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Fischer-Z “Word Salad”
これ,知ってる人いますか❓Fischer-Zです。1976年に英国ロンドンで、John WattsとSteve Skolnikによって結成された、あんまり日本では話題にならなかったニューウェーブ・バンドですよ❗️本作がファーストアルバムなんですが、今でも地道に活動しているようです。先ずは、このバンドのバイオグラフィーを。この時のメンバーはJohn Watts (Vo, G), Steve Skolnik (Kbd), David Graham (B), Steve Liddle (Dr)の4人組です。結成は先程書いた通りで、このファーストアルバムの頃は、Peter GabrielやDexys Midnight Runnersともコラボ作品は出しますし、The PoliceやDire Straitsのサポートもやるなど、欧州や英国では一躍有名になりました。見た目は派手な衣装など無く、またP-ModelのようなPのバッチとかも無く、どちらかと言うとCheap Trickのような見た目でありました。しかしながら彼らは快進撃を続け、 セカンドアルバムの成功と、最も成功したサードアルバム”Red Skies Over Paradise”をリリースし、そこから名曲"Marliese" と "Berlin”がシングル・カットされました。1982年にリーダーのWattsは一旦バンドを凍結して、ソロで活動を続けます。と言うのも、バンドの方向性がパンクのアティチュードから離れてしまったかららしいです。その後、1989年にオリジナルメンバーではなく、全く違うメンバーでFischer-Zを立ち上げます。その後も、順調にリリースを続け、現在に至ります(これを全部は語れないので端折りますし、私も未聴なので)。 それで、本作品ですが、とにかく、シンセを含むキーボードを大々的にフィーチュアしたタイトな曲で、独特のハイトーン(裏声)から成る、好き嫌いのはっきり分かれるヴォーカルが印象的です。先程、格好のことを書きましたが、歌詞は割とシリアスで、そのギャップも魅了的かと思います。それと曲自体が良く、アルバムに捨て曲が殆どないのも、さもありなんです。ポップミュージックの範疇としても良質な曲作りとそれを可能にするテクをそれぞれが持っているバンドだと確信しました。でもホント,このアルバムは出来が良いので、皆さん,一度は聴いてみてください(ただし、ヴォーカルは好き嫌いが分かれますけど)。 A1 “Pretty Paracetamol” (3:58) A2 “Acrobats” (3:38) A3 “The Worker” (3:33) A4 “Spiders” (1:41) A5 “Remember Russia” (3:32) A6 “The French Let Her” (3:20) B1 “Lies” (3:55) B2 “Wax Dolls” (2:44) B3 “Headlines” (3:22) B4 “Nice To Know” (2:47) B5 “Billy And The Motorway Police” (2:07) B6 “Lemmings” (2:59) B2 “Wax Dolls” https://youtu.be/qaI2dvao4D8?si=YnjdusC7OZSSPCg9 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLtcwcFY1TjhpkiyoovBK3u8v3unWJrJkb&si=rQWajYpN3AMPi_wg #Fisher-Z #WordSalad #UnitedArtistsRecords#TechnoPop #NewWave #Synthesizers #UK #FirstAlbum #JohnWatts #SteveSkolnik #DavidGraham #SteveLiddle
Techno pop, New Wave UNITED ARTISTS Records 2200円位?Dr K2
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Pyrolator “Inland”
Neue Deutsche Welleの中心にいたDer Planのキーボード奏者にして、音学的頭脳、Kurt DahlkeことPyrolatorの最初のソロアルバムが、この ”Inland”です。彼は、Der Planに加入する前は、D.A.F.やFelharbenと言うNDWのど真ん中にいました(Deutsch Amerikanische Freundschaft [D.A.F.]のバイオを参照) 。そこで先ず、Kurt Dahlkeのバイオグラフィーをおさらいしておきましょう。1978年にD.A.F.に加入しますが、翌年、脱退し、Der PlanとFehlfarbenに加入します。前者としては1992年まで、後者は1980年まででしたが、2002年にメンバーとして戻ってきます。また、近年、Der Planも再結成され、彼もまたメンバーとして復活しています。また彼は初期の頃からレーベル活動もちゃんとしており、最初期(1978-1979年位?)にはWarning Recordsを、その後にATA TAK (Art Attackの略語)を創設し、正にNDWの中で最重要レーベルの一つになります。ATA TAKはDer Planの趣味もあるのですが、どちらかと言うと、ちょっとふざけたような諧謔性を持ったバンドやアーティストの作品をリリースしていました。その後、彼は、1983年に”Die letzte Rache”の映画音楽を、1985年にも”Grottenolm”の映画音楽を、更に2011年には”Das schlafende Mädchen”のサウンド・デザイナーを担当しています。1985年に、彼はArnd Kai Klosowskiとのコラボで、数十台のカセットテープ(所謂、カセット・ウォークマン)による「サンプラー」とも言うべき楽器を使って ”Hometaping Is Killing Music”をリリースしており、彼の先見の明が花開いた傑作になっています。その後、1996年には、彼は、Der PlanのメンバーであるFrank Fenstermacherとコラボ・アルバム”A Certain Frank”をリリースしたりしています。 