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Andreas Dorau “Das Wesentliche”
またまた、Andreas Dorauのアルバムです!2019年の新録アルバムです(最新作と思っていたら、2024年にアルバム”Im Gebüsch“が出てました)。彼のバイオグラフィーについては以前にも書いてありますので、そちらをご参照下さい。本作品は、Das Wesentliche (ダス・ヴェゼントリッヒェ「核心」)と題されていますが、その真意は?と勘繰ってしまいます。まぁ、彼のことですので、Dorauとしての「核心」に立ち返った作品なのでは?と予想しています。なお、本来なら特別版の2枚組を買うところを、通常版の1枚だけのモノを買ってしまいました。ちょっと残念ですが、堪忍して下さい。内容的には、A面7曲/B面8曲が収録されています。殆どの曲は、DorauがVo/Synth/Gで、今回、プロデュースもやっているマルチ奏者Zwanie Jonson (ツヴァニー・ジョンソン)やギタリストのGunther Buskies (ギュンター・バスキーズ)、Kbd奏者Carsten Erobique Meyer (カーステン・エロビーク・メイヤー)及びEric Falconnier (エリック・ファルコニアー)がバックをしっかりと固めています。それでは、各曲について、紹介していきましょう。 ★A1 “Nein!” (1:59)は、Dorauしては珍しく、アコギとピアノを使った軽妙なポップ・ミュージックの小曲で、肩の力も抜けてます。新境地ですね。 ★A2 “Unsichtbare Tänzer” (3:34)は、唸るBとタイトなDrsに合わせて、軽めのシンセやSE的電子音に、優しいDorauのVoが聴ける曲で、聴きやすいです。 ★A3 “Identität” (2:07)は、跳ねるようなハッピーなリズムと手拍子に、Dorauが「可愛らしく」歌ってます。ピアノも良い具合ですねぇ。 ★A4 “Menschen Tragen Graue Hüte” (1:50)も、ハッピーソングで、やはり跳ねるようなリズムと何と!Gも入ってきます。小曲なんですが、元気が出ます! ★A5 “Wieso” (2:00)では、女性コーラスと軽快なバックに、Dorauが力まず、自然体で歌ってます。 ★A6 “Dinge Können Sich Ändern” (1:15)は、優しいシンセの音とポップなバックに、Dorauが柔らかく歌っていて、何だかほっこりします。 ★A7 “Gebrauchtes Herz” (2:52)も、アコギの弾き語りで始まる軽いポップソングです。最早、シティポップ? Dorauも自然体で歌っています。 ★B1 “Du Bist Eine Insel” (2:58)は、大歓声(ライブでは無くSEとして使っている)で始まる極めて王道ポップな曲で、シンセ以外にもアコギとかも使っていますね。間奏のシンセソロもグー! ★B2 “Naiv” (3:20)は、本作品では、ちょっと趣向が違って、打ち込みリズムに、ホーン風なシンセやエレピの演奏と絡んで、DorauのVoを聴くことができます。 ★B3 “Vielleicht” (1:05)も、エスプリの効いたラテンっぽい小曲です。Dorauは、タイトルをただただ反復して歌っています。 ★B4 “Hey Tonight” (2:22)も、打ち込みSynth-Bのリズム隊にGと言う簡素なバックで、可愛らしくDorauが歌っています。間奏のシンセソロも良き。 ★B5 “Fallen” (1:31)は、結構、細かい打ち込みを主体としたリズム隊とシンセをバックにDorauらしくしっかりと歌っています。 ★B6 “Instant Magic” (1:24)では、大胆なシンセと生ドラムをバックにDorauがタイトルを反復して歌っています。なお、シンセ度も高い曲です。 ★B7 “Schwierigkeiten” (2:41)も、シンセ度高い曲で、バックは打ち込みで、特にキックが効いています。コーラスワークが良いのと、後半のアコギもグーです! ★B8 “Was Immer Du Auch Vorhast” (2:22)は、日曜の朝のような穏やかな曲で、Gとピアノがバックの主体なんですが、Drsやコーラスも入ってきて、エンドロールとして良い感じです、 本作品は、今までと違って、割とアコースティックな要素が多いのと、短い曲が多いのですが、日本の「シティポップ(昔のニューミュージックですね)」のような軽妙で毒の無いポップソングが主体を占めています。まぁ、シティポップは言い過ぎかもしれませんが、とにかく、軽めで、肩の力を抜いた感じが、初めて聴いた時の第一印象です。まぁ、Andreas Dorauももういい歳のおじさんになったと言うことでしようか。また、歌詞に関しては、タイトルを呟くように繰り返すのも特徴ですね(彼って作詞は苦手なのかな?)。それでいて、一発で、Dorauと分かる「歌心」が、彼の持ち味でしょう。そんなDorauの歌も聴いてみませんか? それから、曲は短いものが多いのですが、アレンジは凝っていて、そんなことを考えさせずに、すんなりと聴かせてくれるのも、DorauのDorauたる所以でしょう! B2 “Naiv” (3:20) https://youtu.be/E6hh15I9M3Q?si=ZtzOIbUdOzsax5PP [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mpecD3C1IV6F2E8h2NTo3QTmPFsxAqQKk&si=iT5pBLTpbDSKVbna #AndreasDorau #DasWesentliche #TapeteRecords #SoloAlbum #HeavyGauge #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #PopMusic #CityPop #AcousticGuitar #Synthesizers #Choir #Drums
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Synth Pop Tapete Records €20.00Dr K2
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Östro 430 “Keine Krise Kann Mich Schocken (Die Kompletten Studioaufnahmen 1981 - 1983)“
