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Gang Of Four “Solid Gold”
ここに来てこれです。そうです、Gang Of Four (「4人組」)です。1976年に英国Leedsで結成されたポスト・パンク・バンドで、オリジナルメンバーはJon King (Vo), Andy Gill (G), Dave Allen (B), Hugo Burnham (Dr)で、金属質なギターとファンク色の強い演奏及び政治的歌詞が特徴のバンドです。実は私は、食わず嫌いで、リアルタイムでは聴いていません。1990年になって、漸く中古で入手しました。簡単にバイオグラフィーを。上記のように結成され、ファースト・アルバム ”Entertainment!”を1979年にリリース。後にRolling Stone誌でオールタイム・フェイヴァリット・アルバム500選にも入っています。彼等はパンク、ファンク、レゲエ、ダンス・ミュージックなどが絶妙にミックスされた独自の音楽を作り出し、後進のRed Hot Chili PeppersやR.E.M., U2などに影響を与えました。また、Nine Inch Nailsが彼等の曲をカバーしたりとジャンルに囚われず影響を与えています。それで、1981年に本作”Solid Gold”をリリース。益々冴えるJonの政治的な歌詞と鋭い鋼のようなAndyのギター、時に実験的とも言えるリズム隊の演奏。世間ではWilco Johnsonから影響を受けたAndyのギターが取りただされますが、リズムや曲のアレンジがとても変で、ヘビーかつ実験的で、それがあるからこそ、Andyのギターが冴えるのだと思います。歌詞は残念ながら,我々日本人にはちょっとピンとこないかもしれませんが、直接的と言うよりも比喩的なものだと思います。本作録音後、Dave Allenが抜けて、代わりにThe League of GentlemanのベーシストSara Leeが加入します。そしてサードアルバム”Songs of The Free”を1982年にリリース。最も商業的には成功したアルバムになりましたが、今度は、リリース後にHugoが脱退します。1984年にJonとAndyはバンドを続けアルバム”Hard”を出します。しかし、その年にSaraがアメリカに移住したのをキッカケにバンドは解散してしまいます。その後、1990-1991年、1993年、1995年、 2004–2020年、2021年から現在までと言う風に、リユニオンと解散を繰り返しますが、Andyは2020年に呼吸器疾患で他界してしまいます。現在のメンバーはJon King (Vo), Hugo Burnham (Dr), Sara Lee (B), David Pajo (G)となって活動しています。途中で,本作品について書きましたが、今聴くと、The Pop Groupよりもファンクで、実験的かもしれませんね。何れにしろ、本作も名作に違いはないです。未聴の方は是非とも聴いてみて下さい。 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLjYhpGCfoYYoxxEJMJM6T3NSed5_Uky8D #GangOfFour #SolidGold #EMI #JonKing #AndyGill #DaveAllen #HugoBurnham #PostPunk #Funk #Punk #DanceMusic #Reggae
Post-Punk EMI 1500円?Dr K2
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The Psychedelic Furs “s/t”
グループ名と違って、全然サイケじゃないThe Psychedelic Fursのファースト・アルバムです。実は私は,名前は気になってたんですが、リアルタイムでは聴いていなくて、数年前にApple Musicで聴いてみて、案外良いかもと思い、最近、ヤフオクで購入しました。最初ですので、簡単にバイオグラフィーを少々。1977年、英国Londonにて、Tim Butler (B)とRichard Butler (Vo)の兄弟を中心に結成されています。初め、Richardは家族の居る部屋で、「うるさい❗️」と言われながらも活動を開始します。最初はRKOとかThe Radioとか名乗っていましたが、その内に the Europeansやthe Psychedelic Fursとも名乗るようになりました。因みにPsychedelic Fursのバンド名も、「自分達はパンクとかじゃなくて、60年代のサイケな音楽をリスペクトしているんだ」と言うことみたいです。それで、最初のメンバーは、Richard Butler (Vo), Tim Butler (B), Duncan Kilburn (Sax), Paul Wilson (Dr), Roger Morris (G)でしたが、1979年にはDrがVince Elyに代わり、セカンドGとしてJohn Ashtonが加入しています。途中、メンバーのゴタゴタもありましたが,このメンツでJohn Peel Sessionに出演したことで、ドラムも固定し、この6人組みで落ち着ました。それでこのメンツで1980年にはファースト・アルバムをリリースします。それが本作品となります。