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V.A. “40 days/40 Night (40日/40夜)”
中々の年代ものを発掘しました。当時はメール・アート&ミュージックが盛んで、その一つの拠点がStratosphere Musicであり、このレーベルを運営したいたのが、Masaki(Masanori Masakiとも表記される)こと江口昌記さんです。その江口さんが、最初にvinyl としてリリースしたのが、この国際コンピレーション・アルバム”40 days / 40 nights”です。参加者も今となっては、豪華です。また、ピクチャーLPとしてリリースされているので、その点もポイントかなり高いです。このアートワークはAd Superxの村山守、秋田昌美、サカモト・ツトムによるものです。それでは、A面から曲と参加者を紹介していきます。 A1 Pseudo Code (ベルギー)は、BrüsselのInsane Musicの看板バンドでXavier Stenmans (Xavier S.)とAlain Neffe及びGuy Marc Hinantから成ります。リズムマシンに電子音とSaxを使ったサイキックな曲をやっています。A2 M.B. (伊)は、もう説明不要ですね。ここでは”Placenta (胎盤)”と言う茫漠とした電子音の逆回転を使った曲ですが、この尺だとちょっと魅力が感じにくいかな? A3 Masaki (日)はこのレーベルの主催者江口さんの音楽名義で、リズムマシンと生パーカッション、ギター、テープトヴォイスやシンセなどを使った1980年代初頭の地下ポップミュージックを収めています。Gのフランジャー描けてのフリーキーな演奏が特徴的。A4 Bene Gesserit (ベルギー)もInsane Music所属です。メンバーはB. GholaことAlain NeffeとBenedict GことNadine Balの夫婦デュオで、BenedictのVoに、それを音源としたエフェクト音が渦巻くと言うやや実験的な曲です。A5 Borbetomagus (米)も説明不要でしょう。sax2人とGというデス・ジャズ・トリオですが、丁度、良いところでフェイドアウトしてしまいます。惜しい❗️ では、B面にいきます。B1 Un Département (仏)は、Bruno TollardとMarcel Kanche及びPhilippe Gasnierのトリオで、ワルツのリズムに乗って、オペラチックなVoにユーモラスなsaxとシーケンスから成るフレンチな音楽を演っています。B2 Human Flesh (ベルギー)もInsane Music所属と言うか、主謀者Alain Neffeのソロユニットです。気持ちの良いミニマルなシーケンスとゴージャスなシンセと呟くようなVoが印象的な曲です。これで私はHFのファンになりました。B3 La Foundation (仏)は全くの正体不明。ねっとりとしたベースシンセに神経症的なシンセが絡むと言う曲です。楽曲のようで楽曲ではない感じが何とも。B4 D.D.A.A. (仏)はJean-Luc AndréとJean-Philippe Fée及びSylvie Martineauから成るトリオで、自らもIllusion Produvtionsも運営しています。この中では、割と生楽器を使っており、Perc, G, 笛それにピアノなども使っています。SylvieのVoもいい感じですね。擬似民族音楽? B5 Merzbow (日)は言わずとしてた秋田昌美さんを中心としたノイズ・ユニットです。ここでは様々な録音テーブルをコラージュしたかのようですが、オルガン・ドローン音が支えています(それ程轟音ではないです)。 このシリーズは第2作「鉱物図鑑」で終わってしまい、何とも惜しかったです。そんなメール・アート&ミュージックの世界を知りたければ、このアルバムは良い参考書になるのではないでしょうか? レアなトラックも入っていますので、聴きたい方は親を質に入れてでも入手してください❗️ Masaki “Bird-Eyes View” https://youtu.be/T5atbt39-BQ Human Flesh “Nymphomaniac Child” https://youtu.be/uKopogN4Igs M.B. “Placenta” https://youtu.be/oiIt3r5yLWQ #VariousArtists #40days/40Night #StratosphereMusic #MasanoriEguchi #InternationalCompilation #PictureDisc #PseudoCode #M.B. #Masaki #BeneGesserit #Borbetomagus #UnlDépartement #HumanFlesh #LaFoundation #D.D.A.A. #Merzbow
Experimental music, Industrial, Noise Stratosphere Music 3000円位?Dr K2
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Ultra Bide “The Original Ultra Bide”
