あんじょうやりや/オール巨人

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1982年5月21日発売、オール巨人のファーストシングル。俗に言うEPICソニー期である。
AB面ともに作詞喜多条忠・作曲BOROといういかにも関西っぽい布陣。編曲は船山基紀。

表題「あんじょうやりや」は沢田研二の同名曲とは別物。内容は下積み時代を共に過ごした女性がある日いなくなっており、その人を想い「あんじょうやりや」とエールを送るという歌です。喜多条のヒット作「神田川」にも通じるような四畳半フォーク的世界観ですね。

でもそう聴くと巨人師匠自身の履歴と重なるところもあったりするのだろうか?なんて思いますが、師匠は元新喜劇女優である奥様、青木みきさんが初めての彼女だそうなので、実際にそういうエピソードがある訳ではないようです。

カップリングのリバーサイドブルース「土佐堀川」も叙情溢れる「女泣かせ歌」です。
土佐堀川とは大阪の中心部あたりを天神橋から中之島辺りにわたって流れる結構大きな川で、
歌詞に登場する『ライオン橋(難波橋)』は北浜と西天満を南北に繋いでいます。大規模な改修が行われていますが、欄干や橋上灯など当時の雰囲気も残されています。ライオンの像も今もありますね。
ジャケ写はライオン橋ではありませんが、おそらく土佐堀川のどこかですらないような気がします。あんなガードレールの場所あったかなあ?

歌詞からはなぜ彼女が泣いているのかハッキリ明示されておらず、歌詞の中に『あんたは家で待つ人がいる』というフレーズがあって、
え?二股の歌なの?と一瞬ドキッとしたのですが、19の春なら弟子時代ですし待ってる人が岡八郎だとイメージするとまた全然違ってくるんですけどね。なぜ岡八郎が待ってると彼女が泣くのかはやっぱり分かりませんが(笑)。

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