-
SPK “Leichenschrei”
出ました❗️SPKのセカンド・アルバム”Lecihenschrei (英訳するとThe Scream of the Corpse)”です❗️バイオグラフィーは既にたっぷりと書いてありますのでまた、以前のを参照して下さい。この時のメンツは、Obrivon (Graeme Revell: Synth, Electronic rhythm, Tapes Syncussion, Vo), Ne/H/Il (Neil Hill: Synth, Electronic rhythm, Tapes, Treatments, Vo), James Pinker (Dr, Syncussion, Metal Perc, Back-Vo)に加えて、Dominik Guerin (Visuals), Peter Kennard (G, B), Paul Charlier (B), Sinan (Photo, Vo), Karel van Bergen (Violin, Vo)と追加VoとしてMargaret Hill, Rose, Lust Mord, de Brett Guerimも参加しています。多分、一番ノリに乗ってた頃のアルバムですね。メタパーも使っており、ヘビーなパワーにも溢れているし、ノイズ・ギターやシンセなどの電子音もふんだんに使われています。そして、もはやリフとかパターンも無く、おまけに曲名もなく、ただただノイズがバリバリとカオテイックに放射されています。A面、B面ではなく、“Lysso”サイドと“Klono ”サイドと表記されているだけです(リイシュー盤には曲名が記載されています)。ある意味、「インダストリアル・バンド」としての彼等が提示したSPKらしい内容かもしれませんね。多分,この頃のライブ(裏ジャケ参照)では、死体、ポルノ、フリークス、絶望や戦争などのネガティブでハイパーな(やり過ぎな)視覚的要素をバック・スクリーンに投影して、ライブパフォーマンスを演っていた頃でしょう。この時のライブやビデオを編集したのが、Dominik Guerinが運営しているビデオ・レーベルTwin Visonで、”Despair”或いは”Two Autopsy Films”とかのビデオ作品になっています。個人的には、彼等の作品の中では大好きなアルバムです。SPKは割とドラムとかに拘っていて、ビートを意識した曲を演るノイズ・バンドだなぁと再認識しました。そう言う意味では、初期SPKの良いところが詰まったアルバムですので、未聴の方は是非とも聴いてください❗️因みに、彼等は、”DoKuments 1 &2”で、The Post-Industrial Strategyに関するマニフェストを宣言しています。 ◼️Seite Lysso A1 “Genetik Transmission” A2 “Post-Mortem” A3 “Desolation” A4 “Napalm / Terminal Patient” A5 “Cry From The Sanatorium” A6 “Baby Blue Eyes” A7 “Israel” A8 “Internal Bleeding” A9 “Chamber Musik” ◼️Seite Klono B1 “Despair” B2 “The Agony Of The Plasma” B3 “Day Of Pigs” B4 “Wars Of Islam” B5 “Maladia Europa (The European Sickness)” https://youtu.be/xXcs_hgIHH8?si=0xzzdDnMkMnEL44e #SPK #SozialistischesPatientenKollektiv #Leihenschrei #Thermidor #2ndAlbum #Industrial #Noise #HyperImage #Drums #Obrivon #GraemeRevell #Ne/H/Il #NeilHill #JamesPinker #DominikGuerin #PeterKennard #PaulCharlier #Sinan #KarelVanBergen #MargaretHill #Rose #LustMord #deBrettGuerim
Industrial, Noise Thermidor 不明Dr K2
-
SPK “Information Overload Unit”
ようやく、SPKの登場です❗️まあ、これを見ている皆さんはこのバンドのことはよく知っているとは思いますが、簡単にバイオグラフィーを。豪州Callan Park病院の精神科病棟で看護師をしていたニュージーランド生まれのGraeme Revell ("EMS AKS", "Operator", "Oblivion"とも表記される)とその患者であったNeil Hill ("Ne/H/il"とも表記される)が1978年に結成したのが、通称SPK(色々と表記仕方がある)です。その名前の由来は独逸のマルクス主義的政治結社であるSozialistisches Patienten Kollektiv (社会主義患者集団)の略からなんですが、色々文字っています。Kraftwerk, Can, Neu!, FaustやJohn Cageに影響を受けた2人は、Danny Rumour (G)とDavid Virgin (B)の言う2人のティーンエイジャーを誘い、1979年に7’シングル”SoliPsiK”を自主リリースします。