それで、本作品ですが、これはPyrolatorとしての初のソロアルバムで、1979年に自身のレーベルWarning Recordsからリリースしますが、Der Planなどの様なファニーな音楽ではなく、ドローン調のシンセを中心に、時にパルスやリズミックなシンセ音も入るダークなエレクトロニック・ミュージックになっており、彼の作品の中でも異色作と言えますね。また、メロディはあっても暗めですね。多分、丁度、英国のThrobbing Gristleなどがイギリス国外でも知られるようになってきたことや、最初期のD.A.F.でのジャム・セッションからの影響もあるのではないかと推測します。彼は専ら、ハードウエアーとしてBuchlaの(モデュラー)シンセと手圧に反応するインターフェイスを使っていたとのこと。西海岸的な自由な音作りが性に合ったのでしょう。その後のソロアルバムなどからすると、ジャケもやけに素っ気なく、インダストリアルな感覚が垣間見れますね。ちょっと異色ですが、こう言う面もPyrolatorにはあると言うことで、是非聴いてみてください。因みに、今回、彼が使った機材は、Korg MS-20 synthesizer, SQ10 sequencer, B20R home organ, Davolisint synthesizer, Logan string orchestra, dual-channel tape machineとのことです。 A1 “Minimal Tape 1/2.3” A2 “It Always Rains In Wuppertal” A3 “Inland 1” A4 “Minimal Tape 1/8” A5 “Danger Cruising” A6 “Inland 2” B1 “Inland 3” B2 “Minimal Tape 3/7.2” B3 “Bärenstrasse” B4 “Have A Good Ride” B5 “Inland 4” B6 “Nord Atlantik” [full album + bonus tracks] https://youtu.be/8DBtMnRV5Cs?si=dEb5LZ6SSSY-foSV #Pyrolator #Inland #KurtDahlke #WarningRecords #ATATAK #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #DerPlan #ElectroMusic #Synthesizers #InstrumentalTracks
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Pop Warning Records 2200円位?Dr K2
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Plastics “Welcome Plastics”
あはは、John Cageと同時にPlasticsを聴くとは❗️と言う訳で、私の原点の一つでもあるテクノ・ポップを代表するグループPlasticsの登場です。まあ、皆さんはもう分かっているかも知れませんが、メンバー紹介などから始めたいと思います。メンバーは、所謂、横文字職業の方々で、佐藤チカ(Vo, Dance: 本業はスタイリスト)、中西俊夫(Vo, G: 本業はイラストレーター)、立花ハジメ(G: 本業はグラフィックデザイナー)、佐久間正英(Syn: 本業は音楽家で元四人囃子)及び島武実(Rhythm Box: 本業は作詞家)からなります。こう書いてみると、凄い業界バンドですね (笑)。1976年に結成、当時は東京ニューウェーブの典型的なバンドとも言われてましたね。彼らは、当時の米国ニューウェーブバンドDevoやB-52’sに影響されたとのことです。まあ、シンセサイザーを大々的にフィーチャーして、リズムボックス担当者がいるのが、当時はカッコ良かったんですよ。そう言う意味では、彼等の登場が、それまでの歌謡曲の流れ(ブラスやストリングスがメインだった)を大きく変えて、シンセをバックのメインにした曲にシフトさせた訳で、それは日本の芸能界には衝撃でしたね。それと彼等が如何にもテクノ・ポップ的であったのは、ヴォーカル二人の歌い方で、それは、高音担当のチカさんと中西氏のエセ英語の単語をぶつ切りに発音する「ロボット的」な歌い方です。そんな背景なんかはよく知らないまま、田舎の高校生だった私は、早速購入して、毎日聴き倒してました(この頃はテクノ・ポップ御三家として、P-Model, ヒカシューとPlasticsが挙げられてました)。私がシンセ好きになったのも、彼等の影響が大きかったです(更に言うならば、私が当時宅録してた自作曲とかは、モロPlasticsの劣化版でしたね)。本作品は、そんな時代のメインストリームを突き進んだテクノ・ポップが詰まったアルバムで且つパンクの影響を受けた(?)風刺的歌詞やMonkeysのカバー(ここら辺に彼等の原点かありそう)も聴けるアルバムだったんですよ。今はちょっと恥ずかしいけど、、、。 A1 “Top Secret Man (2:25) A2 “Digital Watch” (2:29) A3 “Copy” (2:20) A4 “I Am Plastic” (1:55) A5 “I Wanna Be Plastic” (1:30) A6 “Can I Help Me?” (4:10) A7 “Too Much Information” (2:17) A8 “Welcome Plastics” (2:58) B1 “I Love You Oh No!” (4:16) B2 “Robot” (2:54) B3 “Delicious” (2:48) B4 “Last Train To Clarksville/恋の終列車” (3:03) B5 “Deluxe” (3:56) B6 “Complex” (5:21) https://youtu.be/NubuleTPD-0?si=XKVbOCPbJV2lEXdz #Plastics #WelcomePlastics #Invitation #TechnoPop #業界バンド #テクノ御三家 #佐藤チカ #中西俊夫 #立花ハジメ #佐久間正英 #島武実
Techno pop Invitation 2000円位?Dr K2