-
Optical Music (Οπτική Μουσική) “Tomos 1 (Τόμος 1)“
これは、完全に謎物件!しかも全部ギリシャ語で書かれているので、読むことも想像することも出来ませんでした。それと、購入したのは随分昔なのですが、その時はタンテが壊れていたので、聴くチャンスを逃しており、今回、(多分)初めて聴くことになりました。挟んであった請求書に英語表記があっだので、何とかグループ名とタイトルだけは分かりました。そんな訳で、今回は、ギリシャのOptical Music (Οπτική Μουσική)のファースト・アルバム”Tomos 1 (Τόμος 1)をご紹介したいと思います。先ず、このOptical Musicは、どうもChristos Kaltis (Χρήστος Καλτής)とKostas Pandopoulos (Κώστας Παντόπουλος)のデュオで、前者は1963年にギリシャのVolosに生まれたBプレーヤーで、1980年代後半に、Optical Musicで活発に活動をしていたらしいです。その時期にはCostis Drygianakisと共に活動しており、このDrygianakisは、1965年に、同じVolosに生まれた人物で、大学で物理学と社会人類学を学び、修士まで取得した男性で、音楽と犬を愛し、陶器を収集し、パスタを作るのを楽しみにしていたらしいです。それで、1987年以降、作曲家/レコード・プロデューサーとして活動していたようで、彼の音楽は、テープやPCなどの録音物が必要で、電子音響的な音楽であったようです(私は未聴)。話しを戻しますと、Optical MusicのChristos Kaltisは、相方のKostas Pandopoulosと共に、全くのフリー・インプロヴィゼーションから電子音響音楽や似非エスニックまでと言う様々なスタイルで、前衛実験音楽を、このOptical Musicで演っていたそうです。しかしながら、その活動は、1984年〜1987年の期間と1990年〜1994年の期間しか活動をしていただけで、1998年には音楽活動を完全に辞めています。なので、最初の時期に、本作品であるアルバム”Tomos 1”を、次の第2期では、1994年にアルバム”Tomos 2”を出しているだけで、後、2017年にセルフ・コンピ・アルバム“Τα Πρώτα Λόγια (Ηχογραφήσεις 1984-1987)”がギリシャの3つのレーベルの尽力でリリースされていると寡作でした。実際に、Optical Musicがどのような演奏や担当楽器を選んでいたのか?またCostis DrygianakisがどのようにOptical Musicに関わっていたのか?は良く分かりませんでした。なので、取り敢えず、作品”Tomos 1”を聴いてみて、各曲を紹介していきたいと思います。内容的には両面4曲ずつ収録されています(タイトルには英訳もありませんし、読み方も分かりません。勘弁して下さい)。 ★A1 “Δίνοντας Λόγους”は、物音系Percが聴こえていたかと思うと、リズムマシン(或いは生Drs?)や弦楽器を爪弾く音やテープ操作などが無秩序に挿入されたりと、何とも訳の分からない曲です。因みに曲を通してのビートはありません。 ★A2 “Στο Χαμένο Παράδεισο”でも、全体的には落ち着いていますが、物音系Perc, アコギの爪弾き、シンバル、ピアノ内部奏法、ナレーションやテープ音等が無秩序に配置されています。オルガンや声の逆回転で終わります。 ★A3 “Πολίχνη”は、緩い低音パルス音にアコギの爪弾きや女性独唱、そして物音系Perc等等、色んな音のアッセンブラージュから成るスカスカの曲です。 ★A4 “Αλέξανδρος”でも、微かな会話テープ音(やがて、生声での語りへと)に合わせて、アコギの音が気配を伴って聴取でき、しかも、それらはバラバラに配置されています。オルガンの轟音で終演となります。 ★B1 “Το Πάρτυ”では、微かに蠢く低音で始まり、物音系Percやゴソゴソとした音、弦楽器の音、電子音やドラムマシンなんかが脈絡無く配置され、時に叫び声や生Drsやピアノの音が大音量で無理くり入ってます。 ★B2 “Χειμωνιάτικο Τοπίο”では、ベースシンセらしきリズムパタンに、シンセ音やエレピに加えて、男性の朗々とした歌声も聴かれます。全体的に、割と楽曲っぽく、フリーなクラリネットと虫の声で曲を締めます。 ★B3 “Χριστούγεννα”では、弦楽器を爪弾く音と微細な電子音から始まり、唐突に大きな電子音が空間を占拠した後に、テープ音やBが流れて、一旦、物音系Perc等も加わったりと、無秩序でフリーな曲になっています。 ★B4 “Κοινωνικόν”では、いきなり法螺貝のような音とエコーの効いた語りからの、アコギの爪弾き等の後に、ドラムマシンのフリーな演奏やトイピアノの乱れ弾きが流れてきたと思ったら、終わってしまいます。 とにかく、不可思議な音楽です。フリーミュージックとか即興演奏がベースになってはいますが、結構、エフェクトやパンが弄られていたり、変なミキシングも行われているようで、幼稚なのかプロフェッショナルなのか良く分かりません。しかしながら、敢えて、このようなポスト・プロダクションが行われていることを考えると、このOptical Musicは、ちゃんとテクを持った音楽家なのでしょう。そう言う意味では、「緩い演奏をするFaust」と言えるかも知れませんし、LAFMSとの共通性もあるかもされませんね。中々面白かったので、また、Tomos 3も作って欲しいものです! B2 “Χειμωνιάτικο Τοπίο” https://youtu.be/E2DreCT1fuk?si=ill7mWLtzReVKJWb A4 “Αλέξανδρος” https://youtu.be/eszUuEGg38E?si=L3Rrg_iYLJ4Df2ua #OpticalMusic #ΟπτικήΜουσική #Tomos1 #Τόμος1 #ΆλληΠόλη #FirstAlbum #GreekUnderground #Experimental #Electro #FreeImprovisation #Electro-Acoustic #FauxEthno #Post-Production #Assemblage #ChristosKaltis #ΧρήστοςΚαλτής #KostasPandopoulos #ΚώσταςΠαντόπουλος #Composer #Producer #CostisDrygianakis
Experimental / Avant-Grade Άλλη Πόλη 4072円Dr K2
-
Les Rita Mitsouko “The No Comprendo”
私は、このLes Rita Mitsouko (レ・リタ・ミツコ)の存在については、全く知りませんでした。また、名前だけ聞いても、仏のバンドなのか?個人名義なのか?も初めは分かりませんでした。ですので、ちょっと調べてみました。Les Rita Mitsoukoは、Catherine Ringer(カトリーヌ・ランジュ)とFred Chichin (フレッド・シシン)のデュオで、やはり仏で1979年の春に結成されていたそうです。もう少し詳しく調べてみました。仏パリのBelleville地区のスクワットしたビルにあったPali-Kapのような場で、2人は活動を始めています。それから、この奇妙なグループ名は、Ringerの幼馴染と2人が出会った地方のレストランの名前から取られてと言われていますが、Ritaには、南米音楽やその代表的女優Rita Hayworthと関係しているとか、Mitsuokoは、日本語ではMutsukoとなり、それは仏 Guerlain(ゲラン)の香水の名前から取ったとの意見もあります。彼等に興味を示したVirgin Rrcordsと契約し、1982年にデビュー・12㌅シングル”Midnight Dancing”と12㌅EP “Don’t Forget The Night”を出しています。そうして、1985年に、彼等は成功を手にします。と言うのも、彼等のアルバムからシングルカットした曲”Marcia baila (マルシア・バイラ)”が、その夏に、仏のレコードチャートで2位となり、Philippe Gautierが、彼等の音楽を気に入り、MVを作って、彼等を広めようとしたからだと思われます。その後、1984年に出したデビュー・アルバム”Rita Mitsouko”は、名匠Conny Plankがプロデュースしており、パンク、ロック!シンセポップ、ジャズの要素が混在した特異な音楽が収録されていました。1985年10月には、Velvetsのトリビュート・アルバム”Les Enfants du Velvet”に”All Tomorrow’s Parties”のカバー曲を提供しています。そうして、米国人プロデューサー兼音楽家のTony Viscontiが、彼等の本作品でもあるセカンド・アルバム” The No Comprendo”とサード・アルバム”Marc et Robert”をプロデュースし、音の面でも更に洗練され、英詩と仏詞の曲を加えることで、これらのアルバムからのシングルカット"C'est comme ça" ("That's the Way It Is")や"Andy"は成功を収めます。特に、サード・アルバムでは、米国バンドSparksともコラボした曲やRidley Scottの映画”Black Rain”のサントラに使われた曲も含んでいました。