トラウマヒーロー総進撃!
当館では“クセの強い”マンガも何点か展示しております。おどろおどろしくてインパクトのあるそういったマンガの数々を特集したムックです。
「トラウマヒーロー」と題されてますが、取り上げられているのはホラー系だけではありません。中沢啓治の「はだしのゲン」や藤子不二雄の“裏『まんが道』”である「ハムサラダくん」、ジョージ秋山やつのだじろうの作品も。当館にて展示済みの「地獄くん」も当然(?)取り上げられてます。
個人的に一番のインパクトと言ったら日野日出志の作品ではないかと思います。帯に書かれた「地獄の子守唄」の一節など狂気です。日野氏は一時期「少年キング」で連載を持っていたという今では信じられない実績があります。
最期に、たまたま小学校低学年で読んで凄く印象に残っていた、「少年マガジン」に二週に亘って載った「ある惑星の悲劇」も取り上げられているので一言。最初タイトルに「惑星」と付いていたのでSFかと思って読んだら、内容は広島で原爆に遭って生き残った人の回想録を作者が感動してマンガ化したものでした。がれきの下敷きになって「ふるさと」を歌いながら死んでいく子供達の描写は子供心に強烈に心に残ったのです。
#マンガ #ホラー #トラウマ
水声社
1500円+税
1998年
オマハルゲ