とうとう、究極のÖstro 430 (エストロ430)のセルフ・コンピ・アルバムを入手しました。最近、新譜を出して、NDW好き界隈で話題となった(と思う)Östro 430のファーストとセカンド・アルバムに、シングルやコンピへの収録曲をコンパイルした2枚組LPをやっと入手しました。この偉業は、音源を管理し、リマスタリングを施し、実際に配譜した、元Die ZinnförsterのTom Morgensternによるものです(現在は、音源管理とマスタリングの会社TMProductionsを運営しています)。ギターレスの女性パンクバンドÖstro 430のバイオグラフィーについては、前回書きましたので、そちらをご参照下さい。それで、本作品の内容ですが、LP1のA1-B6は、1983年のセカンド・アルバム“Weiber Wie Wir (ヴァイパー・ヴィ・ヴィル)”を丸っと全曲、LP2のC1-C2は、1982年リリースの唯一のシングル“Vampir (ファムピール)”の両面2曲とLP2のC3-D4は、1981年リリースのファースト・アルバム”Durch Dick & Dünn (デュルヒ・ディック・ウント・デューン)”を丸っと全曲、更に、LP2のD5-D7は、1980年リリースのコンピレーション・アルバム“Schallmauer Sampler”の収録曲を全曲をコンパイルした、彼女達の1980年代初頭のリリースを全て収録しています。それで、メンバーについては、コアメンバーのMartina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger(Kbd)以外にGisela Hottenroth (B [A1-C2]), Birgit Köster (Drs [A1-C2])とOlivia Casali (B [C3-D7]), Marita Welling (Drs [C3-D7])とがそれぞれ参加しています。それでLP1にはA面5曲/B面6曲が、LP2にはC面6曲/D面7曲が収録されています。では、各曲についてご紹介していきましよう。 ◼️LP1: “Weiber Wie Wir” ★A1 “Dallas” (3:02)は、強靭なビートといきなりのシンセのリフで始まり、Weithの力強いVoから成る曲で、結構キャッチーです。 ★A2 “Vampir” (3:15)も、アップテンポの曲ですが、程良いSaxと吐き捨てるようなVoから成り、また、Bのリフも効いてます。 ★A3 “Sei Lieb” (2:57)は、ややコミカルさも感じられる陽性のパンキッシュな曲ですが、Voは強力です。Saxも良い塩梅です。 ★A4 “Triebtäter” (3:03)は、一転、スローな曲で、アコーディオンらしき音が中心となっていますが、Voには力が籠っています。やがてテンポアップになったりしますが、ブレイクを挟んで元に戻ります。 ★A5 “Normal” (3:06)は、やはりシンセのリフで始まるアップテンポな曲で、野太いVoと掛け声のようなコーラスの掛け合いが絶妙です。Bのリフも良きかな。 ★B1 “Sonntag” (4:55)は、重めのゴーゴーのリズムにポリシンセとSaxが乗る曲で、Voはやや捨て鉢っぽくて、それがまた魅力的です。 ★B2 “Keine Krise Kann Mich Schocken” (3:40)は、表題曲で、エレピとSaxとリズム隊でいきなり始まりますが、Voはやはり力強いので、恐らく歌詞に思い入れがあるのでは? ★B3 “Mabel” (2:21)は、ロッケンローなBのリフと速めのテンポのDrsで始まり、KbdとSaxとVoにコーラスと言うノリの良い曲です。 ★B4 “Meerschweinchen” (2:35)は、直線的なビートとシンセに、やはり力強いVoが被り、サビではコーラスも加わります。Bの音色がゴリゴリでカッコ良いです。 ★B5 “Randale Und Bier” (1:39)も、アップテンポな曲で、Saxも入りますが、Voとコーラスが絶妙で、シンガロング・パートもあります。 ★B6 “In The Mood” (1:36)は、シンセによる既知の曲の演奏に、Saxが斬り込んできますが、やがて、一丸となってのロッケンローなアンサンブルになります。 ◼️LP2: Single & “Durch Dick & Dünn” & Compilation “Schallmauer Sampler (D5-D7)” ★C1 “Vampir (single version)” (3:13)は、別バージョンですが、こちらの方が全体的にシャープな感じがします。Bのゴリゴリ具合もVoの力強さは勿論、ポリシンセも絶妙です。 ★C2 “Meerschweinchen (single version)” (3:17)は、スローなビートで始まり、Vo一声、アップテンポのパンキッシュな曲になります。シンセの音が結構効いていますが、全体的の印象は軽めな仕上がりです。 ★C3 “Das Quietschende Bett” (2:42)は、ポストパンクのようなビートとエレピに、パンキッシュなVoが加わる曲で、彼女らの元々の音楽を聴くことが出来ます。 ★C4 “Sechzehn” (2:50)も、代表的な曲で、エレピにパンクなビートと言う組合せですが、Voは相変わらず力強く、Saxも荒いです。 ★C5 “Sexueller Notstand” (2:47)では、忙しそうなDrsとビートをキープするBとエレピのリフに、強靭なVoが加わり、間奏にはSaxも! ★C6 “Plastikwelt” (2:54)は、ロータムを多用した重めのビートで、メインVoは力強いですが、コーラスは呟きのようで、その対比が面白いです。 ★D1 “S-Bahn” (2:47)は、手数の多いDrsとドライブするBとガナり散らすVo、それからやや引っ込んだエレピから成る曲で、結構荒削りです。 ★D2 “Ich Halt' Mich Raus” (2:19)は、Saxとエレピをメインにしたビート感のある曲で、Voは相変わらずドスが効いてます。 ★D3 “Idi Otto” (2:44)は、ブリブリのBで始まり、エレピとDrsに合わせて、ちょっとロッケンローな曲となっており、Voの存在感はやはり凄いです。 ★D4 “Zu Cool” (2:44)でも、ブリブリのBと器用なエレピとDrsをバックに、Voはガナるように歌います。 ★D5 “Sexueller Notstand (version 1)” (3:03)は、バージョン違いですが、こちらの方がややスローで、エレピの音が前に出ていますね。Voは相変わらずです。 ★D6 “Triebtäter (version 1)” (2:16)も、バージョン違いですが、エレピを使っているだけで、かなり印象が異なります。アレンジも変えているようで、よりプリミティブです。 ★D7 “Too Cool” (2:59)は、恐らくD4の元曲だと思いますが、全員で歌っている所が一番の違いですかね。まだ、この曲ではそれ程パンキッシュではないです。まろやか⁈ LP1では、シンセも多用されていることもありますが、パンキッシュなニューウェーブ色の濃い出来になっており、個人的にはかなり楽しめました。一方、LP2のC3-D4(ファースト・アルバム)は、個人的には、思い入れのあるサウンドで、確かに拙い演奏なんですが、エレピの使い方が流石と言うか特徴的で、パンクと言うよりもポストパンクな感じが強いんですよね。LP2のC1-C2のシングル・バージョンは、より荒削りでパンクっぽいのですが、LP1のセカンド・アルバムの音と比べるとやや音が薄い感じがします。しかし、パンクを意識しているのはビンビンに伝わってきます!LP2のD5-D7は、多分ちゃんとしたエンジニアも付かずに録音したのではないかな?と感じますね。皆んな、最初はそうだもの。しかしながら、ギターレスで、代わりにエレピとかシンセと言う「異形のパンク」を今まで続けてきたÖstro 430は本当に凄いと思います❗️なので是非この盤で彼女らのパンクを体験してみて下さい!新譜も宜しく! [live “Sexueller Notstand” in Hönhie Fes. 2023] https://youtu.be/hx5_4WnuEy8?si=Ou2w_PnACfdpBLGf [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mgRo9-5mjnahmApmbWgPzCkOOpPkIUdBU&si=plPR9iwF2nr798F2 #Östro430 #KeineKriseKannMichSchocken #DieKomplettenStudioaufnahmen1981-1983 #SelfCompilationAlbum #2LPs #Remastering #Compiler #TomMorgenstern #1981-1983年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #FemalePunk #GuitarlessPunk #FirstAlbum #SecondAlbum #Single #CompilationTracks #MartinaWeith #BettinaFlörchinger #GiselaHottenroth #OliviaCasali #BirgitKöster #MaritaWelling