1980年代には、彼等のMVは全て Jean-Baptiste Mondinoが作っていますし、1987年のJean-Luc Godardの映画”Soigne ta droite”には、セカンド・アルバム”The No Comprendo”の録音風景も使われています。1991年には、Josiane Balasko監督の映画”My Life Is Hell”の音楽を担当しています。また、1993年には、5枚目のアルバム”Système D”に収録曲"Y'a d'la haine"がMTV Europeの年間賞を受賞していますし、このアルバム収録曲”My Love Is Bad”ではIggy PopとRingerのデュエットも披露されています。2007年には、Les Rita Mitsoukoは、10枚目のアルバム”Variéty”を仏語盤と英語盤をダブルで出しています。しかしながら、2007年11月28日に、Chichinが、癌で亡くなってしまい、その後、Ringerは、単名でツアーを行なっています。 以上が、Les Rita Mitsoukoの経歴ですが、セカンド・アルバムでもある本作品”The No Comprendo”は、色々な意味で重要な作品と言えるでしょう。なお、国内盤の内、CDには、B6として”Andy”の英語ヴァージョンが追加されています。LPでは、両面とも5曲ずつとなっています。因みに、Cathrine Ringer (Vo, Others)とFred Chichin (G, 12弦G, B, Synth [Oberheim, VCS3], Sampler, Drum Machine, Drs, Perc)の2人だけで制作されています。それでは、各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Les Histoires D' A. (美しき愛の歴史)” (4:04)は、Gと軽いDrsを中心としたバックに、朗々とした仏語Voが頼もしい曲ですが、Vlnらしき弦楽器も聴かれ、単にニューウェーブよりフォークロックな趣きです。 ★A2 “Andy” (5:30)は、ダンサブルなディスコティックなリズム隊に、独特のシンセのリフと陽キャな仏語Voが冴えます。ハッピーなシンセポップで、トランペット・ソロも面白い! ★A3 “C'est Comme Ca (セ・コム・サ)” (4:41)は、軽めのノリのポップソングで、RingerのVoも明るく、カッコ良い。Gのコード進行は単純ですが、泣かせてくれます。 ★A4 “Vol De Nuit (夜間飛行)” (4:12)は、仏語歌詞の為か、妖しい雰囲気の構成がプンプンする落ち着いた曲で、Voも抑さえ気味、泣きのシンセも聴取可能。 ★A5 “Someone To Love” (3:04)は、ノリの良い軽快なポップソングで、少しディレイ処理されたVoも、バックで弾きまくるシンセもカッコ良いです。 ★B1 “Stupid Anyway (危険なレイジー・ガール)” (4:45)は、不思議なリズムにスライドGとシンセから成るバックの演奏に、やはり朗々と歌うVoが力強いです。間奏でのGとシンセ・ソロの絡みも渋いです。 ★B2 “Un Soir Un Chien (アン・ソワール、アン・チェン)” (5:44)は、コンガとピアノで始まります。ファルセット気味のVoで仏語歌詞だと、シャンソンっぽいですが、シンセも絡んできます。 ★B3 “Bad Days (最悪の日々)” (5:03)は、ソフトロックのような軽めのビートの曲で、Voもやや捨て鉢的。Gのリズムとシンセのアクセントがシャレ乙にカッコ良いです。最後の転調もグー❗️ ★B4 “Tonite” (5:11)は、極端にスローな曲で、ううーって言うコーラスや口笛と気怠く歌うVoが何だか退廃的ですが、やがてビートがアップしてくると、Voも朗々と歌い始めます。 ★B5 “Nuit D' Ivresse (酔いつぷれた夜)” (3:43)は、陽キャなダンサブルな曲で、Voも元気一杯です。バックにはコンガやトランペットなんかも使われており、エスノ・ポップな感もあり。 と言う訳で、シンセ・ウェーブとかと言うよりも、オシャレ系ニューウェーブと言った方がしっくりくる作品だと思いました。また、Ringerの表現力は、幅も広く、素晴らしいシンガーですね。そして、Chichinのバックも引き出しが多く、完璧ですね。この作品を聴き終わったら、何だか仏の映画を観た感覚に陥りました。良質なポップソングで、それ程、尖っていない所も、如何にもフレンチだなぁと。そう言った軽めでシャレ乙な音楽が聴きたい時は、是非この作品を聴いてみて下さい❗️ A3 “C'est Comme Ca” (MV) https://youtu.be/fGZRVGlGZ6A?si=r-1kZeKVsIPNEI2L [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kPPCpnLeN05PlmM2nR89o1ii8wEnLyeec&si=Sd4xbLjIh4uIc_SP #LesRitaMitsouko #TheNoComprendo #東芝EMI #VirginRecords #FrenchDuo #NewWave #SynthPop #Chanson #2ndAlbum #Producer #TonyVisconti #CatherineRinger #FredChichin #Multi-Instrumentalist #FemaleVocal
New Wave / Synth Pop / Chanson 東芝EMI (Virgin Records) 5300円Dr K2
-
The Star Club “God Save The Punk Rock”
日本のパンク・バンドってあんまり聴かないんですけど、ちょっとは勉強の為、聴いてみようと思って買ったのが、このThe Star Clubのアルバム”God Save The Punk Rock”です。The Star Clubが名古屋のバンドだとは知っていたのですが、このアルバムがUK/USパンクバンドのカバー集であるのは全く知らなかったです。それで、The Star Clubについてなのですが、簡単に彼等のバイオグラフィーを書いておきます。The Star Clubは、1977年に名古屋で結成され、1984年にメジャーデビューして、VoのHikageを中心に40年以上活動している日本のパンクバンドです。メジャーデビューした1984年以降、オリジナル・アルバムは35枚も出しており、ベスト・アルバムだけでも14枚、トリビュート・アルバムが3枚とボックスセットが2品、その他にもビデオやDVD等々途方もない作品数を出しています。Hikage (Vo)は結成時からずっと代わっていませんが、当然、メンバーチェンジも激しく、結成時は、元暴走族リーダーのカオル (G), 後に原爆オナニーズに加入するEddie (B), Kouji (Drs)と言うメンバーでした。本作品の頃は、元レジスタンスで4代目のLou (G), 元Head Acheで3代目のAkira/Akiller (B), 元Crowleyで6代目のHiro (Drs)となっています。現在は、再加入した11代目のToruxxx (G), 6代目のHiroshi (B), Masa (Drs)となっているようです。 それで、本作品ですが、彼等のルーツを巡る為なのか?結構、1970年代のパンク/プロト・パンクの名曲がカバーされています(同時にリリースされた同名CDの方が2曲多く収録されています)。 A1 “Pretty Vacant”(Sex Pistols)は、原曲よりややテンポが遅いが、選曲したセンスが良い。名曲ですね! A2 “Borstal Breakout” (Sham 69)も、Voのドスの効き具合と合唱が良い! A3 “Something Better Change” (The Stranglers)は、元々はKbdが入っている曲なので、代わりにギターがオーバーダブされてアレンジされています。 A4 “Love Comes In Spurts” (Richard Hell & The Voidoids)も、HikageのVoはハキハキとしており、原曲のナヨナヨしたところがありません。 A5 “New Rose” (The Damned)は、パンキッシュなVoでDave Vanianの艶っぽさとは違った雰囲気が出ているようですが、原曲の疾走感はバッチリです。 A6 “Rich Kids” (Rich Kids)は、元曲を良く知らないのですが、ポップ・パンクよりもやや粗暴な印象です。 A7 “I Don't Mind” (Buzzcocks)は、Pete Shelleyの声質は独特にも関わらず、かなり原曲に近いアレンジが施されています。VoはギターのLouが担当しています。 B1 “Tommy Gun” (The Clash)。The Clashのセカンドは過小評価されてますから、この曲を選んでくれただけで、個人的には嬉しい! B2 “One Hundred Punks” (Generation X)も、原曲の良く知らないのだが、紛うことなきパンク・ソングになってますね。HikageのVoに説得力を感じます。 B3 “Blitzkrieg Bop” (Ramones)は、小気味良いビートが弾けており、原曲の良さを引き出してます。 B4 “Lock It Up” (The Eater)も、原曲を良く知らないのですが、性急さが如何にもパンクな曲だと思います。 