1980年にDominik Guerin (Synth: "Tone Generator"とも表記される)が加入しますが、この後はバンドの視覚的演出(これがまたエグい。死体、セックス,奇形、フリークスなどのグロい映像をバックに流して、演奏しています)も手掛けます。その年の5月にSurgical Penis Klinik表記でEP “Meat Processing Section”をリリースしますが、このEPにはNeilは参加していません。GraemeとDominikだけで、渡英してロンドンでSPKのファーストアルバムである本作品”Information Overload Unit”を作成します。この作品はVauxhallのスクワットで、Graemeの兄弟のAshley Revell ("Mr.Clean"とも表記される)とMike Wilkins (G, B, back-Vo)のヘルプで録音されてます。このアルバムは異常心理状態や精神遅滞について作られており、1980年に自身のレーベルSide Effectからのリリースになりました。その後、1985年のNormalからの再発では青盤もあります。1980年6月に、名曲”Slogun”の入ったシングルをリリース。1981年7月にJames Pinker (Dr, Perc)とKarel van Bergan (Violin, Vo)を加えてUSツアーを行います。一方、豪州ではNeilのSPK (SoiiPsiK)が、Kitka (Kit Katalogとも表記), Sushi (Margaret Hillとも表記), Charlyiev (Paul Charlierとも表記)とSkorne (Neil Hillの表記)でシングル”See Saw”をリリース。この時期はSPKが英国と豪州に2つ存在していました。なお、この頃だと思うのですが、Neilは単独で来日してますね。1982年にGraemeとDominikはBrian Williams (後のLustmord), John Murphy (“Kraang"とも表記)及びDerek Thompson (後に、一時、The Cureのメンバーにもなる)を加えて、1982年にセカンドアルバム ”Leichenschrei”をリリース。その直後、Sinan Leong (Vo)を加え,SPKのサイドプロジェクトDance Macabreを結成したとか。しかしながら、GraemeとSinanはSPKをもっとコマーシャルにしたいとして、1983年8月には、コンパイルしたマキシシングル “Auto Da Fé”をSepPuKuの表記でリリース、インダストリアル・ディスコとも言われました。彼らはすぐにSepPuKu表記で、マキシEP ”Dekompositions”をリリースしています。一方,Neil Hillは1984年2月に自死します。その2日前に彼の奥さんのMargaret Hill (née Nikitenko)がダイエット薬の過剰摂取で逝去しており、その後追い自殺だとか。それでSPKはツアー後豪州に戻り、サードアルバム”Machine Age Voodoo”を作成、翌年に大手のWEA Recordsからリリースします。これ以降は「Blondie meets Kraftwerk」とも評されるポップ路線になり、また、この頃から、Graeme自身も映画などのサントラ作りに注力するようになります。それでSPKとしては1986年の”Zamia Lehmanni: Songs of Byzantine Flowers”と”Digitalis Ambigua: Gold & Poison”をリリースしますが、前述の理由で、1989年にSPKは解散します。ザッとのヒストリーはこんな感じです。(長すぎ❗️) それで彼らのファーストアルバム”Information Overload Unit”ですが、Graemeの方のSPK(System Planning Korporationの表記)の作品で、当時の音楽ライターは「TGやCabsのようにうるさいけど、何だかドキドキするような音楽であった」とか。今,聴くと、多少ザラザラして歪でダークな電子音やギターのフィードバック音及びテープ音が垂れ流されているようにも感じ、何だかプリミティブな出来ですね。若干、A面の曲の方が勢いがあるようにも思えますが、やはり,脳外科の開頭手術のジャケ写(私のはリイシュー盤なので違う)やそれまでのレコードでの病理解剖のジャケ写イメージが先行していたから、カッコよかったんですかね?当時は、そのようなショック・タクティクスが流行りましたから、その先駆けとも言えます。あと、TGの様な胡散臭さは、何だか取ってつけたような感じだし、Cabsほどの「ポップネス」は無いかなぁ。まとまっている様な、いない様な、ちょっと中途半端な感じがしますが、1980年前後であれば、まだインダストリアル・ミュージックの走りとして先進的に捉えられたのであろう。また彼等が、Einstrutzende Neubautenを知っていたかどうかは計りかねますが、既に、このアルバムではメタパーが使われています。