Steve Lillywhiteのプロデュースによる、このアルバムは、UKチャートインするだけでは無く、ヨーロッパ(独逸、イタリア、スペインなど)やオーストラリアでもヒットし、大成功を収めます。1982年にはセカンドアルバム”Talk Talk Talk”をリリース、これもUKチャートインし、その後もTodd RundgrenやKeith Forseyなどのプロデューサーを替えて、次々とアルバムをリリースしていきますが、UKチャートだけでは無く、USチャートでもインし、自他共に快進撃を見せます。1982年にはDuncanとRodgerが脱退したり、ドラマーが決まらず、ドラムマシンを使ったりもしていますが、1992年迄は衰えを知りませんでした。その後、 RichardとTim Butlerは、後にGuns N' Rosesに加入するRichard FortusとFrank Ferrerと別バンドをやり始めますが、2000年にRichard Butler, Tim ButlerとJohn AshtonてPsychedelic Fursをリユニオンし、現在に至ります。 それで、彼等のファーストアルバムでもある本作品ですが、独特のRichard Butlerのハスキーなヴォーカルと、キモになるDuncanのサックスが効いている曲が目白押しで、ポップアルバムとしての完成度は高いと思います。ただバンドの人数多過ぎるかな?とも。徐々に盛り上がるA1”India”で始まり、B4”Flowers”まで駆け抜けますが、特にどの曲がずば抜けていると言う感じはせずに、「永遠のB級バンド」みたいな作品になっています。しかしながら、パンクでもサイケでも無かった訳ですが、癖のあるバンド・サウンドで、中毒性がありますね。今や、ビッグバンドですが、ファーストアルバムならではの「未完の完成度」を体験してみて下さい。 https://youtu.be/yFYyAA-FXo8 #PsychedelicFurs #ButlerBrothers #FirstAlbum #UK #Sax #CBS
Post-Punk CBS SONY 1510円Dr K2
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Wire “Chairs Missing"
パンクよりも早くポストパンクを実践していたWireのセカンドアルバム”Chairs Missing (邦題: 消えた椅子)”の登場です。前回、サードアルバム”154”のところで、バイオグラフィーは書きましたので、それを参照してください。実はこのアルバムはCDとサブスクで毎日毎日、仕事しながらか通勤中に聴いていたのですが、どうしてもヴァイナルが欲しくて、ヤフオクで買いました。Wireはこの作品までは日本盤が当時は出ていなかったんですよ。なので、邦題もCD再発した時に付けられたタイトルだと思います。前作の”Pink Flag”がミニマルな展開で殆どの曲が1分台で終わるのに対して、本作品ではもう少し展開を付けていることやプロデューサーのMike Thorneのキーボードが控えめに加わっている点で、パンクとは異質な音楽になっています。また、エフェクターの使い方も段々と巧みになってきており、「ギターはアンプ直でいいんだ」と言うパンクバンドとは一線を画しています。奇妙なベースラインで始まるA1の”Practice Makes Perfect (「習うより慣れろ」の意)やエフェクティド・ギターの絡みが興味深いB3の”I Am The Fly”、Big BlackもカバーしたA8の“Heartbeat”、UKチャートにも入ったB2の“Outside Minor”などなど、ヴァラエティに富んだ曲が目白押しで、個人的には凄く好きなアルバムです。入手は困難かもしれませんが、そんな初期Wireのバンドサウンドを堪能してみてはどうでしょう?是非❗️ https://youtu.be/G-_aFM8exps #Wire #ChairsMissing #EMI #PostPunk #MikeThorne
Post-Punk EMI 4300円Dr K2
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Aunt Sally “s/t”
もう皆さん、このバンドAunt Sallyのことは充分に知っていますね。強力なヴォーカルPhewさんとフリーキーなギターのBike さんが率いたバンドで、1978-1980年の間、関西を中心に活動していました。短命なバンドでしたが,1979年にこのアルバムを大阪のVanity Recordsよりリリースしており、これが噂を呼んで、幻の名盤として、好事家の間で、高額な値段で取引されてきました。彼女達の唯一のアルバムです。今回は米国のMesh-Key Recordsが、リマスタリングして初版のみに7㌅Single”全て売り物”w/c”パノラマ島”, “Cool Cold”が付いています。メンバーはPhew (Vo), Bikke (G), Mayu (Kbd), 丸山孝(Dr), Yoshio Nakaoka (B)の5人組です。時代はパンクが終わりかけてポストパンクに移り変わる時でしたが、彼女達の音楽は初めからポストパンクと言うかアヴァン・パンクでした。当時、良く言われていましたが、Phewさんの書く歌詞が強烈で、名曲”ローレライ”で歌われる「天才なんて誰でもなれる。