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V. A. “Sowas Von Egal. (German Synth Wave Underground 1980-1985)”
やってくれますねー、Bureau B!こう言うコンピはもっと欲しいですね。と言う訳で、1980年-1985年に出たNDW(Neue Deutsche Welle)の好サンプルのようなコンピ作品”Sowas Von Egal. (German Synth Wave Underground 1980-1985)”を今回はご紹介しします。一部のアーティスト/グループは名前は知っていますが、聴いたことが無いとか、そもそも名前すら知らないアーティストやグループもあり、それでもNDW期に活動していた訳で、興味が唆られます!内容的には両面共7曲ずつ収録されています。それでは、各バンド/アーティストとそれぞれの曲をご紹介していきましょう。 ★A1 Träneninvasion “Sentimental”は、軽めのDrsにファニーなシンセとエコーVo及びBから成る曲です。このチープさが如何にもな感じです。 ◉Träneninvasion (トレネンインファジオーン)は、Palais SchaumburgのHolger Hiller (Vo, Synth)と当時DAFに在籍していたMichael Kemner (B)が、偶々居合わせたS.Y.P.H.のUli Putsch (Drs)を誘って録音した一過性のプロジェクトで、プロデュースはFehlfarbenのPeter Heinがやっています。 ★A2 Der Moderne Man “Blaue Matrosen”は、通常のバンドサウンドなんですが、シンセのリフが効いています。Voがシアトリカルで、疾走感のある生Drsが特徴的です。 ◉Die Moderne Manは、ハノーファーのバンドで、この曲は3rd LP “Unmodern”より取られています。この時のメンバーはMattus (Vo, Synth), E.K.T. (G, Synth, Back-Vo), Tonio Scorpo (Sax, Synth)になっています。 ★A3 Silberstreif “Bei Dir Ist Noch Licht”では、ミドルテンポの生Drs/Bに合わせて、砂糖菓子のような甘いシンセに包まれながら、囁くような女性Voが歌っています。 ◉Silberstreif (シルバーシュトライフ)は、独ハードロックバンドStraight Shooterのサイドプロジェクトで、Georg BuschmannとHans Plankertのデュオです。1枚シングルをSky Recordsより出しています。 ★A4 El Deux “Computermädchen”は、ドラムマシンに、シーケンスとキラキラしたシンセ、そして男性Voから成る曲で、簡素ながらも捨て難い魅力があります。リズムを刻むGも良いスパイスです。 ◉El Deux (エル・デュー)は、Gutze Gautschi, Martin Kraft, Steno Onetzから成るスイスのバンドで、1枚のアルバムと3枚のシングルを出していますが、ここでは1stシングルのドリーミーな曲がセレクトされています。 ★A5 Nullzeit “Dein Ganzes Leben”も、軽めのドラムマシンにシーケンスと打ち込みで、やや人間臭く歌っており、コーラスワークも良い感じです。間奏の低音シンセや女性の息遣いもグー! ◉Nullzeit (ヌルツァイト)は、Aletta von BeckerathとWalter Sarkaがメンバーの、独Krefeldから1980年代初頭に出てきたシンセポップ・デュオで、1枚シングルを出しており、そのB面が今回、収録されています。 ★A6 Hoffnung & Psyche “Sie Bleibt Kalt”は、チープなドラムに直線的シーケンスと手弾きのシンセから成り、EQをイジった女性Voが挿入される曲で、間奏の重低音がイカしています。 ◉Hoffnung & Psyche (ホフヌンク&プシケ)は、2004年にシングルを1枚と1980年にカセット作品を出しているデュオで、Stefan W. (Drum Machine, Synth)とJutta K. (Vo, Synth)から成ります。 ★A7 Schwellkörper “Liebe, Triebe, Diebe”では、ドラムマシンに、BとGが絡み、そのバックではシンセのリフが聴取できます。Voも入っていますが、Gの多重録音がこの曲のキモかも。 ◉Schwellkörper (シュヴェルケルパー)は、恐らく、A. LiedermacherとBluesとデュオらしいですが、1枚のシングルしか出しておらず、クレジットも無いので、確定的ではないです。このシングルは、2011年にレーベルKernkrachによって再発されています。 ★B1 New Dimension “Stuttgart Schwarz”は、エフェクトを掛けたドラムマシンにゴリゴリでカッコ良いシーケンスが唸りまくり、抑制的なVoと対照的なVoも入っているミニマル曲で、間奏のシンセも懐かしい感じ! ◉New Dimensionは、Stuttgart出身のJens Herzbergのソロプロジェクトで、1990年と1993年にシングルを2枚出しています。EP”Jede Wüste hat eine Oase..."は、Stuttgartの有名なディスコOdeonとStuttgart Schwarzへのさよならソングで、2006年に再発されています。 ★B2 Berlin Express “Die Russen Kommen”は、強力なドラムマシンとシーケンスによるリズム隊と、VoとG風シンセとチャラチャラしたシンセ音も聴かれる曲です。VoはSchnitzler親子でやっているのでは? ◉Berlin Expressは、何と!Conrad Schnitzlerとその息子のGregor Schnitzler、それにPeter Baumannを加えたトリオで、1982年にアルバムを1枚出しています。 ★B3 Pension Stammheim “US-Invasion”は、益々、ディスコチックな雰囲気で、ドラムマシン?生Drs?とSynth-Bと如何にも電子的なシーケンスにVoが乗る曲で、曲の転調が独特です。 ◉Pension Stammheim (ペンジオーン・スタムハイム)は、Alfred Janta, Georgie D., Hans Jörg Nonnのトリオで、1980年代初頭には活発に活動して、カセット作品を数本出しています。彼等の音楽は実験的だったりポップだったりしています。 ★B4 Alu “Bitte Warten Sie”は、宇宙船発射のようなエフェクトVoから始まり、性急なドラムマシンのビートとシーケンスにパンキッシュなVoから成る曲で、間奏にも中々味があります。 ◉Aluも以前に書いた通り、1979年にクラウトロック・バンドSandから生まれたバンドで、Ludwig Papenberg (G, Kbd, Drum Machine)とJohannes Vester (Vo, Kbd)で始まり、I1981年にNadja Moltが加入し、ライブができるようになりました。1980年に1stシングルを出していますが、1982年に、Papenbergが脱退し、以降は残った2人で活動していますが、1986年に休息宣言しています。 ★B5 Matthias Schuster “Für Alles Auf Der Welt”では、機関車のようなパルス音で始まり、そしてシーケンスや生Drsも入ってくると、焦燥感を感じさせられます。途中にGのヘンテコなリフも入っています。 ◉Matthias Schusterは、Geisterfahrer(1979年結成のハンブルクのバンド)やBal Paré(1980年結成のシンセポップデュオと言ったグループに関わってきますが、ソロとしては1stアルバム”Atemlos”を1981年に出しています。そのA1を本コンピに収録しています。 ★B6 Gorilla Aktiv “Spiegelbild”は、日本のPolysicsを思い浮かべるような落ち着きの無いビートと打ち込みとVoから成る曲です。ビートの元は生Drsかな? ◉Gorilla Aktivは、ミュンヘンのニューウェーブ・バンドで、メンバーは、Tommi Eckart(今は、 2raumwohnung で活動), Nick Deinhardt, Ian Moorse (Elaste)で、1982年/1983年にカセット作品"Va bene"や"12/82"を出していましたが、2005年にWas Soll Das? Plattenが、”Va bene”を"Nur für Erwachsene!"と改名して再発しています。 ★B7 08/15 “1000 Gelbe Tennisbälle”は、チープなリズムボックスに、間奏なシーケンスと、Der Plan風のVoやSE的シンセ音やテープ音も使われていて、懐かしいです。 ◉08/15は、Propaganda、そしてその後のRififiのメンバーであるAndreas Theinのソロ名義で、エッジの効いたシンセポップをやっています。この名義では、1981年に1枚のシングルを出していますが、そのA面の曲を本作品に収録しています。その後、盟友Ralf Dörperと共にアシッド・ヒットを飛ばし、Dr Acid & Mr Houseと称されます。 ひとくちにシンセ・ウェーブと言っても、こうやって聴き比べると結構違うモノなのでなぁと感心してしまいます。まぁ、厳密にはシンセ・ウェーブではないものも含まれていますが、、、ただその広がりはすごいです。