菊5銭白銅貨 明治22年銘

0

小型で通用に不便との扱いを受けていた銀貨の後継として、明治22(1889)年より発行されました。このとき、菊5銭は直径をそれまでの銀貨の1.3倍程度にする代わりに、素材としていち早く白銅を採用しました。また、明治初期の貨幣にみられた日章、竜図をともに廃し、図案が相当簡略化されています。この5銭貨幣が発行されていた当時、10銭は未だに竜図の銀貨でした。

裏面の漢数字を取り囲む玉に、明治初期の貨幣にみられた図案の面影を残しており、いかにも大正・昭和期の貨幣との過渡期に発行された貨幣といえるでしょう。

Default