Alchemy Recordsが、1984年前後に、関西の地下音楽バンドのライブ盤を3種類出しています。その中で、私がチョイスしてのは、何故かUltra Bideの作品でした。他にはINUやSSは何故か買わなかったです。多分、キーボードが入っていなかったから、買わなかったのでしょう。そんなUltra Bideですのライブ盤ですが、その前に、Ultra Bideのバイオグラフィーを少し(私なんかより詳しい方はいらっしゃるとは思いますが、恒例ですので)。Ultra Bideは、1978年に京都で結成された日本のアヴァンギャルド・パンク・バンドです、そのオリジナル・メンバーはBide (Vo, G), JOJO広重 (B), 渡邉浩一郎 (Kbd, Vln, Reed, Electronics など), Taiqui (Drs)です。早くから即興演奏などを取り入れ、後のパンク、ノイズ、サイケデリックなどの日本のアンダーグラウンドシーンに影響を与えています。1978年に上記4人で京都で結成、その年に、大阪難波のライブハウスギャルソンでデビューライブをやっています。翌年には、関西No Waveとして、INUやAunt Sally、SSと共に東京へツアーを敢行しています。しかしながら、Ultra Bideは1979年末に活動停止。翌1980年に、関西のバンドによるコンピに”Dokkiri Records”に、Ultra Bideとして1曲参加しています。Bideは、Bide & Vibrator Fathersを結成し、Continental Kids達と共に京都のライブ企画団体Beat Crazyなどで活動していましたが、1984年、JOJO広重さんが立ち上げたAlchemy Recordsの最初の作品として、1978 - 1979年の渋谷屋根裏などでのライブ音源を集めたアルバムで、本作品である”The Original Ultra Bide”をリリースしています。1986年には、Bideさんは、米国NYCに渡り、Hideに名称を替えて、現地ひにてUltra Bide名義で活動を開始して、2003年の帰国までNYCのアンダーグラウンド・シーンで活動し、 “God Is God, Puke Is Puke”(1995年), “Super Milk” (1998年)、”DNA vs DNA-c” (2013年)のアルバムをAlternative Tentaclesよりリリースしています。2003年にHideさんは帰国していますが、その時に、渡邊浩一郎(他界している)の代役としてNasca Carの中屋浩市を加えて、ほぼオリジナルメンバーで日本国内ツアーを敢行しています。また、過去のライフ音源などをコンパイルしたアルバム”Improvisation Anarchy”をリリースしており、HideによるUltra Bideも復活させており、今でも活動中です。 それで、本作品についてですが、ラジカセ録音なので、音は悪いですが、関西独特のにやりと笑える歌詞とかもあります。ほぼほぼ即興でアンサンブルを作っている為なのか、ハーモニーは無く、合ってるかどうかも分からない「剥き出しの生」がぶつかり合って、何とも変なテンションでの演奏が繰り広げられています。そんな名(?迷)の中でも、当時から気に入っていたのは、”インプロビゼーション・アナーキー”, “嫌われ者のパンク”, “キンタロイド”(Devoの”Mongoloid”のカバー❓)なんかなんですが、特にビートが効いていて、かつシンセがギューンって入ってくる曲はお気に入りでしたね。そんな訳で、気が狂ったAllen Revenstein(Pere Ubu)がシンセを弾きまくっているような曲はお気に入りです。興味のある方は、是非とも、この時代の空気に触れてみて下さい。 https://youtu.be/3xgIftKQw9k #UltraBide #TheOriginalUltraBide #AlchemyRecords #Improvisation #Avant-Punk #Bide #JoJOHiroshige #KoichiroWatanabe #Taiqui #KansaiNoWave #LiveAlbum #Edition
Avant-Punk Alchemy Records 不明。Dr K2
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Penetration “Coming Up For Air”
