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Lunapark “Gefangene Vögel”
これは初めて聞きました。Lunaparkってバンドは全然知りませんでした。また、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)のバンドってことで競り落としました。なので、先ず、彼等のバイオグラフィーについて調べてみました。1981年に、独Wuppertalにて、Burkhard Ballein, Klaus “Schlips” Gebauer, Reinhard “Zoppen” Benischによって、Lunaparkは結成されています。Sigi Domkeと言うメンバーもいたようですが、脱退しています。彼等は、当時のNDWに乗った形でしたが、Sex Pistols, Ian Dury & The Blockheads, Blondie等だけでなく、The Beatles, Colloseum, Roxy Music, Frank Zappa等にも影響を受けていました。それで、1982年に、彼等のデビュー・アルバム”Gefangene Vögel’ (Prisoner Birds)”をStuttgartの極小レーベルIntakt-Recordsからリリースしていますが、これが唯一の彼等のアルバムとなりました。彼等は、ギター、ベース、ドラム、ドラムマシン、シンセKorg MS-20を使って録音しています。彼等の音楽は、当然、独逸語で歌っていますが、ちょっと変わったNDWとベルギー等のCold Waveの音楽との間のミッシング・リンクのような立ち位置であったとのことです。また、ジャケには、同じデザインで、黄色、青色、赤色、青緑色の4種類がありました。彼等の歌詞は、冷戦時代の楽観的考え方に関する内容だったとか。このアルバム以外に、シングル”Lederhosen”を1枚出して、バンドは消滅していますが、BalleinやGebauerはその後も音楽活動をしています。なお、このアルバムは、2016年に米Dark Entries Recordsがリマスターして再発していますので、こちらの方が入手し易いかもです。この位しか分かりませんでした(すまん!) それでは、内容について紹介していきます。両面とも5曲ずつ収録されています。 A1 “So Verliebt”では、ポストパンクなリズム隊と流れるようなギターに抑制されたヴォーカルが心地良いですね。途中サビのユニゾンはちょっとだけDevoっぽいかな? A2 “Komm Her”は、四つ打ちキックと重めのベースに細かく刻むギター、それに風のような効果音とサビのリフのシンセ及びハッキリした独逸語ヴォーカルから成り、割とポストポスト〜ニューウェーブな音作りです。 A3 “Gefangene Vögel”では、いきなりドラムマシンにファンキーなベースと言う展開で始まり、そこにギターなオモチャのようなシンセ音が入り込み、やや抑制的ないヴォーカルも。ギターはGang of Fourっぽいかな? A4 “Dieser Tag”はやや忙しないテンポですが、ベースはシンセ・ベースですね。ここではヴォーカルは朗々と歌っています。 A5 “Worte”は、またもやマシンリズムとシーケンスですが、やや暗い曲調で、ベースがリードっぽいです。ヴォーカルの危機迫る感もグーです。 B1 “Lederhosen”では、マシンリズムとシーケンスに導かれて、何と女性(少女?)ヴォーカルが乗ってきます。サビでは男性コーラスとハモっており、如何にもNDWっぽい曲ですね。 B2 “Eine Frage - Keine Antwort”は、ベースシンセにドラムと言うリズム隊ですが、ギターのアレンジはどちらかと言うとポストパンクな感じです。ヴォーカルの掛け合いも良きかな。またシンセソロもNDWっぽい。 B3 “John Lennon”は、タイトルからして凄いんですが、ガクガクのドラムにゴリゴリのベース及びシンセで曲を作っており、何が”John Lennon”がは不明です。 B4 “Renn, Wenn Du Kannst”は、ミディアムテンポの落ち着いた曲で、男性合唱でのヴォーカルが特徴的です。 B5 “Der Tunnel”では、マシンリズムとシンセによる効果音の絡みから始まり、段々と曲っぽくなっていく、不穏な雰囲気の曲です。 全体の印象としては、ちょっと全体像が掴みにくいのですが、多分の色んな所から影響を受けているように思えます。例えば、NDW、英国ポストパンク、所謂オールドウェーブなんかですね。上手く消化している曲もあるのですが、全体の印象はや」散漫なのは否めません。ただ、こう言う多方向性も含めて、Lunaparkの魅力だと思いますので、ここら辺に興味のある方は是非とも聴いてみて下さい‼️ B1 “Lederhosen” (7 inch single version) https://youtu.be/GfQ5V5SNfE0 [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k4IpLR-1_PzFTUGkF5L-N75Eabd-SH_sw&si=16A4YBJPCaga1EZk #Lunapark #GefangeneVögel #Intakt #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ColdWave #Minimal #FirstAlbum #Guitar #Bass #Drums #DrumMachine #Synthesizers #BurkhardBallein #Klaus“Schlips”Gebauer #Reinhard“Zoppen”Benisch
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Intakt 3900円Dr K2
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Florian Fricke “Die Erde Und Ich Sind Eins - I Am One With The Earth”