B5 “Wasted Life” (Stiff Little Fingers)も、Hikageの熱血Voが原曲よりも熱いですね。 B6 “Emotional Blackmail” (UK Subs)は、落ち着きの無い演奏がUK Subsらしくて、カッコ良いです。後半のハードコアへ向かう雰囲気も有りですね。 B7 “Born To Lose” (Johnny Thunders & The Heartbreakers)も、原曲自体が良いのか、結構忠実に演奏しており、雰囲気を壊していません。 The Star Clubのフィルターを通して、1970年代のパンク・ロックをたっぷり味わうことができました。原曲の良さ或いはアレンジの良さが際立つ好印象のカバー・アルバムだと思います❗️今度は、The Star Clubのオリジナル曲を聴いてみたいです!何か、甘酸っぱく、青臭い気持ちになりました(しかし、日本のパンクスのヤンキー臭は今一つ感情移入できません)。因みに、ライナーノーツでは、森脇美貴夫の熱い文章が読める。 [“1977”] https://youtu.be/_Ye4hIQI1D8?si=jqNQV9b7IfMqWjDQ [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k_bsvKfc6OOZdgKoeNTsf4lyXBZ5cINmI&si=M_JTasLYBFLwWaKN #TheStarClub #GodSaveThePunkRock #Invitation #CoverAlbum #PunkRock #Japanese #SexPistols #Sham69 #TheStranglers #RichardHell&TheVoidoids #TheDamned #RichKids #Buzzcocks #TheClash #GenerationX #Ramones #TheEater #StiffLittleFingers #UKSubs #JohnnyThunders&TheHeartbreakers #Hikage #Lou #Akira #Hiro
Punk Invitation 不明Dr K2
-
V. A. “Insane Music For Insane People Vol. 13”
また、出ましたねぇ。ベルギーInsane Musicが世界のカセット・シーンを席巻していた頃の代表的コンピ・シリーズ”Insane Music For Insane People”が、初めてカセット媒体ではなく、LP/ヴァイナルでリリースされたのが、第13巻の本作品となります。Insane Musicについては、以前にも”The Insane Box”のところでも書いていますので、そちらをご参照下さい。まあ、一言で言うと、色んなユニットをやっていたAlain Neffeが立ち上げたベルジャン・レーベルと言うことになります。それでは、各グループと各曲を紹介していきましょう。 <Easy Side (A面)> A1 Lelu/Lu's (英) “Down My Spine”は重めのリズムから成る打ち込みサウンドと女性ヴォーカルから成る、EBM的エレ・ポップです。結構、凝っています。 A2 Bill Pritchard (英) “Black Souls Under White Skies”は、軽めですがダークな打ち込みに、これまたダークで耽美的な男性ヴォーカルが乗る、今で言うところのダーク・ウェーブです。 A3 Thalassa Kollectif (白) “Are You Beush”では、ループ音と民族打楽器に、電子音シーケンスやシンセ音等が付け加えられていくミニマルな似非民族的音楽です。 A4 Jean-Louis Descloux (仏) “Les Fourmis”は、これまたエスプリの効いたシャレ乙な打ち込み(TR-606を使用か?)によるエレ・ポップで、男性ヴォーカルも加わり、如何にもフレンチなテイストです。 A5 Ninove (白) “Mechante Souris”はややアップテンポな打ち込みにフラマン語(?)によるヴォーカルの乗ったエレ・ポップです。急かされる感じが良いです。 A6 Human Dance (白) “Magikal Hystery Sour (The Beatles Were Not So Bad After All)”は、マシンリズムにギターも加わって、シンセのメロディが哀愁を誘うインスト曲で、最後にちょっとしたギミックがあります。 <Strange Side (B面)> B1 D'Archangel II (英/白) “Beautiful, Plastic”は不思議なシーケンスとリズムの曲で、語りのような男性ヴォーカルとそのバックのシンセが特徴的です。 B2 Collectionism (独) “Xsass”は持続電子音と偶に聴こえる打楽器(?)の上に、中近東風女性ヴォーカルが乗っかる不思議な曲で、それが段々と捻れていきます。 B3 Craig Burk / Alain Neffe (米/白) “Afternoon Improvisation (Eighth Part)”では、ヴォイス・ループに、これまた変わったヴォイス・パフォーマンスが加わる曲です。 B4 Rik Rue (豪) “Voices From The Inner Ear”では、ナレーションから早回しヴォイスと物音ループが混ざり合う曲です。やがてループの応酬へ。 B5 Bene Gesserit (白) “Evening Star”は、Alain Neffeとその妻から成るデュオですが、キックと共に男女のヴォイス・パフォーマンスが繰り広げられます。 B6 Kaoru Todoroki (日) “Bobldg”は初期レジデンツのような捻れたユーモアを醸し出すポップ・ソングです。 B7 Human Flesh (白) “(Only A) Human Being”は、逆回転ヴォイスのループに別の逆回転ヴォイスがどんどん加わっていく曲で、如何にもな風情があります。 B8 Denis Mpunga & Paul K. (白) “Terra Incognita”は、オモチャのピアノのようなミニマルな演奏と変なヴォーカル(?)から成る曲です。 聴いて分かるように、A面は所謂、リズムのはっきりしたシンセ・ウェーブな曲を集めており、B面はリズムが不明瞭な、より実験的な曲を集めています。だからか?A面をEasy Sideと、B面をStange Sideとしています。ここら辺の音楽は、如何にも1980年代の世界の地下音楽の潮流を巧く捕まえていると思われますが、このように2つにキッチリ分けたのが良いか悪いかの評価は、リスナー次第ですね。と言う訳で、1980年代地下音楽を俯瞰出来る作品になっていますので、そこら辺に興味のある方は是非とも聴いてみて下さい‼️ 収録曲を全て(B4以外)のURLを貼っておきます。 A1 Lelu/Lu's “Down My Spine” https://youtu.be/HhXfxGXkKG4 A2 Bill Pritchard “Black Souls Under White Skies” https://youtu.be/5LDo7fNo1Go A3 Thalassa Kollectif “Are You Beush” https://youtu.be/gZgqcKVLtwk A4 Jean-Louis Descloux “Les Fourmis” https://youtu.be/l62VRo47QNI A5 Ninove “Mechante Souris” https://youtu.be/zBKyuzGXJlg A6 Human Dance “Magikal Hystery Sour (The Beatles Were Not So Bad After All)” https://youtu.be/dApfayuzx7E B1 D’Archangel II “Beautiful, Plastic” https://youtu.be/lt-Je7NEZDc B2 Collectionism “Xsass” https://youtu.be/_DiboAtjvaw B3 Craig Burk / Alain Neffe “Afternoon Improvisation (Eighth Part)” https://youtu.be/KD9xaH_6o9I B5 Bene Gesserit “Evening Star” https://youtu.be/KO61X5LdRms B6 Kaoru Todoroki “Bobldg” https://youtu.be/8H-RRgicRBg B8 Denis Mpunga & Paul K. “Terra Incognita” https://youtu.be/EEnhAw_si5o #VariousArtists #InsaneMusicForInsanePeopleVol13 #InsaneMusic #Belgium #Compilation #International #MailMusic #SynthWave #MinimalWave #Electronic #Experimental #Pop #Lelu/Lus #BillPritchard #ThalassaKollectif #Jean-LouisDescloux #Ninove #HumanDance #DArchangelII #Collectionism #CraigBurk/AlainNeffe #RikRue #BeneGesserit #KaoruTodoroki #HumanFlesh #DenisMpunga&PaulK.