これらの音源を集めたのは、流石、Bureau Bです!NDW、特にその中でも現在入手困難なシンセ・ウェーブな曲をコンパイルしてくれたのは本当に有難いです。もし、貴方がそこら辺に興味があれば、是非とも聴いて欲しい1枚ですね! 因みに、このシリーズのvol.2も既に出ています。 B1 New Dimension “Stuttgart Schwarz” https://youtu.be/7L3qLIWSS50?si=9kS20nqfHpeWu4-F [full album except for B7] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kl57v2emwI9SMFgWeB6-Lq2xHnJsVviks&si=r7YEjtw1bJJQJWwb B7 08/15 “1000 Gelbe Tennisbälle” https://youtu.be/5O4iqxOZBzg?si=Diq8_YVxwVV9toPQ #VariousArtists #SowasVonEgal. #GermanSynthWaveUnderground1980-1985 #BureauB #CompilationAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Synthesizers #SynthWave #Träneninvasion #DerModerneMan #Silberstreif #ElDeux #Nullzeit #Hoffnung&Psyche #Schwellkörper #NewDimension #BerlinExpress #PensionStammheim #Alu #MatthiasSchuster #GorillaAktiv #08/15
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Wave Bureau B €15.00Dr K2
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Fehlfarben “Monarchie Und Alltag”
漸く、入手しました!そうです。独NDW界のスーパーグループFehlfarbenのファースト・アルバム”Monarchie Und Alltag (モナルヒィー・ウント・アルターク; 「君主制と日常」)”です。Fehlfarbenのバイオグラフィーについては、以前に書きましたので、そちらをご参照下さい。まぁ、大所帯かつNDWの重要バンド・メンバーから構成されているバンドなので、スーパーバンドと呼ばれています。今回のメンバーは、Peter Hein (Vo), Frank Fenstermacher (Sax), George Nicolaidis (Synth), Thomas Schwebel (G), Michael Kemner (B), Uwe Bauer (Drs)で、出自は、Mittagspause, Der Plan, S.Y.P.H., DAF, Mau Mau, Vorsprungからとなります。そして、FehlfarbenとHorst Luedtkeとでプロデュースしており、リリース元は自身等のレーベルWelt-Rekordとなっています。因みに、このアルバムは、過去20年間で、累計100万枚売れて、やっとゴールドディスクを獲得しています。また、このアルバムからEMIがシングルカットした“Ein Jahr (Es Geht Voran)”については、バンド側は、当初はふざけてディスコ調にしていたのに、レコード会社や世間からは真面目に受け取られたので、バンド側はこの曲が余り好きではなかったそうです。まぁ、それはさておき、内容的には、A面6曲/B面5曲となっていますので、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “Hier Und Jetzt” (2:44)は、結構カッコ良いロックな曲で、HeinのVoもよく通り、SchwabelのGのカッティングもカッコ良いです。 ★A2 “Grauschleier” (2:25)も、独逸語歌詞も良く、うねるようなKemnerのBもカッコ良くて、間奏のFenstermacherのSaxも良い塩梅です。変に捻くれた所が無いのも、また魅力的。 ★A3 “Das Sind Geschichten” (3:21)でも、タイトなリズム隊とGのカッティングも素晴らしく、こんなに上手く独逸語がノリ良く乗るんだなと感心してしまいます。途中のブレイクや薄ら聴こえるSaxもグー! ★A4 “All That Heaven Allows” (3:37)は、やや落ち着いた雰囲気の曲ですが、独逸語Voも素晴らしく、バックのアンサンブルも完璧だし、曲内に緩急を付けているのもイカしています。最後のリバーブまみれのSaxも面白いです。 ★A5 “Gottseidank Nicht In England” (2:40)は、激しい感じのロックな曲ですが、パンクと言うよりも激し目のポストパンクと言う感じで、激情型のVoもイカしています! ★A6 “Militürk” (5:22)は、Mittagspause時代からの持ち歌で、DAFの曲”Kebab-Träume”の元曲ですが、Fehlfarbenが演るとかなり印象が変わります。間奏でのBauerによるPercの挿入やBとGの絡みとかも良い!特にBラインの違いが大きいかな? ★B1 “Apokalypse” (3:11)では、しっとりピアノで始まったかと思うと、直ぐにパンキッシュな曲調に変化し、フランジャーを掛けたハイハットらしき音がずっと鳴っていますが、結構、Gが弾きまくっています。最後のブレイクにもヤラレます。 ★B2 “Ein Jahr (Es Geht Voran)” (2:51)は、ディスコティックなリズム隊とコーラス、それにシンカッションまで使った曲で、間奏のNicolaidisによるホーン風シンセ(ひょっとするとユニゾンでSaxも?)のソロにもヤラれます。 ★B3 “Angst” (2:16)でも、初っ端からカッコ良い出だしで、持って行かれちゃいます。割とフリーなSaxと着実なGの刻みはピカイチですね。 ★B4 “Das War Vor Jahren” (2:35)は、BラインとGの絡みが良い曲で、特にサビでのGはゾクゾクしますね。勿論、独逸語Voもバッチリです! ★B5 “Paul Ist Tot” (7:56)は、ミドルテンポの長尺の曲ですが、バックのシンセとタイトなリズム隊と控えめなGに、Voが良く合ってます。ちょっとだけ落ち着いて聴いていられますね。間奏のGやSaxも聴きどころです!最後にシンセにフェイザーを掛けるところもイカしてます。 私は、本作品をを聴くまでは、正直、単なる「カッコ良い(カッコつけた)」メジャー志向ロックバンドだと思っていましたが、いや〜、本当にカッコ良いし、音もタイトになって締まっているし、歌詞は全て独逸語だし、とても、あのMittagspauseと平行してやっていたとは思えない位、音質や音の鳴りが違いますね。要するに、英国とかのポストパンクで、カッコ良いバンドに相当するのだと思いますが、デビューアルバムで、中々、ここまで完成されたモノを出せるバンドは多くないと思います。それにしても、今回は改めて、Fehlfarbenの凄さを実感しました!マスト! https://youtu.be/c_QxN22BVK0?si=PqD45WJlfdvV8jYp [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLV5ox_ukNtDWOO1neyjQi32vuxoEryGJp&si=xHmHGffzKc0htrRk #Fehlfarben #MonarchieUndAlltag #Welt-Rekords #EMIRecords #FirstAlbum #1980年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #PopRock #NewWave #PeterHein #FrankFenstermacher #GeorgeNicolaidis #ThomasSchwebel #MichaelKemner #UweBauer #NDWSuperband #Mittagspause #S.Y.P.H. #DerPlan #DeutschAmerikanischeFreundschaft #Vorsprung #MauMau
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Pop Rock Welt-Rekord (EMI Records) €15.00Dr K2
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Der Moderne Man “80 Tage Aus See”
漸く、入手しました。Der Moderne Manのファースト・アルバム”80 Tage Auf See (80ターゲ・アウス・ゼェー)”です。が、再発盤ということで、比較的入手や代金はそんなに困る程ではありませんでした。Der Moderne Manのバイオグラフィーは、前回までに書いてありますので、そちらをご参照下さい。Der Moderne Man (デァ・モダーネ・マン)は、1979に独ハノーバーで結成されていますが、本作品では、若干メンバーの入れ替えがあったようで、参加者は、Ziggy XY (Vo, Synth; 本名Michael Jarick; ミヒャエル・ヤリック), E. K. T. (G, Back-Vo; 本名Eckart Kurtz; エッカート・クルツ), Mattus (B, Back-Vo; 本名Martin Simons; マルチン・ジモンズ), Claudi H. (Drs, Piano, Kravierteile; 本名Claudius Hempelmann; クラウディウス・ハンペルマン)の4人です。