鉄道自殺すればいいだけ」は日常と非日常が反転するくらい鋭い言葉の技であったと思います。また、Bikkeさんの不穏なメロディやコード進行も秀逸で、Phewさんの歌詞にピッタリ合っています。それから、余り語られていないのですが、Mayuさんのオルガンやピアノはある種のポップネスを持っており,これがBikkeさんのギターと相まって、バンドの音作りで重要であるのでは?と思っています。今回はリマスタリングしてあるので,Vanity盤よりも音の分離が良く、各楽器の絡みがよく分かるように思います。それと7㌅シングルがライブ録音なのですが、凄まじい演奏です。Phewさんの一線を超えたような金切り声は一聴に値します。これだけでも充分価値があります。以前にリリースされていたライブCDよりも数十倍凄い破壊力があります(アナログだからかな?)。そんな訳で、ファンには嬉しいリイシューだと思います。私はレーベルから直で買ったのですが、日本にはどれくらい逆輸入されるか分かりませんので、早めにゲットしてください。 ◼️LP A1 “Aunt Sally” (6:26) A2 “かがみ (Kagami)” (1:47) A3 “醒めた火事場で (Sameta Kajiba De)” (3:00) A4 “日が朽ちて (Hi Ga Kuchite)” (1:48) A5 “すべて売り物 (Subete Urimono)” (2:00) B1 “Essay” (4:29) B2 “I Was Chosen” (1:28) B3 “転機 (Tenki)” (0:47) B4 “フランクに (Frank Ni)” (1:44) B5 “夢遊の少年 (Muyuu No Shonen)” (1:01) B6 “ローレライ (Loreley)” (6:25) ◼️Single C “Subete Urimono” D “Panorama-tou/Cool Cold” B2 “I Was Chosen” (1:28) https://youtu.be/2yNtfi7WgUg?si=GheZmIUBEn6efNXq [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mvTz-3zP9iAv-n5c09V39MP1KK4nV1Z6Q #AuntSally #VanityRecords #1979年 #Mesh-KeyRecords #Reissue #Remastering #2021年 #7inch #LimitedEditions #PostPunk #AvantPunk #Phew #Bikke #Mayu #丸山孝 #YoshioNakaoka
Post-Punk Mesh-Key Records (Vanity Records) ¥3500位?Dr K2
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Glaxo Babies “Nine Months To The Disco”
密かに人気のあるポスト・パンク・バンド、それが英国ブリストルのGlaxo Babiesです。バンドは大きく3つの活動期間に分かれます。まず、第一期は、The VulturesのメンバーだったTom Nichols (B)とGeoff Alsopp (Dr)がDan Catsis (G)と組んで、そこにRob Chapman (Vo)が入った1977年11月から1980年です。すぐにライブを始め、Heartbeat Records(後にCherry Recordsからも)からファーストEP”This Is Your Life”をリリース。またJohn Peel Sessionへの参加を決めますが、製薬会社よりバンドの名前にクレームが付き、Gl*xo Babiesなどに記述を変えます。1979年初期にTony Wrafter (Sax)が加わりますが,同年5月にドラムはGeoffからWelshman Charlie Llewellinに代わり、また同年6月からデビューアルバムの録音が始まりましたが、その直後、RoB (Vo)が音楽性の違いから脱退します。Robの突然の脱退で、Tim Aylett (後にAlan Jonesと名乗る)を入れて、よりフリーフォームな音作りをして1980年3月にリリースされたのが、本作品にらなります。ここら辺までが第一期でしようか。その後、Tonyが脱退し、DanとCharlieが、Janine RainforthとJohn Waddingtonと共にMaximum Joyを結成。その為、バンドは解散状態になります。そこでRob ChapmanはThe Transmittersに加入し、そこで1枚のアルバムと2枚のシングルを出していますが、Glaxo Babiesはバラバラになってしまいます。しかしながら1985年に第二期として、Rob Chapman, Dan CatsisとCharlie Llewellinによって再結成し、1990年まで活動しましたが、1990年に再度解散。更に2007年にCherry Red Recordsより“The Porlock Factor: Psych Dreams and Other Schemes 1985–1990”のリリースしますが、各メンバーはそれぞれの仕事をしており、2015年に故John Peelの回顧展 'Un-Peeled 2015'に再度結成して演奏を披露しています。