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B.E F. “Music Of Quality And Distinction (Volume One)”
前回、紹介しましたB.E.F. (British Electric Foundation)のヤドカリ・カバー・・シリーズ第一弾”Music Of Quality And Distinctions (Volume One)”を紹介します。「ヤドカリ・カバー」と言ったのは、バックはMartyn Ware(とIan Craig Marsh)がほぼ全曲関係しているのですが、ヴォーカルが全曲違うと言うことで、全曲、ポップミュージックのクラシックのカバーを収めているからです。B.E.F.のバイオグラフィーについては前回、書いてありますので、そちらをご覧下さい。これは、B.E.F.のアルバムですが、レーベル側のVirgin RecordsではVarious Artists扱いになっており、その為、ヒットはしましたが、儲けたのは、Virgin Recordsだけでした。両面5曲ずつ収録されていますので、それぞれ紹介していきたいと思います。A1は、Tina Turnerを迎えての“Ball Of Confusion”で、Turnerの強烈にソウルフルな歌とバックのB.E.F.の2人のシンセ音とシーケンスに加えて、Nevil 'Breeze' McKreith (G), John McGeoch (G), Paul Jones (Harmonica), David 'Baps' Baptiste (Sax), Nathaniel 'Nat' Augustin (Trombone), Canute 'Kenny' Wellington (Trumpet)から成る、管楽器隊がこれまたゴージャスな雰囲気に仕上がっています。A2はBilly MacKenzieが歌う”The Secret Life Of Arabia”で、The AssociatesのMcKenzieの割と中性的なヴォーカルとJo Dworniak (B), Martyn Ware (Drum Machine [Linn Drum], Vocoder), Nevil 'Breeze' McKreith (G)によるむせかえるようなソウルがピッタリです。リズムも重く、ファンキーなベースも聴取できます。A3は、Paul Jonesを迎えての”There's A Ghost In My House”で、Martyn Ware (Linn Drum, Synth, Vocoder)1人でバックを担当しており、軽快なリズムに乗って、Manfred MannのヴォーカルJonesが活き活きと歌っています。正に、ポップの王道です。A4はPaula Yatesが歌う”These Boots Are Made For Walking”で、バックをThe Nancy Boys (Back-Vo), Jo Dworniak (ダブルB), Martyn Ware (Linn Drum, Synth). Ian Craig Marsh (Synth), Nevil 'Breeze' McKreith (G), David 'Baps' Baptiste (Sax). Jake (Trombone), Canute 'Kenny' Wellington (Trumpet)で固めて、The Boomtown RatsのBob Geldofの妻であるYatesが、ロリータ・ヴォーカルで可愛らしく歌っており、少しだけジャジーテイストがあるポップスに仕上がっています。A5はGary Glitterの”Suspicious Minds”で、バックをJohn Springate (B), Tony Leonard (Drs), Gerry Shepherd (G), Brian Jones (Sax)及びGerry Shepherd, John Springate, Martyn Wareの3人がBack-Voを努め、1970年代グラムロック・シンガーのGlitterがやや陽キャな雰囲気で歌っていますが、これはB.E.F.とは殆ど関係ないですね。それでB面に行きます。B1はBernie Nolanの”You Keep Me Hanging On”では、バックをJohn Wilson (B), Martyn Ware (Linn Drum, Synth), Nick Plytas (Piano)で、The NolansのBernie Nolanがコケティツシュな歌声で歌う、この曲はキャッチーです。B2はHeaven 17のVoでもあるGlenn Gregoryの”Wichita Lineman”で、バックはやはり、Ian Craig Marsh (Linn Drum, Synth, Sequencer, Sax), Martyn Ware (Linn Drum, Synth)に加えてDavid Lockwood (A-G)とGlenn Gregory自身もSaxで参加しており、実質、Heaven 17なんですが、より落ち着いた雰囲気のラウンジ・ミュージックになっています。Saxとアコギの絡みが良いです。B3はSandie Shawを迎えての”Anyone Who Had A Heart”で、バックは、David 'Baps' Baptiste (Sax), Camelle Hinds (B), Martyn Ware (Linn Drum, Bass-Piano, Vocoder, Synth), Nick Plytas (Piano), Hank Marvin (G)で、有名英国歌手のSandie Shawが歌い上げ、生ピやSaxにはメジャーなアレンジがなされています。一方、Linn Drumのプログラミングも秀逸です。B4もまたGlenn Gregoryで、Lou Reedの曲”Perfect Day”を歌い、バックはNick Plytas (Piano), Martyn Ware (Synth, Simmons Drum Machine)となっており、Gregoryはスローバラードをしっとりと歌っています。生ベースのようなシンセ音が凄いです。B5も再びBilly MacKenzieで、”It's Over”を、John Foxx (A-G), John Barker (Arrange), Jo Dworniak (B), Glyn Perrin (Cello), Martyn Ware (Linn Drum), Jonathan Williams (French Horn), Hank Marvin (G), Helen Tunstall (Harp), Simon Limbrick (Trumpet, Castanets)及びA.W. Thorpe, Steve Jones, Vicky Aspinallの3人のVlnから成る豪華なオーケストラで歌っています。MacKnzieは中性的な朗々とした力強い歌声をバックの弦楽器と共に聴かせてくれます。 それで、思ったのは、始め、B.E.F.つまり、WareとMarshの2人だけがバックを務めていたのかと思っていたんですが、各曲にそれぞれのミュージシャンを集めて、かつWareだけが関わっていれば良いと言う暗黙の了解となっているのかなと思って、ちょっと意外でした。個人的には、普段、余りこの手の曲を聴かないので、その分楽しめました。皆さんも楽しんで下さい❗️ B.E.F. W/ Glen Matlock “Pretty Vacant” (live) https://youtu.be/MjkwLNbKJd8 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLkQw-xtcHMYQ4fqUOhgBpqKZnaZvaDST4 #B.E.F. #BritishElectricFoundation #MusicOfQualityAndDistinction(VolumeOne) #VirginRecords #PopMusic #BritishPops #GuestVocals #MartynWare #IanCraigMarsh #TinaTurner #BillyMacKenzie #PaulJones #PaulaYates #GaryGlitter #BernieNolan #GlennGregory #SandieShaw
Electronic Pop Virgin Records 不明Dr K2
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Yazoo “You And Me Both (愛にさよなら)”