バンドとしては、1984年に解散しています。担当楽器からも予想できるように、シンセとかが隠し味になったニューウェーブ調〜パンク調の楽曲が並びます。内容はA面8曲/B面7曲が収録。それでは、各曲についてご紹介しますね。 ★A1 “Der Unbekannte” (2:12)は、イントロが特徴的ですが、何と無く投げやりなVoとベースラインが特徴的もパンキッシュな曲です。 ★A2 “Telefonlied” (2:04)は、シンコペーションのドラムで始まる曲で、語り調のVoが乗る曲ですが、途中で歌う部分もあります。 ★A3 “Dreizehn” (4:04) は、ややレゲエ調のリズムを用いた曲ですが、Voは怒声〜呟きまで使いこなして、サビになると通常のロック調になり、途中でブレイクが入り、そこにSE的シンセが加わります。 ★A4 “Haarschnitt” (3:17)は、直線的Bのリフに、SE的シンセとピアノが絡むドラムレスな曲で、そこにVoが入ってきますが、ピアノのアレンジが何か変です。 ★A5 “Dauerlauf” (1:39)は、突進するようなストレートなパンクな曲で、投げやりでヘナヘナなVoは相変わらずですが、コーラスは良いですね。 ★A6 “Licht Und Dunkelheit” (3:45)は、やや凝ったイントロで始まり、反復するようなリフ回しの後、サビはコーラスワークとバタバタなDrsで乗り切る曲で、間奏にはピアノソロが!でも合っていないような!? ★A7 “Mitternacht” (1:48)は、Wireの”Pink Flag”に入っていそうな反復する曲で、地味ながら興味深いです。また間奏には変なシンセが入ります。 ★A8 “Gib Mir Den Tod” (4:08)は、珍しく歪んだGを使った曲で、Bが活躍しており、コーラスがグー! カズーのようなシンセ音が面白いです。 ★B1 “Farblich Gesehen” (3:13)は、やたら慌ただしいアップテンポの曲で、Drsはハードコアと言うよりもカントリー&ウエスタン調に近いです。ダレたかなと思ったら、最後にVoが「黒!」って叫んで終わります。 ★B2 “Heute” (3:03)は、ドラマチックな曲調ですが、如何せんシンセの音がショボ過ぎるインスト曲です。 ★B3 “Vergesslichkeit” (2:56)も、スパイ映画のサントラのようですが、ちゃんとパンキッシュな曲になります。サビのコーラスは良いですねー。 ★B4 “Flucht” (5:52)では、シンバルが響き渡り、Gの爪弾かれるイントロから、単調なリフでのパンクな曲へと移ります。間奏ではBソロも聴取できますが、最後は息切れで終わります。 ★B5 “Unmodern” (1:48)でも、歪んだGがリフを刻むアップテンポな曲ですが、Voはタイトルを何度も叫んでいます。 ★B6 “30 Grad - / 30 Grad +” (3:35)は、中々カッコ良いイントロで始まる曲で、Voにもやる気が出てきたようです(おいおい、やっとかよ!)。 ★B7 “Disco-Lied” (3:51)では、直立したリズムに、正気を帯びたVoが歌い上げるノリの良い曲ですのら最後はちょっとだけグチャグチャに! しかしながら、Der Moderne Manってこんなんだっけと、そのショボさにビックリしました。確か、VoのZiggy XYことMichael Jarickは、あのKosmonauntentraumに在籍していたのだと思いましたが、如何にもぶっきらぼうに歌っており、録音の性か、どうも説得力に欠ける感じがします。逆に、それが面白いとも思えるのかも知れませんが。なお、彼はこのアルバムの後に脱退しています。どうにも彼にとっては、不完全燃焼だったのではないでしようか?でもここら辺の脱力が下手ウマで面白いとも言えますが、皆さんどうでしょう?私はもう一度、セカンドとかを聴き直してみたくなりました! https://youtu.be/02nuhhwO_W0?si=9xW2mPX6f0lhB3Ip [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLpKx6HYPySaQZOqRdW_TnLo-4dyb2jQIR&si=wokcCV4d0sfEm9w9 #DerModerneMan #80TageAufSee #FirstAlbum #2019年 #RockersRecords #Reissue #1980年 #NoFunRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #NewWave #Synthesizers #ZiggyXY #E.K.T. #Mattus #ClaudiH.