そんなSPKのウルトラでハイパーな音楽はどうですか? ◼️Face Ultra A1 “Emanatiön Machine R. Gie 1916” (5:23) A2 “Suture Obsessiön” (5:06) A3 “Macht Schrecken” (5:19) A4 “Berufsverböt” (5:30) ◼️Face Hyper B1 “Gröund Zero:Infinity Dose” (4:18) B2 “Stammheim Törturkammer” (4:33) B3 “Retard” (4:25) B4 “Epilept:Convulse” (2:32) B5 “Kaltbruchig Acideath” (4:32) https://youtu.be/V1DEHbZQT8k?si=9Z2tHsxnX1b58fy7 #SPK #SystemPlanningKorporation #InformationOverloadUnit #Normal #Reissue #SideEffektRecords #SideEffectRecords #1981年 #Electronics #IndustrialMusic #MetalPercussions #Australia #GraemeRevell #DominikGuerin #AshleyRevell #MikeWilkins #RecordingInLondon
Industrial, Noise NORMAL (Side Effekt Records) 不明Dr K2
-
Contagious Orgasm “Impregnate Mannequin”
今回も出ました名古屋が世界に誇るインダストリアル・ユニットContagious Orgasmの作品 “Impregnate Mannequin”です。国内よりも海外、特にAnt-Zenを中心にしたヨーロッパで絶大なる人気を誇る橋本浩さんのユニットです。バイオグラフィーは前回書きましたので、省略しますが、1980年代後半からずっとマイペースで活動を続けている「もう一つの日本の顔」でもあります。時には、ニューウェーブにも近くなる作品もありますが、基本的には、ダーク・インダストリアルな路線で一本筋を通しています。それで,本作品ですが、リリース元は英国のHarbingerが行っています。しかしながら、オリジナルの音源は1986-1988年に作成されています(私は未聴)。そして、今回、橋本さんが1997年にリクリエイト/セルフ・リミックスして、作り上げた作品になっています。この頃は、まだ、彼の音楽的要望に応えるだけのスペックを持ったサンプラーがなかったのか、ショート・ループや逆回転などを組み合わせて、かなりノイズ寄りのインダストリアル・ミュージックになっています。聴き方によっては、荘厳なリチュアル・ミュージックですらありますね。流石にセルフ・リミックスしただけであって、音の配置などや展開に凝っています。また,この頃は彼のソロと言う意味合いで活動していたようです。本作品のスリーブは広げると特大ポスターになるように成っており、そのデザインはS. Sugiura氏が担当しています。クール❗️そんなContagious Orgasmの初期作品にも触れてみてください。因みに本作品は独逸のレーベルRaubbauによってCD再発されていますが,ヴァイナルの方が荘厳さが伝わりやすいかな? “Impregnate Wave Body” https://youtu.be/wSK1Pa_gVFc #ContagiousOrgasm #ImpregnateMannequin #IndustrialMusic #Noise #Ritual #HarbingerSound
Industrial, Noise Harbinger Sound 不明Dr K2
-
The Nocturnal Emissions “Viral Shedding”
Nigel AyersとCaroline Kを中心にノイズ・インダストリアルをやっていたのが,このThe Nocturnal Emissions (以下NEと略す)であり、彼等の5枚目のレコードアルバムが、この”Viral Shedding”です。本作て、大々的にディスコのリズムを取り入れたスタイルに移行しています。また、曲間が敢えて分かりにくくしてあるのも、彼等らしいです。NEのバイオグラフィーは前回書きましたので、そちらを参考にしてください。 それで、この5thアルバムは、今までの曖昧模糊としたノイズを垂れ流していたスタイルから、大きく方向転換し、ディスコのリズムを大々的に取り入れたことです。しかも、泥臭いディスコ調のドラム(マシン?)とシーケンスに絡まる様に、マニアックなテープ操作やら打楽器とシンセ音等のサンプリング、深いディレイのかかったヴォイスやらが挿入され、何やら怪しい雰囲気になっています。どちらかと言うと、アフリカンな印象です。最初聴いた時の記憶では、もっとめちゃくちゃなメタパーが使われていたと思ったのですが、今回,聴き直してみて、意外に使われていないことに気付きました。一見、随分と音楽的なった印象ですが、そこはそこ、情報心理戦に長けたNEだけあって、何だか不穏な雰囲気は受け継がれています。それは曲のタイトルにもよく反映されてます。私にとっては、多分、NEの中で、一番ポップで、好きなアルバムですね。そんなNEですが、一度、体験してみて下さい。 [Full album] https://youtube.com/playlist?list=PLQG1T2urtWPoe5V8swUbAK8MaW-Ug7r7Q #TheNocturnalEmissions #ViralShedding #IlluminatedRecords #Disco #Industrial #Noise #AfricanRhythm
Industrial, Noise Illuminated Records 不明Dr K2
-