ついでに、Yazooのセカンド・アルバム “You And Me Both (邦題「愛にさよなら」)も紹介しておきましょう‼️まあ、実は、こちらの方を先に購入していました。その時は、Alison Moyetのヴォーカルがそれ程好きでは無かったので、ずっと忘れてましたが、今回、約30年振りに聴き直してみました。彼等のバイオグラフィーは前回、途中まて書きましたので、セカンド・アルバムの前から加筆しておきます。先ず、Yazooは、初期Depeche Modeの作詞作曲を殆どやっていたVince Clarke (Synth)と、元々パンクバンド the Screamin' Ab Dabsで歌っていたAlison Moyet (Vo)のデュオです。それで、ファースト・アルバム”Upstairs at Eric’s”が大成功した後に、彼等は、1982年11月に、シングル"The Other Side of Love"をリリースしますが、直ぐに、Blackwing Studiosに戻って、セカンド・アルバムを作ろうするのですが、Clarkeは元々、Yazooを単発のプロジェクトととして考えていたので、最初の1年の内に、次のバンドへ抜け出せたら良いのにと言うスタンスでした。一方、Moyetは、21歳と言う若さで、スポットライトを浴び、名声を手に入れてしまったことによるプレッシャーで、Cralkeが彼女を遠ざけているのを薄々感じでいました。その為、2人の間には亀裂が生じ、午前中にCralkeが楽器の部分を録音し、夜になるとMoyetがヴォーカルを入れると言う程にお互いを避け合って、セカンド・アルバムの録音は行われていました。そうして、1983年5月に、シングル”Nobody’s Diary”が先行リリースされると、英国チャートで3位になります。そのシングルの発売日に、Yazooは解散することをアナウンスします。そして1983年7月に、英国でセカンド・アルバム”You And Me Both”をリリース、いきなり、英国アルバムチャートで1位となります。ただし、他の国では、ツアーも無く、またシングルカットもリリースされていないので、10000枚は売ったのですが、ファースト・アルバム程は売れませんでしたし、米国Billboard 200でも69位でした。そうして、Yazooは解散し、Cralkeは、Andy Bell (Vo)とシンセポップ・デュオErasureを結成し、一方、Moyetはソロ活動に舵を切って、音楽活動を続けます。それで2007年に、Moyetはアルバム”You And Me Both”の曲をライブで歌いたいと、MuteのDaniel Millerを通じて、Cralkeに打診します。彼も快諾し、2008年1月20日に、新しいYazooのWebサイトで、2人がリユニオンし、2008年6月に、英国5カ所でライブをやると表明し、一時的に再結成し、Reconnected Tourを開始、当初の計画以上の反響で、欧州にもツアーをしています。 とまあ、ここら辺で、Yazooの活動は述べた通りですが、セカンド・アルバム”You And Me Both”の内容についても紹介していきたいと思います。意外かも知れませんが、Moyetの作った曲の方がCralkeよりも1曲多いんですよ。そのせいか、このアルバムには、若干、ソウルフルな印象があります。それに対して、Cralkeの作った曲(特にB1 “Walk Away From Love”やB5 “Happy People”なんか)は、初期Depeche Modeを想起させるようなポップネスを感じますね。あと、リズムマシンは恐らくLinn Drumを使っているのではないでしょうか?生ドラムっぽいです。A3 “Sweet Thing”やA5 “Good Times” (ホーンようのシンセ?やスラッビーなベースライン)辺りやB4 “Anyone” (Moyetの歌い方がもう完全にソウル)辺りは、Moyetのソウルフルな歌い上げあるような喉声が耳に残ります。そう言う意味では、Yazooの音楽性(電子音によるソウル/R&B)は既に確立していたと認識しても良いのではと思います。なので、2人だからこそ成し得た奇跡の「電子ブルース」な曲を聴いてみましょう❗️ B6 “And On” https://youtu.be/2Ziro3X15U0 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLa3HlKFsnLvYXHFPSFLAu3uyWhvSxzV5M #Yazoo #Yaz #YouAndMeBoth #SireRecords #MuteRecords #SecondAlbum #ElectronicPop #Synthesizers #Bluse #Soul #FemaleVocal #VinceCralke #AlisonMoyet
Electronic Pop Sure Records / Mute Records 不明Dr K2
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Yazoo “Upstairs At Eric’s”
初期Depeche Modeの頭脳だったVince Clarkeが自身の音楽を思いっ切りやる為に結成したのが、このYazoo (北米ではYazと表記)です。元々、Vince Crackers とAlison Moyetの2人は、Essex州Basildonの学生時代の土曜学校の生徒でしたが、面識はなかったみたいです。Yazooのメンバーは、先述のClarke (Synth)とMoyet (Vo)と言う最小限のデュオです。パンクバンドScreamin' Ab Dabsが解散してしまったMoyetが、雑誌Melody Maker誌に出していたメン募で、Clarkeが反応し、結局、1981年後半に結成されています。結成して18ヶ月の内に、彼等は、”Upstairs at Eric's”と”You and Me Both”と言う2枚のアルバムを出しています。それらはClarkeのシンセのメロとMoyetのブルージーでソウルフルなヴォーカルが上手くブランドされた音楽でした。それで、彼等は商業的にも成功したのですが、1983年5月に分裂してしまいます。その後、ClarkeはErasureを、Moyetはソロで活動していますが、2008年に、実に25年振りにYazooとして再結成し、英国、欧州、北米ツアーを成功させています。それで、もう少し詳しく書きますと、結成当初、MoyetはClarkeから返事が来たことに驚き、またシンセでブルースっぽい曲なんて無理と言っていましたが、一方、Clarkeの方は、パンクバンド時代のMoyetのライブを観ており、また、彼自身、現代的なR&BバンドDr Feelgoodのファンでもあったので、上手くいくと確信があったようです。それで、Clarkeは”Only You”と言う曲を書き、MuteのDaniel Millerにそのデモテープを送りましたが、余り良い反応は無かったようです。それでも、Millerは彼等にシングルを出すかアルバムも一緒に出すか?と尋ねてたそうです。また、Yazooと言う名前も、昔からあるブルースのYazoo Recordsとダブる為、使用許可の為に、高額な使用料を払ったらしいです。それと、北米には既にYazooなるバンドもいた為、北米ではYazと表記していました。そして、MuteのBlackwing Studiosは、当時、Depeche ModeやFad Gadgetが主に使っていたので、Yazooは早朝しか録音に使えず、苦労したそうです。それで、1982年3月に、シングル”Only You”がリリースされ、英国シングルチャートで2位になります。そして、早朝の録音も漸く完成して、本作品でもあるファースト・アルバム” Upstairs at Eric's”が1982年8月に英国でリリースされ、英国アルバムチャートで2位まで行きます。米国でもそこそこ人気が出て、ビルボード200アルバムチャートで、92位まで行きます。この続きは次回にまた今度書きますね。 それで、Yazooのファースト・アルバムである本作品の内容について紹介していきます。先ず、ジャケ写がイカしてますよね。これだけで聴きたくなります。Moyetのヴォーカルは力強い歌い方で、彼女がヴォーカリストとして才能があるのは分かりますし、また、聴き込むと彼女の歌い方にはブルースやソウルの要素が多分に含まれていることが感じ取れます。その最たる曲が、A5 “Midnight”で、実にソウルフルに歌い上げています。また、B4 “Winter Kills”ではしっとりとしたバラードをMoyetのピアノで弾き語りしており、アルバム中、異色な曲になっています。一方、Depeche Modeの初期の曲を殆ど作っていたClarkeのシンセには、何処となくDepeche Modeっぽいリフと言うかシーケンスを感じますね。その中でも、A4 “I Before E Except After C”では、Ericの母親の声やClarkeの肉声(?)等で始まる実験的な曲も含まれていますが、こう言う曲は流石にDepeche Modeではやれなかったんでしよう。