昔のサラ金

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セメントで有名だった浅野財閥系「日本晝夜銀行」のマッチラベル。
「晝夜」は今の文字で書くと「昼夜」で、その名のごとく営業時間は朝9時から夜の8時まで。
お勤め人にはなかなか便利そうな営業時間ですが、これはどうやら普通の銀行ではなさそう。
調べてみたら、小口融資専門の、いってみればサラ金ですな。
いろいろ合併(というか吸収)されまくって、最終的には現在のみずほ銀に繋がっているそう。

この昼夜銀行の融資要件は非常に興味深く、そのことについて書かれた記事が神戸大学の新聞データベースに残っていて、それによると:

・25歳以上で家庭があり
・東京市内及び近郊に居住し
・役所や官庁、あるいは相当なる銀行に2年以上勤務している人物

でないと貸してもらえないらしい!

つまり、25歳未満で独身の人間は身軽なので借りたまま逃げる恐れがあり、
東京と近郊以外の人間は、その距離の遠さから取り立てが面倒で、
勤め先が役所はともかく、相当な、すなわちしっかりした銀行ならば会社が潰れて回収不能になることもない、

という、なかなかシビアな条件だったようです。

利用目的としては高利貸しへの返済、教育費、出産費用、医療費だったというから、現代にも通じるものがありますね。

#マッチラベル
#戦前
#銀行

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    8823hayabusa

    2019/07/17

    なんと!その頃にその様な形態のサラ金が在っただなんて! 利子とかが気になりますね。

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      showa_express

      2019/07/17

      もう一度調べてきました!

      貸してくれるのは1000円までで、50円以下は貸してくれなかったそうです。
      利率は年8%で、1000円借りると最初から8%分の80円を引かれ、渡されるのは920円だったそうです。
      返済方法は月払いで、期限は1年。

      保証人は2名以上が必要で、その保証人は雇い主、会社の上役、あるいは資力のある25歳以上の親戚。
      信用調査に3、4日かかるので銀行に行ったその日にお金を借りることはできなかったようです。
      書類も大量に必要で、むじんくんのようにはいかなかったと思われます~

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    Shirubu

    2019/07/17

    土曜日は半ドン。
    今はそんな店無いですね。

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      showa_express

      2019/07/17

      半ドンが死語になって久しいですね。

      今日は土曜日。
      お昼までで終わりだ~!
      というあの感覚は週休二日では味わえないものがあり、むしろその一日が、朝から休みの日曜日よりも貴重で、ワクワクした思い出があります。

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    T. S

    2019/07/17

    どうやって調べたんですか?笑

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      showa_express

      2019/07/17

      今回のケースでは、大学のデータベースです。
      あちこちの大学のものがネットで公開されており、そこに収録されている昔の新聞や広告から調べることになります~

      便利な世の中です♪

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      T. S

      2019/07/17

      そんなことが出来るんですか。知りませんでした。

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