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Rockers Records (No Fun Records) €15.00Dr K2
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Extrabreit. “Welch Ein Land ! - Was Für Männer:”
Extrabreit. (エクストラブライト)って? まぁそうですよね、これでピーンとくるリスナーさんは相当のジャーマン・ロック・マニアだと思います。しかしながら、独では結構、人気があって、最近まではリリースもしています。なので、先ず、Extrabreit.のバイオグラフィーを書いておきます。Extrabreit.は、1978年、独Hagenにて結成されていますが、元々、独パンク・バンドとして始まったこともあり、それ程、Neue Deutsche Welle (NDW: German New Wave)とは関係が濃くなかったようです。音楽的にも、所謂、英国パンクロック・サウンドに影響をうけており、しばしば歌詞も政治や社会問題に関するものが多く、メンバーも自分達のことをパンクスと考えていました。まぁ、時期的に、NDWと被っていましたので、時々目にする機会があったと言うことらしいです。彼等のバンドのHPには "Ja wir haben den Scheiß eben mitgemacht!" (Yeah, we went along with that shit)と書いてあります。ただ、彼等の人気のピークは、1981年〜1983年で、その時期には、ソールドアウトで観に来れなかった観客の為だけに演奏をしたり、ゴールドディスクやプラチナディスクを取る勢いもあり、ティーン向け雑誌”Bravo”の表紙にもなっています。1983年にメンバー2人(Public UliとHunter)が脱退後、2枚のアルバム”Europa”と”LP der Woche”をリリースしますが、イマイチで、スランプは1987年まで続きます。その年に、彼等は、The Cureに影響を受けたアルバム”Sex After 3 Years In A Submarine”で再び浮上します。1990年代には、歌詞は、より社会問題を取り上げ、より辛辣な皮肉を込めたものになっていきます。しかしながら、商業的成功は、以前ほどではなく、彼等は、1998年9月19日に、HohenlimburgのHagenバレエ・ホールで、ファイナル・コンサートを行ないます。しかしながら、その後、2002年にはBochemで演奏しており、国内ツアーも敢行しています。2010年には、Hagen交響楽団とコラボ・ライブも行なっています。また、過去に、バンドは、独の女優兼歌手のHildegard KnefやHarald Juhnke及びMarianne Rosenbergと一緒に録音もしています(独国民的な女優や歌手らしいです)。そうして、バンドは、2005年8月27日に、1000回目のコンサートを地元HagenのHengstey湖畔で、数千人のファンと共に行なっています。これで漸く、彼等はプラチナディスクを受けることになります。現在のメンバーは、Kai "Havaii" Schlasse (Vo; カイ”ハウァイ”シュラーセ), Stefan "Kleinkrieg" Klein (G; シュテファン”クラインクリーグ”クライン), Bubi Hönig (G; ブービ・ヘーニッヒ), Lars Larson (B; ラーズ・ラーソン), Rolf Möller (Drs; ロルフ・メラー)となっています。 以上がExtrabreit.の略歴で、本作品は、彼等のセカンド・アルバムになります。タイトルの意味は、「なんて国だ!何てヤツだ!」です。この時のメンバーは、Kai Hawaii (Vo; 本名Kai Oliver Schlasse), Stefan Weltkrieg (G, Vo; 本名Stefan Klein), Public Uli (G; 本名Ulrich Ruhwedel), Hunter (B; 本名Wolfgang Jäger), Rolf Möller (Drs)で、ゲストとして、Thomas Hermann (Noise), Nürnberger Streicher (独Nürnberg市立交響楽団), Gabi Lappen & Die Buscheypfeifen (Gabi Lappenのソロユニットことで、Vo, Synth, Sax, Piano, Flute)も参加しています。曲は、もっぱらHunterが書いていたようです。それでは、各曲について紹介していきましょう。 ★A1 “3-D” (2:14)は、タイトなビートに乗ったパンキッシュな曲ですが、途中でトイピアノも出てきて、音的にはUKパンクですかね? ★A2 “Hol Uns Hier Raus, Mama!” (3:43)は、ファットなBとカントリーの洗濯板の効いたイントロから、Gも入ってきて、シンガロングも入ってくる曲で、執拗に反復します。 ★A3 “Wir Leben Im Westen.” (3:03)は、ドコドコしたリズム隊とシャープなGと共に、Voパートとシンガロング・パートとが入ってくる曲です。