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records €29.99Dr K2
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The 39 Clocks “13 More Protest Songs” LP5 in “Next Dimension Transfer“ box set
The 39 Clocksの5枚組みボックス最後の5枚目も、アウトテイクを集めたセルフ・コンピ・アルバム“13 More Protest Songs”となります。彼等の4枚目のアルバムで、1987年に、What's So Funny AboutとPsychotic Promotionからリリースされています。この翌年にThe 39 Clocksは解散しています。こんなバンドが、NDWと同じ時期に、独で活動していたのは、ちょっとビックリしましたね。私は全然知らなかったので。しかしながら、サイケとは言え、SuicideやContortions、はたまたModern LoversのようなUSからの影響を受けつつも、独自に進んできた彼等はやはり凄いとしか言いようがないですね。それでは、LP5を紹介しましょう。ここでの参加メンバーは、Jürgen Gleue (Vo, G, Harmonica), Christian Henjes (Vo, G, Organ, Harmonica)の他に、Mathias Schneeberger (B [J4]), Stefan Gross (B [I2, I5, J3]), Alice "Call Me Gene Crupa" Dee (Drs [J4])”), Mathias Schneeberger (Drs [I5, J3]), Rüdiger Schmidt (Drs [I2, I4, I5-J2, J6]), Matthias Arfmann (Piano [J1]), Claudius Wassermann (Zither [I5])も参加しており、Bはもう2人は弾いておらず、また、長年の相棒のPlus Automatic Drumsも使ってはいません。I面5曲/J面6曲が収録されています。では、各曲を紹介していきます。 LP5: 13 More Protest Songs ★I1 “Eternal Yesterdays”は、アコギの弾き語りで、途中、スライドGも出てきますが、まるでLou Reedのような雰囲気です。これはちょっと驚きました。 ★I2 “What Never Happened”は、生Drsと躍動するBで、かなり今までと雰囲気の異なる曲ですね。勿論、ハーモニカも入っていますし、Gも掻き鳴らされています。これはこれでカッコ良いです! ★I3 “Eve Of Destruction”も、またアコギとハーモニカの弾き語りで、殆ど聞こえるか聞こえないようなVoはやはり、Lou Reed又はVelvets風です。 ★I4 “You Can't Count The Bombs (It's Zero)”は、一転、強烈なジャムセッションのような曲で、生DrsとブルージーなBとファズGにハーモニカとVoと言うフルの編成でのロッケンローな演奏です。 ★I5 “But You Know”は、フォーク・ロックな展開の曲で、柔らかい雰囲気が全体を覆っています。録音状態も良好で、アルペジオの爪先まで聴こえるようです。 ★J1 “Mr. Diamond”は、モロVelvetsな曲ですね。歌い方とか声までそっくりです!ピアノがうっすら聴こえてきますが、雰囲気はVelvetsです。 ★J2 “My Tears Will Drown The World”は、警報と軍靴の足音をバックに、激しくアコギが弾かれ、歌われています。歌詞は良く分かりませんが、反戦歌なのかな? ★J3 “Il Ne Porte Pas Ses Nylons Négligés”も、2台のGの絡みが緻密な、ややスローなロック・バラードなんですが、どうしてもVelvetsの陰を感じてしまいますね。 ★J4 “Shake Gaddafi's Blues”は、6/8拍子で、やや弾んだ感じの曲で、今までに無いパタンなのですが、VoがどうしてもLou Reedっぽいんですよね。 ★J5 “I'm Not Alone With You (Ce N'Est Pas Pervers)”は、いきなり疾走感のある曲か!と思わせながらも、アコギを入れてきたりで、ちょっとアレンジに凝った曲です。 ★J6 “(They Don't Dance Much) The Violent Ones”は、ファズGとアコギの2刀流で進む曲で、時々入るオルガンが良いスパイスになっています。Drsは余り聴こえないので、ビート感はやや弱いですが、最後の曲らしいトラックです。最後に隠れトラックが入っています。 このアルバムは、彼等の原点回帰なのかな?と穿った聴き方をしてしまう程、今までの独自路線とは異なり、モロVelevets/Lou Reedな曲ばかりで、ビックリしました。また、ゲスト・ミュージシャン(スタジオ・ミュージシャン?)がしっかり演奏している為か、2人の演奏の下手さも感じず、安心して聴くことが出来ます。まあ、元々が1960年代っぽい音楽を演っていた訳ですから、当然と言えば当然なのですが、、、それにしてもVoはLou Reedそっくりです(笑)。まあ、聴いてみて下さい❗️ I1 “Eternal Yesterdays” (2:40) I2 “What Never Happened” (4:10) I3 “Eve Of Destruction” (2:50) I4 “You Can't Count The Bombs (It's Zero)” (3:41) I5 “But You Know” (7:08) J1 “Mr. Diamond” (3:06) J2 “My Tears Will Drown The World” (2:42) J3 “Il Ne Porte Pas Ses Nylons Négligés” (4:28) J4 “Shake Ghaddafi's Blues” (4:30) J5 “I'm Not Alone Without You (Ce N'est Pas Pervers)” (1:50) J6 “(They Don't Dance Much) The Violent Ones” [full album] https://youtu.be/LBoYVRlleQM?si=pwqZJUb0JaX-yD7d #The39Clocks #13MoreProtestSongs #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP5InBoxSet #SelfCompilationAlbum #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #Guests #MathiasSchneeberger #StefanGross #AliceCallMeGeneCrupaDee #MathiasSchneeberger #RüdigerSchmidt #MatthiasArfmann #ClaudiusWassermann