また、A6 “In My Room”でも、D. Davisの声を使ったりしています。先述のように、MuteのMillerは最初、余り乗り気では無かったこと、早朝にしか録音が出来なかったことなどから、プロデュースは、シングルカットされた数曲のみMillerがプロデュースとシンセの演奏で絡んでいますが、プロデュースの殆どはYazooの2人とBkackwing StudiosのオーナーEric C. Radcliffeでやっていますね。また、B3 “Situation”は、François Kevorkianによるリミックス・ヴァージョンが収録されており、かなりフロア寄りのミックスになっています。なお、個人的に好きな曲は、疾走感のあるB2 “Goodbye Seventies”ですね。このアルバムは本当にエレクトロ・ポップとしては良く出来ていますので、このアルバムを聴いた時には、きっと好きな曲は少なくとも1曲は見つかるでしょう❗️ B1 “Only You” https://youtu.be/a4g5MeonGYM [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lGR5cNXnV9VgOAcj4x5NRA2tH9wg5Q0aI #Yazoo #Yaz #UpstairsAtEric’s #MuteRecords #SireRecords #ElectronicPop #SynthPop #Ex-DepecheMode #FirstAlbum #VinceClarke #AlisonMoyet #Don’tGo #OnlyYou #Situation #Remix
Electronic Pop Mute Records / Sire Records 不明Dr K2
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Fad Gadget “Fireside Favourites”
漸く、入手しました!Fad Gadget (本名Frank Tovey)のファースト・アルバム”Fireside Favourites”です。Fad Gadgetのバイオグラフィーは以前に書いた通りですので、そちらをご参照ください。今やエレクトロ・シーンの老舗レーベルになった感もあるMute Recordsが1番最初に契約したのが、Fad Gadgetなのですが、惜しくも2003年に心不全で他界しています。そんなFad Gadgetのファースト・アルバムの参加者は、Fad Gadget (Vo, Synth, Tapes, Drum Machine, Ashtray Metal Chair, Shaver)に加えて、Eric Radcliffe (G, B, Banjo), John Fryer (Extra Fingers, Ashtray Metal Chair), Nick Cash (Drs), Daniel Miller (Electronic Perc [A1, A4], Synth, Sequencer [A4, B3]), Phil Wauquaire (B-Synth [A1], B [B1])となっています。内容的には、シンセ・ポップの好きな方にはドストライクな内容で、もし、The Normal(=Daniel Miller)が好きであれば、なお良しと言う感じでしょうか?実際にMillerはスタジオを貸していますし、数曲で客演もしていますので。作曲は全てFad Gadgetによります。B4 “Arch of The Aorta”なんかはポップな要素もあるんですが、ちょっとだけ実験的なこともやっています。タイトル曲のA5 “Fireside Favourites”では少しラテン系の味付けが成されています。またライブでもお馴染みなA5 “Coitus Interruptus”もMillerのシーケンスと共に、独特のポップネスを提示しています。Fad Gadgetの場合、アルバムよりも、シングルの方がヒット曲は多いのですが、それを差っ引いても、本作は彼の魅力に溢れていると思いますので、機会があれば、聴いてみて下さい❗️ あと、Fad Gadgetのライブは結構アクティブなので、気になる方は、YouTubeを見てね❗️ A4 “Coitus Interruptus” (live version) https://youtu.be/pcR5gAW8iTs [full album_] https://youtube.com/playlist?list=PLaDgTyZx3rOToDm0gMKWDJgKsFoEPxJCD #FadGadget #FiresideFavourites #MuteRecords #FirstAlbum #ElectronicPop #Synthesizers #DanielMiller #EricRadcliffe #JohnFryer #NickCash #PhilWauquaire
Electronic Pop Mute Records €30.00Dr K2
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Telex “Looney Tunes”
発掘しました。ベルギー🇧🇪のエレ・ポップのベテランTelexの5枚目のアルバム”Looney Tunes”です。先ずはバイオグラフィーを少し。Telexは、1978年に、Marc Moulin, Dan Lacksman, Michel Moersの3人によってベルギーのBrusselsで結成されました。その時に、彼等はギターを使わずに何か「欧州的」な音楽を作りたいと考えていたそうです。その3人の肩書きは、ラジオのDJでジャズ・ミュージシャンであったMarc Moulin, プログラマーでサウンド・エンジニアであったDan Lacksmanに、ヴォーカリストとしてMichel Moersが加わって結成されたとのことです。Moulinは、元々ピアノを弾いており、ベルギーではよく知られたジャス・ミュージシャンでした。一方、Lacksmanは高校生の頃からプロの録音エンジニアを目指しており、また、1970年代にはEMS VCS 3シンセを持っており、後にはヴィンテージ・アナログ・シンセのコレクターにもなっています。それで、彼等はディスコとパンクと実験的電子音楽とをミックスした音楽を始め、ライブをせずに、正体不明のままで、”Twist A Saint Tropez”, “Moskow Diskow”, “Rock Around The Clock”と言う最初の3枚のシングルをリリースします。これらのシングルは英国や欧州でヒットし、12㌅マキシ・シングルは米国のダンス・ミュージック・シーンでも人気が出ます。Telexは、その後、1979年〜1988年の間に5枚のアルバム”Looking For Saint Tropez”, “Neurovision”, “Sex”, “Wonderful World”, そして本作品でもある”Looney Tunes”をリリースしますが、1989年になると、彼等は自分達の昔の曲をリミックスして、ハウスっぽく仕上げたりして、1989年に”Les Rythmes Automatiques”をリリース。しかしながら、そこから長い間(20年間)、表舞台から消えます。そして、2006年3月に、5曲のカバーを含む新作アルバム”How Do You Dance”をEMI Recordsからリリースし、シーンに再び現れます。ただ、2008年には、Moulinが他界してしまい、Telexとしての活動は、2009年に、ベスト・アルバム”Ultimate”をリリースして、解散となります。 それで内容ですが、中々、陽気てダンサブルなエレ・ポップがたんまり詰まっているのですが、サンプラーを使っているのか、事あるごとに、合いの手のようにヴォイスのサンプリングが入っており、何だか時代を感じさせますね。また、全体に散りばめられた捻くれたユーモアも彼等の特徴です(“I Don’t Like Music”とか”Beautiful Li[f]e”とか)。彼等の音楽が「ロック」と言われると、ちょっと違うんじゃないかとは思うんですが、シンセによるメロディの一部や重めのリズムには、寧ろ「王道のエレ・ポップ」をビシビシ感じますね。また、1980年代後半ともなると、電子楽器やその周辺機器は安価で性能の良いものが出てきた時代なので、そこら辺をふんだんに使ってのアレンジとなっていますね。Telexの初期の玩具箱のようなポップネスから成熟したポップネスへと熟成の跡が見られますが、これをメジャー寄りと取るかどうかは、皆さんが聴いてみて判断して下さい。もう一つのユーロ・ディスコ路線ですね。 B1 “I Want Your Brain” https://youtu.be/9vrb7jeOo1M [album] https://youtube.com/playlist?list=PLvJvwnXipws8vdAjF-gPdka-CciMqpH9- #Telex #LooneyTunes #Atlanta #ElectronicPop #DiscoMusic #MarcMoulin #DanLacksman #MichelMoers #Synthesizers #Sampling #EuroBeat #Belgium