Factrix & Cazazza “California Babylon”
ついにやってきました。米国西海岸初のインダストリアル・バンドFactrixとRe/Search誌の表紙で自分の心臓を掴みだした写真で飾ったカルト・アーティストMonte Cazazzaのコラボ・ライブ盤です。内容は、1981年6月6日にSFのEd Mock Dance Studioと1980年12月12日にBerkeley Squareで録音されたライブトラックからなります。前者は”Night of the Succubus” (裏ジャケ参照)と題されたショーの一部からです。今回のメンバーはBond Bergland (G, Tape, Treatment, Radio-G), Monte Cazazza (Vo, Tape, 切断したB, Monochord), Joseph T. Jacobs (B, Flute, Monochord, Bkg-Vo), T. Cole Palme (B, Tape, Treatments), Tana Emmolo-Smith (e-Violin, Chemicals, G)及びZ’ev (Found Metals)となりますが、Z’evが参加しているのは驚愕です。特に、カットアップの音響詩人Brion Gysinの作品から影響を受けた名曲 ”Kick That Habit”はリズミックかつシュールな歌詞で秀逸。また、当時の大統領レーガンが銃規制運動をしているのに、彼の奥さんNancy Reaganが銃を所持していたことをおちょくる”Nancy’s Little Gun”や引き攣るギターがフィーチャーされた”Death By Hanging”もカッコいいです。このアルバムは、元々は46分のビデオ作品から抜粋・編集したものですので、本編を観た方がより楽しめるとは思います。しかし、私は観ておりませんので、この点は悪しからず。しかしながら、Factrixはこのアルバムのリリースの後、急速に活動が低下し、2013年に漸くControl Unitとのコラボ・アルバム “Elegy For Rusted Souls”が出ると言った具合で、ちょっと寂しいですね。西海岸に咲いた徒花FactrixとMonte Cazazzaの最盛期が聴けるのはこのアルバムですので、ちょっとだけでも聴いてみて下さい。できればビデオも! https://youtu.be/X5_VqMtKhsI #Factrix #MonteCazazza #CaliforniaBabylon #Video #SubterraneanRecords #KickThatHabit #LiveAlbum
Industrial, Noise Subterranean Records 不明Dr K2
-
Factrix “Scheintot”
今回はアメリカのインダストリアルの始祖とも言えるSFのFactrixのファーストアルバム ”Scheintot (「どうやら死んでる」の意味)です。簡単にFactrixのバイオグラフィーを。1978年に、Bond Bergland, Cole Palme, Joseph T. Jacobsの3人によって西海岸SFで結成されたインダストリアル・バンドで、Monte Cazazza等との協力によって、アメリカ西海岸のインダストリアル・シーンを活性化しますが、1982年に解散してしまいます。その活動の間に、前述のMonte Cazazzaを始めとして、映像作家のRuby Ray, Tana Emmolo-Smith, Survival Research Laboratories (ロボットマシンによる擬似戦争パフォーマンス・グループのSRLです)やMinimal ManことPatrick Millerとの共同作業にも注力しています。Subterranean Recordsなどからのリリースもありましたが、西海岸での評価が、中々、世界的な評価に繋がりませんでした。そんな中でも、NYの音楽ライターCarlo McCormickは「先見の明があり、後続に影響を与えた偉大なバンドの一つ」と評価していました。 それで本作についてです。メンバー3人は基本的にはG, BとSynthを分担して、バックにはリズムボックスを使っていました。しかしながら、Grim side (B面のことで、A面はParty sideになってる)ではヴァイオリンも使ってるみたいです。内容的には、T.G.やCabsからの直接的影響とV.U.からのインスピレーションが顕著ですね。そう言う意味では、次のライブ・アルバム ”California Babylon”の方が面白かったりもします。人によってはArt BearsやKing Crimsonからの影響もあるとか。反復する不明瞭なベースライン、単調なリズムボックス、時に単調に時に痙攣するギター、ダルなシンセとヴォーカル。これらは正しく「インダストリアル・ミュージックの亡霊或いはエピゴーネン」なのかもしれません。この作品は、まさに「西海岸の闇/不穏」ですね。興味を持たれたら、その闇を体験してみてください。 https://youtu.be/SLO0mH-BKnQ #Factrix #Scheintot #MonteCazazza #Industrial #西海岸, ThrobbingGristle #CabaretVoltaire #VelvetUnderground #AdolescentRecords
Industrial, Noise Adolescent Records 2000円位?Dr K2