Synth Wave / Experimental INSANE Music 不明Dr K2
-
Josef K “Young And Stupid / Endless Soul”
発掘しました。あのRough Tradeの名作コンピ”Clear Cut”にも入っていたJosef Kです。”Clear Cut”を聴いてから、いつか買おうと思っていて、漸く買ったのが、このセルフ・コンピ“Young And Stupid / Endless Soul”でした。それで、先ずはJosef Kのバイオグラフィーから始めたいと思います。Josef Kは1979年〜1982年に活動していたスコットランドのポストパンクバンドで、バンド名はFranz Kafkaの小説「審判」の主人公から取られています。それて、元々は、1979年に、Paul Haig (Vo, G)とRonnie Torrance (Drs)が始めたTV Artと言うバンドがあって、そこに、Malcolm Ross (G, Kbd, Vln)がGary McCormack (B)と一緒に加入したのが始まりです。なお、McCormackはThe Exploitedに加入する為に直ぐに脱退し、David Weddell (B)が加入しています。彼等はバンド名がいまいち気に入ってなくて、1980年1月20日のThe Clashのオープニング・アクトとして出演する、正に出演数分前に、バンド名をJosef Kに変更しています。10曲入りデモテープを作製し、同年12月に、Orange JuiceのドラマーSteven Dalyの個人レーベルAbsoluteから、デビュー・シングル"Romance" c/w "Chance Meeting" をリリースしています。そして、彼等は、DalyとAlan Horneが設立した新レーベルPostcard Recordsと契約を結び、1980-1981年に絶賛されたシングルを数枚リリースし、1981年に、スコットランドのPencaitlandのCastle Sound Studiosで、デビュー・アルバム”Sorry For Laughing”を録音していますが、よりクリーンで洗練されたものにする為に、この時の録音は保留されてしまいます(ほんの少数枚だけがリリースされたようです)。それで、彼等は、ベルギーのスタジオに戻ってきて、たった2日間で、ほぼライブサウンドに近い形で、アルバム作製をやらされて、アルバム”The Only Fun In Time”を録音します。実際、Haigは聴き返すことも出来ず、後に、彼はヴォーカルが聴こえない位のレベルであったと残念に思ったと言っています。このアルバムは、英国インディー・チャートではそこそこ良いところまで行きますが、評論家は手厳しい意見が多かったようです。それで、先述の彼等の極初期のアルバム”Sorry For Laughing”は、1990年の”The Only Fun In Town”のCD再発の時に、続いてリリースされています。その後、2012年のLPリイシューの際には、TV Artsの初期のデモトラックのCDもリリースされています。1982年にベルギーの Les Disques du Crépusculeから、シングル”The Farewell Single”をリリースする前に、バンドは解散してしまいます。なお、この最後のシングルにはJohn Peel Sessionの為に録音した曲”The Missionary”が収録されています。解散の理由については、Haigは、バンドとしての創作性がピークの内に解散したかったからとコメントしています。その後は、それぞれが、ソロ活動やバンドでの活動を続けていくことになります。なので、純粋にスタジオ・アルバムと言えるのは、”The Only Fun In Town”だけで、それ以外は、ライブ・アルバムやセルフ・コンピだったりします。 それで本作品の内容についてですが、A面B面6曲ずつで、B1 “Chance Meeting”には、Malcolm Ross の兄弟のAlastair Ross (Trumpet)がゲスト参加しています。先述のコンピ”Clear Cut”収録の”It’s A Kanda Funny”しか聴いてなかったので、思っていたよりもノリの良いアップテンポの曲もあるのだなと言う印象でした。また、今回、聴いて思ったのは、英国のパンクの流れと言うよりも米国のパンク、特にTelevisionとかRichard Hell & the Voidoids辺りの影響が大きいと思いました。それは恐らくギター2本、ベースとドラムと言う編成とも関係しているようにも思えますし、曲によってはヴォーカル・スタイルなんかもRichard Hell辺りに近いところもそうなんですが、ただ、ギターのドライな音色やギターのカッティングの多用なんかは英国的だなとは思います。それから、このアルバムは今までに様々な場所で録音されていることもあって、録音の仕上げ方が微妙に異なり、統一感にやや欠けるのも仕方ないかなと思いました(シングル収録曲、BBC Sessionでの録音、幻のファースト・アルバム”Sorry For Laughing”の時の録音、その他のコンピへの提供曲など)。また、ある論評では、Josef Kはやや暗い曲が多いと書かれていましたが、全然、そんなことはないです。寧ろ、アッパーな曲の方が多いです。多分、”It’s A Kanda Funny”の印象が強過ぎたのでしょう。なので、皆さん、心配なさらずに、このアルバムを聴いてみて、楽しんで下さい❗️ [John Peel Session 1981 including “Endless Soul”] https://youtu.be/vfu6zak_DpU [“Young and Stupid” album] https://youtube.com/playlistlist=OLAK5uy_lGardeqv8l48Df3bIa_fODCvE2oTlXPlE #JosefK #YoungAndStupid/EndlessSoul #SupremeInternationalEditions #SelfCompilationAlbum #PostPunk #Neo-Acoustic #GuitarPop #PaulHaig #MalcolmRoss #DavidWeddell #RonnieTorrance #PostcardRecords #Television #RichardHell&TheVoidoids #UpperBeatPop
Post Punk / Neo-Acoustic Supreme International Editions 不明Dr K2
-
Holger Czukay “Rome Remains Rome”
また、出ました!今回は、元CanのHolger Czukayの7枚目のソロアルバム”Rome Remains Rome”をご紹介します。Czukayについてのバイオグラフィーは既に書いてありますので、そちらをご参照ください。今回の参加者は、Holger Czukay (G, Organ, ABS-B, Frech Horn, Vo, Synth, Radio)に加えて、CanのバンドメイトであったJaki Liebezeit (Drs, Trumpet, Piano, Perc)とMichael Karoli (G)、更にSheldon ‘Kelly’ Ancel (Vo), Jah Wobble (Vo, B), Olli Marland (G, Piano)から成ります。本作品では、A面B面共3曲ずつ収録されています。今回の作品は、今までのミュージック・コンクレート風のRadio Paintingによる音の実験よりも、曲自体のユーモアや面白さなんかが前面に出ているように聴こえます(それでも、実験的なエディットやミックスはやっているのですが、、、)。言葉遊びのような曲名を付けたり歌ったり、少年少女合唱団らしきコーラスをそのまま曲に当てはめたりと、遊び心が満載です。またエスノな要素も入ってきており、時代を感じさせます。A1 “Hey Baba Reebop”は一聴、陽気な曲ですが、この曲はCanの後期メンバーであったRebop Kwaku Baahへのレクイエムらしいです。A2 “Blessed Easter”は先述のように、既存の合唱団のコーラスを曲に乗せているような実験エスノな曲で、CzukayのRadio Paintingの技が光ります。