Psychedelic / Garage / Art Rock Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “Reality Is A State Of Mind” LP4 in “Next Dimension Transfer” box set
いよいよ、The 39 Clocks5枚組みボックス”Next Dimension Transfer”の4枚目にきました。4枚目”The 39 Clocks “Reality Is A State Of Mind”と題されて、シングル・ヴァージョンやアウトテイクを集めたセルフ・コンピ・アルバムとなっています。メンバーは、いつものJürgen Gleue (Vo, G, B)とChristian Henjes (Vo, G, B, Organ)、それにPlus Automatic Drums (Drs)で、ゲストに、Arnold Hennings (Drs [H7]), Claudius Hempelmann (Drs [G1, H2, H4]), Rüdiger Klose (Drs [G2, G3, H3])が参加しています。LP1〜LP3は、ジャケはモノクロだったのですが、 本作LP4と次のLP5はカラーのジャケになっています。ここら辺も以前と違うところがありそうです。LP4収録曲の約半分は、1985年にサードアルバム”Cold Steel To The Heart”としてリリースされていますが、ここではセルフ・コンピ・アルバム扱いとしておきます。それでは、各曲を紹介したいきましょう。 LP4: Reality Is A State Of Mind ★G1 “Realities Are A State Of Mind”は、生DrsにBとG、それに気怠げなVoなんですが、やはり曲調自体はサイケですね。それも、USサイケ! 間奏の2人のボソボソしたVoの重ね録りも良いスパイス。 ★G2 “39 Progress Of A Psychotic”も、生Drs入りなんですが、初っ端の電子音からのスタート、更にかなりクリアな録音には思わずのけ反りました。迫力満点! ★G3 “New Crime Appeal”も、録音状態は良好で、また生Drs入りで、より自由度の高い曲が演奏可能になったように思えます。途中にグチャグチャな部分もちょっとだけありますが。 ★G4 “The Great Chomeini”は、不明瞭なリズムマシンに合わせてのG演奏と呪文のようなVoで、古い録音かデモテープみたいなショボい音です。 ★G5 “DNS (45 version)”は、初期の曲のシングル・ヴァージョンで、おおっファズGが炸裂していますね。リズムマシンの録音状態もBの音も良いです ★G6 “Twisted & Shouts (45 version)”も、G5シングルB面のカバー・ヴァージョンで、リズムマシンとオルガンとBをバックに空虚に歌っていますが、間奏のGも良いスパイスになっています。ただミニマルな展開は、(誤解を招くのも承知で言うと)シンセウェーブのように聴こえます。途中のノイズ的なSEも良いです。 ★H1 “Fast Cars”は、いきなり早回しで始まりますが、速度も落ち着いて、リズムマシンにBとGとオルガン、そしてVoと言う編成で、在り来たりなコード進行ですが、出来た曲は異形のサイケ! ★H2 “Your Prick Makes Me Sick”では、再び生Drs入りで、BとGと共に何処かで聴いたことのあるコード進行?メロディ?を想起します。 ★H3 “Art Minus Idiots”は、いきなりリバーブの効いた部屋でのVoのイントロで、また生DrsとBとGが始まりますが、次第にオルガンも混じってきて、1990年代のLo-Fiブームを先取りしたような不可思議な曲です。 ★H4 “I Love A Girl”も、生DrsとGとVoから成るスローでLo-Fiな曲ですが、生Drsが入ると曲の自由度は上がりますね。間奏のGソロは相変わらずです! ★H5 “Signs & Toys”は、細々としたリズムマシンにBとGがバックを取り、やる気無さげなVoが入る曲で、恐らくデモトラック?更に途中、オルガンの不協和音も入ります。 ★H6 “Psycho Beat”は、イントロでちょっと驚かされますが、いつもの反復するリズムマシンのビートにファズGとオルガンをバックに投げやりに歌っています。曲自体は良い! ★H7 “Beat Your Brain Out”では、また掻き毟られるGが中心になった曲で、生Drsも使われているようですが、ハッキリと認識できません。これもデモトラックかな? このLP4は一括りには評することは出来ませんが、少なくとも、彼等にとって、生Drsが入っていた方が曲作りの幅は拡がりそうです。また、ちゃんとしたスタジオでの録音はやはり彼等の魅力を大いに引き出せるのではないかとも思えます。逆に言うと、リズムマシンを使っているのがThe 39 Clocksの魅力だとすると、生Drsの使用は彼等にとって「邪道」なのかも知れませんね❗️ G2 “39 Progress Of A Psychotic” https://youtu.be/aDRRRg7p2NM?si=FAtaaFVEVtWSsXuD G3 “New Crime Appeal” https://youtu.be/dG4o36h1Ii4?si=juhtOCDXWgnzGX6j G4 “The Great Chomeini” https://youtu.be/r9jXbBF9HGQ?si=vlAYIPUm443t20zi G5 “DNS (45 version)” https://youtu.be/hz1BXGg3HDg?si=EUQSFikwdBdj088I G6 “Twisted & Shouts (45 version)” https://youtu.be/kiVJ4vPQ6gQ?si=7ZhZPEXaxumUHOir H2 “Your Prick Makes Me Sick” https://youtu.be/jFCax8Eo_ZI?si=2j22x9GxG1uWfKh6 H3 “Art Minus Idiots” https://youtu.be/JCKV6L1Jlsw?si=OtPsZHo_vEx7NeUL H4 “I Love A Girl” https://youtu.be/OtiXimrUflQ?si=HKO9Wog_GlJeugK0 H6 “Psycho Beat” https://youtu.be/Us08s2qC8Z0?si=MQSV5jufBUa0QeOS #The39Clocks #RealityIsAStateOfMind #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP4InBoxSet #SelfCompilationAlbum #OutTakes #SingleVersion #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums #Guest #ArnoldHennings #ClaudiusHempelmann #RüdigerKlose
