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Der Apathische Alptraum “s/t” / P16.D4 “Tödliches Schweigen” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さてさて、いよいよフィナーレ間近ですね。”Wehrnehmungen 1980-1981”の3枚目のLPです。 A面はDer Apathische Alptraumですが、このユニットはRoger Schönauerのソロユニットです。使われた楽器は、tapes, voices, feedback, fuzz effects, bass, pinball machine, trains, roller shutter, synth, nature, typewriters, yardbirds, birds, bells, radioなどで、ギターは一切使っていないとのこと。録音機材はRevox A 77, Akai CS MO1で、BASFのクローム・テープを使ったのことです。ここら辺の「反ギター主義」は信用できますね。これはかなりノイズっぽいアプローチじゃないですか❗️しかも音質も割と良いですし。丁度、日本の19(大竹伸朗がやっていたグループ)みたいで。なんかシーケンサーみたいな音も聞こえますね。テープの使い方もマニアックだし、結構カッコいいです。 一方、B面はP16.D4の”Tödliches Schweigen”と題された未発表音源です。これは貴重じやないですか❗️録音は1981年の4月から9月で、2004年9月に編集とミックス・ダウンがなされています。何故、未発表なのかはわかりませんが、少なくともPDが発展的解散をしてP16.D4が生まれたことと関係があるようです。つまり、PDのメンバーであったJoachim StenderとJoachim PenseがMainzから引越してしまい、Mainzに残ったメンバーであるRalf WehowskyとAchim Scepanskiは新しいメンバーとしてRoger SchönauerとGerd Poppeを迎え、リハとミィーティングを重ねていきます。それで、もう一つの理由というのはか、Stenderは自分をニューウェーブで観せたかったのに、他のメンバーは地下芸術(ダダ、フユーチャリズム、シチュエーショニズム、ミュージック・コンクレート、フルクサス、フリー・ミュージックやアヴァン・ロックなど)に自分達を投影していました。そこら辺の隔りが、最も大きかったみたいです。P16.D4のファースト・カセット・アルバムはGrauer Oktober Tapesから出ましたが、クレジットとしては、P16.D4の初期作品ではなく、RLWの最初期作品として今では認識されています。それでここに収められている音源なのですが、演奏者はGert Poppe (Trommeln, Synth), Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Ralf Wehowsky (G, Tapes, Synth)です。Achim Scepanskiは1981年3月に勉学に戻る為、脱退しています。なのでトリオの演奏になっている訳です。音は、まだミュージック・コンクレートの手法は余り使っておらず、どちらかと言うと構築性のある即興演奏なのですが、プリミティブながらも、中々緊張感のある音になっています。 どうですか?皆さん、聴いてみたくなったでしょう?いやいや、私はP16.D4の大ファンなので、、、冷静に見られないだけなんですよ。だけど、その良さを少しでも伝えることが出来たら良いなと思っているんですよ。是非とも❗️ Apathische Alptraum “Nonverbal Jugend” https://youtu.be/EfFX408by_s Apathische Alptraum “Im Rhythmus Des Fortschritts” https://youtu.be/gxvHXOJRvAk P16.D4 (YouTubeにはなかったので同時期の曲を) https://youtu.be/PBoruWgXhkk #DerApathischeAlptraum #P16.D4 #TödlichesSchweigen #RogerSchönauer #RalfWehowsky #GerdPoppe #VinylOnDemand #PD #AchimScepanski #Noise #MusiqueConcrete #Exoerimental
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Permutative Distorsion “Brückenkopf" / LLL “Schlagt Sie Tot!!!” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さあ、”Wahrnehmungen 1980-1981”の続きです。今回は、2枚目のLPです。先ずA面にはPermutative Distortionで、1981年リリースのカセットアルバム”Brückenkopf”からの抜粋です。メンバーはJoachim Stender (Synth, Perc, Vo), Ralf Wehowsky (G, Synth), Thomas Memmler (Vln)です。殆ど同じ人物が名前を変えてやっている感じですね。このユニットは割と短めな曲を、何とも間の抜けたパーカッションとヴァイオリンで構築されており(と言うか適当に積み上げてるだけ?)、それにギターやシンセとかがビコーンって絡む曲ばかりです。初めて聴いた時は「何とまあチープでスカスカな音楽だなあ」と落胆してしまいました。しかし、このユニットは「先ず最初にテクストありき」で作られたものらしいです。