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V.A. “Mineral Composition (鉱物図鑑)”
1980年代初期から中期まではメール・アートやメール・ミュージックが盛んに行われていました。そんな中から、国際コンピとかが出てきた訳ですが、この「鉱物図鑑」もその一つであると思います。首謀者はStratosphere Musicを主催し、自らもMasaki名義で活動していた江口昌記氏。前作”40 Days 40 Nights (40日40夜)”も素晴らしかったですが、今回は、よりコアなメンツでのコンピになっています。そして何と言ってもピクチャー盤でのリリースが素晴らしい!参加者は、A面が、重いサウンドとカッコいいギターで始まるFetus Production (豪)、ベース弾き語りからアングラ・ファンクになるJohanna Went’s Box (米)、短いけど、流暢なシンセサウンドのS.C.I. (米)、メタパーの第一人者にしてマイスターのZ’ev (米)、初期ヤプーズでも活躍した一人打ち込みのY. Yoshikawa (日)、ループで攻めるAnne Gillis (仏)、Jean-Luc Aimé, Phil LégeronとJean-Luc Boinotのコラボユニットでダークな曲のStabat Stable (仏)、本名María José Gonzálezで、逆回転塗れのNeo Zelanda (スペイン)、ひっくり返したオモチャのようなテクノポップのPicky Picnic (日)、そしてB面が、これぞゴスの素にもなったインダストリアル・エレクトロのDie Form (仏)、懐かしいTR-606に合わせてのギターとエレピの合奏を披露するTara Cross & George Matthewson (米)、マーチのリズムに合わせてユーモラスな曲を演奏するMasaki (日)、雷鳴をバックにホーン・セクション的な音を入れてるDe Fabriek (蘭)、超絶テクに裏打ちされたカンタベリー系ロックをドラムマシンに合わせて演奏するLegendary Pink Dots (英)、正体不明な音(?)に導かれて宅録的な色んな音が出てくるD.D.A.A. (仏)、ゆるりとしたシンセをしっとり聴かせるY. Yoshikawa (日)です。今回は特に仏と米を中心に音源を集めた印象ですね。今からすると凄い選曲ですが、当時はこのようなコンピがカセットを中心に多数つくられていたかと思います(私も”Inter-Margin”と言う国際コンピ・カセットを作ってましたね)。こう言うコンピは、メンツや選曲も含めて、無法地帯であったように思います。惜しむらくは、江口氏が、ここら辺を最後に失速していったことでしょうか。ピクチャー盤は当時でも珍しかったし、何よりお金がかかったと思います。できたら、また、江口氏がまた復活して、この様なコンピを作ってくれればと思いますね。皆さんもどうですか? Z’ev “From the Promotional Tape” https://youtu.be/40atirBEqWE De Fabriak “Verval” https://youtu.be/YFDW26tF7HA Tara Cross & George Matthewson “Flight 1” https://youtu.be/Tdtm9_ENweA #MineralComposition #VariousArtists #DtratosphereMusic #InternationalCompilation #PictureRecords #FetusProduction #JohansWent’sBox #S.C.I. #Z’ev #Y.Yoshikawa #AnneGilis #StabatStable #NeoZelanda #PickyPicnic #DieForm #TaraCross&GeorgeMatthewson #Masaki #DeFabriek #LegendaryPinkDots #D.D.A.A.
Experimental Pop Stratosphere Music 不明Dr K2
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Deepkiss 720 “Pace x Friction”
これまた,謎なレコードを持っていました。ピクチャーLPだから、Harbinger Soundだから購入したのかな?バンド名はDeepkiss 720で、作品名は”Pace x Friction”とのことですが、先ずはDeepkiss 720について。これはどうもJason Williamsのソロユニットのようです。彼は、1997-1999年の間、Quick Latin Handfulと言う自主制作レーベルを運営していました。一方で、Mothers Of The Third Reichを名乗ったり、Archaic BrailleやClarence PalmerやThe Vitamin B12のメンバーとかで1990年代から活動をしていたみたいです。ここら辺をレーベルで言うと、Betley Welcomes Careful Driversで、共演アーティストで言うとCock E.S.P.とかPrick Decay辺りであることから、90年代英国スカム系ノイズの系譜に属するユニットと考えられます。本作もその通りで、色んな既成の音楽や様々な音の断片、女性のナレーションなどを高速コラージュしたり、グニョグニョとテープ操作したり、CDの音飛びをしつこく当てはめてみたりで、やりたい放題です。こう書くとカッコいいように聞こえますが、出来上がったものはジャケ写やピクチャー盤の盤面とも共通する「クズな雑音楽」になっております。まあ、やり過ぎの美学なのかもしれませんね。日本で言うと,初期Boredomsに近いかな?(それはちょっと言い過ぎか?)こう言うノイズユニットは90年代にら比較的よく居たんですが、今はどうしてるのかな?偶には頭ん中をシェイクするのにはもってこいの音楽です。貴方もどうですか? [Live] https://youtu.be/tMZq1knSORw #Deepkiss720 #PaceXFriction #HarbingerSound #PictureRecords #Scum #Noise #1990年代
Noise Harbinger Sound 不明Dr K2