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Conrad Schnitzler & Ken Montgomery “Cas-Con II”
またまた、買っちゃいました。Conrad Schnitzler & (Gen) Ken Montgomeryによるライブ盤”Cas-Con II”です。これを聞いて、アレ?とかオッ!とか反応した方は、Schnitzler先生のことを良くご存知上げているリスナーさんだと思います。Schnitzler先生のソロ・コンサートと言うのは、いわゆる、カセット・コンサートと言うもので、既に録音済みの多数のカセット音源を「コンサート代理人」に渡して、その代理人(今回はMontgomery氏)がリアルタイムでそれらのカセット音源をミックスして流すと言う、一風変わった形態を指します。なので、Schnitzler先生本人はその場に居なくても良いと言う、これまた、ファンには焼きもきさせられるものであったようです。Montgomery氏は既に紹介したように、コラボをやっている米国NYCのミュージシャン兼ギャラリー・オーナーであり、その為、今回はSchnitzler先生のカセット・コンサートのライブ音源を担当したと言う訳です。それで、その「ライブ」は1986年9月3日夜に、西BerlinのErlöserkircheにて行われましたが、極私的なもので、親しい人にしか知らされておらず、また、場所自体も違法なスペースだったそうです。その模様をJörg Thomasiusが、録音しており、そのライブ音源を自身のレーベルKrötenkassettenから、1987年にカセット作品”Concert”としてリリースしています。それを、今回、Bureau Bが、”Cas-Con II”としてCD/LPとして再発したと言う経緯みたいです。内容はA面2曲/B面4曲で、曲名らしき記号は載っていましたが、明確な曲名はついていません。使用されたカセット音源は、4本の”5 5 85”と書かれたカセット・テープで、それぞれ1, 2, 4, 7と番号が振ってあります。まあ、これをMontgomeryがミックスして、「ライブ」として成立させた訳です。それでは、各曲について紹介していきます。 A1 “Cas-Con II 1” (10:55)は、低音と高音のシンセ音がこれからのライブの予兆を示し、ゆったりとしたアンビエンスが流れていきます。そして原子のダンスのような電子音の雨へと移行し、やがて、鐘のような音に変わり、その周りに水滴のような音が絡まり出しますが、その風情はまるで現代音楽のライブ・エレクトロニクスとか演奏のようにも聴こえます。ただ、A2 “Cas-Con II 2”(8:21)との境は、何度聴いても良く分かりませんでした。 B1 “Cas-Con II 3” (6:51)は不気味なヴァイオリンのような音と蠢く低音で始まり、珍しくベースラインがある低音へと移行、その周りには電子の蝶々が舞っているようです。B2 “Cas-Con II 4” (2:07)は始終、電子の舞が聴こえてくる曲です。B3 “Cas-Con II 5” (3:45)は、やや重力を感じさせる音と電子の舞から成ります。 B4 “Cas-Con II 6” (8:02)は、電子と原子のダンスから成る曲のようで、弦楽器と木管楽器の合奏のようになっていき、段々と終焉を迎えます。ただ、B面も余り各曲の境目はよく分かりませんでした。 これらの曲を合わせて、アルバムとして聴くと、何だか「現代音楽」、それも「アコースティックな」曲を聴いているようにも思えます、全て電子音を使っているにも関わらずです。何だか不思議な体験ですね。何らかの構成を感じますし、それ故の物語り性があるようにも思え、いつもの自由自在なSchnitzler先生の音楽とは異なる印象です。その「構成」と言うものをMontgomery氏が付与しているのだとすると、それはそれで凄い構成力だとも思えます。そんなオーケストレーションを感じるカセット・コンサートの貴重な記録が、このレコードには封じ込められていますね❗️そう言う意味で、本作品が通常のSchnitzler先生の作風とは違い、Montgomery氏の色が濃く出ている点で貴重な作品だと思いますので、心して聴いてみて下さい❗️ A1 “Cas-Con II 1” (10:55) A2 “Cas-Con II 2” (8:21) B1 “Cas-Con II 3” (6:51) B2 “Cas-Con II 4” (2:07) B3 “Cas-Con II 5” (3:45) B4 “Cas-Con II 6” (8:02) B1 “Cas-Con II 3” https://youtu.be/RQyogNnIaFs?si=aQVkGNGwn2TBQKsG [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ljQjLiJnt9cuKk-y6jp1UdLBNVY_MF2N4&si=ompIVegO99Gkn0Vm #ConradSchnitzler #KenMontgomery #GenKenMontgomery #Cas-ConII #BureauB #Krötenkassetten #Reissue #Krautrock #Electronic #Synthesizers #LiveAlbum #LiveMixing #CassetteConcert #Concert #Orchestration
Krautrock / Electronic / Live Bureau B (Kröten Kassetten) 3344円Dr K2
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Conrad Schnitzler & Wolfgang Seidel “Music Is Not Language. Neither Is It Painting. Just Music”
2021年末に入手したConrad SchnitzlerとWolfgang Seidalの作品です。しかしながら、これは殆どConrad Schnitzlerのソロと考えてもらっても良いかと思います。因みに、2011年夏に、WolfgangがConradの家に訪ねた時がConradが亡くなる数日前で、その時に、最後のソロの録音物として829番目が出来たばかりであったとのことです。なので、この829番目がこの作品になるみたいです。 それで、本作品の内容ですが、A面は割とアコースティックな音色の現代音楽風の長尺の曲で、SchnitzlerのCDR作品”00/013 (CONtext)”からの抜粋になっています。それで、付属のCONtextにから読み解くと、マイナー言語である独逸語と汎用される言語である英語のText Readingが、交互に配置されている曲になっています。最初、「えっ、Conradってこんなに現代音楽風だっけ」と一瞬思いましたが、それはそのtextの内容を読んでみると、納得させられました。そのタイトルも「音楽は言語じゃない」からも想像させられます。一方、B面は、より電子音楽的になった長尺の曲で、それは1972年にロンドンのGallery Houseで行われたイベント"The Berlin Scene"展の時に,わざわざ、現地でEMS Synthi Aを入手しており、それを充分に過不足無く使った曲になっています。ただし、A面でのtextで述べているように「B面とは何か?」と言う問いに対する、彼の答えになっているようです。と言う訳で、彼のコンセプトとその実践が組み込まれたトータルな作品になっていて、その才能にただただ組み伏せられるばかりです。このCONtextを書いたのが、今回の相方であるWolfgang Seidelと言う訳でした。そんな彼等のコラボはどうでしょうか?まだ入手可能みたいなので、聴いてみて下さい。 A “Music Is Not Language. Neither Is It Painting. Just Music.” (20:00) B “CONversation” (19:40) [trailer] https://youtu.be/FyYMMTNa1rI?si=xadTVLAnls1Kev6o #ConradSchnitzler #WolfgangSeidel #MusicIsNotLanguageNeitherIsItPaintingJustMusic #CONtext #Archives #Krautrock #Electronic #TextReading #EditionTelemark #LimitedEditions #300部 #TheBerlinSceneExhibition #London
Krautrock / Electronic / Live Edition Telemark 3000円位?Dr K2