Danielle Dax “Inky Bloaters”

0

英国固有の音楽を提示してきたDanielle Daxのソロアルバム3作目です❗️1976年にミス・イヴニング・エコーになっていた彼女は、1979年にLemon Kittens(その時はAmii Toytal & the Croixroads名義だったそうです)にキーボード兼サックス兼フルート奏者として加入し、Reading Universityの学生団体が運営するAirport Barで初デビューを飾っています。彼女はKarl Blakeの強い要望によりLemon Kittensに加入し、2枚のアルバムと2枚のシングルを出しましたが、その時のジャケは彼女が担当しています。その後、彼女は、Robert FrippのLeague of Gentlemenにジャケや歌で参加したり、 Robert Frippのソロアルバム”Let the Power Fall”でも参加しており、また、Bombay DucksではRobert Wyattとのデュエットでも参加しています。1982年に、Lemon Kittensは「冬眠」に入り、それで、Danielleはソロ活動を始めました。彼女はマルチインストメンタリストなので、最初のソロアルバム”Pop-Eyes” (このジャケ写は強烈ですね)は全てのパートを彼女自身が演奏して作製され、1983年にIRCよりリリースしています。その後は、David Knightらの協力もあり、セカンド・ミニアルバム “Jesus Egg That Wept”を1984年にリリース、そしてサードアルバム”Inky Bloaters”を1987年にリリースし、それが本作品になります。その後、彼女は順調にアルバムやEPをリリースしていきます。また、彼女は映画にも出演したりしていましたが、1995年に音楽活動を停止し、 翌年には、BBC のインテリア・デザイン番組Homefrontで、Designer of the Year Awardを受賞したりしています。
それで本作品について紹介します。先ず、ジャケ写が豪華で美しいのに目を引きますが、内容もかなり凝ったポップミュージックになっています。Lemon Kittensが骨折したアヴァン・ポップだったのに対して、本作品は時々、中東風のメロディーもある無国籍ポップミュージックに仕上がっています。殆どのパートも彼女が演奏していますが、盟友David KnightやIan Sturgessも参加しており、表情豊かな音楽になっています。よく彼女の音楽をケルティックとかと評されることが多いですが、私は余りそうは思わないんですよ。寧ろ、アラビックな感じですね。それからアレンジの妙で気づきにくいのですが、割とミニマルなコード進行なのではないかと思います。また、個人的に、彼女のイメージは、丁度、Kate BushとDiamanda Galasの中間みたいなんですが、多分に彼女の歌い方が両者に共通点があるように思えます。そんな多才なDanielle Daxのカラフルなポップミュージック「真っ黒焦げの燻製鰊」(歌詞の謎解きも面白い)にも機会があれば、触れてみて下さい。

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=PL933E11E4EC2B0522

#DanielleDax #InkyBloaters #LemonKittens #PopMusic #Multi-instrumentalist

Default