A3 “Sudetenland”もエスノ色の強い曲で、Liebezeitの超絶ドラムとCzukayのエディットが冴えています。B1 “Hit Hit Flop Flop”もかなりエスノ色が強く、躍動感のある曲で、バックで意味の無い歌詞を歌っています。B2 “Perfect World”は洒落た地中海風の楽曲ですが、KaroliのギターとCzukayのシンセそしてヴォーカルの絡みが凄いです。B3 “Music In The Air”は少しジャジーなしっとりした曲で、これでアルバムを締めています。今までの路線とはちょっと異なった印象ですが、しっかりCzukayしていますので、ご安心下さい。と言うか、今まで以上に聴き易いので、是非とも皆さんも、聴いてみてね❗️ A1 “Hey Baba Reebop” (3:53) A2 “Blessed Easter” (8:51) A3 “Sudetenland” (7:22) B1 “Hit Hit Flop Flop” (3:34) B2 “Perfect World” (10:33) B3 “Music In The Air” (5:13) https://youtu.be/ljbLpEMjBxs?si=pc17HsJS15Guohya #HolgerCzukay #RomeRemainesRome #VirginRecords #SoloAlbum #Ethno #Experimental #PopMusic #JakiLiebezeit #MichaelKaroli #Sheldon‘Kelly’Ancel #JahWobble #OlliMarland #RadioPainting #RebopKwakuBaah
Experimental Pop Virgin Records 3500円Dr K2
-
Siouxsie and the Banshees “Through The Looking Glass”
久々に出ましたねぇ、Siouxsie and the Banshees (以下Bansheesと表記)の8枚目のスタジオ・アルバム”Through The Looking Glass”を紹介します。私は、デビュー当初、このバンドに関しては、余り興味が無かったのですが、その内に「少し聴いてみよう」と思って、気が向いたら、買っていたことがあった程度なので、多分、私よりも詳しく方はいらっしゃるとは思いますが、まあ勘弁して呼んで下さい。Bansheesのバイオグラフィーは以前にも書いてありますが、4枚目のアルバムまででしたので、その後の活動について加筆しておきます。1982年に、Bansheessは、サイケなアルバム”A Kiss In The Dreamhouse”をリリース。ストリングスをふんだんに使ったアルバムで、後にメンバーは「セクシーなアルバムだった」とも。その時期、ギターのJohn McGeochはお酒の話題を抱いており、ツアーから帰国して、すぐに入院しています。それで、Steven Severin (B)は、ギター担当としてThe CureのRobert Smithだをリクルートし、Robertは、承諾して、同年11月に正式に加入します。1983年には、メンバーはサイドプロジェクト(The CreaturesやGlove)の活動を活発に行うようになります。また、Smithの都合で、Bansheesは、1983年9月に、The Beatlesのカバー”Dear Prudence”をリリース、これが英国で大ヒットになります。その後、彼等はライブ・アルバム”Nocturne”をリリース、続けて1985年5月に、6枚目のスタジオ・アルバム”Hyæna”もリリースします。しかし、このリリースの直前に、Smithは2つのバンドをやっていく上で健康上の問題が生じた為、脱退します。代わって、元Clock DVAのギタリストJohn Valentine Carruthersが加入します。それで、Bansheesはこのラインナップで、1985年の殆どをかけて、7枚目のスタジオ・アルバム”Tinderbox”を作製、長い英国ツアーの前にシングル”Cities In Dust”をリリースしています。アルバムは、1986年4月にリリースされ、ライターからも高評価を受けています。その後、彼等はカバーソングのアルバム”Through The Looking Glass”を作製し、1987年にリリースしています。このアルバムのリリース後、Carruthersは最早、バンドには合わないと宣言し、以降、Bansheesはトリオとして活動していくことになります。本作品は正にそのキッカケとなったアルバムですが、バイオグラフィーの方は一旦またここまでとしておきます。 このアルバムなのですが、先ず、ジャケにちょっとした工夫が為されています。写真でも分かるかもしれませんが、真ん中に小窓が空いており、中ジャケが見えています。この作品には、バンドメンバーとして、Siouxsie Sioux (Vo), Steven Severin (B), Budgie (Drs, Perc), John Valentine Carruthers (G)が参加しており、ゲストとして、Julie Aliss (Herp), Martin McCarrick (Kbd), Martin Dobson (Sax), Peter Thoms (Trombone). Luke Tunney (Trumpet), Jocelyn Pook (Viola), Gini Ball (Vln)も参加しています。内容的には、A1 Sparks “This Town Ain't Big Enough For The Both Of Us”, A2 Kraftwert “Hall Of Mirrors”, A3 Disney “Trust In Me”, A4 The Band “This Wheel's On Fire”, A5 Billie Holiday “Strange Fruit”, B1 The Doors “You're Lost Little Girl”, B2 Iggy Pop “The Passenger”, B3 John Cale “Gun”, B4 Roxy Music “Sea Breezes”, B5 Television “Little Johnny Jewel”と、まあと幅広く曲を取り上げていますし、取り上げている曲と中々マニアックですね。ここら辺が彼等のルーツ或いは好みなのかも知れません。知ってる曲は勿論、知らない曲も大いに楽しめました。しかし、何故、彼等がカバーアルバムを作ろうかと思ったのは、ちょっと不思議ですが、これの前のアルバムがかなり難航していたようで、そう言う理由かもしれませんが、ただでは起きないところがBansheesの凄いところだとも思えます。と言うのも、これらの曲をBansheesの曲のようにアレンジしているからです。そんなBansheesのカバーアルバムを一度は聴いてみても良いのではないでしようか❗️ B2 “The Passenger” https://youtu.be/4nAON-MwUPY [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l7190_geXxsZhFZiiIz5DXXpWWvtxEjMI #SiouxsieAndTheBanshees #ThroughTheLookingGlass #Wonderland #Polydor #8thAlbum #CoverSongs #PostPunk #SiouxsieSioux #Budgie #StevenSeverin #JohnValentineCarruthers
Post punk / Cover Song Wanderland / Polydor 不明Dr K2
-
Étant Donnés “Le Sens Positif”
