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モルガナイト(モルガン石)
この石はエメラルドやアクアマリンと同じ、ベリル(緑柱石)という鉱物の一種です。ベリル系の石には、色によって様々な呼び名が付けられています。例えば、緑色はエメラルド、水色はアクアマリン、黄色はヘリオドール、無色はゴシュナイトなど。以前は「ピンクベリル」という名前で流通していましたが、1911年ごろ、熱心な宝石愛好家であるJ・P・モルガン氏にちなんで「モルガナイト」と名付けられました。モルガナイトの優しいピンク色は、主に含有されるマンガンによるもの。そのため、オレンジがかったピンク、白っぽく淡いピンク、紫がかったピンクなど、色に個体差があります。 モルガナイトは「清純・愛情・優美」を象徴する石。母ような愛と癒しの波動に満ち溢れ、傷ついた心を優しく包み込んでくれるようなヒーリングストーンです。アクアマリンと同じ石質を持つため、乾いた心に潤いをもたらし、愛が染みわたるように優しく癒してくれることでしょう。穏やかな顔つき、優しい言葉、落ち着いた仕草…すべてに愛情のこもった行動や思考を促し、忙しい毎日のストレスを落ち着かせてくれるといわれています。心を開いて、モルガナイトの愛に満ちた癒しに身をゆだねてみて下さい。 この石の愛らしいピンク色は、ハートチャクラを活性化し、愛を引き寄せて維持する力を持つといわれています。自然と湧き出るような謙虚で穏やかな愛情を育て、知恵・洞察力・感性を高め、持ち主の魅力を引き出して、愛し愛されるような人物へと成長できるよう、導いてくれるでしょう。恋愛がいつも長続きしないという人は、ぜひこの石を身に付けてみて下さい。愛を求めるよりも、惜しみなく与えるという美徳を授け、信頼関係をよみがえらせて、心が結びついて愛の絆が深まると伝えられています。 モルガナイトに惹かれる人は、少し寂しがり屋なところがあるようです。精神的にはとても安定しているものの、いつも誰かの愛情を求めているのではないでしょうか。愛を求めるなら、まずは自分から愛情を示すことが大切です。この石を身につけると、内に秘めた大きな愛情をどのような形で表せばいいのか、その方向性を指し示し、心を通わせたい人との関係が密接になるよう導いてくれるでしょう。 ちなみに私のものは透明度は全くありません。 ビーズだとローズクォーツに似ていますね。
600円 北海道鉱物・クラフト展 2018年11月Sasaki Aya
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ゴシェナイト/ゴシュナイト/ゴーシェナイト
ベリル(緑柱石)の中でも無色透明なものを、ゴシェナイトと呼びます。 ゴシェナイトが最初に発見されたのがアメリカ・マサチューセッツ州にあるゴーシェン(Goshen)でした。そのことから地名の一部を取ってゴシェナイトと命名されました。 化学成分から見た見地では、ベリリウムを主成分とするケイ酸塩鉱物に分類されます。 高い屈折率を誇り、ダイヤモンドに近い輝きを有することから、「模造ダイヤモンド」や「ダイヤモンド類似石」として機能していたこともありました。フォールス ネームとしてライン・ダイヤモンドと呼ばれている石はゴシェナイトのことです。 ベリルの中でもインクルージョン(内包物)の少ないゴシェナイトですが、その中でもさらに内包物が少なく無色透明度の高いゴシェナイトは希少なため、高い価値を誇ります。 フォルスネームとは誤った名称を意味します。見た目の似ている、より価値の高い宝石名を意図的に付けることで、消費者に錯覚を覚えさせる目的があります。またこれを転用して、“価値の高い宝石のように美しい”ということを表現する目的で、通称として使用される例もあります。(例:ハーキマー産水晶=ハーキマー・ダイヤモンド) ライン・ダイヤモンド:ゴシェナイトの他には、ガラスやアクリル樹脂などで作られたラインストーンを指すフォールス ・ネームでもあります。
北海道鉱物・クラフト展 2018年11月 ケイ酸塩鉱物Sasaki Aya
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ヘリオドール(ゴールデンベリル、イエローベリル)
ヘリオドールは、ベリル(緑柱石)の中でも、黄色系の色をした石を表す宝石名で、3価鉄イオン(Fe3+)が発色要因の、ケイ酸塩鉱物です。 その色合いから「イエローベリル」、ゴールドのようにも見えることから、「ゴールデンベリル」などと、色名を冠した名称で呼ばれることもあります。 アクアマリンとともに、主にペグマタイト鉱床から産出される、きれいな六角柱状の結晶をした鉱物で、大きな塊(かたまり)で見つかることも多いのですが、宝石質であることはまれです。 1910年(1913年とする説もあり) に、ナミビア西部のエロンゴ州にある、同国最大のウラン採掘場所のロッシング(Rossing)鉱山にて発見され、命名されました。 ヘリオドールは、太陽のように輝くゴールド色をした石であったことから、ギリシャ語で太陽を意味するヘリオス(Helios)と、贈り物を意味するドロン(Doros) を組み合わせた、“太陽の贈り物”という意味の造語として命名されました。 「ヘリオドール」と「ゴールデンベリル」、「イエローベリル」は、厳密には3種とも異なる宝石名である、という考え方も業界の中にはあります。ヘリオドールは黄緑色のもの、ゴールデンベリルは黄金色に見えるもの、イエローベリルは黄色のものとする説です。 しかし、鑑別の際、この3種を分ける線引きはありません。このことが、普及を難しくしているのではないかと思われます。 また、鉄イオンが発色の要因になっているものを「ゴールデンベリル」「イエローベリル」、酸化ウランが発色要因に含まれるものを「ヘリオドール」と区別する説もありますが、明確に分けられないものが多く存在するため、普及していません。 加熱処理することでアクアマリンになります。 こちらのルースはクリーンアイです。 澄んだ黄色です。
3500円 ラクマ 2018年12月Sasaki Aya