ザクセン州 2マルク 炻貨 1921年銘

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第一次世界大戦後のドイツ国で発行されました。通常の法定通貨のようにドイツ中央銀行が発行したものではなく、ドイツ国の各州が発行しました。このような補完的な地域通貨がドイツなどではノートゲルト(Notgeld)と呼ばれています。写真はザクセン州で発行されたノートゲルトです。

戦後、金属供出に伴う金属不足を補うため、1920、1921年に炻貨(陶貨)が発行されました。大量の陶貨を発行する必要があることから、磁器や炻器の名窯である国立マイセン磁器製作所で製造されました。そのため、同窯で20世紀前半まで用いられたボタン剣のマークが入っています。20ペニヒから20マルクまで7金種が発行されました。しかし、陶貨は耐久性に難があり、戦後インフレや陶貨そのものの信用などの問題が相まって、コレクション用を除き、短期間で製造終了してしまいました。

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