Electronic Pop Atrantic 不明Dr K2
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Fad Gadget “Collapsing New People”
Fad Gadget (本名Frank Tovey)の有名曲”Collapsing New People”と”Lady Shave”のクラブ用(?)12㌅EPの登場です。Fad Gadgetのアルバムは今となっては、入手困難で、中古も殆ど日本の市場に出回っていないか、高価で取引されています。なので、この12㌅EPもやっとの思いで競り落としました。Fad Gadgetのバイオグラフィーは前回を参照して下さい。それで、本作品の内容ですが、彼の有名曲である”Collapse New People”と”Lady Shave”を収めてありますが、A面には、”Collapsing New People”のオリジナル(A2)とKlaus JankuhnとWestBamによるリミックス・ヴァージョンWestBam Remix(A1)が、B面には、”Lady Shave”のJohn Acquaviva's Robo-Sapien Voxヴァージョン(B1)とJohn Acquaviva's Robo-Sapien Dubヴァージョン (B2)がそれぞれ収められています。B面のリミックスとプロデュースはJohn AcquavivaとChris Jordanがそれぞれやっています。 それで、A面ですが、前述のように独逸テクノ界のWestBamことMaximilian Lenz (彼はDJ Dickの兄弟)がリミックスをKlaus Jankuhnがプロデュースをやっており、鉄壁のダンス・チューンに仕上がっています。元よりこの曲はダンサブルな曲でもあるので、余計に重量級のビートになっていますし、シンセのリフもキツくなっていますね。一方、B面はオリジナル・ヴァージョンは収録されていませんが、カナダ人DJのJohn Acquavivaがリミックスを、Chris Jordanがミキシングとエンジニアをやっています。こちらもフロアー向けのチューンに仕上がっていますが、B2はダブなのかと思いますが、聴いてみると、インスト曲になっているだけのようでした。いずれにしろ、Fad Gadgetの曲の良さーーダンサブルな面ーーが引き出されており、聴き応えがありますね。さあ、皆さんもこれを聴いて、レッツ・ダンス‼️ですよ。 A1 “Collapsing New People - WestBam Remix” https://youtu.be/moIDlxZnGxY B1 “Lady Shave - Acquaviva’s Robo-Spien Vox” https://youtu.be/Nxb3uijong4 #FadGadget #CollapsingNewPeople #LadyShave #MuteRecords #Remix #Reissue #SynthPop #ElectronicPop #ClubMusic #Synthesizers #KlausJankuhn #WestBam #JohnAcquaviva #ChrisJordan
Electronic Pop Mute Records 1101円Dr K2
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Soft Cell “The Art of Falling Apart”
何で、ここでSoft Cell❓と言う方もいらっしゃるとは思いますが、まあ、昔、中古で買ったんですが、あんまり記憶に残らなかったので、久々に聴いてみました。先ずは彼等のバイオグラフィーから。Soft Cellは1980年初頭に、Marc Almond (Vo)とDavid (以下Daveと表記) Ball (Instruments)のデュオで、1981年に”Tainted Love”か大ヒット、その後に出したデビューアルバム”Non-Stop Erotic Cabaret”がプラチナ賞に輝くなどの一躍有名になったシンセ・ポップ・ユニットです。元々は、1978年にMarcとDaveとが1977年にLeeds Polytechnicで会った後、先ずは録音だとばかりに”Mutant Moments”と言うタイトルのEPを出そうとして、Daveの母親から£2,000借金して、2トラックのレコーダーを買って、1980年にリリースしています。次に、彼等は次のレコーディングに取り掛かり、”The Girl with the Patent Leather Face"を作り、Some Bizarreのコンピに参加した流れで、Some Bizarre (このレーベルの後ろ盾にはPhonogram Recordsがあった)と契約します。シンセウェーブと言うことから、Depeche ModeやThe The, Blancmangeとかと一緒に扱われていました。彼等のファーストシングル”A Man Could Got Lost”と12㌅”Memorablia”(これはMuteのDaniel Millerがプロデュース)は共に少し流行りましたが、チャートインはしていません。その為、レーベルから、Gloria Jones (Marc Bolanの恋人)の1965年リリースの”Tainted Love”のカバーをやって、チャートインすることようにと言われたとか。しかしながら、これが大ヒットすることになり、英国を含む17カ国で1位になっています。これに引き続き、1981年にデビュー・アルバム”Non-Stop Erotic Cabaret”をリリース、これも英国では5位になります。この時に、Tim Pope監督でビデオ”Non-Stop Exotic Video Show”を作っているのですが、それによってSoft Cellには、汚らわしくて下品なイメージが定着し、また曲名などにもポルノ紛いのタイトルが付いていたりします。1982年の間には、彼等はレコーディングと休暇の為NYCで過ごすこと多くなっていました。ある時にCindy Ecstasyと言う女性と会っていますが、Marcは彼女から違法薬物を買うようになり、同名のナイトクラブに招かれます。すると、チャート3位だった”Say Hello Wave Goodbye”は、いきなりチャートから落ちてしまいます。それで彼等は自分達の曲”Torch”で再び、チャートインして2位に返り咲きます。そんなこともありましたが、1982年6月には、古い曲も録り直して、ミニアルバム”Non Stop Ecstatic Dancing”をリリースしています。その後、1982年には、Judy StreetによってカバーされたMelinda Marxの曲をカバーしてリリースしていましたが、1983年にはドラッグの常用がデュオに悪影響を及ぼしたのか、MarcはMarc and the Mambasとしての活動を始め、The TheのMatt Johnsonとコラボしていたりします。しかしながら、Soft Cellにも再度スポットライトを当てるべく、サードアルバムである本作品”The Art of Falling Apart”をリリースしています。これは英国チャートでは5位でしたが、シングルカットされた曲は今ひとつでした。1983年9月にシングル”Soul Inside”して、英国シングルチャートでトップ20には入りますが、1984年初頭には、Soft Cellはもうやめようとお互いが友好的に解散を決意し、1984年1月に Hammersmith Palaisで解散コンサートを行っています。その後、まだ再結成を2000年にしますが、その話はまた今度。 それで、Soft Cellのサードアルバムである本作品です。確かにMarcのヴォーカルは上手いし、Daveの音作りも良くて来ていると思うのですが、ポップ・ミュージックとして記憶の中に残る曲が余り無いと言う感じです。どの曲もキャッチーかつポップなんですし、音圧とかも充分だし。なんでしょうかね?変なゴージャス感があるかな? 個人的には、どうも引っ掛かりが無いように思えました。曲名から見ると好きなタイプかな?とは思いましたが、如何せん、歌詞カードが無いので、よく分からないです (すまん!)。寧ろ興味深かったのは、付属の12㌅シングルのB面でJimi Hendrixのカバー曲をメドレーでやっていることです。まあ、自作曲よりカバー曲でヒットを生み出してした彼等らしいと言えばそうなんですが。ちょっと複雑な気分ですね。しかしながら、1980年代初頭のエレ・ポップとしては一級品なので、一度、聴いてみてもいいんじゃないでしょうか? Jimi Hendrix cover “Hey Joe~Purple Haze~Voodoo Chile https://youtu.be/XzjPyI1c3oY [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nhl2qYFhvxH9_4xJsG9umNkgewzYN-b40 #SoftCell #TheArtOfFallingApart #SomeBizarre #ElectronicPop #SynthWave #MarcAlmond #DavidBall #ThirdAlbum #Gorgeous x