ド迫力のジャケで登場したのは、久しぶりの仏の兄弟ノイズユニットÉtant Donnésです。彼等はMarc HurtadoとEric Hurtadoからなりますが、彼等のバイオグラフィーは既に書きましたので、以前のものを参照してください。因みに、最近では兄のMarcは、Lydia Lunchと共にSuicide/Alan Vegaのカバーをライブでやってますね。それで、今回、ご紹介するのは彼等の8作目のアルバム “Le Sens Positif“で、A面3曲、B面3曲入りの作品です。察しの通り、ノイズ・ミュージックなんですが、とにかく、各曲のテンションがバカ高いです。勿論、緩急は付けてありますが、2人の怒号と言うか絞り出す声と言うかと息を吐き出す喉の音や囁き声が複雑に絡み合い、更にそのバックには磁気テープ操作で形成された得体の知れないノイズや環境音が流れて、全体としてトルネードのようにグチャグチャになって、リスナーの耳を襲ってきます。しかも、シアトリカルな演出もあるようです。思うに、かなり「生理的」に直撃する音楽なので、好き嫌いが分かれると思います。そして、彼等の音楽(=ノイズ・ミュージック?)は、他のどのノイズ・ミュージシャンの音にも似ていないことも、一つの特徴でしょう。完全なる孤高で独自のノイズ・ミュージック、と言うか「表現形態」と言ったものに達していると考えます。少なくともこう言った音楽は他には私は知らないです(私が知らないだけかもしれませんが)。あと、仏と言うお国柄や兄弟であることも、その独自性に関係しているのかも知れませんね。なので、聴く際には、充分注意して聴いて下さい❗️なお、どの曲も捨て曲無しですので、傑作です‼️ B1 “Mon Cœur 2 Âmes” https://youtu.be/o9piRlXA15k [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLxWgIPiVobojCc7-CtP5klxpORG3omt9j #ÉtantDonnés #LeSensPositif #DMA2 #Experimental #Noise #Theatrical #MarcHurtado #EricHurtado #Voice #MusiqueConcrete #TapeManipulation #FrenchNoise #Brotherhood
Noise / Experimental DMA2 不明Dr K2
-
Strafe Für Rebellion “Der Säemann”
すっかり、このバンドのことを忘れてました。オーストリアのStrafe Für Rebellion (「シュトラーフェ・フュール・レベリオン」と発音?以下SFRと表記)です。メンバーは、Düsseldorf生まれのBernd KastnerとSiegfried Michail Syniugaのデュオで、1979年に結成され、独逸で活動を開始しています。しかし、レコード・デビューは遅く、1983年にセルフタイトルのファーストアルバムをリリース、1990年代中盤にアルバム "Pianoguitar"を出した直後に一旦解散していますが、2014年にアルバム”"Sulphur Spring"で再度、活動を始めています。SFRは自作楽器とかそこら辺に落ちているモノやフィールド録音などを使って、アブストラクトなインスト曲をやるようになります。それで本作品“Der Säemannは彼等の4枚目のアルバムになります。A面B面1曲づつ収録されており、共に、不明瞭な電子音やフィールド録音などをバックに、独逸語のスポークン・ワードなどを前面に押し出した曲が続きます。このナレーションは、Bernd Kastner, Ka Marion Wedrich, M.M. Eckartz, Siegfried Michail Syniugaによるものです。言葉が分かれば、もっと楽しめるのでしょうが、如何せん、独逸語なので、内容までは分からず、少し不完全燃焼な点が残ります。しかしながら、その音声の使い分けなどのテクニックが高度で、中々一筋縄では行かない印象も強く、聴く度に新しい発見のある音楽です。A面よりもB面の方が、より複雑な展開になっていますが、基本的には同じ音構造から成ります。ただ、陽性の音楽では無いので、寝る前とかには聴かない方がいいでしょう。もし、見かけたら、聴いて欲しい一枚だと思いますので、是非とも聴いてみて下さい! https://youtu.be/qurC_n9dl20 #StrafeFürRebellion #DerSäemann #UN #Noise #DarkExperimental #SpokenWords #Narration #BerndKastner #SiegfriedMichailSyniuga #Austria
Noise / Experimental UN 不明Dr K2
-
Blackhouse “Holy War”
忘れちゃいけない。英国のノイズ・バンドWhitehouseに対抗するのは、米国のインダストリアル・プロジェクトBlackhouseでしょ!? と言う訳で、彼らの作品として”Holy War”を取り上げましょう。その前に、Blackhouseのバイオグラフィーを簡単に、Blackhouseは、カリフォルニアのEurekaを本拠地としているキリスト教系インダストリアル・パンドで、当時は「最初にインダストリアル・ロック」を演奏した バンドとして認識されているようです。インダストリアル・ロックとは、Nine Inch NailsやKlank或いはCircle of Dustの様なマシン・リズムとギターのソリッドなカッティングやリフを特徴としているアレです。そして、1984年にBlackhouseは結成されています。その一方で、キリスト教市場(しじょう)で、最初にインダストリアル・ミュージックを始めたパンドです。WikiによるとBrian Ladd (レーベルLadd-Frithよ創設者の1人)のソロプロジェクトで、初期にはIvo CutlerとSterling Crossの名前もクレジットされていますが、本当に存在している人なのか?メッセージ性の存在なのか?両方の境界線上て微妙にバランスで存在しています。Blackhouseの音楽は結成当初からキリスト教の音楽からは大きく逸脱しており、ライブでは、右翼系キリスト教やネオナチ青年団両方からの妨害に会っています。ネオナチは、彼等が、ニヒリズムやポルノ、SM及びドラッグなどのネガティブなコンテンツを利用することでよく知られるジャンルとしても、Blackhouseのライブは、宗教的過ぎると抗議しており、また、右翼キリスト教からも、そのような社会のネガティブ・コンテンツを扱うパンド・スタイルだったので、Blackhouseは、真っ先に抗議されてました。そう言う経緯もあって、ツアーやライブよりも録音作業を中心とした活動にシフトしていきます。そんな困難にあったblackhouseは、作品をコンスタントにリリースしており、現在まで活動をつづけています(ライブやツアーをやっているかどうかは不明)。 それで、本作品の内容ですが、いきなりアルバム・タイトルが「聖戦」ですよ!とは言うものの、Whitehouseとは対極の、どちらかと言うとインダストリアルとかリズミックな実験ポップのような音楽で、強いて言えば、De Fabriekなんかに近いでしょうか?リズムマシンと規則的に配置された電子音(パルス代わり?)から成る作品で、エフェクトをかけたVoが入ってくる曲もあります。曲名には、”Satan + His Demons”とか”Power + Wisdom”とか”Holy War”とかは付けられてはいますが、それ程、キリスト教的な音楽傾向などは感じられません。歌詞にはその様なことが使われているのかもしれませんが、聴き取れないので、不明です(残念!)。まあ、そう言う彼らのコンセプトは別にして、音楽自体は1980年代の宅録実験ポップとしては大変興味深い出来ではありますので、そこら辺のシンセ・ウェーブに興味がある方は一度、聴いてみてはどうでしょう! “Make A Choice” https://youtu.be/1lCixbYmpl4 [full album ] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kU9R6y6cizgEKeZm3Zu8DAP5G8Nx0x_3I #Blackhouse #HolyWar #RRRecords #ChristIanMusic #RhythmMachine #Electronics #SynthWave #BrianLadd #IvoCutler #SterlingCross
Industrial Pop RRRecords 不明Dr K2
-
X Ray Pop “Psychedelik Dolls”