Post Punk / Psychedelic / Garage Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “A 39 Clocks Performance” LP3 in “Next Dimension Transfer” box set
The 39 Clocksのボックスセット”Next Dimension Transfer”の3枚目のLPは未発表ライブ音源から成る”A 39 Clocks Performance”です。1981年の独の何処かと言うことしかクレジットされておらず、詳細は不明です。メンバーは、基本のJürgen Gleue (Vo, G, B)とChristian Henjes (Vo, G, Organ)及びPlus Automatic Drums (Drs)と言う2人と1台です。E面は2曲で、F面も3曲です。それでは、各曲を紹介していきましょう。 LP3: A 39 Clocks Performance ★E1 “DNS (live)”はシングルカッコされた曲ですが、このライブ音源はそこぶるカッコ良いです。リズムマシンに、簡素なGとBでのバックに、気怠げなVo。いやー痺れますね。また、下手なGソロも良いスパイスです。 ★E2 “Past Tense Hopes & Instant Fears On 42nd Street (live)”の前半は、リズムマシンとオルガンとGにVoと言う編成なのですが、荒削りなリズムマシンの音に、オルガンのコード進行とかも泣いてしまいそうです。途中でリズムがズレたりしますが、それもご愛嬌。後半は、途中、ぐちゃぐちゃに成りますが、崩れ方がNo waveっぽいです。そして復活して続いていきますが、後半もカッコ良くて痺れますし、ちょっとだけSuicideのライブっぽいです。 ★F1 “Shake The Hippie (live)”は、ファーストアルバムA1の曲で、スタジオ録音でもカッコ良かったのですが、ライブ音源の方が荒削りでよりカッコ良いですね。因みにこの曲ではオルガンとGです。途中、終わるかなぁと思っていたら、”Once more!”の掛け声で復活、続いていくと言う、正にそんな所ももイカしていますね。 ★F2 “Three Floors Down (live)”では、リズムマシンに、再びBとGをバックにVoと言うスタイルですが、この曲はポストパンク調で、Bが跳ねており、Voも叫び声になったりで、やや異色なトラックです。 ★F3 “A Look Into You (live)”は、リズムマシンに、オルガンとGとVoなんですが、曲のコード進行が「泣き」なので、余計に痺れます!やはり、彼等のオルガン・サイケな曲は大好きです。 このバンドに関しては、ライブ音源の方が圧倒的にカッコ良いですね❗️例えば、リズムマシンの録音って、個人的には、インプットに直で入れるよりも、一回アンプで鳴らして、それをマイクで録る方が荒削りで迫力ある音になることを経験しているので、このライブ音源でも同様の効果があったのかな?と思いました。また、彼等はたった2人で演奏していますが、シーケンサーは使ってないですね。恐らく打ち込みとかを敢えて避けているのか?それだけの機材が無かったのか?拘りだと思いますよ。そして、当時(1981年)では、彼等は、NDWの潮流とは全く別の流れにいたので、曲が終わっても、拍手や声援が殆どないのは、そう言う理由かも?と、そんなことを想像して聴いていました。 [live in Hamburg, 1982 (このLPの内容とは異なります)] https://youtu.be/R0oQgZtzIuU?si=OB3xS_TMvo0AkphY E2 “Past Tense Hopes & Instant Fears On 42nd Street (studio version)” https://youtu.be/-rfIwEXaOGg?si=LlSTin_HfC57SxOw #The39Clocks #A39ClocksPerformance #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP3InBoxSet #LiveTracks #1981年 #PreviouslyUnreleased #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums
Post Punk / Psychedelic / Garage Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “Subnarcotic” LP2 in “Next Dimension Transfer” box set
The 39 Clocksの5枚組みボックス”Next Dimension Transfer”の2枚目は、彼等のセカンド・アルバム”Subnarcotic”です。オリジナルは、1982年に、独Psychotic Promotionからリリースされていますが、その後も、1988年に独What's So Funny AboutからLPで、2011年に独Bureau BからCDで、2012年にも独Bureau BからリマスターされてCDで、2015年には米Luxury ProductsよりLPで、何度も再発されている彼等の名作です。本作品での参加メンバーは、いつものJürgen Gleue (Vo, G, B). Christian Henjes (Vo, G, Organ, Strings), Plus Automatic Drums (Drs)の他にゲストとして、André Mergen (Cello [D3]), Ingo Erlhoff (Clarinet [D3]), Christian Kuschel (Drs & Strings [D1], Drs D2]), Rüdiger Klose (Drs [C3, D4]), Süsskind (Melodica [C1, D2])も参加しています。内容は、C面4曲/D面5曲となっています。それでは各曲について紹介していきます。 LP2: Subnarcotic ★C1 “Heat Of Violence”は、格段に音が良くなっており、ビックリしますが、ダルなVoは相変わらずですね。それにしても、ファズGが痺れますね。なお、リズムマシンはDR-55でしようか? ★C2 “Dom (Electricity Elects The Rain)”でも、オルガン・サイケな曲で、執拗に反復するリフがSuicideっぽいですが、全体的には、よりVelvetsらしいです。間奏ではNo Wave的不協和音が隠し味です。 ★C3 “Psychotic Louie Louie”は、カバーで、生Drsを使って、Gも弾きまくりのノリの良い曲ですが、反復するBとオルガンのリフがSuicideっぽくもあります。 ★C4 “Past Tense Hopes & Insant Fears On 42nd Street”は、リズムマシンに合わせた、やや落ち着いたオルガン・サイケな曲で、優しげなVoやGのカッティングもカッコ良いです。 ★D1 “Virtuous Girl”は、生Drsに合わせたアップテンポな曲で、ストリング・シンセが効果的に用いられています。なんか生き生きしてますね。 ★D2 “Three Floors Down”でも、生Drsが使用されてますが、GとVoがややヘナヘナな感じで、また、それが彼等らしくもあります。間奏のメロディカもグー!そうして最後はぐちゃぐちゃに! ★D3 “Rainy Night Insanities”は、カバーで、ややダウンテンポなリズムマシンに合わせて、オルガンやチェロやクラリネットが絡み、彼等としては新展開な曲です。生楽器が結構カオスな演奏で、ジャムっています。 ★D4 “A Touch Of Rot”では、生DrsとBとGが全うな演奏を繰り出し、漸く「通常レベル」のサイケな演奏になっており、ビックリです! ★D5 “Aspettando Godot”は、ややリゾート風の曲調とGやオルガンの演奏が、リズムマシンの反復とよく合っており、良い気分にさせられます。 本作品は、セカンドアルバムなんですが、音楽的にも録音技術的にも格段の進歩が見られ、安心して聴ける作品になっています。付録のブックレットを見ると、いつもはトレーラーの部屋を録音場所にしていたようで、そこら辺の違いもあるのかな?と思います。基本的にはサイケな曲なんですが、オルガンやストリングス等のアレンジも良く、凄く聴き易い作品になっています。サイケ・ファンにはお勧めです❗️ C3 “Psychotic Louie Louie” https://youtu.be/IjpCACCkIXY?si=I7OMbjtI8egsj22D [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL22Aa1wSmDcWAanU-X4EZqv1ulhlZO88x&si=E59cSfXb4ZPgoyCD #The39Clocks #Subnarcotic #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP2InBoxSet #SecondAlbum #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums #Guests #AndréMergen #IngoErlhoff #ChristianKuschel #RüdigerKlose #Süsskind #ChristianKuschel
Post Punk / Psychedelic / Garage Tapete Records 14990円Dr K2
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The 39 Clocks “Pain It Dark” LP1 in “Next Dimension Transfer” box set
私は、このバンドのこと、全然知らなかったのですが、いつもお世話になっているSuezan Studioの小柳カヲルさんからレーベル直送のモノをすぐさま購入しました。5枚組みのボックスセットで、ボックス・タイトルは”Next Dimension Transfer”となっており、中には、ジャケ付きのLPが5枚とカラー印刷のブックレットが入っています。取り敢えず、LPについては、1枚ずつ紹介していきますが、その前に、先ず、The 39 Clocksのバイオグラフィーについて紹介しておきます。元々は、1976年に、独Hannoverで、Jürgen ‘J.G.39’ Gleue (G, B, Vo)とChristian ‘C.H.39’ Henjes (G, Organ, Vo)のデュオKilling Rats (このバンドの前進はThe Automats)が母体となり、レーベルメイトであったDer Moderne ManのドラマーClaudius HempelmannとDen Kastrierten PhilosophenのメンバーのRüdiger Kloseも時々、ヘルプで参加しています。また、スタジオワークの際には、KosmonautentraumのSüsskindことErhard Schüttpelzがメロディカで、また、レーベルメイトのMythen in Tütenが歌で、MintやThe Perc Meets the Hidden Gentlemanもシンセでゲスト参加しています。それで、1980年に、No Fun Recordsから、シングル”DNS” b/w “Twisted And Shouts”で、レコードデビューしており、翌年1981年には、ファーストアルバム”Pain It Dark”をNo Fun Recordsから出しています。一方で、彼等は、自身のレーベルPsychotic Promotionも運営し、自分達のアルバム3枚とDen Kastrierten Philosophenなどの作品を出しています。しかしながら、1983年6月には、The 39 Clocksは、HamburgでのPsychotic Splash Festivalの出演を最後に解散しています。 Christian ‘C.H.39’ Henjesは、1984年にアルバム”The Beauty Contest – Feel Fault”をWhat’s So Funny Aboutから出しており、一方、Jürgen ‘J.G.39’ Gleueも、1985年に、アルバム”Exit Out – Peruse Prankster”をWhat’s So Funny Aboutから、更に1987年にはセカンドソロアルバム”The Cocoon-While The Recording Engineer Sleeps”をGunter Hampelの協力の元Wilhelm Reich Schallspeicherから出しています。その後、1987年に、一時的に2人はThe 39 Clocksを再結成して、アルバム”13 More Protest Songs”をレーベルWhat’s So Funny Aboutから出しています。また、Gleueの方は、1991年からシリーズ・アルバム”The Phantom Payn”をRüdiger Kloseの協力の元、コンスタントにリリースしており、2011年には、米国のBanana HeadとのスプリットEPも出しています。 とまあ、ここら辺がThe 39 Clocksのあらましになる訳ですが、ここでは、彼等のファースト・アルバムでもあるLP1 ”Pain It Dark”を紹介します。このアルバムは、2009年に独Bureau Bによつて、2013年にもLuxury Productsにやって再発されており、今回が3度目の再発となります。メンバーは、Jürgen Gleue (Vo, G, B)とChristian Henjes (Vo, G, B, Organ)、それにPlus Automatic Drums (Drs)で、ゲストとして、Christian Kuschel (Drs [A1, A6]), Emilio Winschetti (Synth [A2, A4, B1]), Tonio Scorpo (Tenor Sax [A2, A4])も参加しており、オリジナルのリリースは1981年です。それでは、各曲について紹介していきましょう。 LP1: “Pain It Dark” (再発) ★A1 “Shake The Hippie”は、生Drsに合わせて、GとB、それにダルなVoで歌われる曲は、同時期のNDWバンドのそれとは一線を画します。