Electronic Pop Some Bizarre 不明Dr K2
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V.A. “Exil-System 1979-2004”
この作品、最初はあるバンドの単独再発盤がと思っていましたが、裏ジャケを見れば分かる通り、Exil-Systemと言う独逸のDIYレーベルから作品をリリースしていたアーティストのコンピレーションなんですね。そのレーベルも私は寡聞にして知らなかったのですが、メンツは何故かそそるラインナップになっています。因みに、Exil-Systemは、1979年-1980年に40種類弱のリリースをしている、Thomas Voburkaが運営していた西ベルリンのレーベルです。2005年に一時期復活しています。このコンピに収められているのは、Mono 45/upm, P1/E, Weltklang, Thomas Voburka, Hits Berlinの5組で、B1 P1/E vs Weltklangの曲以外は、1979年-1980年の作品です。収録グループと曲について紹介していきます。A1-2は、Mono r/45upmで、Thomas Voburkaのソロプロジェクトで、2000年代になって、突然、音源をリリースしています。単純なリズムボックスに単音のシンセやエレキギターの弾き語りです。A3-4とB2はP1/E(以前にも紹介しました)で、オープンなプロジェクトで、Alexander Hacke, Eric Franke, Michael Hirsch, Michael Schäumer, Thomas Voburka, Ute Drosteらが関わっていましたが、1981年になると、それぞれEinstürzende Neubauten, EXKURS, Tennis Boy Bluesに移っていきます。音的には、これまたリズムボックスと単音シンセの手弾きあるいはパルス音に男女のVoから成る曲です。A5-6 Weltklangで、René SteunsとThomas Voburkaのデュオで、現在でも活動しているようす。 A5はリズムボックスすら使わないで、シンセのパルス音と適当なメロディを手弾きしています。A6ではシーケンサーやリズムボックスも使ってます。B1はP1/E vs Weltklangで、唯一2004年の曲です。多分コラボでP1/Eの曲”49 Second Dance”をやってます。その後のB2はP1/Eが同曲をLicht Und Schatten Disco mixとして収めているので、比較してはどうでしょうか?B3はレーベルの運営者Thomas Voburkaの曲で、エフェクトを掛けたパルス音にフリーキーなサックスと言う渋い組合せです。なお、Voありです。B4-6はHits Berlinで、これもThomas Voburkaのソロプロジェクトです。やはりチープですが重めのリズムボックスとらベースのシンセ音に合わせて、SaxとVoが重ねられています。なお、B4とB5は同じ曲で、前者がMonogram 7” mixで、後者はExil-System mixで、後者はSaxよりもギターが主導権を握っています。B6ではリズムボックスとギターに適当でチープな電子音が流れていますが、メロディは結構良いです。こうやって書き上げると、殆どが、Thomas Voburka絡みのプロジェクトで、その為の作品と言っても文句はないでしょうね。まあ、1980年前後ではそんなソロなのに色んなプロジェクト名を名乗ることはよくあったことだと思います。そんな訳で、もしこの頃のThomas Voburka絡みの音源に興味があれば、是非聴いてみて下さい。 Weltklang “Hoffnung (Sehnsucht??) https://youtu.be/fVf1fbQR9y8 P1/E “49 Second Romance” https://youtu.be/k7F3TwkF070 #Exil-System1979-2004 #VinylOnDemand #NeueDritscheWelle #DIYLabel #Exil-System #Mono45/upm, #P1/E, #Weltklang #ThomasVoburka #HitsBerlin #SoloProject #SelfCompilation #NeueDeutscheWelle #Electronics #Synthesizer #RhythmBox
Electronic Pop Vinyl on Demand 不明。Dr K2
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Madalyn Merkey “Scent”
またまた、掘り起こしてしまいました、謎物件の一つです。Madalyn Merkey???誰ですかぁ? 彼女は、アコースティックな音とPCによるライブ・エレクトロニクスを演奏するらしいのですが、元々はシカゴ芸術研究所で視覚芸術の道を進んでいた頃に、ライブ・エレクトロニクスに移行していたそうです。それで、声を使った2種類のアルバム、”Scent”を2012年に、”Valley Girl” を2015年にリリースしています。 これらの作品はMatt Mondanileの新たなイメージから着想を得ているらしいです。彼女のデジタル音声変調は、立ち位置で変わりますし、また音素材としても異なる効果を生み出しますので、そう言う所に注力しているようです。最近は、伝統的楽器演奏と電子音とをミックスしたライブ・エレクトロニクスに関心があるようで、特に楽器の音響的本質を注意深く聴き取って、リアルタイムで、相反するスケールや補完的音色/音質を生み出す合成プログラムを設計しているとのこと。この試みは、オン・ゴーイングに場所特異的な電子音楽を導くものであり、それは場の本質や部屋の音響状態、周囲の音なども音素材を開発する為の本質であるとのことです。 そんなMadalyn Merkeyの初期作品が、本作品であります。内容は素晴らしい電脳チルアウトミュージックです。A1 “Neptune”は水中録音のような音から始り、ハープっぽい音色が優しい。A2”Siren”は、もろヴォコーダー的な変調による牧歌的な曲で、今ならカオスバッドとMicroKORGで出来ちゃいそう。A3 “Nexus”はポコポコ言うパーカッシブな音に電子音響が波のように打ち寄せる佳作です。B1 “Mend”は単調なパルス音に不思議な電子音がカーテンのように巻き付いたり、離れたりする面白い曲で、やがて柔らかい電子音が波のように立ち現れる。B2 “Mulch”は不規則なアクセントの電子パルス音にポリヴォイスが重なる、これまた興味深い曲で、変化には乏しいミニマルな曲。決して、喧しい音楽ではなく、寧ろ休日の晴れた朝とかに合うアルバムだと思います。勿論、楽理的には色々考えさせるのですが。疲れた時に聴いてみてはどうですか? https://youtu.be/Vx1sMM6T8qs #MadalynMerkey #Scent #NewImages #LiveElectronics #Voice #Acoustic #Electro-Acoustic #Modulation
Electronic Pop New Images 不明。Dr K2
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X Ray Pop “Psychedelik Dolls”