皆さーん、このバンド、知ってますかぁ?英国のパンク・バンドPenetrationです。日本では今ひとつ人気の無いパンク・バンドですね。Penetrationは、1976年に英国County Durhamで結成されたバンドで、メンバーはPauline Murray (Vo), Robert Blamire (B), Gary Smallman (Dr)とGary Chaplin (G)でしたが、1978年3月にGaryが脱退し、代わりにNeale Floyd (G)が加入、更にセカンドギターとして7月にFred Purser (G)が加入します。彼等のファースト・シングル”Don’t Dictate”はパンクロックの初期のアンセムとして人気がありましたが、1979年終わりに解散しています。2001年にオリジナルメンバーのPauline, Robert, Garyに加えて、Steve Wallace (G)とPaul Harvey (G)が新メンバーとしてリユニオンしています。簡単にバイオグラフィーを。元々は英国County Durhamの炭鉱都市Ferryhillで、The Pointsと言う名前でライブをやっていましたが、直ぐにバンド名をPenetrationに替えてきます。チャンスは直ぐにやってきて、2回目のライブの時にThe Stranglersの前座をやり、また伝説のクラブThe Roxyでもライブをやっていました。また、同時期ではGeneration Xと対バンしたり、The VibratorsやBuzzcocksのサポートをしたりしています。彼等のセカンドシングル”Life’s A Gamble”のリリース後、1978年7月には、John Peel Session (BBC Radio 1)にも出演しています。その年の後半にデビューアルバム”Moving Targets”をリリースしており、Sounds誌やNME誌でも概ね良いレスポンスを得ています。1979年には英国・欧州・米国ツアーを行いますが、厳しいスケジュールで高い代金を支払う羽目に。また、セカンドアルバムである本作品”Coming Up For Air”へのレスポンスが余り得られなかったこともあり、バンドは瀕死状態になります。それでバンドは、初期のデモテイクやライブテイクを集めたオフィシャル・ブートレッグ”Race Against Time”を出して、その年の10月に解散してしまいます。しかしなから、Paulineは1980年にはThe Invisible GirlsやBuzzcocks、Durutti ColumnのVini ReillyとかThe Only Onesとかともゲスト参加や協力をしています。その後もPaulineは、Robert BlamireやTim Johnston及びPaul Harveyと共にPauline Murray and The Stormとして時々活動をしていたようです。そして、2015年にPenetrationはPauline Murray, Robert Blamire, John Maher (元Buzzcocks), Paul Harvey及びSteve Wallaceと言う布陣でニューアルバム”Resolution in October”をリリースしてリユニオンを果たします。 それで、本作品なのですが、まあパンクのアルバムとしてはややソフイストケートされた印象ですね。パンク・バンドの2枚目の作品ってこうなるパターンが多いのですが、それでも、PaulineのVoは、ちょっとだけハスキーで張りがある伸びやかな声質なので、個人的には結構好きです。バックの演奏も色々ちょっとした工夫が為されており、タイトでいい感じにはなっています。ただ、華がある曲が少ないと言えばいいんでしょうか?キャッチーな曲が少ないように思え、それが彼等のセカンドで終わってしまったのかも知れませんね。それから、プロデュースはSteve Lillywhiteなのですが、この人がプロデュースした作品にハズレなしと言う音作りですね。流石、パンク/ニューウェーブ職人❗️そんな彼等のアルバム、聴いてみて下さい。4649❗️ [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLvMViVt_1wWpTx8wtpEbf5SS4htCDSU8O #Penetration #ComingUpForAir #VirginRecords #Punk #SecondAlbum #PaulineMurray #UK
Punk Virgin Records 不明Dr K2
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Snowy Red “s/t"
もう、Snowy Redを知ってる人なんて、殆どいないだろうなぁ。と言う訳で、ベルギーのもう一つのテクノ・ポップ系と言うかエレ・ポップなワンマン・ユニットSnowy Redを紹介します。このユニットは、元ChainsawのベースだったMicky Mike (本名Marcel Thiel)のソロでのステージネームです。元々、Micky Mike, Jerry WX, Dan DeeとBob SeytorからなるベルギーのBrusellで初めてのフランス語で歌うパンクバンドにベーシストとして在籍していましたが、バンドを作っては壊し、作っては壊していましたが、1980年にソロ活動を開始し、それがSnowy Redになる訳です。なんでも、たった一人で宅録して、10曲位作って、1000枚くらいプレスしたとか。それが彼のエレポップなアルバムである本作品になるのですよ。第一回ベルギー・リズムボックス・コンテストで、Snowy Redは賞金をPseudoCode, Etat Brut, Nausea、そして別の新バンドPolyphonic Sizeで分け合いました。彼はライブの時に、ステージ映えするように、スライドを投影したりしてますし、一方ではポラロイド写真を使ったりしてます。