-
The New Blockaders & Nobuo Yamada “Prickle/Crevice”
久々にコラボ作品を!今回は、ArtBreakHotel名義でも活躍しているサウンド/ヴィジュアル・アーティストNobuo Yamada (以下 山田ノブオと表記)と英国金属王The New Blockaders (以下TNBと表記)とが、2004年に出した、山田氏によるコラボCDR作品”Empty Time Of TNB”に収録されていたトラックの内、1曲目を別作品として、今回、片面LPとしてリリースしたとのことです。なので、参加者は、山田ノブオ氏とTNBサイドはPhilip D. RupenusとRichard Rupenusの2人となつています。どうも両者ともメタルジャンク使いなので、当然ながら、結果も「金属ノイズ」となるものと予想出来ると思います。それで、TNBのバイオグラフィーは既に書いてありますので、省略させて頂きますが、山田ノブオ氏については、その活動を少し紹介したいと思います。山田氏は、1962年生まれ(私と同じですね)で、2000年過ぎ頃から、音響作品を作り始めたようです。彼は、身の回りの物音やフィールド録音、或いは自ら作製した金属製のオブジェからの音などを巧みに操り、操作・録音して、音作品を作っているようです。ただ、私には、本名名義とArtBreakHotel、更に最近始めたChin Mountainの使い分けは正直、良く分かりませんでしたが、個人的には、金属製のオブジェがどんな物なのかには興味が沸きました。山田氏の詳細なバイオグラフィーについては調べた限り、よく分かりませんでした(すまん!)。ただ、本作品及び本作品の元になったCDR”Empty Time Of TNB”は、元々、TNBのファースト・アルバム"Changez Les Blockeurs"を元音源として、各アーティスト/グループがそれぞれ変調・加工・分解・再構築してリミックス/リクリエイトした曲を国別にコンパイルしたシリーズ”Viva Negativa! A Tribute To The New Blockaders”に収録された、山田氏の曲だけを抜粋した作品であり、山田氏の言葉を借りれば、「製作した音源をさらに増強+再構築させた、明瞭で無意味なHard Organic Metal Junk Noise」であるとのこと。そんなリミックスやリクリエイトを通過した作品が本作となります。それでは、その弄くり回した曲を紹介しましょう。 ★A “Prickle / Crevice” (15:50)は、先述の通り、EP “Empty Time Of The New Blockaders”の一曲目なのですが、あらゆる方向から放射される、ガチャガチャとしたメタル・ジャンクの悲鳴が可聴空間を満たしていきます。そこには高揚も落胆も無く、フラットな時空で淡々と続けられており、途中、その中にフィードバック音らしき持続音も混じってきます。それと、メタル・ジャンクの音に、Saxらしき音も聴こえるのですが、これもまた金属音であるようです。徹底した「盛り上がりの欠如」こそが、TNBの音楽なので、このコラボでもその方向は変えてはいませんね。その意味で、禁欲的な作品だと思いました。そこら辺を分かって、ミックスなどをやっている山田氏の洞察力も素晴らしいです。片面だけなのが、惜しいところですが、元作品を聴いてみたくなりました。 [“Empty Time Of The New Blockaders” full album] https://youtu.be/S9ZjRhA_3_g?si=MDEpjT2-eYIfnu09 #NobuoYamada #TheNewBlockaders #Prickle/Crevice #PsychFormRecords #OneSideLP #CollaborationAlbum #Japan #UK #CollaborationThroughTheMail #RichardRupenus #PhilipD.Rupenus #Sound/VisualArtist #EmptyTimeOfTNB #VivaNegativa!ATributeToTNB
Noise / Experimental PsychForm Records 1650円Dr K2
-
Conrad Schnitzler & Andreas Reihse “Con-Struct”
また出ました!世紀の奇才Conrad SchnitzlerとLa! Neu?にも関わっていたAndreas Reihseのコラボ・アルバム”Con-Struct”です。本作品は、2011年にリリースされたConradとBorngräber & Strüverのコラボ作”Con-Struct”のパート2として作製されていますが、そちらについては私は未聴。それでパート2である本作品について書きたいと思います。Conradのバイオグラフィーは前回のを参照してもらうとして、Andreasのバイオグラフィーを少しだけ、彼はクラブ・ミュージック界で活躍している独逸人アーティストで、KreidlerやPeriode と言うバンドで有名であるとのこと。このKreidlerは1994年結成で、その創立メンバーはThomas Klein (Dr), Andreas Reihse (Synth, PC), Stefan Schneider(B; 1998年まで)及びDetief Weinlich (Sampler)でしたが、その後メンバーチェンジにより4人(1998年以降はStefanに代わってAlex Paulickが加入)が4人ともエレクトロ・アコースティックな楽器とPCと言う構成に変わっています。ここら辺については、私は暗いので,ここまでとします。 それで,本作品は、説明文によると、最初にConradが単独で録音・演奏した曲(音源)をAndreasがアレンジ・プロデュースした作品とあります。そのパート1である作品は私は未聴なので、比較出来ませんが、同様のアルバム作製方法であったのではと想像します。また、元の音源がどのようだったのかは計り知れませんが、恐らく、そんなにいじられてはいない感じがして、流石、Conrad節だなぁと感心します。恐らくは音の位相や空間性の面で、Andreasの処理が入っているのではないでしょうか? ただ、全体的にPCでデジタル処理した時のヒンヤリとした感触になっており、ここら辺にAndreasの手が加わっているのでは?と思います。曲自体はシンプルで、「音=鉱物」的な面がありますが、基本的にはミニマルです。Conradの音って、基本、電子音なのですが、プログレとしてはポップ過ぎますし、ポップミュージックとしては自由過ぎる感じがします。そこら辺が上手く生かされたアルバムだと思います。コラボとしては面白い作品だと思います。皆さん、そんな作品はどうですか? “Con-Struct 15” https://youtu.be/q1M0j5VV6aI #ConradSchnitzler #AndreasReihse #Con-Struct #M=Minimal #Electronic #Collaboration
Electronic music M=Minimal 1650円Dr K2