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ミスタースリムメンソール (20本入)
ミスタースリムのメンソールバージョン。 明確に「プレーンとメンソール」のペアブランドを謳った製品としては最も古い存在である。 当時、メンソール入り銘柄が「エムエフ」に限定されていた。メンソール入りはその強弱が嗜好の分かれ目であり、メンソール入り銘柄の幅をひろげる目的もあったと思われるが、本品はフィルターそのものに加香したもので、従来のメンソール入りとは製法が異なっていた。 日本たばこ産業株式会社発足以後、「たばこの輸入自由化」の中で数多くの海外製品が押し寄せ、それに対抗すべく多くの銘柄が生まれ、そして消えていった。メンソール入り銘柄も多くが消えた中を「古参銘柄」としてはよく善戦したが、「低タール志向」という時代の流れには抗えなかった。 【画像1】1973年7月15日~ 120円で発売開始 【画像2】1975年7月頃 ☆ 新価格品表示「np」マーク入り ・1975年12月18日~ 170円へ価格改正 ・1980年4月22日~ 200円へ価格改正 【画像3】1980年6月1日~ ☆専売公社証票変更 ・1983年5月1日~ 220円へ価格改正 【画像4】1985年4月1日~ ☆日本たばこ産業発足 ・1986年5月1日~ 240円へ価格改正 ・1994年3月廃止
スタンダード型 垣内 貞夫 1994年3月 1973年7月15日shirotanino
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ミスタースリム (20本入)
わが国における初の100ミリサイズ(スーパーキングサイズ)の銘柄。 当時、スリムサイズたばこは、海外を見渡しても23ミリに巻いたものが主流で、それよりもさらに0.5ミリ細く巻いた、極めて個性的でファッショナブルな銘柄であった。 金色地にストライプ、影付き文字のロゴを底へあしらうことで、上にのびる高さを表現。デザインコンセプトにダンディズムを押し出し、名前こそ「ミスター」ではあるが、そのファッション性から女性ファンを多く獲得した銘柄でもある。ペアブランド商品として、後にメンソール入りが発売されたが、これはフィルターそのものにに加香したものである。 【画像1】1971年12月1日~ 120円で発売開始 【画像2】1972年7月頃 ☆「健康に注意」の文言が入る 【画像3】1975年7月頃 ☆ 新価格品表示「np」マーク入り ・1975年12月18日~ 170円へ価格改正 ・1980年4月22日~ 200円へ価格改正 【画像4】1980年6月1日~ ☆専売公社証票変更 ・1983年5月1日~ 220円へ価格改正 ・1985年4月1日~ ☆日本たばこ産業発足 ・1986年5月1日~ 240円へ価格改正 【画像5】1994年~1997年 ☆価格記号 HB-24 ・1998年12月1日~ 260円へ価格改正 ・2003年7月1日~ 280円へ価格改正 ・2003年8月廃止
スタンダード型 垣内 貞夫 2003年8月内 1971年12月1日shirotanino
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ハイライトエキスポート (20本入)
「ハイライトデラックス」に続き、ハイライト人気を背景に香港向けの輸出商品として開発され、後に国内でも販売されることとなった。製品としては「開孔巻紙(チップペーパー)」を用いた初の製品で、喫味はオリジナルのハイライトよりも軽かった。 「やまと」に続くキングサイズ、ゴールドメタリックの装いは高級品との印象を見るものに与える。オリジナルの「ハイライト・ブルー」を離れ、大きく印象が異なるが、地模様に閃光がエンボス加工されオリジナルのコンセプトが活かされている。記念タバコも発売されたが、美術関係のイベントに関するものが多かった。 【画像1】1971年6月1日~ 120円で発売開始 【画像2】1972年7月頃 ☆「健康に注意」の文言が入る 【画像3】1975年7月頃 ☆新価格品表示「np」マーク入り ・1975年12月18日 170円へ価格改正 ・1976年3月製造中止
スタンダード型 秋月 繁 1976年3月 1971年6月1日shirotanino
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パール(20本入)-沖縄向け輸出用
「パール」は、日本国内で1955年11月から10本入り小箱で発売が開始され、沖縄へはその翌年から輸出されたようです。日本専売公社製品としては珍しく、側面に英文で商品説明(ブレンドのもととなったタバコ葉の品種説明)があります。封緘紙は、専売公社商標部分を琉球政府の納税済印に替えた特別のものを使用しています。 【画像1】全景 【画像2】英文による商品説明。バージニア、バーレー、トルコの3種類によるブレンドであることが明記されている。 【画像3】封緘紙拡大
スタンダード型 谷 益三 同年内 1956年shirotanino
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MIYAKO:都 (20本入)