これが第三期ですね。大体,こんな感じなのですが、やはり興味は第一期ですね。本作品はそんな充実した第一期に録音されたファーストアルバムで、内容的にも実験色が強く、重要な作品と言えるでしょう。初めはちょっとジャズ風味もあるファンク調なのかなぁと思っていると、いきなり逆回転やダブ処理、ピアノの内部演奏、ドラムを重視した実験的な曲或いはサックスにエフェクトかけた曲などとヴァラエティに飛んだ内容になっています。DanもThe Pop Groupの初期メンバーであったことを考えると、この時期のバンドはかなり自由に音作りや曲作りをしていたのだなあと感銘を受けます。宜しかったら,聴いてみて下さい。 A1 “Maximum Sexual Joy” A2 “This Is Your Vendetta” A3 “Seven Days” A4 “Electric Church” A5 “Nine Months To The Disco” B1 “Promised Land” B2 “The Tea Master And The Assassin” B3 “Free Dem Cells” B4 “Dinosaur Disco Meets The Swampsstomp” B5 “Conscience” B6 “Slim” B7 “Shake (The Foundations)” https://youtu.be/XRyw4Ss80XI?si=UawBY0v4_5bgVaWq #GlaxoBabies #NineMonthsToTheDisco #HeartBeatRecords #CherryRedRecorfs #PostPunk #Experimental #Funk #Dub #TomNichols #GeoffAlsopp #DanCatsis #RobChapman #TonyWrafter #WelshmanCharlieLlewellin #TimAylett #AlanJones #MaximumJoy #ThePopGroup
Post-Punk Heartbeat Records / Cherry Red Records 不明Dr K2
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Wire “154”
以前にDomeのことを書きましたが、その前に本来なら、このWireを先に書くべきでした。本作品は国内盤も出ていたサードアルバム”154”です。WireのメンバーはColin Newman (Vo, G), Graham Lewis (B, Vo), Bruce Gilbert (G)とRobert Gotobed (Dr)の4人組で、1976年、ロンドンで結成。元々、彼等はUKパンク・シーンから出てきましたが、何かが違っていました。それで名言「ロックじゃなければ何でも良い」❗️が彼等から発せられたように、セカンドアルバム ”Chairs Missing”から既にポスト・パンクとも言える音楽を指向してきました。しかもシンプルな形で。その一つ完成形が,本作品”154”です(タイトルの数字はそれまで彼等が行ってきたギグの回数とのこと)。彼等の曲は初期はミニマル・ミュージックの様な単純な構造を持っており、それ故に、ハードコア・パンクへの影響も持っていましたが、本作品位になると、構造は比較的単純なのですが、ギター・エフェクターの使用やシンセの導入・アレンジにより、表現力は格段にぶち上がり、ダイナミックな音楽へと昇華されています。特に、プロデューサーでもあるMike Thornのシンセが大々的にフィーチャーされた本作品は素晴らしい出来栄えです。多分、1979年にこんな音楽をやっていたグループはいなかったでしょう。また,歌詞も抽象的でシュールなものが多く、ジャケもそっけない感じで、こんなパンクバンドいないだろ!と言う程です。後発に与えた影響も計り知れず、Big Black, Minor Thread, Minutemen, R.E.M., Elasticaなどが、カバーをしています。ただ、リリース元のEMIは彼等の音楽がコマーシャルではないとして、理解を示さなかったと、Colinは語っています。その為、カットアップされた曲から成るライブ・アルバム”Document and Eyewitness”をリリースして、1980年に一旦、解散します。BruceとGrahamはDomeとして、Colinはソロとして活動した後に、1985年〜1992年にかけて再結成しますが、この時の音楽は大々的にエレクトロニクスを取り入れたものとなります。この時期の1990年にRobertが脱退、バンド名の表記をWirとしています。一旦休止。1999年にRobertが復帰しますが、2008年の作品”Object 47”の辺りでBruce Gilbertが脱退し、その後、Matt Simmsが加入しています。そのメンツで今も活動を続けています。特にファーストから本作品までの3作は名盤なので、是非とも未聴な方は聴いてみてください。 https://youtu.be/gLh15kamjBs #Wire #154 #MikeThone #PostPunk #Surrealism
Post-Punk EMI 2500円Dr K2
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Public Image Limited “Flowers of Romance”
