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Lemon Kittens “We Buy A Hammer For Daddy”
やっとこさ、届きました、Lemon Kittensのファースト・アルバム”We Buy A Hammer For Daddy”でっすぅ❗️Lemon Kittensは、英国のDanielle DaxとKarl Blakeのデュオですが、デビュー前にはもっとメンバーがいました。バイオグラフィーは前回書きましたので、ここでは省略させて頂きます。このアルバムがUnited Diariesから1980年に出たを言うのも、何かと象徴的ですね。このアルバムはオモチャ箱をひっくり返して作った音楽みたいで、手元にある楽器や非楽器なんかを適当に演奏して宅録した臭いがぷんぷんしますが、この様な音楽って、1980年代初頭には多かったように記憶しています。その良い例が日本のDD.Recordsの諸作品だと思います。一つにはカセットMTRやシンセが安価に入手できたことと自分の思ってる音楽を作って良いんだと言う意識が多くの人々の間で生まれたことでしょう。本作品も非常にプリミティブでフレッシュな彼等の音楽が詰まっています。これが彼等の思ってる音楽なのでしょう。歪で脱臼するような流れの持った短い曲には勢いだけの想いが詰まっています。実際、Danielleは元々Visual Artistであった訳ですし。その想いを何とか成就させようとしていたのでは?と妄想します。因みに、このレコードにはA面/B面がありません。L面とK面です。つまり、L面はバンド名のLemonのL、K面はバンド名のKittensのKらしいです。まあそれはトリビアでしたね。このアルバムを聴いたら、皆さんも、自分の音楽をやってみようと言う気持ちになりますよ、きっと。Let’s Listen❗️ https://youtu.be/fxWluFbd6I8 #LemonKittens #WeBuyAHammerForDaddy #UnitedDiaries #AvantPop #ExperimentalMusic #LoFi #Amateur #ヘタウマ
Avant-pop / Experimental United Diaries 約7000円Dr K2
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Nurse With Wound “To The Quiet Men From A Tiny Girl”
Nurse With Wound。これは、もう、平山悠氏の本を読んだ方が、明らかに良いガイドになる思いますが、まあ、簡単にバイオグラフィーを書いておきます。Nurse With Wound (NWW)は、1978年にSteven Stapleton, John Fothergill及びHeman Pathakによっで結成された実験音楽プロジェクトですが、1979年にはHemanが去り、1981年はStevenのソロプロジェクトになっています。それまでは、クラウトロックや即興音楽をやっていましたが、その頃はインダストリアル・ミュージックの範疇で捉えられていました。ソロ・プロジェクトになってから、特に”Homotopy To Marie”以降が、本来のNWWの最初のアルバムになったと、Stevenは証言しています。それ以降、40作以上のアルバムを出しており、ダダやシュールリアリズム或いは不条理なユーモアが、NWWの作品には影響を与えています。それに反して、音楽スタイルは幅広いジャンルに及びcabaret music, nursery rhymes, John Cage, The Beach Boys, krautrock, ambient music及びeasy listeningを内包しています。テープ・ループやテープ加工をちょっとしたユーモアを持って使う場合、特にStevenにとって、Musique concrèteはもっとも重要な手法になっているようです。また、彼は、”Babs Santini”名義でアルバムのアートワークを手掛け、トータルなものとして作品を作っているようです。また、最近のことですが、2005年にオーストリアのWienで、21年振りにライブパフォーマンスを行いました。その時のメンツはStevenの他に、Colin Potter, Matt Waldron, Dian Rogerson (Stevenの妻)とAndrew Lilesであったとのこと。また、近年では、Stereo Lab, FaustやSunn O)))らとのコラボにも着手しています。 それで、本作品ですが、本作はNWWのセカンドアルバムに当たりますが、基本的に、既存のマニアックな音楽の断片やアコースティックな楽器・非楽器のから成るコラージュです。ただ、コラージュと言うだけではなく、かなり緻密に組み立てられており、長尺の曲でも飽きません。聴くたびに新しい発見があります。また、金属質な音は、あの元T.G.のPeter Christophersonの持ち込んだ鉄製の椅子の軋みかもしれませんね。本作品はウィーン・アクショニズム派のRudolf Schwarzkoglerに捧げられています。ジャケ写もそれに関係したモチーフが用いられており、Stevenの卓越した審美眼をビシビシ感じますね。そんなNWWの初期作を体験してみてはどうでしょうか?まさに「耳で見て、目で聴く作品」です。 A面”Umbrella Link”〜“She Alone Hole And Open” https://youtu.be/WVi30nC30xE #NurseWithWound #ToTheQuietMenFromATinyGirl #StevenStapleton #UnitedDiaries #Collage
Avant-garde United Diaries 不明Dr K2
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H.A.N.S. “Melchior (Aufmarsch Der Schlampen)”
本作は、英国Nurse With WoundのSteven Stapletonが運営するレーベルUnited Diariesから1986年にリリースされた独逸の実験音楽グループH.N.A.S.(Hirsche Nicht Aufs Sofa: 「ヒルシェ・ニヒト・アウフス・ゾーファ」)のセカンドアルバムです。メンバーは、今でもソロやコラボで活躍するChristoph HeemannとAchim P. Li Khanで、Christophの兄弟であるAndreas Martinも最初期には参加していましたが、ほぼほぼChristophとAchimのデュオと考えていいでしょう。なお、結成は1983年とのことです。彼らはその後、自分達のレーベルDOMを立ち上げ、レコードは全て2002年にCDとして再発しています。 それで、本作品ですが、やはり初期NWWとの親和性を感じます。メンバー以外に、Lorelei N. Schmidt, Diana Rogerson, Guru Meurer, Andreas Frantek, Steven Stapleton, Martin B. Klaerenの協力の下に作成されたとの記載が。既成音やレコード等の曲の一部或いはフィールド録音などの音と実際にその場で演奏された音の境界は無くなり、お互いに複雑に絡み合った闇鍋的実験音楽と言えるのではないでしょうか?それは、現実(演奏)と虚構(録音)の境界がゆるゆると溶け出したようなサイケな世界感を醸し出しています。このレコードをいつ買ったかはもう忘れてしまいましたが、アルバムの完成度は非常に高いです。ただ、当時は余りピンと来なかったので、レコ棚に放置していました。そうですねぇ、初期NWWとP16.D4の会合とでも言えるかもしれませんね。なお、彼らはライブは殆どやっていません。 A1 “Brate Mich Auf Offenem Feuer” A2 “Im Sommer Gibts Nix Zu Essen” A3 “Ohne Zu Zögern Gewann Die Gans Die Zigarette” A4 “Mastvieh Ohne Socken” B “Tonnenschwer Im Abendkleid” https://youtu.be/1WRM8WqN7xI?si=xK9gORcmvo6nCiS3 #H.N.A.S. #HirscheNichtAufsSofa #Melchior #AufmarschDerSchlampen #SecondAlbum #Experimental #Noise #SoundCollage #UnitedDiaries #GermanUnderground #1986年 #ChristophHeemann #AchimPLiKhan #Collaborators #LoreleiN.Schmidt #DianaRogerson #GuruMeurer #AndreasFrantek #StevenStapleton #MartinB.Klaeren
Noise / Experimental / Sound Collage United Diaries 不明Dr K2