーネット、ユークレース、トルマリン、トパーズ、スカポライト、ルビー、スピネル、アクアマリン等々、多彩な宝石を産します。 その中に宝石質の灰曹長石も含まれていて、モロゴロを経由して流通していると考えられます。
鉱物 ルース (NaAlSi3O8) が70-90%、灰長石 (CaAl2Si2O8) が10-30% 2.30ネルママ
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オレゴンサンストーン
日長石(サンストーン)とは鉱物名ではなく、内部に赤鉄鉱や針鉄鉱の微細な薄片状結晶を含んで眩く輝くアヴェンチュリン効果を示す斜長石族の宝石の名称です。 したがってアヴェンチュリン・フェルドスパー(斜長石)とも呼ばれます。 一般に見かける日長石は灰曹長石(オリゴクレーズ)に微細な赤鉄鉱片を含むもので南インド産が代表的な産地です。 従来のサンストーンは灰曹長石に赤鉄鉱を含むものですが、新種のサンストーンは曹灰長石(ラブラドーライト)に銅の結晶片を含み、真紅から緑、多色のものと色合いが豊富でファセット・カットされる透明なものがあり、サンストーンのイメージを一新するものでした。 こちらのお石さんはこのなんとも言えない霞がかった美しい色合いに一目惚れして入手したのですが、バイヤーさん曰く、この大きさがレアストーンなのだとか。確かにその後、ここまで大きなルースにお目にかかる機会はありませんでした。
鉱物 ルース (Na[AlSiO₃O₈])₉₀₋₇₀+(Ca[Al₂Si₂O₈])₁₀₋₃₀ 18.06ネルママ
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ムーンストーン
ムーンストーンは見る角度や光加減などによって、オーロラのような彩りが浮かび上がる神秘的な宝石です。ブルーをはじめ、イエロー、ピンク、オレンジ、グリーンなどのシラーを見ることができますが、品質差が結晶によって大きいため、一石だけではレインボームーンストーンを語ることは難しく、是非とも様々なカラーを中心に見比べてみるもの楽しみな宝石です。 またレインボームーンストーンは通称名で、長石グループの中でも、ムーンストーン(正長石)ではなく、ラブラドライト(斜長石)に属します。
鉱物カボション 2.66 インドネルママ
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カイヤナイト
組成式はAl2SiO5で、シリマナイトやアンダリュサイトと全く同じです。 成分が同じなのに結晶構造が違うというのを同質違像といいます。 カイヤナイトといえば深い藍色のイメージですが、このような爽やか系もあります。
鉱物 ルース Al2SiO5 1.16ネルママ
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カイヤナイト
組成式はAl2SiO5で、シリマナイトやアンダリュサイトと全く同じで、成分が同じなのに結晶構造が違うという同質違像といった現象です。 タンザニアのロリオンドからオレンジ色の藍晶石が発見されました。 この色は三価のマンガイオンによるカラーセンター(発色中心)によるものだと解明されました。
鉱物 ルース Al2SiO5 1.53ネルママ
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アマゾナイト
2015年頃より新疆ウイグル自治区から産出したアマゾナイトです。 透明感のある青緑色に虎柄の様な筋が見えます。 以下空想の宝石結晶博物館より引用 微斜長石(Microcline) 単斜晶系の正長石の結晶のbc軸は直行していますが微斜長石の結晶はその名の通り bc 軸が 89.3 度とごく僅かに傾いて交差しているので三斜晶系となります。 1830年ドイツの鉱物学者、ブライトハウプトの命名。 僅か0.7度の微小な角度の差を鋭く見分けた昔の学者の観察眼には感嘆するのみです。 この微斜長石の変種でトルコ石のような青緑色のものはアマゾナイト(天河石)と呼ばれます。 アマゾナイトの発色の原因が何に起因するかは、200年近く鉱物学者や地質学者の関心の的でありました。 少し古い宝石や鉱物の本にはアマゾナイトの青緑色の発色は銅によると書かれていました。 確かにトルコ石やクリソコーラの空色と良く似た色合いは如何にも銅イオンが関与していると思わせます。 しかし1960年代頃からソ連やアメリカの専門家による研究が積み重ねられ、1985年頃には、空色の発色は主として鉛のイオンによるカラーセンターで赤から橙の光の周波数帯域の吸収のためであることが明らかになりました。 ここで,ペグマタイト岩脈には殆ど含まれない鉛が存在するのかという疑問が起こります。アマゾナイトには最大限で1%もの高濃度の鉛が含まれます。一体この鉛は何処から来たのでしょうか? ロシア(旧ソ連邦)、レニングラード鉱物研究所の M.N.Ostrooumov教授が中心となって調べたロシアのコラ半島と南ウラル産の微斜長石とアマゾナイトに含まれる希元素を分析した興味深い資料があります。 その資料によるとアマゾナイトはアマゾナイトに鉛とルビジウムとが大量に含まれていることが分かります。 ルビジウムは周期律表でカリウムの次に来るアルカリ元素です。 イオン半径が2.44Åとカリウムの2.31Åと近いので、カリウム原子と置換しやすい性質があります。 鉛の場合は、微量ですがアマゾナイトに微斜長石より遥かに多く含まれるウランとトリウムとの関連に注目です。 ウランとトリウムとは核分裂による崩壊で最終的に鉛へと変化して安定する放射性元素です。 トリウムには8種の,ウランには7種の同位体があり、最長ではそれぞれ140億年と45億年の半減期があります。 しかし235U(ウラン235)のように7億年と比較的短い放射性元素は20億年も経てば大半が鉛へと変わってしまっています。 アマゾナイトは、恐らく初めは古い地質に含まれていたウランやトリウムを大量に取りこんで生成した微斜長石でありました。が、これらの放射性元素が長年の間に核分裂反応で崩壊し鉛となって蓄積されたため、青緑色のアマゾナイトに変わったものと考えられます。
鉱物カボション KAlSi3O8 2.81ctネルママ
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キングマン トルコ石
トルコ石は乾燥気候地帯の地表近くにある銅の鉱床 (主にCupper Porphry : 斑岩銅鉱床) が地下水や雨水に溶け出した燐酸分とが反応して生成する典型的な二次鉱床の鉱物です。 普通は微細な結晶が集合した団塊状,腎臓状、皮膜状,脈状で発見され、肉眼で見られる大きさの結晶は1912年にアメリカのヴァージニア州の Lynch Station で発見された2~3mmの透明な結晶が唯一の例です。 空色は結晶中に含まれる二価の銅イオンによる発色ですが、不純物として含まれる鉄分の三価のイオンによって緑色を帯びます。 透過することから珪酸溶液が染み込んで珪化したものと推測します。
鉱物カボション CuAl6(PO4)4(OH)8・4/5H2O 三斜晶系ネルママ