Sélestat(フランス)_2

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セレスタはフランス東部、アルザス地方中央部の町です。

起源はケルト人もしくはローマ人の居住地だと思われますが、繁栄がもたらされたのは1094年にこの地を支配していたホーエンシュタウフェン家が教会を建設し宗教の拠点としてからです。ホーエンシュタウフェン家が神聖ローマ帝国内で勢力を伸ばす中でこの町を支配してきた教会も力を得てきましたが、12世紀終盤にシュタウフェン家の勢力が退潮になる中、教会勢力の力も衰えていきます。この機会に力を得てきていた市民は教会勢力からの脱却を図り、1217年に神聖ローマ帝国より帝国自由都市としての地位を認められ、交易により繁栄します。しかし、15世紀の宗教改革に伴う社会の不安定化、17世紀の30年戦争での戦地となったことから、徐々に衰退していきます。また、1681年にフランスがシュトラスブールを占領したことにより、フランスの最前線基地としての立場も失いました。

掲載の地図はSebastian Munster作の「Cosmographia」(複数年に亘り、数か国語で刊行)の内、1554年頃刊行のラテン語版になります。

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