Sylviane V, Stéphaneはレコードのジャケ用の写真を撮ってくれたりして、視覚的なことを任せるようになります。 1981年に5月18日から同年6月30日に、MickyはBrusselsのクラブCool Gateに出てましたが、かなり演劇色が強かったみたいで、Serge Nicolas作、監督のサントラとして書かれた曲“Inquest into the death of Marilyn Monroe (マリリン・モンローの死因解明)”(実際の演奏ではYolanda Sonigaさんが実際に演奏したました)。これのミソは、1981年に、マリリン・モンローはまだ存命中の55才で、NYCのボロボロのアパートで隠遁生活をひっそりと送っていると言う設定であった点です。そしてファーストアルバムである本作品を1981年にリリースします。そして、その後、すぐは、彼は素人の同名の女の子とCarolを結成し、シングル”Breakdown / So Low”をリリースしますが、2枚目のシングルを出す前に別々の道に進むことになります。1981年10月には、MickyはSnowy Red一周年記念として、セカンドアルバム”Right To Die”を作ります。ファーストと同様のミニマルな曲調ですが、ギターやベースと言ったオーソドックスな楽器やしっかりしたヴォーカルも入っています。このアルバムは数年後に、予想外の評価を得ることになり、ベルギーの音楽雑誌だけでなく、メロディ・メイカーやヴィニールと言った英語雑誌にも賞賛されることになります。1983年にMickyはSnowy Redをバンドにしようと考え、Paul, Stephan BarberyとAlain Lefèvreらとで、バンド化します。3枚目のアルバム”Vision”はMickyにとってマイルストーンになります。それは、彼のアイデアをユニークなアプローチで具体化できるようになつたからです。 その後、MickyはAntlerと契約し、セルフ・コンピ”Snowy Red, The Compilation 1980-1984”をリリースし、その後に4枚目にしてラストのアルバム”The Beat Is Over”をリリース、再び1人での作業になっています。1990年代になると、彼は再びバンドセットを組むことになりますが、2009年5月26日にベルギーの仏語放送番組RTBFが突如、ベルギー・ニューウェーブの伝説Micky Mikeが52歳と言う若さで、Brusselsの病院で亡くなったと放送します。こんな感じで、Snowy Redは終わりますが、それがザックリとしたバイオグラフィーです。 それで、彼のファーストアルバムである本作品は、所謂、今で言うシンセ・ウェーブであり、宅録でもあります。恐らくはドラムマシンはRoland TR-606を使っており、ミニマルなベースラインのリフにやや妖艶なヴォーカルやシンセによるメロディらしき音が被さる形態です。単純ですが、インパクトは大です。しかしながら、メロディがやや感傷的になっている点で、表情豊かな曲に仕上がっていますし、如何にも欧州産と言ったメランコリックな旋律が特徴的ですね。ちょっとだけSuicideの2枚目のアルバムに近いところもありますね。そこら辺は意識していのか、Mickyに訊いてみたかったですね。この時代には一人で宅録ができるようになってきており、その先駆けであったと思います。そんなプリミティブながらドリーミーなSnowy Redを聴いてみて下さい! [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mt4c-YDEx7IBdxzmo2C-3-dvH5l161Zqg #SnowyRed #DirtyDanceRecords #SynthWave #MickyMike #Belgium #Synthesizer #TechnoPop #Electronics #Carol
Techno pop Dirty Dance Records 不明。Dr K2
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V. A. “ClearCut”
パンクの熱狂が過ぎ去った跡から、蘇ってきたのが、オルタネイティヴであり、ネオ・アコと呼ばれた音楽であったのですよ。当時、日本ではパンクとネオ・アコと実験的ロックがぐちゃぐちゃになって出てきてます。そんな音楽好きに与えられた餌は、このラフ・トレのコンピ”Clear Cut”です。参加パンドを見てみると、その勢いが分かります。Josef K, The Fall, Orange Juice, The Gist, Girls At Our Best, Red Crayola, The Raincoats, Delta 5, This Heat, Essential Logic, Scritti Politti, Robert Wyattが収録されてます。そんな中でもはちゃめちゃなのがThe Fallです。