手巻用のぞみ(100g包)

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日中戦争が長期化するなか、タバコ畑は一般農作物用へ転用され、タバコ葉代用品が登場し、タバコ製造工場は軍需工場へ転換されるなど、タバコ生産を取り巻く環境は日毎に悪くなるばかりでした。

結果、紙巻工程を省略した「手巻タバコ」が発売されることになります。「のぞみ」は大戦末期の1944年10月に発売された、大戦期では最後の銘柄でした。日本軍の各地での敗退が伝えられ「本土決戦」が現実味を帯びてくる時代の「新製品」でした。包装も最低限に抑えられ、専用に裁断された手巻き用の用紙(100枚束)が添えられました。

発売からわずか1か月後、タバコにも配給制が始まり、「成人男子1日6本」という厳しい時代が始まります。

1944年10月9日~ 2円で発売開始 品名ゴム印押し【画像1】
1945年3月1日 3円へ価格改正
1946年7月1日 8円へ価格改正
1947年4月1日 20円へ価格改正
1948年1月1日 50円へ価格改正
1948年7月2日 90円へ価格改正
1949年1月1日 110円へ価格改正
1949年9月30日廃止

【画像2】添付された手巻用用紙。表記が複数存在する

[1985 日本専売公社]

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