またまた謎物件。いつ、どうやって入手したか、全然覚えていません!それで今回、X Ray Popについて調べてみました。裏ジャケを見ると、仏語表記で、写真にはメンバーと思われる女性2人。しかもリリースはノイズ関係の老舗RRRecordsと。う〜む。まあ、仏の女性エレ・ポップ・デュオですね。Didier Doc Pilot (G, Synth, Vo), Zouka Dzaza (Vo, 曲間語り), Micky Lefron (B, Perc, Mix), Annie “Pan Pan” Guillaud (Backing-Vo)が本作品では参加していますが、基本はDidler とZoukaのデュオのようです。仏のTourで、1984年に結成されており、現在まで活動は続いているようです。また、インディー・レーベルからもリリースしていますが、1999年以降は彼女らはWarner Musicの仏サブレーベルであるEast West Recordsから作品をリリースしています。なので、本アルバムは、彼女らの下積み時代の作品と言うことになります。その内容ですが、バンド名通り、仏語の囁くようなZouksのVoを活かしたエレ・ポップなんです。感触としては半透明なシルクを触っている感じの音楽と言えば少しは想像出来るのではないかと思います。また、曲と曲の間にZoukaの14秒位の「語り」がちょっとしたSEと共に挿入されており、それがまた良い感じのクッションになっています。B面ではDidierのギターが暴れる曲もあります。しかしながら、タイトルのようなサイケデリックな要素は余り無いように思いますね。La FemmeやStereolab、Beastie Boysにも影響を与えているらしいですが、私は個人的には、Stereo TotalやLove Psychedericoに近いかな?と思いました。そんなエレ・ポップも聴いてみてください。 “Oh oui J’aime!” https://youtu.be/KFnN_jdVa2Y #XRayPop #PsychedelikDolls #RRRecords #FrenchPop #ElectricPop #ZoukaDzaza #DidierDocPilot #MickyLefron #Annie”PanPan”Guillaud
Electronic Pop RRRecords 不明。Dr K2
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Robert Rental & The Normal “Live At West Runton Pavilion. 6-3-79”
このレコードを見つけた時は心の中でガッツポーズしましたね。この組合せはバッチリ1980年前後の音ですよ。皆さん、もう知っていると思いますが、The Normalと言うのはMuteのオーナーDaniel Millerのソロユニット名で、基本的には録音ユニットでした。ギターの3コードも弾けなかったDanielはJ.G.Ballardの小説”Crash”に影響を受けて、The Normalを始めており、KORG mini700s シンセとTeacの4トラックレコーダーで最初のシングル"T.V.O.D."/"Warm Leatherette"を自身のレーベルMuteからリリース、その後進のグループやアーティストに大きな影響を与えました。DanielがThe Normalとして出したレコードは先述のシングルと本作品のみです。一方で、Robert Rentalは、Thomas Leerとのコラボによる名作”The Bridge”をIndustrial Recordsから出しており、実験的エレ・ポップの先駆けとなっています。そんな2人が唯一残したのが、このワンサイドLPです。まあライブ録音なので、音質は良くは無いですが、エレ・ポップ(敢えてテクノポップとは言わない。寧ろインダストリアル・ポップかな?)の原石が垣間見られます。片面のみの録音ですし、曲名のクレジットも無いのですが、曲間が途切れないので、このリリース形態は丁度良かったと思います。内容はもう文句無しのシンセ好き向けのミニマルでプリミティブなポップソングを聴くことが出来ます。ヴォーカルはどちらがとっているのでしようか?なんてことは気にならない位の熱量ですね。もし、エレ・ポップに興味が有れば、この作品は一度は聴いておいた方がいいでしょう。装丁はショボいですが、内容は濃いです! https://youtu.be/GE-CrUIk6Xc #RebertRental #TheNormal #iveAtWestRuntonPavilion6-3-79 #RoughTrade #DanielMiller #Mute #ElectronicPop #TechnoPop #Synthesizer #Live #IndustrialPop
Electronic Pop Rough Trade 不明Dr K2
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Pete Shelley “XL・1”
大元のBuzzcocksも紹介せずに、いきなりのPete Shelleyのソロ3枚目からです。多分、皆さんはソリッドでシャープなパンクパンドBuzzcocksのヴォーカル/ギターの方は知っているリスナーさんの方が多いと思いますが、実はPete Shelleyは、1980年からはソロでも活動していたんですよ。Pete Shelley、本名Peter Campbell McNeish。ステージメネームPete Shelleyはロマン派詩人Percy Bysshe Shelleyから閃いたそうです。1975年に彼はHoward Devitoと共に、Bolton工科大学で出会い、London近郊のHigh Wycombeに旅行した時にSex Pistolsを観て、1976年にマンチェスターで最初のパンクパンドBuzzcocksを結成しました。その後1977年2月に、Howardが脱退した後も、ヴォーカルとして、ソングライターとして突き進んでいきます。まあ、ここまでは、よくある展開なのですが、彼は実はバンドを組む前、1974年に既に”Sky Yen”という作品を作っており、彼自身のレーベルGroovy Recordsから、1980年3月に12㌅EPとしてリリースするまでは誰もそんな作品があったなんで知りませんでした。そこで、彼は自家製オシレーターを使って持続音と回転スピードを変えた音のレイヤーを重ねた実験音楽風の音楽をやっています。所謂「電子音楽」であり、時にクラウトロックとも比較されます。彼は、Sally TimmsとLindsay Leeと共に、”Hangahar”のサントラLPやFree Agentsの作品もGroovy Recから出していましたが、基本的には自分のソロ作品をだけを出しています。それで1881年にPeteは最初のソロ・シングル”Homosapien”をMartin Rushentのプロデュースで出しています。この時点で、彼は元々好きだった電子音楽へ回帰しており、ギターの代わりにシンセを使い、Martinもドラムマシンとシンセのプログラミングで参加して作り上げています。この”Homosapien”という曲は実はゲイ・セックスのことを歌っているとのことで、英国BBCでは放送禁止になりますが、USダンス・チャートでは14位に食い込みます。当時、Peteはバイセクシャルであることを公言し、シングルと同名のセカンドアルバムをリリースしています。その後、本作品”XL-1”を1983年にGeneric Recordsからリリースしています。このアルバムからシングルカットされた”Telephone Operator”はマイナーヒットします。ここでは、ZX Spectrumによるコンピュータ・プログラミングを導入しており、MartinとPeteは共同プロデュースしています。その後もソロ作品をリリースしていますが、1987年にアルバムと共に”Do Anything”を映画”Some Kind of Wonderful”の為に書き下ろしており、更にTour de France用に書い下ろしたテーマ曲はチャンネル4で1980年終わりから1990年中期まで使われてました。1989年には、以前のシングルのニューヴァージョン”Homosapien II”を録音しています。一方、Buzzcocksの方も1989年に再結成され、新アルバム”Trade Test Trandmissions”を1993年にリリースしています。しかしながら、エストニアのTallinnに家族で移住しましたが、2018年12月16日に63歳で心不全で他界してしまいます。まあ彼のバイオグラフィーはザッとこんな感じです。 それで本作品”XL・1”ですが、完全にエレクトロで、ダンサブルな曲が詰め込まれています。そうですねえ、大袈裟に言うと分裂後のHuman Leagueの”Dare”辺りとも共通する要素がありますね。参加メンバーはPeteとRuchent以外にBarry AdamsonとJim Russellです。元々、Pete のヴォーカルって独特な声質なんですが、そのプラスティックな声質とマッチしたヴォーカルが聴けます。しかしながら、ゴージャスなホーンセクション(これもシンセで作った?)は入った曲もあり、ん〜、それはそれで良いかな?と思いますが、余りに変わり過ぎていて、ビックリですよ。彼は本当はこう言う音楽がやりたかったんだろうか?とも思えますが、ソング・ライティングの才能は否定しようが無いですね。ピカイチです!後、全曲、ボトムが強調されたアルバムで、後々のダンス・ミュージックにも通底しますね。偶にはこう言うのを聴いても良いかな?皆さんもどうですか? https://youtu.be/y4X2FG9Jbqw #PeteShelley #XL・1 #Arista #ElectroPop #DanceMusic #Electronic #Synthesizer #TechnoPop #Buzzcocks #Programming #SoloWork