間奏のGソロもヘナヘナです。 ★A2 “DNS”は、シングルカットされた曲で、リズムマシンに合わせて、シンセベースとSaxやGが演奏される様は意外にカッコ良く、掠れるようなVoもグー! ★A3 “78 Soldier Dead”も、リズムマシンとBのリフに始まり、気怠いVoが乗る曲で、とても1981年の音ではなく、途中で出てくるGも含めて、正にサイケですね。 ★A4 “Out Of Sight”では、チャカポカしたリズムマシンにGとかBのリフが乗る曲は分離も悪いですが、シンセとSaxの間奏で助かってますね。 ★A5 “Stupid Art”も、単調なリズムマシンに合わせて、BやGのリフが乗り、余りハキハキ歌わないVoは、正にサイケ路線です。 ★A6 “Test The Beat”では、再び生Drsの参加で、弾けたビートが特徴の曲です。Voが聴き取り難いですが、間奏のGはカッコ良いです。 ★B1 “Psycho Beat”は、リバーブ強めのVoと途中のシンセが特徴的でカッコ良い曲ですが、相変わらずリズムマシンが淡々と続きます。 ★B2 “Twisted & Shouts”は、カバー曲かつハノーバーでのライブ録音です。淡々としたリズムマシンとBの不安定な反復がSuicideを想起させます。 ★B3 “Radical Student Mob In Satin Boots”も、単純なリズムマシンにオルガンとGでリズムを刻み、やはり気怠いVoが乗ってくる様はサイケですね。 ★B4 “39 Explosion Heats”も、同様にリズムマシンの単調なビートに合わせて、決して上手くはないBやGやVoが演奏されている曲で、当時の学園祭バンドのようです。 ★B5 “A Look Into You”は、ややテンポダウンした曲ですが、Gとオルガンがバックを固めており、若干聴き易く、キャッチーです。 と言う訳で、これは同時代のNDWとも革新的に断絶したサイケな音楽なんですが、単調なリズムマシン(ドラムマシンとは言えない程、チープな音)を使っている所なんかは、やはり何らかの影響もあるのかな?と推測します。ただ、テクは度外視で、どうしようもない位、グダグダですので、そう言う音楽が好きなリスナーさんには堪らないでしょう‼️個人的には昔、やっていた学園祭バンドを思い出しましたw B1 “Psycho Beat” https://youtu.be/bODgHMim1Uc?si=hMvd5hJKqA1aB18n [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL22Aa1wSmDcWk86KrN7T1whnYJ2ArbVTm&si=LlbJLC6zKjkoafkH #The39Clocks #PainItDark #NextDimensionTransfer #TapeteRecords #LP1InBoxSet #FirstAlbum #GarageRock #PostPunk #Psychedelic #JürgenGleue #ChristianHenjes #PlusAutomaticDrums #Guests #ChristianKuschel #EmilioWinschetti #TonioScorpo
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Östro 430 “Punkrock Nach Hausfrauenart”
皆さんは、Östro 430 (発音は「エストロ・フィーア・ドライ・ヌル」かな?)と言うバンドを知っているだろうか? 何を隠そう、Neue Deutsche Welleの時代に現れた全員女性のパンキッシュなバンドなんです。それが、2023年になって、新譜を出したと言うことで、いつもお世話になっているSuezan Studio (小柳カヲルさん)が個人輸入した分から通販でポチりました。先ずは、このバンドのバイオグラフィーを書いておきます。Östro 430は、1979年に、独Düsseldorfで、Martina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger (Kbd), Marita Welling (Drs), Monika Kellermann (B)の4人によって結成された全員女性のパンク・バンドです。1980年にMonika Kellermannが脱退して、代わりにOlivia Casali (B)が加入し、1980年5月3日に、Neuss郡のクラブOkie Dokieで、パンク・ファンジンSchmierがが主催したフェスに出演しており、それが縁で、彼女らは、バンドVorgruppeと国内ツアーを行っています。また、同年には、コンピ・アルバムLP”Schallmauer-Sampler”にÖstro 430の3曲が収録され、翌年1981年には、Östro 430の8曲入りEP”Durch Dick & Dünn”がレーベルSchallmauerからリリースされます。この時のメンバーは、Proll-BuhことMartina Weith (Vo, Kazoo), Bettina Flörchinger (Kbd), Marita Welling (Drs, G, Vo), J.J.ことOlivia Casali (B, Vo)とクレジットされています。このEPのリリース後に、Marita WellingとOlivia Casaliが脱退し、代わりに、Gisela Hottenroth (B), Birgit Köster (Drs)が加入します。そうして、1983年に、ファースト・アルバム”Weiber Wie Wir”をリリースしますが、このアルバム制作前に、それまでメンバーだったRalf Küpping (G)は脱退し、残りの4人で完成させています。しかしながら、小さな自主制作であったレーベルもこのアルバムをリリースした後に消滅しています。それで、1984年5月25日に、DüsseldorfのFreizeitstätte Garathで最後のコンサートを行い、バンドは解散してしまいます。ただ、1999年5月28日に、DüsseldorfのクラブTor 3で、1回だけリユニオン・コンサートを行っています。その後、2020年に、Östro 430のスタジオ録音ベスト盤”Keine Krise Kann Mich Schocken (Die Kompletten Studioaufnahmen 1981 - 1983)”が、独Tapete Recordsからリリースされ、再評価が高まってきます。そうして、翌年2021年8月に、Östro 430はハンブルクで再結成コンサートをやり、2023年には、本作品でもある新作アルバム”Punkrock Nach Hausfrauenart”をリリースして、復活しています。再結成時のÖstro 430は、Martina Weith (Vo, Sax), Bettina Flörchinger (Kbd, Synth), Anja Petrerssen (Vo, B), Sandy Black (Drs)と言うメンバーになっています。 大体のÖstro 430の流れはこのようになります。それでは、2023年時点での最新作アルバム”Punkrock Nach Hausfrauenart”の内容を紹介していきましょう。