漢字一文字名の海外販売銘柄。 漢字名よりローマ字の「MIYAKO」のほうが目立っている。また、何をイメージしたかが判然としないデザインが面白い。以下2点のパッケージは展開した寸法が異なり、長さはそれぞれキングサイズ(85ミリ)で同じであるが、実際に販売されたものはスリムサイズで巻きが細くなっている。 【画像1‣2】日本専売公社による調査用サンプル ☆「Sample made for marketing reserch」とある。 【画像3‣4】フィリップ・モリス社の販売品 ☆日本専売公社のライセンスによる製造が明記されている。
スタンダード型shirotanino
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ハイライトエキスポート燦(20本入)
ハイライトのファミリー銘柄として発売されていた「ハイライトエキスポート」の海外ライセンス銘柄。オーストリア専売局製造。20本入フィルター付きキングサイズ。 発売開始時期やデザイン作成者などの細かいデータは不詳。 【画像1】初期型 封緘紙幅広、明るい紺に「燦」は白抜き文字 【画像2】後期型 封緘紙幅狭、暗い紺に「燦」は銀文字 ☆初期・後期の区別は日本国内のその他の銘柄での変更時期により推測。
スタンダード型shirotanino
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やまと (20本入)
日本初のキングサイズ(85㎜)銘柄。 全面金色地に大きくひらがなで「やまと」とネームロゴ風にあしらっている。またその文字もそれぞれ色を変えるなど、意欲的なデザインと言える。「やまと」の各文字は、藤原定家(1162‐1241)の書蹟から集字したもの。一般販売としては短命に終わったが、デザイン性やひらがなで銘柄名が記されている点が訪日外国人に受け入れられたのか、輸出用ならびに空港販売用が存在した。 1966年12月1日~ ・100円で発売開始【画像1】 1967年4月頃~ ・底面「YAMATO」文字修正、小字【画像2】 ・底面文字大小比較【画像3】 1968年5月1日~ ・130円に価格改正 ・封緘紙で新価格表示を行う告知がされたが、新価格表示のものは発売されなかった。 1971年6月 廃止
スタンダード型 秋月 繁 1971年6月 1966年12月1日shirotanino
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暁(20本入)-1
昭和恐慌以降、「両切タバコ」の消費量が「口付」を上回るようになり、両切タバコの新しい銘柄が増えてゆきます。懸賞によるデザイン募集が行われ、その1等入選作となったのが本品「暁」です。本邦初の「トーストたばこ(香料を加え高熱処理し芳香を引きだす)」でもあり、開封時には甘い香りがしたという記録が残されています。 「暁」は、かの「ラッキーストライク」を参考にした新しい包装形態を採用し、戦後主流となった帯型封緘紙を用いて「スタンダード型」に包装する形態を採用した最初の銘柄でもあります。また、防湿目的で行う中間包装についていえば、高価であった錫箔にかわり、工業生産が軌道に乗りつつあった「アルミ箔」を中間包装に使用した最初の例だといわれています。 1932年11月21日~ 12銭で発売開始 ☆底面「AKATSUKI」ヘボン式ローマ字表記【画像1】 1936年11月11日~ 14銭へ価格改正 1937年5月22日~ ☆アルミ原料節約のため銀色省略 【画像2】 1938年1月31日~ 15銭へ価格改正 ☆底面「AKATUKI」訓令式ローマ字表記【画像3】 1939年11月16日~ 17銭へ価格改正【画像4】 1939年年内~ ☆印刷より黄色省略2色に変更【画像5】 1941年11月1日~ 20銭へ価格改正【画像6】
スタンダード型 和田 喜一 1944年6月 1932年11月21日shirotanino
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さかえ (20本入)
本邦初のメンソール入りタバコ。 先に発売された「暁」に続いて、封緘紙を使用したスタンダード型包装を採用した銘柄である。側面には「薄荷入」と漢字の表記がある。意匠は、揺れる稲穂をデザインしたもので当初「のどか」という名称になる予定だった。だが、時局柄「のどか」ではよくないということで「さかえ」と改められた。 一部では、喉を傷めにくいことから、女性向けに企画された銘柄であったとの証言がある。 日本産ハッカは1940年頃までに最盛期を迎えていたが、医薬品の原材料ともなることから、タバコへの使用が制限されるに至り、廃止された。 1938年3月25日~ ・16銭で発売開始【画像1】 ・フラップ印刷なし【画像2】 1939年11月16日~ ・18銭へ価格改正【画像3】 ☆封緘紙 左:前期型 右:後期型【画像4】 1940年12月下旬廃止 [1947 清川] [1961 日本専売公社]
スタンダード型 菅谷 保三 1940年12月下旬 1938年3月25日shirotanino