間奏のGソロも最小限で、シンセもちょっとだけ。 ★A4 “Polizisten.” (5:22)は、スローな曲で、不穏なBラインにVoが語るように歌っています。2本のGのリフはポストパンク的で、サビでVoと共に爆発します。 ★A5 “Glück & Geld” (3:57)は、ノリの良いパワーポップ調の曲で、小気味良い疾走感を味わえます。間奏にはシンセ音がちょと入ります。最後のパートもグー! ★B1 “Der Präsident Ist Tot.” (6:24)は、いきなりシンセの電子音で始まる重くスローな曲です。サスティンの効いたGで、Voも切々と歌っています。表題が表題ですからね。葬行曲?最後のSEも洒落が効いてます。 ★B2 “Tanz Mit Mir.” (4:17)は、鬼気迫るGのリフと跳ねるような腰のあるリズム隊に、高らかに歌うVoから成る曲です。間奏の2本のGの絡みは面白いです。 ★B3 “Der Führer Schenkt Den Klonen Eine Stadt ...” (3:03)は、エコーの効いた語りで始まる、キレの良いパンキッシュな曲です。危険域にいるような雰囲気がプンプンしますね。サビ後のコーラスが良い味です。 ★B4 “Salomé” (2:34)は、DrsとVoだけのイントロから次第にBやGも入ってきますが、どうも曲自体が、彼等の曲ではないのか、ややコミカルな一面を垣間見た気がします。 ★B5 “Allegro Für Annemarie” (2:02)は、Von 等の室内弦楽器に合わせて、女性合唱が歌い上げる曲で、何のギミックもなく、その通りに録音されています。 いゃ〜面白かったです。確かに音なんかはUKパンクの影響も受けているとは思いますが、独逸語の語感やユーモア、アイデアなんかが満載で、単に独パンクとして片付けるのは忍びないです。また、HermannかLappenかは不明ですが、シンセとかも適切に使っており、B5のような室内楽団の曲も含めている度量の広さに感服しました。最早、ポストパンクに入れても良いのではないかとも思える程の引き出しの多さがあるバンドですので、ちょっと注目してみようかな?とも思いました。パンクとかポストパンクに興味のあるリスナーさんにはお勧めします! [live track “Polizisten. (A4)” on Dortmund 1982] https://youtu.be/ksTf1lfDRWo?si=VgDz9AUKT1ola38I [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ltLsPOXiPPa1Gck-0mASaehf_KeF7FHuc&si=7pOlNA_VexuKsuxf #Extrabreit #WelchEinLand!-WasFürMänner: #ReflektorZ #SecondAlbum #GermanPunk #Punk #Hagen #PlatinumDisc #KaiHawaii #KaiOliverSchlasse #StefanWeltkrieg #StefanKlein #PublicUli #UlrichRuhwedel #Hunter #WolfgangJäger #RolfMöller #Guests #ThomasHermann #NürnbergerStreicher #GabiLappen&DieBuscheypfeifen #GabiLappen
Punk / German Punk Reflektor Z €15.00Dr K2
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Reifenstahl “Die Wunderwaffe”
強烈なジャケ写で登場したのは、1980年代初頭の独DüsseldorfのデュオReifenstahl (ライフェンシュタール)で、本作品は彼等のファースト・アルバムでもあります。先ず、バンド名からしてふざけています。ナチのベルリン・オリンピック記録映画「民族の祭典」を撮影した女性映画監督Leni Riefenstahl (レニ・リーフェンシュタール)を文字って「熟した鋼」としたところは得点高いですね。 それで、彼等のバイオグラフィーを少し調べてみました。DüsseldorfでPAレンタルをしていたGerd Gaida (CrooxのGでもある)と、彼の同級生Mathias Rappの2人によって、1979年に結成されています。その後、同郷の自主制作レーベルInk Recordsから、1980年にデビュー・シングル”Radio Moskau”をリリースし、その翌年1981年に、本作品でもあるファースト・アルバム”Die Wunderwaffe” (WW2でナチスが命名した「秘密超兵器」のこと)をリリースしています。この時期に、英国BBCでは、DJのJohn Peelが盛んに自分の番組Radio 1で掛けており、Reifenstahlのことをダイナミック・デュオと呼んでいたそうです。実際、彼等は、GやSynth以外にも、チェーンやおもちゃの風船、エナメルのボール等を色んな風に使って出した音をミニマル・ウェーブの要素として用いていました。