本作品には、Östro 430のメンバーとして、Martina Weith (Vo, Sax, Accordion), Anja Petrerssen (Vo, B), Bettina Flörchinger (Kbd, Synth), Sandy Black (Drs)が参加しており、その他にもStoppok (Banjo, Choir, Voice), Bela B. (Choir, Voice), Annette Grotkasten (Choir, Back-Vo), Kai (Choir, Back-Vo), Marki (Choir, Back-Vo)がゲストで参加しています。 ★A1 “Alte Männer”は、吐き捨てるような独語VoとSaxから成るアップテンポなパンキッシュな曲です。最後のコーラスがまた良い! ★A2 “Klugscheisser”は、ややポップ調で、シンセのリフとサビのコーラスも効いてますね。また、エレピを使っているのも、如何にもÖstro 430っぽい! ★A3 “Bleib Hier”は、ややダークな曲調ですが、サビでのVoで一気にそんな雰囲気が吹っ飛びます。そんな元気一杯の曲! ★A4 “Fick Das System”は、アップテンポで、Voもかなりバンキッシュの曲ですが、ピロピロしたシンセが独特のユーモアを醸し出し、またコーラスもグー! ★A5 “Kiribati”は、何やら雰囲気のある曲ですが、アコーディオンやSaxがブルージーに効いてますね。サビのコーラスが耳に残ります。 ★B1 “Dein Hintern”は、やや重めのベースに導かれて、ドコドコしたDrsと独語Voが印象的です。間奏のシンセもグーです。 ★B2 “Wörterpolizei”は、タイトでアップテンポな曲でカッコ良い曲です。サビでのエレピが懐かしい! ★B3 “Gegen Den Strom”は、アコーディオンとシンセで始まるワルツ調の曲で、何処となく悲しげですが、Voは堂々としています。 ★B4 “Lass Los”は、またゴリゴリしたベースで始まるアップテンポな曲で、イントロ等でのSaxがグーです。 ★B5 “Giftig”も、ポップで跳ねるような曲ですが、何だかスパイ映画に出てくるサントラのような雰囲気もします。 ★B6 “Lahmarschfête”は、鼻歌で始まるものの、アップテンポな怒涛の曲で、ひたすらカッコ良いです。 Weichの独語歌詞のVoが、昔から変わらず、パンキッシュかつ朗々と歌っているのが、嬉しい限りです。彼女達の変わらないモチベーションの高さが分かります。ギターレスのバンドなのに、パンクであることを続けている最強のバンドです❗️ また、どの曲も良く出来ていますので、NDWファンのみならず、全てのリスナーさんに聴いて欲しいアルバムです!Let’s Listen‼️ 因みに、バンド名Östro 430は、女性ホルモンのエストロゲンとDüsseldorfの番地から取ったとの噂です。 [A4 “Fick Das System” live version] https://youtu.be/YiT0Vmt5aVM?si=WQ-CnaCZWe9gsezP [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nuvx3qs-5-R1NK86CQrIEtiUzkIeXog_4&si=mUd6vh5BOPM0Vu-8 #Östro430 #PunkrockNachHausfrauenart #TapeteRecords #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #FemaleBand #3rdAlbum #MartinaWeith #AnjaPetrerssen #BettinaFlörchinger #SandyBlack
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk Rock Tapete Records 4290円Dr K2
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The Wirtschaftswunder “Preziosen & Profanes”
またまた、お世話になります、小柳カヲルさま。前回に引き続き、The Wirtschaftswunderのセルフ・コンピレーション・ミニ・アルバムを紹介します。The Wirtschaftswunderのバイオグラフィーにつきましては、以前にも書いてありますので、そちらを参照してください。本作品は再発ではなく、2021年にTapete Recordsが作ったセルフ・コンピです。と言うことは、やはり独逸でもこのバンドの再評価は高まっていると言うことでしょうか? 副題でも書いてあるのですが、 "Singles & Raritäten 1980-1981"と言うマニア飲唾の盤となっています。12㌅ですが、45回転で、A面5曲B面4曲が収められています(ただし、A1 “Anruf Schallplattenfirma”は47秒の謎曲ですので、ほぼほぼ両面4曲ずつと考えて良いでしょう)。A2-5には彼等のファースト・シングル”Allein”に収録されていた”Allein”, ”So Ist Es”, “(Don't Listen) Politsong”, “Metall”がそのまま収録されており、B1とB2にはセカンド・シングル”Television & Kommissar”のB面”Kommissar”とA面”Television”がそれぞれ収録されており、更にはB3にはソノシートでのみリリースされていた”Ich Steh Auf Hagen”も収録されています。なので、A1 “Anruf Schallplattenfirma”とB4 “Träum Was Schönes”は未発表曲と言うことでしょうか?この中でも、B1 “Kommissar”は名曲で、彼等のヒット曲でもあります。また、A2 “Allein”もNDWっぽい佳作ですし、A3 “So Ist Es”のコミカルさも捨てがたいですね。A5 “Metall”は、タイトル通り金属に対する「愛情」に溢れた曲でもあり、彼等の代表曲でもあります。B3 ”Ich Steh Auf Hagen”はソノシートだけだったので、これをちゃんと聴くことができただけでも儲け物です。B4 “Träum Was Schönes”は彼等にしてはマジなフリーっぽい曲で、意外です。と言う訳で、マニアなら、この12㌅Mini-LPは持っておいて良いでしょう❗️中々、日本国内では出回らないとは思いますので、海外通販で是非❗️ “Metall” (live) https://youtu.be/q3MZj80qW7U [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mtLH9ii20gNfL7uhlbH50BCdYMNc7QGSo #TheWirtschaftswunder #Preziosen&Profanes #TapeteRecords #Singles&Raritäten1980-1981 #Singles #PreviouslyUnreleasedTracks #Allein #Kommissar #Television #IchStehAufHagen #AngeloGalizia #TomDokoupil #MarkPfurtschneller #JürgenBeuth
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Tapete Records 3940円Dr K2