またまた謎物件。いつ、どうやって入手したか、全然覚えていません!それで今回、X Ray Popについて調べてみました。裏ジャケを見ると、仏語表記で、写真にはメンバーと思われる女性2人。しかもリリースはノイズ関係の老舗RRRecordsと。う〜む。まあ、仏の女性エレ・ポップ・デュオですね。Didier Doc Pilot (G, Synth, Vo), Zouka Dzaza (Vo, 曲間語り), Micky Lefron (B, Perc, Mix), Annie “Pan Pan” Guillaud (Backing-Vo)が本作品では参加していますが、基本はDidler とZoukaのデュオのようです。仏のTourで、1984年に結成されており、現在まで活動は続いているようです。また、インディー・レーベルからもリリースしていますが、1999年以降は彼女らはWarner Musicの仏サブレーベルであるEast West Recordsから作品をリリースしています。なので、本アルバムは、彼女らの下積み時代の作品と言うことになります。その内容ですが、バンド名通り、仏語の囁くようなZouksのVoを活かしたエレ・ポップなんです。感触としては半透明なシルクを触っている感じの音楽と言えば少しは想像出来るのではないかと思います。また、曲と曲の間にZoukaの14秒位の「語り」がちょっとしたSEと共に挿入されており、それがまた良い感じのクッションになっています。B面ではDidierのギターが暴れる曲もあります。しかしながら、タイトルのようなサイケデリックな要素は余り無いように思いますね。La FemmeやStereolab、Beastie Boysにも影響を与えているらしいですが、私は個人的には、Stereo TotalやLove Psychedericoに近いかな?と思いました。そんなエレ・ポップも聴いてみてください。 “Oh oui J’aime!” https://youtu.be/KFnN_jdVa2Y #XRayPop #PsychedelikDolls #RRRecords #FrenchPop #ElectricPop #ZoukaDzaza #DidierDocPilot #MickyLefron #Annie”PanPan”Guillaud
Electronic Pop RRRecords 不明。Dr K2
-
ZELDA “C-Rock Work”
私、何でか自分でも分からないのですが、ZELDAは聴いてないんですよね。そりゃ、バンドが出てきた時に、Voが10代だとか、Bが元Boys Boysでインディー系ミニコミChange 2000に関わっていたとかは当時は知ってはいたんですが、聴いてないんですよなぇ。なので、完全後追いで買ったのが、この”C-Rock Work”なんです(これ、始め「シー・ロック・ワーク」と呼んでましたが、「ク・ロック・ワーク」のアナグラムですね)。ZELDAは1979年に結成、は1980年に”ASH-LAH”でインディーレーベルJunk Connectionより発表し、デビューして、やがて大手レコード会社(日本フォノグラム)と契約し、1996年”虹色のあわ”が最後のアルバムなって、無期限活動停止になっています。バンド名の由来は米国小説家Francis Scott Key Fitzgeraldの妻Zelda Fitzgeraldの名前に由来し、最も長く続いた女性ロックバンドとしてギネス認定されています(トリビアですね)。メンバーは時期によって多少違うのですが、高橋佐代子 (Vo, Clarinet), 小嶋さちほ (B)がずっと在籍していたメンバーで、彼女らに加えて、このアルバムでは石原富紀江 (G)と小澤亜子 (Drs, Kbd)と言う布陣です。石原さんは元々ハードロックから来ており、また小澤さんはプログレ出身だったそうです。久しぶりに聴いたんですが、疾走感があって、カッコいいですね。また時に出てくる中近東風のメロディ(これはフキエさんのかな?)も良い感じですね。それにしても、アコさんのドラム、タイトで凄いわぁー! チホさんのBもドライブしているし。それにも増して、サヨコさんの歌詞とVoのコンビネーションが凄い!日本語をナチュラルに歌うのって難しいんだよね。それをサラッとやってみせるサヨコさんの才能ですね。皆さんも、こんな凄い日本のロックを体験してみてくださいね。 A1 “夜の時計は12時” (4:08) A2 “Electric Sweetie” (4:08) A3 “風の景 - Mind Sketch -“ (3:44) A4 “時計仕掛けのせつな” (4:20) A5 “ファンタジウム” (3:53) B1 “Endless Line” (3:54) B2 “Emotional Beach, Communication Party” (3:55) B3 “Question-1” (3:35) B4 “Moo/六月はいつも魔の月” (3:35) B5 “浴ビル情” (4:29) A2 “Electric Sweetie” (live track) https://youtu.be/EQmpKhFvQa4?si=IEMqGMdAPn7PLzSx [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLJKA2C_1LpNujRnyyueZAQ-MD17D3uwGN&si=Dx9MHJCJWcYpvplc #C-RockWork #Zelda #CBS #4ThAlbum #GirlsBand #PostPunk #Japanese #SayokoTakahashi #SachihoKojima #FukieIshihara #AkoOzawa #高橋佐代子 #小嶋さちほ #石原富紀江 #小澤亜子
Post Punk CBS/Sony 不明。Dr K2
-
Missing Foundation “s/t”
出ました‼️ニューヨークのメタル・パーカッション集団のファースト・アルバムです。このデカデカと書かれている”The Party’s. Over”のロゴマーク!まるでEinstrutzende Neubautenよ”Kollaps”の如し!彼等ののバイオグラフィーは以前に書きましたので、今回は省略させて頂きます。メンバーはPeter Missingの他にFlorian Langmaack, Adam Nodelman, Chris Egan, Mark Ashwilがいて、これらの人物がこの時期のコアメンバーだっとみたいです。このアルバムを聴いた時、結構、ベースラインやギターのコードなんかも入っていて、曲っぽいんだなあと思ってました。そうですねー、丁度、Pussy Galoreをもっとヘビーにした感じと言えば、分かりやすいでしょうか。そして、Peter Missing達はもっと野蛮で下卑な音楽をやっています。このヘビーさや混沌とした感触は、同じNYCのSwansとかに近いと思います。ここら辺が、No New Yorkから連なる一連の音楽なのでしょう。それにしても、ここて聴かれるMissing Foundationの音は余りにも「音楽的過ぎる」と思うのは、私だけではないでしようか?この作品にはメンバーもデータも書いてありませんが、裏ジャケの燃える椅子が彼等の象徴なのかも知れませんね。あと、時期的なこともあるでしようが、ラップ調のヴォーカルも入っています。そんな野蛮なメタパー集団のファーストアルバムを聴いてみたいとは思いませんか?どうぞ!心ゆくまで。 “Kill the Hypnotic Bastard” https://youtu.be/5svIHnv3gxk #MissingFoundation #Purge/SoundLeague #MetalPercussions #Riff #SludgeCore #FirstAlbum
Industrial Purge/Sound League 不明Dr K2
-
Sprung Aus Den Wolken “The Story of Electricity”