その後、Crooxのファーストに参加していたSax奏者Micky Reinhard ことMichael ReinhardtとInk Recordsも運営していたCrooxのギタリストMike Schmidtが加入し、4人組となりますが、一度、解散してしまいます。その後、1984年に、Geld Gaida, Michael Reinhardt, Mike Schmidtの3人で、(第2期)Reifenstahlを再開し、Ink Recordsの後継レーベルDer Produzentenklubから、1986年にセカンド・アルバム”Rex”をリリースしますが、活動休止となっています。 以上が、Reifenstahlの略歴ですが、本作品では、強烈なジャケ写で分かる通り、ホラー/サスペンスへのオマージュとして制作されているらしく、そのバックボーンには、プログレ、バッハ、レゲエ、ファンクまでの色んな音楽をごった煮にして、ホラー要素を少々振りかけたエレクトロ・ポップが詰め込まれているとのことです。なお、録音は1980年12月23日〜1981年1月11日に、DüsseldorfのInk Recordsスタジオで行われています。それでは、本作品(A面7曲/B面5曲)に収録されている各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “One Two” (2:11)は、キックと共にカウントを数える声と物音系の音、その他、BやらDrsやら何やら。全くナンセンスな曲です。 ★A2 “Die Wunderwaffe” (3:47)は、線の細いシーケンスにBの低音リフと抑制的Voから成る曲で、時にシンセ等が挿入されますが、何かサビみたいな所やその後のSaxとGによる間奏も意味不明に素晴らしい。 ★A3 “Der Wüstenfuchs” (3:41)では、上下するパルス音に、トイドラムとオペラめいたVo、そして時々電子ノイズも。何だこれ? ★A4 “Epilog” (0:28)では、トイドラム対トイサックスの試合かな? ★A5 “Space Invaders” (4:10)も、パルス音に合わせたぶっ壊れたロッケンローが素晴らしい。Bはちゃんと弾けるのかな?変調VoとかGとか、、かっこ良い! ★A6 “Zerbröckelnde Gesellschaftsstrukturen” (1:08)は、おもちゃの笛とシンセ音と反復する癇癪VoとミュートしたBの混合物ですが、全然混ざり合っていないです。 ★A7 “Bonanza” (1:25)は、割とまともな曲で、ビックリだよ!しかし、逆回転とか挟むなよぉ!と言いたくなる。 ★B1 “Intellektuell” (4:17)は、スカスカで完全にLo-Fiなロックで、潔い程、下らない、その中ではDrs(とB)が無理矢理を曲を維持している。そしてVoも! ★B2 “Reumütige Raumfahrer”(4:09)は、ぼんやりした低音Bと何とか「曲」にしようと踠いているGとかDrs等諸々の音断片達から成り、後半では曲っぽくなって巻き返しするインストです。 ★B3 “Tritt Bitte Nicht Auf Mein Glas” (1:57)では、こんな下手な演奏でも朗々と歌えるぜ的Voに思わず泣かされます。 ★B4 “Je T' Air (Ich Dich Luft)” (4:12)は、メトロノーム音に太いBがドライブする曲で、Gも割とまともだし、ユーモラスなシンセも活躍するインスト曲。途中の歪んだGもグーですね。最後テープは何? ★B5 “Ich Denke Oft An Dich (Live Version)” (2:52)では、何かネジ切れたようなGとリフを弾いているらしいBとかがカオスっていますが、段々とシンセやPercで落ち着いてきます。 しかし、これは凄いわ!内容は、もうジャケ写通りの類人猿がやっているような音楽(らしきモノ)ですよ。タガが外れていますが、時々、人類になる所もあり、カテゴライズ不可能ですね。まあ、時代が時代だったし、今はこれは出来ないでしょう。こう言うユーモア・センスが、1980年頃の独逸人っぽいなぁ。日本で言えば、ほぶらきんに相当? 下らなくて、崇高な音楽を演奏するグループですね。要チェック❗️ A7 “Bonanza” (1:25) https://youtu.be/ZDSmNjVyl90?si=MDF2EcgPU_uMlWcu [full album(曲順違い&ボートラあり)] https://youtube.com/playlist?list=PLLvdvodyj3fLUiCdewzWRA8pOL-sVXdPb&si=h_kPEj5dOo8iN43w #Reifenstahl #DieWunderwaffe #InkRecords #FirstAlbum #Düsseldorf #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ExperimentalPop#Electro #Bass #Percussions #Guitar #Synthesizers #Toys #Croox #GerdGaida #MathiasRapp
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Pop INK Records €15.00Dr K2