またYoung Marble Giants解散後にモックスハム兄弟が作ったThe Gist、ヴァイオリンの音色が何とも言えない位良いThe Raincoats、この中で最も異色なのがコールド・ウェイヴの旗手This Heat、”Music Is A Better Noise”と言う曲でサックスが炸裂するEssential Logic(因みにWhitehouseのWilliam Benettはごく初期のメンバーだったらしい)、独特のコード進行が癖になるScritti Poritti、そして美しい歌声を披露するRobert Wyatt(元Soft Machine)で締めると言う素晴らしいアルバムなのです。私が好きなのは、上記の曲なんですが、それ以外のバンドも心地よいです。まあこんな時代もあったと認識してもらえれば良いのではないでしょうか? Girls At Our Best “Politics” https://youtu.be/gVIWLtuNfYI [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLjyIbOF_6udzTzJ4YxKFwgwGxtM5HDOTk #ClearCut #Compilation #RoughTrade #JosefK #TheFall #OrangeJuice #TheGist #GirlsAtOurBest #RedCrayola #TheRaincoats #Delts5, #ThisHeat #EssentialLogic #ScrittiPoritti #RobertWyatt
Neo-Acoustic & Experimental Japan Records (Rough Trade) 2500円Dr K2
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SPK “Leichenschrei”
出ました❗️SPKのセカンド・アルバム”Lecihenschrei (英訳するとThe Scream of the Corpse)”です❗️バイオグラフィーは既にたっぷりと書いてありますのでまた、以前のを参照して下さい。この時のメンツは、Obrivon (Graeme Revell: Synth, Electronic rhythm, Tapes Syncussion, Vo), Ne/H/Il (Neil Hill: Synth, Electronic rhythm, Tapes, Treatments, Vo), James Pinker (Dr, Syncussion, Metal Perc, Back-Vo)に加えて、Dominik Guerin (Visuals), Peter Kennard (G, B), Paul Charlier (B), Sinan (Photo, Vo), Karel van Bergen (Violin, Vo)と追加VoとしてMargaret Hill, Rose, Lust Mord, de Brett Guerimも参加しています。多分、一番ノリに乗ってた頃のアルバムですね。メタパーも使っており、ヘビーなパワーにも溢れているし、ノイズ・ギターやシンセなどの電子音もふんだんに使われています。そして、もはやリフとかパターンも無く、おまけに曲名もなく、ただただノイズがバリバリとカオテイックに放射されています。A面、B面ではなく、“Lysso”サイドと“Klono ”サイドと表記されているだけです(リイシュー盤には曲名が記載されています)。ある意味、「インダストリアル・バンド」としての彼等が提示したSPKらしい内容かもしれませんね。多分,この頃のライブ(裏ジャケ参照)では、死体、ポルノ、フリークス、絶望や戦争などのネガティブでハイパーな(やり過ぎな)視覚的要素をバック・スクリーンに投影して、ライブパフォーマンスを演っていた頃でしょう。この時のライブやビデオを編集したのが、Dominik Guerinが運営しているビデオ・レーベルTwin Visonで、”Despair”或いは”Two Autopsy Films”とかのビデオ作品になっています。個人的には、彼等の作品の中では大好きなアルバムです。SPKは割とドラムとかに拘っていて、ビートを意識した曲を演るノイズ・バンドだなぁと再認識しました。そう言う意味では、初期SPKの良いところが詰まったアルバムですので、未聴の方は是非とも聴いてください❗️因みに、彼等は、”DoKuments 1 &2”で、The Post-Industrial Strategyに関するマニフェストを宣言しています。 ◼️Seite Lysso A1 “Genetik Transmission” A2 “Post-Mortem” A3 “Desolation” A4 “Napalm / Terminal Patient” A5 “Cry From The Sanatorium” A6 “Baby Blue Eyes” A7 “Israel” A8 “Internal Bleeding” A9 “Chamber Musik” ◼️Seite Klono B1 “Despair” B2 “The Agony Of The Plasma” B3 “Day Of Pigs” B4 “Wars Of Islam” B5 “Maladia Europa (The European Sickness)” https://youtu.be/xXcs_hgIHH8?si=0xzzdDnMkMnEL44e #SPK #SozialistischesPatientenKollektiv #Leihenschrei #Thermidor #2ndAlbum #Industrial #Noise #HyperImage #Drums #Obrivon #GraemeRevell #Ne/H/Il #NeilHill #JamesPinker #DominikGuerin #PeterKennard #PaulCharlier #Sinan #KarelVanBergen #MargaretHill #Rose #LustMord #deBrettGuerim