Public Image Limited (PIL)のスタジオアルバム(これの前にパリでのライブアルバムが1枚出ています)としてはサードにあたるのが、この問題作”Flowers of Romance” です。この時の正式なメンバーはVoのJohn LydonとGのKieth Levineのみで、それまでダビーでファットなBを弾いて、PILの音楽的中心でもあったJan Wobbleは既に脱退しており、Drも最初のJim Walkerから、一時期メンバーでもあったMartin Atkinsがこの時にヘルプで入っていると言った状態でした。前作の”Metal Box”が大々的にダブを取り入れたポストパンクの傑作であったので、期待半分・心配半分で、このアルバムを聴いた時、凄い衝撃を受けましたねえ。雑誌のレビューでも賛否両論でありましたが、兎に角、前面に出たDrのリズムが凄かった❗️その為か、永らく全曲ベースレスと思い込んでいましたが、よく聴くと、Kiethが弾く硬い音で何のグルーヴもないBが入っている曲がありますね。また、Gもそれまでのキンキンした無調な演奏が大々的に入ると言うよりも、SynthとかGが「刺身のつま」のようにうすーく入る程度で、一説ではPere UbuのキーボーディストAllen Ravenstineを意識したとか。また、ジャケの女性(Jeanette Leeと言うらしい)はメンバーとしてNYで加入したらしいですが、結局は何も楽器を担当しなかったとか。兎に角、ドラムのビートが凄いです❗️(何度も言うようですが。) そう言うミックスなんでしょうが、ビートが非西洋的であるのもこのアルバムのキモの一つですね(今で言うとゴルい音ですね)。また、このアルバムでは、楽器の演奏以外にミュージック・コンクレートやテープループも使われているとか。私は初めはその事はよく分からなかったですが、今回聴き直してみて、逆回転音や民族楽器調の音の挿入とか不鮮明なテープ音の挿入がそれに相当するのでは?と思いました。兎にも角にも、自分達が切り開いたポスト・パンクを更に越えた「新しい」ポスト・パンクを作ってしまったのは驚き以外にはないです。しかしながら、この後は、PILは「普通」のロックバンドになってしまい、私も本作以降は聴いていません。でも、この作品は是非とも聴いて欲しいですね。 https://youtu.be/B7txFlnqTH0 #PublicImageLimitrd #PIL #FlowersOfRomance hi #PostPunk #JohnLydon #KiethLevene #MartinAtkins
Post-Punk Virgin Records 2500円Dr K2
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The Sleepers “Painless Night”
これは以前、個別に紹介していた物件なんですが、気になったので、再度、聴き直して、ちゃんと紹介したいと思います。メンバーはRicky Williams (Vo), Michael Belfer (G), Mike White (G), Ron Macleod (B), Brian Macleod (Dr)の5人組で、ヘルプにAlex Gibson (B), Tom Recchion (Dr), Paul Cutler (4Track録音)が参加しています。1977年にギターのMichael BedlerとTim Mooneyが始めたバンドにPaul DraperとRicky Williamsが加入して米国の南SFのPalo Altoで結成されました。因みにRickyは後にCrimeのオリジナルドラマーであり、Toiling MidgetsでもVoを務めています。それで、1978年秋に5曲入りシングルをJem Recordsからリリース。LAでは局地的にヒットしましたが、ツアーで行ったNYCとかでは今ひとつだったらしいです。Michael BelferのTaxedomoonっぽい(ネオ)サイケなギターとRicky Williamsのムーディーで捻くれた歌詞が最も特徴的であったとのことですが、歌詞カードがないので、私にはよく分かりません。このバンドは、西海岸のパンク/ニューウェーブ・シーンの中心であったレストランMabuhay Gardens(The Fab Mab)に出ていたバンドなんですが、このことを言われないとアメリカ西海岸のパンドとは思えず、英国のポストパンクっぽいサウンドと勘違いされるのでは?と思います。中々、一筋縄では行かない、ちょっとダークでメロディアスなギターワークと抒情的で粘り気のあるヴォーカル(時にメジャーシンガー並に歌い上げることも)を聴かせるバンドですが、NYCのTelevisionとかとも違っていました。そうですねぇ、例えば、Joy DivisionとBauhousが西海岸のドラッグでダウナーになっているとでも言いましょうか。このようなバンドがアメリカにも現れたのも、ちょっと意外な気もします。そんな西海岸の異端児を聴いてみて下さい。 https://youtu.be/IZRfQabpyUE #TheSleepers #PainlessNight #GuitarBand #西海岸 #Psychedelic
Post-Punk Superior Viaduct 2500円?Dr K2