Electronic Pop Arista 1500 円Dr K2
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Kraftwerk “Trans-Europe Expres"
これは基本中の基本ですね、Kraftwerk (本来なら「クラフトヴェルク」ですが、世界では「クラフトワーク」と言う英国読みが主流)の久々の登場です。単独アルバムとしては、彼等の7枚目のフルアルバムになります。バイオグラフィーはとんでもなく長くなりますし、以前にも書いたと思いますので、割愛します。いやいや、ちょっと書いておこうかな?オリジナル・メンバーのFlorian Schneider (Flute, Synth, Vln ) とRalf Hütter (Organ, Synth) で、1960年代後半にはDüsseldorfのRobert Schumann Hochschuleの学生でした。実験音楽がやりたくて、彼等はOrganisationと言うグループを結成。LPを一枚出して、辞めてしまいます。その後、Kraftwerk (発電所の意味)を結成、初期ではKraftwerkは割と自由度の高い即興的演奏をやってました。後にNeu!を結成することになるMichael Rother (G)とKlaus Dinger (Dr)とのセッションは熱狂的だったそうで。それでフリーフォームなロック・アルバムを3枚出した後、1974年に5枚目のアルバム”Autobahn”をリリース。この際、Ralf HütterとFlorian SchneiderはMinimoogとかEMS Synthi AKSと言った新しい楽器を取り入れようとしました。その為か、それ以前のアルバムとは全く異なる音楽になっています。このアルバムは米国でビルボード・チャート5位にランクインします。それで、米国、英国、カナダにツアーに出ますが、2人ではとても足りないと言うとこで、Wolfgang FlürとKarl Bartosは自作の電子パーカッションを演奏するようになり、鉄壁のクインテットとなります。1975年に問題作”Radioactivity(Radio-Aktivität)”をリリース。このアルバムから一つのテーマに沿って曲を作り、録音し、アルバム化するスタイルになります。またアヴァンギャルドの背景をもつポップミュージックへの道を進んでいきます。この頃から自分達のスタジオであるKling Klang Studioで作業するようになります。それで1977年に単独アルバムとしては7枚目”Trans-Europe Express”をリリースします。この前後で、RalfとFlorianはDavid BowieとKling Klang Studioで会っていますが、特にそれでコラボ作が出来た訳では無いようです。本作品はEMIフランスではプレスの発表の時に流されたり、NYCでディスコで賞を取ったりしています。その後、1978年5月にまたもや問題作の”The Man Machine(人間解体)(独逸語ではDie Mensch-Maschine)”をリリース。このアルバムでは、Karl Bartosが作曲した曲が収められています。また、ジャケはロシアの芸術家El Lissitzkyの影響下で作製されています。この後、彼等は3年間アルバムを出していません。1981年5月にようやく”Computer World (独逸語ではComputerwelt)”をEMI Recordsからリリースします。まあ、このくらいから先は皆さんも知っているでしょう。平沢師匠曰く「プログレとしては最低、テクノとしては最高」なバンドとして活動を続けます。また、ライブでそっくりなマネキンを使ったり、3D映像を流したり、以前の膨大な機材からラップトップを使ったスタイルになったりと、独自の進化を遂げていきます。2008年にはオリジナルメンバーのFrorianがソロでやっていきたいとの事で脱退します。その後、2020年4月21日にFlorianは癌を煩い、73歳で亡くなります。彼等のバイオグラフィーはこのくらいにしておきます(キリがないので)。 それで本作品”Trans-Europe Express”ですが、極めて無駄ない音を削ぎ落としたテクノ・ポップになっていますが、単にテクノ・ポップと言うよりももう少し頭でっかちな匂い(プログレ風)がまだしますね。でも、タイトル曲では、「TEE(ヨーロッパ特急)でIggy PopとDavid Bowieに会った」と言う歌詞からも、Kraftwerkが通常のロックにも興味を持っていたのだろうと想像します。タメの無いリズムボックスのようなリズムは流石ですね。まるでMan Machineです。しかし、練りに練られたアレンジはやはり無駄とかモノ足らなさはなく、流石としか言えません❗️A-3”Showroom Dummies”のポップさも捨てがたいです。また、B面を占める組曲風の構成も聞き応えがあります。テクノとかロックとは言う前に、こんな素晴らしい音楽を皆さんも聴いてみてください! A1 “Europe Endless” (9:38) A2 “The Hall Of Mirrors” (7:52) A3 “Showroom Dummies” (6:12) B1 “Trans-Europe Express” (6:40) B2 “Metal On Metal” (6:36) B3 “Franz Schubert” (4:25) B4 “Endless Endless” (0:58) https://youtu.be/loZPXGAyOVg?si=w5EqdKsm8nAHv_Ib [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLlfZher7p1yGnvanxr2gluTj5PFw4fhu6 [オマケ: “Trans-Europe Express” live] https://youtu.be/gj_scseCmkk?si=gyx3chXNDq9Z22Eu #Kraftwerk #Trans-EuropeExpress #EMI #TechnoPop #Experimental #Synthesizers #ElectricPercussion #Vocoder #ShowroomDummies #FlorianSchneider #RalfHutter #KarlBartos #WolfgangFlür
Electronic Pop EMI 不明。Dr K2
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Depeche Mode “Live London 84”
皆さん、もうメジャーなバンドでしよ?と言うかも知れないDepeche Modeが来ましたぁ!1980年から現在に至るまで、第一線で活動しているバンドで、出身は英国エセックス州Basildon出身で、現メンバーはAndy Fletcher, Martin Gore, Dave Gahanから成ります。ちょっとだけ彼等のバイオグラフィーをば。元々、1977年、学友だったAndy (B)とVince Clarke (Vo/G)が結成した No Romance In China"が最初のバンド活動でした。1979年にVinceは友達のRobert MarlowとPaul Langwithで、Ultravox風のバンドをやり始めます。この頃(1978-1979年)、MartinはPhil BurdettとNorman and the Wormと言うアコースティック・デュオをやっていました。1980年3月に、Vince (Vo/G)とAndy (B)は、Composition of Soundと言うバンドを始め、そこにMartinが加入します。その頃、VinceがOrchestral Manoeuvres in the Dark (OMD)を聴いて,これからはエレクトロニクスだ❗️とショックを受け、バイトをしながら、シンセを買ったり、借りたりして、3人共シンセを担当するようになります。そして、Vinceは、David Bowieの”Heroes”のジャムセッションをしていたDave Gahanを誘い、正式にDepeche Modeが結成されます。バンド名はフランスのファッション雑誌から取られたそうです。Depeche Modeの最初のライブは1980年5月に、地元のJames Hornsby School (MartinとAndyの母校)で行われました。彼等の最初の音源はSome Bizarreの1980年出た同名のコンピに収められた"Photographic"と言う曲です。