多分、当時、流行っていたNeue Deutsche Welleへのコマーシャリズムの侵入について、かつての独逸表現主義と同じ没落を招くのでは?と言う命題に取り組んで作られた作品のようです(ここら辺は如何にも独逸らしいですね)。因みにカセット作品は”Brückenkopf”と題されたものがありますが、EPでは”Brückenkopf Im Niemandsland”と題されて、後のSelektionからリリースされています。 次にB面ですが、ここではLLL の”Schlagt Sie Tot”からの抜粋が収められていますが、この題名ではリリースはされておらず、実際には”LLL2”と言うタイトルでリリースされています。ここには2曲が収められていまが、この2曲は電子楽器は使われておらず、全くのアコースティックな楽器のみからなります。B1ではアコギとVoiceとノイズが、B2ではフルートのソロがめちゃくちゃLo-Fiに(ポータブル・モノ・カセット・レコーダーで録音)録音されています。このユニットはJoachim Penseのソロユニットみたいですが、彼は、この後に、Joachim StenderとRalf Wehowsky と一緒にPDを結成することになります。Wahrnehmungenちは2本のカセット作品を残していますが、予定では3作目は1983年にSelektionからLPを出す予定だったとか。内容的には前述の如くですが、ここまで脱力させられたのは凄いです。と言う訳で今回も度肝を抜かれる盤でしたね。次回はどうかな? Permutative Distortion “”Brückenkopf Im Niemandsland”より。 https://youtu.be/w3X36dHLc5k LLL “Schlagt Sie Tot”はなかったので”Hoffnung”を https://youtu.be/ZKdYaOTDGaQ #PermutativeDistortion #Brückenkopf #LLL #SchlagtSieTot #Wahrnehmungen #VinylOnDemand #Experimental #Improvisation #Text #Acoustic
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Ertrinken Kakuum “Landunter”/ Kurzschluss “s/t” from “Wahrnehmungen 1980/1981"
これから3回に分けて、1980年代初期に活動していた独逸レーベルWahrnehmungen (ヴァールネームンゲンと発音)の初期作をコンパイルしたBox setの内容を紹介していきます。世間的には、P.D.或いはP16.D4.のカセットレーベルと言う認識なんでしようが、それだけではない自由な表現をNDWの前後で行なっていたグループが取り上げられていますので、貴重な資料とも言えます。先ず、レーベルのことについて少々。Wahrnehmungenは、1980年初期に工業地方都市Mainzで、Joachim StenderとRalf Wehowskyによって運営されていたレーベルで、後にRoger Schönauerもヘルプで携わります。そこでは、1981年終わりから1982年末までに19本のカセット、2枚のLP、2枚の7㌅EPそして、1枚の7㌅ソノシートを出してました。それで1982年1月にSelektionと名前を換えて活動しています(ここら辺からは皆さんは知ってますよね?)。名前を換えたのには2つの理由があります。一つはJoachimが自分のレーベルTödliches Schweigenを始めたこと、二つ目は音楽の方向性が変わったことです。 それで、LP1はA面がErtrinken Vakuumの“Landunter”からの抜粋、B面がKurzschlussの作品からの抜粋になっています。Ertrinken Vakuumは、Thomas Memmlerのソロユニットで、作品”Kasperle Killerpilz”を出しています。彼は、Permutation Distortionのカセットアルバム”Brückenkopf”にも参加しています。更にThomasはRalf Wehowskyとのデュオで何回かデュオでも録音をしています。そんな彼の使っているのはオープン・リールのスクラッチ, B, G, Effects, Drum Programming, Noisesです。スクラッチとは言うもののテープ・ループですね。延々と続く、このループ音が何ともヒプノティックで癖になります。一時期のMerzbowがこのようなアプローチをしていましたね。B面はKurzschlussの作品なのですが、これはバンドと言うことではなく、概念的存在のことだとか。1980年春に独逸のMainzで行われたNo Wave Festivalで、最初のパフォーマンスを行ったらしいです。用いられた楽器は、Synth (Korg MS-20), Audio Generator (Radio), Drum Programmingで、パフォーマーはJoachim StenderとRLWことRalf Wehowskyです。これはかなりノイズ度が高いですね。ノイズと即興の融合と言えばいいのでしょうか。初期音源としても面白いです。まだ、未整理な音源を聴くことが出来ます。 次もきっと面白い音楽が紹介できますよ。 Ertrinken Vakuum “Landunter” https://youtu.be/ibtnWPWHUEw #Wahrnehmungen #ErtrinkenVakuum #Landunter #Kurzschluss #Mainz #VinylOnDemand #Germany #Experimental #Noise #JoachimStender #RalfWehowsky
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