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Michael O’Shea “s/t”
この人、知っていますか?流浪の音楽家Michael O’Sheaです。これまた、Dome関連と言うことで。何故、彼がDome Recordsからリリースされてのか?はちょっと良く分かりませんが、多分、街角で演奏していたのをGraham Lewis かBruce C. Gilbertかに見初められたのでしょう。彼は、北アイルランド生まれで、学校を中間試験に失敗した16歳半の時に流浪の旅にでます。そして、彼はアルジェリアの楽器職人Kris Hosylan Harpoに作ってもらったダルシマー様の形をした自作楽器Zelochordを使っていました。トルコに行く為に、それまで持っていたインド楽器のシタールを売ったらしいですが、その時にZelochordとシタールを組合せてはどうかと思い立ち、トルコでその組み合わせた自作楽器Mó Cará (Gaelic for My Friend)を完成。それを3日後にはMó Cará マーク1を演奏して、ギリシャに滞在しています。その後、1979年に英国でマーク2を作製し、マーク1にBlack Hole Space Echo Boxを加えた楽器で、これで電気的にも演奏ができるようにもなっています。彼は先述のように、色々な職業に就きながら流浪の旅を行って、演奏していたそうですが、1991年12月23日に交通事故でLondonにて他界しています。このアルバムは彼の唯一のアナログアルバムです(CDならもう一枚出ている)。内容は、そのMó Caráを使っての演奏なんですが、即興なのかな?と思わせる位、演奏技術は高いです。どうも弦を小さな棒で叩いて音を出す楽器らしく、打撃音と共に独特の残響音が出るようで、メロディと一緒にパーカッシヴな音が出ています。また楽器の胴体部分を手で直接叩く奏法もあるようです。B面は実験音楽的になっており、残響音を敢えて大きくして、メロディを不明瞭にしての演奏が3曲収録されています。多分、マーク2のEcho効果を上げての演奏だと思います。一聴、民族音楽調なのですが、Mó Caráの芳醇な音とメロディが、聴く者の「何か」を覚醒させてくれるかのようです。今日の電子音だけではなく、そのエレクトロ・アコースティックな彼の演奏は一度体験しておく方がいいでしよう。マスト・アイテムです❗️ https://youtu.be/8TEshpkEX5Q #MichaelO’Shea #DomeRecords #FirstAlbum #MóCará #Zelochord #Sitar #BlackHoleSpaceEchoBox #Electro-AcousticMusic
Forklore Dome Records 不明Dr K2
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Dome “Dome 1”
やっと見つけました。WireのBruce C. GilbertとGraham Lewisが1980年に作った実験的ユニットDomeとしての最初のアルバム”Dome 1”です。WireやDomeについては既に紹介していますので、そちらを参考にして下さい。Domeについては、少し補足をしていきます。Wireが分裂した後、1980年にB.C. Gilbert and G. Lewis名義で、アルバム”3R4”をリリース、更には翌年に、Cupol名義で、EP”Like This for Ages”を4ADからリリースしたことが、Domeの結成や活動のキッカケになっているようです。また、美術家Russel Millsとのトリオで、アルバム”MZUI”を1982年にもリリースしており、ますますDomeとしての活動のモチベーションが上がっていったようです。1983年には、Duet Emmo (“Dome”と”Mute”のアナグラム)名義で、Mute RecordsのDaniel Millerとの共作アルバム”Will You Speak This Word”を”Dome 4”扱いでリリースしています。そして、1984年にWireが再始動した後も、Domeとしては解散はせず、1988年には後期過去作品を集めたアルバム”Yclept”もWMOからリリースしています。 それで、本作品”Dome 1”の内容ですが、その後”Dome 3”で最高傑作となる彼等の音楽の「核」となる部分を感じさせられます。Bruce C. GilbertとGraham Lewisは共にVoice, G, B, Perc, Tapesを担当し、更にGilbertはDrs、LewisはSynthも担当しています。また一曲、ゲストにA.C.M.ことAngela Conwayも参加しています。ここでは、2人は、”Dome 3”で開花する抽象的な音楽には到達はしていないものの、所々にその萌芽を認めるところがあります。独特のエフェクトを掛けたギターやベースの音を「単なる音」として無慈悲に使う様は既にインダストリアルな響きを持っています。そんな中で、A2 “Cruel When Complete”でのA.C.M.の女性Voは、返って天使の歌のように聞こえます。まだ歌詞があり、ヴォーカルもある曲が多いので、それ程の抽象性はありませんが、それでも、楽器音に対する冷徹な使用方法は充分に感じられます。そんな萌芽的作品ですが、ここから、Domeの真髄を読み解いていくと面白いかもしれませんね。もし、聴く機会があれば、ぜひともここから聴いて、”Dome 2”, “Dome 3”と聴き比べてはどうでしょうか? A1 “Cancel Your Order” (2:12) A2 “Cruel When Complete” (3:15) A3 “And Then...” (4:15) A4 “Here We Go” (3:04) A5 “Rolling Upon My Day” (3:40) B1 “Say Again” (3:30) B2 “Linasixup” (3:10) B3 “Airmail” (3:22) B4 “Ampnoise” (4:17) B5 “Madmen” (3:29) A5 “Rolling Upon My Day” https://youtu.be/4U_EZpWJ9Js?si=GIrfUmSyybc__ajM [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLprjTk8nvd1aBMlW-fWa25wh9RtQtoBCf #Dome #Dome1 #DomeRecords #Wire #BruceC.Gilbert #GrahamLewis #A.C.M. #Industrial #Experimental #AbstractMusic #Voice #Guitar #Bass #Percussions #Tapes #Drums #Synthesizers
Experimental music Dome Records 5000円Dr K2
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Dome “Dome 3”
先に紹介したWireから派生したDomeですが、この作品はとにかく、凄い❗️かっこいいです❗️最早、ヴォーカルではなく、声すらも音源として、反復するギターやベース、サックス、シンセ、ドラムやパーカッション類を聴いていると、無人の精密機械の工場内に迷い込んだ様な錯覚を起こさせると言えば良いのでしようか。それと同時に有機的な部分もあり、これはDomeの最高傑作でとも言えますね。タイトルも最早意味の無い擬態音と化し、記号論的ですらあります。これも、私は前作の出来の良さがあったので、近くのレコード店にて速攻で買いました。何度も聴いたと思います。当時はこのミニマムでミニマルな彼等の音楽にヤラれた人は多かったのでは?また、Domeこそが「真のインダストリアル・ミュージック」を体現できたのではないでしょうか? CD再発されてはいますが、これはマストです❗️因みに、参加メンバーは、Bruce C. Gilbert, Graham Lewisの他に、Peter Price (Perc), Daniel O. Miller (Sax), AMCことAngela Conway (Voice)もゲストで参加しています。 A1 “Jasz” A2 “Ar-Gu” A3 “An-An-An-D-D-D” A4 “Ba-Dr” A5 “D-D-Bo” A6 “Na-Drm” B1 “Ur-Ur” B2 “Danse” B3 “Dasz” B4 “Roos-An” https://youtu.be/3zHqXLJuqLQ?si=lYNKVO1MEYJcW698 #Dome #Dome3 #Wire #BruceCGilbert #GrahamLewis #Instruments #Voice #Experimental #MinimalMusic #DomeRecords #RoughTrade #日本盤 #Guests #PeterPrice #DanielOMiller #AMC #AngelaConway
Experimental rock Dome Records 2500円位Dr K2