出ました!ジャーマン・ロックの最左翼Popol Vuhの首謀者Florian Frickeのソロアルバムです。元は独逸のLorck Publication Münchenから出ていたものをスペインのWah Wah Recordsがリマスターして再発しています。最初こそ、Moog Synthを使ったスペーシーなサウンドを提示してましたが、その後は反電子音楽的なアプローチを行なってきたPopol Vuhです。Florianはアコースティック・ピアノで作曲するようになり、そのような方向に向かったのだとか。簡単に彼のバイオグラフィーを少々。彼は、子供の頃からピアノを習っており、ピアノで作曲もしていました。18歳の時、ある種の新しいフリージャズのような音楽を志向、同時期に、アマチュアの短編映画を撮ったり、そのサントラを作ったりしています。その時に後に彼のプロデューサーとなるGerhard Augustinとミュンヘンで会っています。そして、1967年に独逸映画監督のWerner Herzogと出会い、Florianは1967年作の最初映画”Lebenszeichen”に出演、その後は1972年作”Aguirre, the Wrath of God (アギーレ/神の怒り)”や1976年作”Heart of Glass (ガラスの心)”、 1979年作”Nosferatu (ノスフェラトゥ)”などにサントラを提供しています。1970年に、Florianは、Holger TruelzschとFrank Fiedlerと共にPopol Vuh(この名前はK'iche(キチェ)族の神話Popol Vuhから取られています)を結成、G/DrのDaniel Fichelscherも加わりますが、亡くなるまでFlorianがリーダーでした。また、Florianは独逸のバンドともコラボをやっています。1972年にはTangerine Dreamの作品”Zeit”で、またAmon Düül IIのRenate Knaupとも共作しており、1973-1974年では、Danielと一緒に、以前Popol VuhのギタリストですあったConny VeitのバンドGilaのメンバーとしても活動しています。1970年代初頭、Florianは音楽療法に集中しており、その療法を「身体のアルファベット」と呼んでいました。また元メンバーであったFrank Fiedlerは、カメラマンでもありましたが、彼と一緒にIsrael, Lebanon, Mesopotamia, Morocco, Afghanistan, Tibet及びNepalなどのスピった場所で映像撮影を敢行しています。しかしながら、2001年に、Florianは、57歳の若さで、ミュンヘンで心不全により亡くなっています。以上が彼のバイオグラフィーです。 それで、本作品ですが、初めて聴いた時、これは「声明」だと感じました!多分、声を素材に組み立てたのでしょうが、曖昧模糊或いは茫漠とした音像が聴き取れます。特にA面片面を全部使った曲”Gruppenseufzen Zur Versöhnung Der Erde Mit Dem Menschen”で著明です。確かにアンビエント「風」ではありますが、それにしては重いですね。独逸語が分かれば、ブックレットを介して、そのコンセプトが少しは分かるのかなとは思いますが、いかんせん読めないので、単なる感想文になってしまうことをお許し下さい。B面には2曲が収められていますが、2曲目の”Song Of The Earth”で漸く弦楽器の音が聴けますが、それまでの曲では基本的に多人数の声のみで曲が進行していきます。そこに何らかの「永遠性」みたいなモノがあるようにも感じます。ここら辺に、流行りかけていた電子音楽からワールドミュージックにシフトした彼の独自性も垣間見えますね。万人受けする音楽ではありませんが、チベットの音楽とかに興味のある方は一度聴かれた方が良いでしょう!しかし、スペインのレーベルWah Wah Recordsは渋い所を突いてくれますねぇ。侮り難しです。 ”Gruppenseufzen Zur Versöhnung Der Erde Mit Dem Menschen” https://youtu.be/1Jkd-8mlBVM #FlorianFricke #DieErdeUndIchSindEins #IAmOneWithTheEarth #WahWahRecords #LorckPublicationMünchen #PopolVhu #Voice #声明 #WorldMusic
Krautrock / Ritual Wah Wah Records (Lorck Publication München) 3900円Dr K2
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Blondie “Plastic Letters (囁きのプロンディ)”
またかよ!〜って言わないで下さい。このアルバムは出た時に気になっていたんですが、ついつい買いそびれてました。いい値段でしたが、このアルバムはヤフオクでは品薄だったので、急いで買ったんですよ。元の題名は”Plastic Letters”、邦題は「囁きのプロンディ」, 毎度、秀逸な邦題ですね。この時のメンバーはGary Valentineが脱退しており、Deborah Harry (Vo), Chris Stein (G, B, E-Bow), Clement Burke (Dr), Jimmy Destri (Organ, Synth, Piano)です。この時に、ヘルプで参加したFrank “The Freak” Infanteが、後に加入しますが、Nigel HarrisonがBをやりたいことで、FrankはGにシフトします。ここでシングルカットされた”Denis (邦題「デニスに夢中」)”がヒットを飛ばします。この”Denis”は1963年にRandy and the Rainbowsが出した”Denise”のカバーソングなんです。それでかどうかは分かりませんが、”Denis”も大ヒットし、英国チャート2位まで上がり、豪州でも19位でした。因みにプロデュースはRichard Gottehrerです。ジャケ写で、Debbieが着ているピンクのドレスは、何とNo New Yorkの裏番長Anya Phillipsがデザインしたものらしいです。 内容ですが、まあ、いつものプロンディ節と言うか、Debbieの囁くような声から濁声っぽい発声、または元気一杯に弾けるようなヴォーカルなどに合わせるかのように柔軟な曲が粒揃いに揃ってます。そうですね、ポップン・パンクなナンバーと言えば少しは分かるかな?と。そうなんですね、彼等のルーツって多分1960年代のポップソングにあるんじゃないかなと思います。そんなポップなガレージ・ソング、気になりませんか? https://youtu.be/CIDHi8y-v8s #Blondie #PlasticLetters #Chrysalis #DeborahHarry #ChrisStein #ClementBurke #JimmyDestri #PopPunk #NewWave #Garage
NEW WAVE, Punk Rock Chrysalis 3900円Dr K2