Industrial, Noise Thermidor 不明Dr K2
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The Homosexuals “The Homosexuals’ Record”
今や、ポリコレ的にアウトなバンド名のThe Homosexualsのセカンドアルバムです。アルバムですけど、12㌅で45回転です。このHomosexualsは、元々The Rejectsと言うバンドから生まれたバンドで、1978年に英国南ロンドンで、Bruno Wizard (Dr) とAnton Hayman (G)にJim Welton(B: 後にMike Dos Santosに代わる)が加わってThe Homosexualsは結成されました。元となったThe Rejectsは、初期のパンクバンドで、1976年に美術学校の学生であったJohn HazzardとGlenn HutchinsonがBruno Wizardをドラムとして誘って出来たバンドですが、Brunoはドラムとして新たにHoward Hを加入させ、Glennに代わって、Brunoがバンドのフロントマンになりました。また彼はIan Kaneも加入させます。1977年夏にJohn Hazzardが抜けて、メンバーチェンジを繰り返します。The RejectsはThe DammedやThe Vinrators、999などと対バンしていますが、ステージはかなり暴力的であったようです。BrunoにとってThe Rejectsと言うバンド名はパンクとしての思い入れがあったので、1978年に新体制でやるのであれば、The Homosexualsが良いと提案し、JimとAntonは同意したので、このバンド名で活動を続けることになります。Brunoはスクワッターでしたが、彼等の作る曲は段々、難度の高いコード進行や技巧的なメロディーになっていき、通常のパンクバンドと言うよりもThis HeadやSwell Mapsに近い立ち位置になっていきます。また、彼らはDIY精神を保持したこともあって、中々スタジオ録音が出来ませんでした。そこに、The PoliceやSiouxsie and the BansheesをプロデュースしていたChris Grayのプロデュースで、その兄弟のNigel Grayが運営している16トラックでのスタジオ録音をする機会が巡ってきます。それが1978-1979年頃です。デビューシングル”Hearts in Exile”は2000枚を数日でソールドアウトさせています。1980年にJimが脱退しますが、残りの2人でバンドは継続します。そして、何と!あのRecommend Recordsより、ゲストVoのSusan Vidaも加えて、本作品であるフルアルバムが1984年にリリースされます。異端プログレ・レーベルが何故、彼らの作品をリリースするに至ったかの詳細は不明ですが、このアルバムを聴けば、何となく分かる気がします。このアルバムは、その後にCD再発されています。その後、彼等は偽名を使って活動しますが、2003年にBrunoはThe Homosexualsを再編成して、若いミュージシャンを登用します。更にBrunoは2007年にもMike Dos Santos (B)とTravis Harrison (Dr)とDave Siegel (G)とでThe Homosexualsの別動隊を作っています。その後も活動を続け、現在に至ります。 それで、本作品ですが、Nigel Grayのスタジオ録音とそれ以外のラフミックス音源をコンパイルして作られています。確かに、ギターの音質や「勢い」はパンク的なんですが、曲は3コード・パンクではなく、進行や構成は複雑で、ある意味「シンガロングしにくい」曲が大半を占めます。時にはダブ的なミックスも聴けたりして、飽きませんね。それよりも、そこら辺のパンクバンドよりもテクが違います。はっきり言って上手いんですよ。それをパンクの文脈で語るので、何か違和感を感じるんです。そこにレコメンも目を付けたのでは?と妄想してしまいます。兎に角、パンクにしてパンク有らず!と言う音楽を体験してみてはどうでしょうか? https://youtu.be/iYSKrSOc69k #TheHomosexuals #TheHomosecuals’Records #RecomendedRecords #PostPunk #TheRejects #BrunoWizard
Post-Punk, Punk Recommend Records 不明Dr K2