また発掘しました。独逸のベテランNDW(Neue Deutsche Welle)直系のSprung Aus Den Wolken (以下SADWと記載)の登場です。これの前の作品、12㌅EP”Pas Attendre / Que Pa”が1985年なので、実に3年振りの作品になります。SADWについては前回紹介した時のバイオグラフィーを参考にしてください。 今回のメンバーは、Kiddy Citny, PrimaことPeter Prima, VoovことChristian Graupnerで、全面的にAlexander Hackeもヘルプで参加しています。音は格段にクリアになり、録音技術の良い場で録音したんだなあと感慨深いです。が、そこはそこ、流石、SADWらしいタイトなハンマービートに乗せて、打楽器やシーケンサーや変調Voが乗ると言う構造は今までと同様ですが、ギターは中期Die Kruppsのような機械的はリフを刻んでいます(多分、サンプリングした音ではないかな?)。まあ、ここら辺は好き嫌いが分かれますが、このある種洗練されたSADWも受け入れるか?以前のようなローファイにしてスカスカなアナログ音源のSADWだけを受け入れるのか?まあ、好みですね。私はどっちも好きですが(しかしながら、音の感じは別バンドのようです)。それから、B面(Father Sideと表記されている)1曲目は”Itch I-Ni-San-Shi“だし、B面3”Be Quiet!”ではモロ日本語の台詞が使われています。ここら辺は、独逸と日本の文化的親和性を強く感じますね。それと、NDWの多くのバンドが放っている独特のユーモアも、しっかり受け継いでいますので、聴きながら、ニヤッとして下さい。 とまあ、SADWは初期でも中期でも健在であったのが、証明されましたね。NDWがどのように絶頂から一度落ちて、そこから更に立ち上がってきたかのドキュメントの意味もありますね。なので、旧作と聴き比べるのも一興ですね。 “L .I. O. N.” https://youtu.be/RvUJ_mVnqj4 #SprungAusDenWolken #StoryOfElectricity #LesDisquesDuSoleilEtDL’acier #NeueDuetscheWelle #KiddyCinty #Prima #Voov #AlexanderHacke #ExperimentalPop #Rhythmic
Neue Deutche Welle (German New Wave) my Les Disques Du Soleil Et De L’acier 不明Dr K2
-
P16.D4 “Tionchor”
もう私にとって、何時の時代も、アイドルであるのが、独逸のP16.D4なのですよ。もう解散したのが、惜しいところなんですが、そのリーダーでもあるRLWが今も活動しているのが救いですね。P16.D4のバイオグラフィーは既に書いていると思いますので、ここでは省略させて頂きますね。本作品は、彼等の新しい音源と言うわけでは無く、コンピとかに入れた曲を集めたセルフ・コンピなんです。持っているかと思って探したんですが、無かったんで、eBayで買いました。P16.D4の名前の由来をもう一度。元々はProgressive Discoであり、それの頭文字を取ってPDになります。そしてPがアルファベットで16番目、Dが4番目と言うことで、P16.D4となった訳です。まあ、そんな豆知識は置いておいて、本作品の紹介をしますね。1981年から1986年の間にP16.D4が曲を提供したコンピとかの音源を多少ミックスし直して集めたセルフ・コンピです(わざわざ、ミックスをいじって収録するところが、彼等らしいです)。それで彼等のメンバーを紹介しておきます。Ralf Wehowsky (リーダー), Stefan Schmidt, Roger Schönauer, Ewald Weberの4人組です。元々は Ralfとかが積極的に関わっていたので、彼が仕上げた曲は多いのですが、それでも、他のメンバーが仕上げた曲もそこそこあります(realizationと言う言葉で仕上げを表しています)。またここに収められている曲が入っているコンピは37作品あり、この頃が最も脂の乗っていた時期ですね。彼等は、ライブをやると言うよりも、自分達のスタジオで、テープを切り貼りしたり、逆回転したり、ループにしたり、いじったりして、コラージュのように曲を作るのが特徴で、様々な音源(勿論、生音源とテープに録音された音源)を組み合わせています。ロックが出自なので、やはり、ギターやベースの音も使われていますが、コーラス隊の歌唱や金属製の家具を叩いたり、或いはヴォーカルなどの断片を使ったりと、引き出しが多いですねぇ。この時期はまだPCは使っていませんね。語り出す時止まらなくなるので、ここら辺で切り上がりますが、ノイズを演る人皆んなに聴いて欲しい音楽が詰まっています。そんなアルバムとなっていますので、是非とも聴いてみてください❗️ A1 “Physisch Erschöpft” (3:44) A2 “Koronardilatation” (3:11) A3 “Distruct Fragment Zero” (1:52) A4 “Aktion: Leer. Korn; Bier” (1:29) A5 “Setebos” (2:52) A6 “Inkubationskreise” (2:58) A7 P16.D4 &S.B.O.T.H.I. “85/86/83” (1:14) B1 “Bürgerliche Illusionen” (1:38) B2 “Strauchelnde Säulen” (1:51) B3 “Aus Angst Davor, Zu Ersticken, Sprach Er Beim Essen Nie” (3:33) B4 “Just Call Me Vacuum Head” (2:30) B5 “‘Okay’ She Said With Her Customary Total Lack Of Consideration” (1:19) B6 “SBII: Pionierchor ‘Diamat’” (3:58) B7 “Mal Vu” (2:41) B8 “Virtuell Ausgemerzt” (3:23) A1 “Physisch Erschöpft” (3:44) https://youtu.be/AVquWTNgGpU?si=qATkTUNsG76tDyR7 A2 “Koronardilatation” (3:11) https://youtu.be/zHwr5T70IxI?si=q7SPktrv7o901E04 A3 “Distruct Fragment Zero” (1:52) https://youtu.be/w3e3OtSex0I A4 “Aktion: Leer. Korn; Bier” (1:29) https://youtu.be/I4HD2JBXIVo?si=25PcHaSYTnhvZ-gJ A5 “Setebos” (2:52) https://youtu.be/Sz-dROh01Cw?si=lCk9UpMIO5LjhPkI B1 “Bürgerliche Illusionen” (1:38) https://youtu.be/Hr1TecyYiPM?si=oYdOpQLY2caiSWx7 B2 “Strauchelnde Säulen” (1:51) https://youtu.be/-RCvc2s3FSk?si=MUZtVGdjyNZ7Jg9t B3 “Aus Angst Davor, Zu Ersticken, Sprach Er Beim Essen Nie” (3:33) https://youtu.be/7dvSRjX2nrA?si=-N4etvTUQReM-d3J B5 “‘Okay’ She Said With Her Customary Total Lack Of Consideration” (1:19) https://youtu.be/POP25_WcLFY?si=zWAof3Ubgy9mCkOa B6 “SBII: Pionierchor ‘Diamat’” (3:58) https://youtu.be/QXVF4lwF_Us?si=PF0rs2ktOAevkUO8 B7 “Mal Vu” (2:41) https://youtu.be/zmgbFs7LCpg?si=gZksMJnqpf4eiqcP B8 “Virtuell Ausgemerzt” (3:23) https://youtu.be/Hb_SiALoTIA?si=BDoD9C_luwuWVttM #P16.D4 #Tionchor #Selektion #SelfCompilation #Remix #SoundCollage #Noise #Experimental #RalfWehowsky #StefanSchmidt #RogerSchönaue #EwaldWeber #GermanUnderground
Experimental / Noise / Sound Collage Selektion £70.00Dr K2