彼等はデモテープを皆んなで配りまくりましたが、殆どのレコード会社に”Fuck Off!!!”と言われたそうです。彼等の正式なデビューは、彼等のライブを、東ロンドンにあるパブBridge Houseで見たDaniel Miller (Mute Records)に声をかけられたことから始まります。1981年2月にデビューシングル”Dreaming of Me”をMuteから発表、全英チャートで57位を記録します。さらにシングル”New Life”を発表、これが全英チャート11位のヒットとなり、3ヵ月後に出した”Just Can't Get Enough”では全英チャート最高8位と段々人気が出てきます。1981年10月リリースのデビューアルバム”Speak & Spell”は全英チャート10位を記録し、評論家や雑誌から好印象な評価を受けます。とここで、作詞・作曲の大部分を手掛けていたVinceが、ツアーやプロモーションに嫌気が刺して、なんと1981年11月に脱退してしまいます。そこで、デビューアルバムで2曲だけ作詞作曲を手掛けたMartinが全面的に担当するように成ります。Vince脱退後の初のシングルとなった”See You”は過去最高の全英チャート6位を記録。続いて2枚のシングルを出した後、セカンドアルバム”A Broken Frame”を発表します。やがてバンドは4番目のメンバーを求め、メロディメイカー誌に匿名でメンバー募集を掲載、オーディションの結果、当時22歳のAlan Wilderをメンバーとして選びました。実はこの時、Alanは年齢を詐称していましたが、それ程問題にはなりませんでした。1983年に4人編成に戻ってから初のシングルとなる”Get the Balance Right!”を発表。続いて、サードアルバム”Construction Time Again”を発表しますが、Alanのアイデアで、SynclavierやE-mu Emulator samplerを用いて、金属の打撃音や摩擦音といったインダストリアル・ミュージックの要素を持ち込んだ異色作となりました。1984年に発表された”Some Great Reward”は、挑発的な楽曲が込められた作品であり、売り上げも過去最高となりました。先行シングル”People Are People”は全英チャート4位、全米チャート13位など欧米でヒットしており、人種差別と暴力をテーマになっています。シングルカットされた”Master and Servant”は、詞の内容や鞭の打撃音、鎖の音など当時は公にできなかったSMプレイを想起させる内容となり、米国のラジオ局では多くの放送局が曲を流すのを自粛した。またBBCでも一時放送禁止が取り沙汰された。メンバーが黒い皮やエナメルを用いた服装に身を纏い、Martinが女装をしだしたのもこの時期です。まあ、ここら辺からも彼等は前進し、活動を続ける訳ですが、まあ ビッグバンドに有りがちなアルコール依存症や薬物乱用など、またAlanの脱退などを克服して,現在に至ります。彼等の欧州での人気はアリーナクラスで、とても日本では考えられない大物になっています。 長くなりましたが、本作は1984何ロンドンでのライブ盤なんですが、Discogsに無いし、レーベル名も無いので、恐らくブートと思われます。しかしながら、音質は割と良く、当時の模様を伺い知ることが出来ます。選曲も初期のナンバーが多いので、私的には嬉しかったですね。最初期のナンバーはやっぱり観客にも受けてますね。多分、シンセ3人+Vo1人と言う編成でしょうか、恐らくはTR-303のドラムマシンを使ってますね。いつも疑問に思うのは、こう言うシンセ・バンドは一体、どうやって、ドラムマシンやシーケンサーを使っているのかな?と言うことですね。The Human LeagueやOMDなんかは録音したオープン・リールをバックに使ってましたね。今ではすっかりビッグなバンドになっていますが、この頃はまだ、ニューウェーブと一緒に出てきて、その流れに乗りつつも、独自のポップ路線を歩き始めた感じで、いいですね。初々しいって言うので、まあ。そんな感じで、Depeche Modeの初期のライブを堪能してください。 [1994年のライブ] https://youtu.be/g4GOGhzZb-w #DepecheMode #LivrLondon84 #LiveBootleg #ElectroPop #TechnoPop #UK #AndyFletcher #MartinGore #DaveGahan #VinceClarke #Mute #DanielMiller #Synthesizers #Vocal #RolandTR-303
Electronic Pop 不明 不明Dr K2
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Thomas Leer & Robert Rental “The Bridge”
これの前にリリースされたそれぞれのソロ・シングルが共に大好評であったThomas LeerとRobert Rentalのコラボ・アルバムです。しかもIndustrial Recordsからのリリース❗️簡単に両者のバイオグラフィーをおさらいしておきます。先ず、Thomas Leerですが、スコットランドの Port Glasgow生まれで、1970年代初期から中期まで、地元で実験的シンセポップバンドで活躍していましたが、ロンドンに出てきます。当時はパンクロックが大旋風を巻き起こしていたこともあって、Pressureと言うパンクバンドを結成していました。しかし、彼はシンセポップやクラウトロックのような音楽に影響され、1978年にソロで活動、完全自主制作で名盤”Private Plane”7㌅をリリースします。これは彼のアパートで録音され、650枚しか作られませんでしたが、英国の有名音楽誌NMEで「今週のシングル」に選ばれています。一方、Robert Rentalも同郷のThomas Leerと同様に、南イングランドからロンドンに出てきて、パンクシーンに触れて、初のソロシングル”Paralysis”を4ch TascamのレコーダーをLeerに借りて、自宅で録音し、自身のレーベルから出しました。その時に、彼はEDP WASPシンセを使っていたのですが、そのシンセをThrobbing GristleのChris CarterやWhitehouseのWilliam Bennettにも紹介しています。その縁なのか、Thomas Leer & Robert Rentalの本作はT.G.のレーベルからリリースされました。Rentalは余りソロでの作品は無く、この”Bridge”やThe Normal (Daniel Miller)とのコラボなど誰かとのコラボ作品が多いです。なお、Rentalは2000年に肺癌で亡くなっています。 それで、本作についてですが、お互いのシングルの曲を混ぜ合わせた様な,何処か歪なシンセポップで、決してハッピーな感じは無く、どちらかと言うと「雨のロンドン」の様にちょっと暗い鬱々とした感触が他のシンセポップバンドとは違うところですね。A面はまだリズムマシンやシーケンサー等を使っており、ポップな曲調ですが、B面は、ビートレスで——シンセのバルス音をリズムにはしている——、掴み所の無い実験的な曲が収められています。これはアンビエントと言うには余りにも不穏ですね。Special ThsnksにT.G.の名前があるのは、恐らく、T.G.の8ch Reel-To-Reel Recorderを彼等から借りたからでしょう。そんなアンハッピーなシンセウェーブな音楽にも触れてみて下さい。 A1 “Attack Decay” (3:42) A2 “Monochrome Day's” (3:59) A3 “Day Breaks, Night Heals” (4:00) A4 “Connotations” (3:59) A5 “Fade Away” (6:21) B1 “Interferon” (8:18) B2 “Six A.M.” (3:09) B3 “The Hard Way In & The Easy Way Out” (4:39) B4 “Perpetual5:01 B3 “The Hard Way In & The Easy Way “ https://youtu.be/Icuj9msN5V4 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLqqTsphh57d73wcYZkM5kJByfuTZc6G7u #ThomasLeer #RobertRental #TheBridge #IndustrialRecords #Experimental #SynthPop #Synthesizers. #Guitar #Reel-To-ReelRecording #CollaborationAlbum #ElectronicPop
Electronic Pop Industrial Records 不明Dr K2