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京阪8000系電車
1989(平成元)年に登場した特急用車両。同年の鴨東線開業により、特急用車両が更に1編成必要となったことと、在来の特急用車両である3000系電車に存在していた6両編成を全て7両編成とする目的により、当初はこの不足分の車両を補充するための位置付けとして登場した。機器類については、制御装置や台車は6000系電車の物を基本とし、主電動機は3000系と共通として運転取扱や保守性の向上を図っている。 一方、車体は6000系電車同様のアルミニウム合金製で、工法や構造も同系に倣ったものとしている。前面は非常脱出口の貫通扉を中央に配し、上下寸法を拡大した前面ガラスは側面に回り込ませた上、これを斜めにカットしたデザインとしている。側面窓には大形のガラスを採用し、連続窓のように見せるべく、前面窓周りと共にブラックアウト仕上げとしてある。外部塗色はオレンジ(マンダリンオレンジ)と赤(カーマインレッド)の特急色を引き継ぎつつ、従来に比べて色調を明るいものに変更した。これらにより、全体の印象を近代的かつ開放的とすることに成功している。 なお、8000系は新製後程無くして3000系の代替車両とされて本格的に増備されるに至り、その後も京阪特急を取り巻く情勢の変化に合わせて、ダブルデッカー車両の新製による8両編成化、リニューアル工事と車体外部塗色変更、テレビ設置車両“テレビカー”の廃止、中間1両のプレミアムカー化といった改造を重ねながら、京阪線の主役として活躍を続けている。 #京阪電気鉄道 #京阪8000系 #テレビカー #エレガントサルーン #プレミアムカー
鉄道模型 MICRO ACE 32両Shijo Electric Railway(四条電気鉄道)
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阪急6300系電車
従来の2800系電車に代わる京都線の特急列車用として1975(昭和50)年に登場。 車体は、車内における居住性の更なる向上を目指し、乗降扉の位置を車端に寄せて立客と着席客の空間の分離を図ると同時に、クロスシート席の増加を達成させたほか、外部塗色は阪急電車の伝統カラーと言えるマルーンを継承しつつ、初の試みとして屋根肩部分にアイボリー塗装を施した。 また、前面は本形式と同年に登場したチョッパ制御の長期実用試験車である2200系電車同様、行先と列車種別の表示装置を左右の窓上部に振り分けて配置し、標識灯は尾灯と通過灯と分離した上、左右の窓下部へ各1灯ずつ設置している。この標識灯の周囲にはステンレス製の飾り帯を配し、前述した車体屋根肩部のアイボリー塗装と併せて特急車両であることのアピールとしている。 制御装置や制動装置、台車等、走行機器類については5300系電車に倣っているが、運転台においては2200系同様のワンハンドル式主幹制御器(いわゆるワンハンドルマスコン)を採用し、運転台周りの機器配置の簡素化と作業環境の向上が図られている。 なお、最終増備分の編成は6330系とも称されるが、これは7300系電車同様の界磁チョッパ制御を採用したことにより番号を区分したためである。 その内外装から“私鉄特急界のクイーン”とも称されて人気を集め、後継形式である9300系電車の登場後は、嵐山線の線内折返し列車用に4両編成化し、併せて座席配置を含めた車内の改装を実施した車両や、京阪間の移動需要喚起を目指した観光列車「京とれいん」へと改造された車両が現れ、京都線特急の任を解かれてなお活躍を続けている。 #阪急電鉄 #阪急6300系
鉄道模型 KATO 32両Shijo Electric Railway(四条電気鉄道)