Pere Ubu “Trouble On Big Beat Street”

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早速、入手しました、Pere Ubuの2023年最新作”Trouble On Big Beat Street”です。もう何作目(デジタル入れて37枚目のアルバム?)でしょうか? 息の長いバンドです。今回のメンバーは、David Thomas (Vo, Analog-Synth), Alex Ward (G, Clarinet, Back-Vo), Keith Moliné (G, Electronics, Back-Vo), Michele Temple (B, Piano, Tambourine), Gagarin (Digital Synth, Drs, Bongos), Jack Jones (Thermen, Back-Vo), Andy Diagram (Trumpet, Electronics)と大所帯になっています。初期ー中期のバイオグラフィーについては書いてありますが、2000年以降のことは余り書いていないので、ちょっと補足しておきます。2000年には、David Thomasは、Andy DiagramとKeith Moliné共に、Thomas and Two Pale Boys或いはThe Pale Orchestraと言うサイドプロジェクトでツアーなどの活動に注力していますが、その年にPere Ubuの方はクリーヴランドのロックの殿堂入りを果たしており、2000年9月にWayne Kramerの客演を迎えて、”55 Years of Pain”のパフォーマンスをやっています。Pere Ubuの方は少しお休みになりますが、2002年5月20日に、アルバム”St. Arkansas”をリリースします。この時のメンバーはDavid Thomas, Tom Herman, Robert Wheeler, Michele Temple, Steve Mehlmanで、Jim Jones (G)も客演しています。その後、2002年後半に、Tom Hermanが脱退し、代わりにKeith Molinéが加入します。また、2002年2月1日に.前身のRocket From The Tombs (RFTT)のオフィシャルなアルバム・リリースをしています。2004年にはPere Ubuのライブ映像の撮影が開始されます。この時期(2004-2006年)には、Pere UbuとTwo Pale BoysとRFTTのツアー等以外にも映画音楽や劇伴などで多忙を極めています。そうして、2006年9月19日に、Pere Ubuのアルバム”Why I Hate Women”がリリースされていますが、その時のメンバーはThomas, Moliné, Wheeler, Temple, Mehlanで、その後、このアルバムのリミックス・アルバム”Why I Remix Women”もリリースされます。2007年もツアーと劇伴で終わりますが、2008年2月には、ギタリストだったJim Jonesがアパートで亡くなっているのが発見されます。2009年9月14日には、アルバム”Long Live Père Ubu!,“がリリースされ、また、ポーランドでのフェスで、”Bring Me The Head of Ubu Roi”が、生演奏されています。更に、2010年には、デビューアルバム”Modern Dance”の再演がクリーヴランドとシカゴで行われます。その後、Thomasは、伊で開かれた詩のフェスにも参加。2011年にも、オリジナル・メンバーTom Hermanが加わって、アルバム”The Modern Dance”が再び演奏され、2011年には、1962年作のホラー映画”Carnival of Souls”の劇伴をやっています。その合間に、Two Pale BoysやRFTTの作業にも着手しています。2013年1月7日に、Pere Ubuの新作”Lady from Shanghai”がリリースされますが、この時のメンバーは、David Thomas, Keith Moliné, Michele Temple, Robert Wheeler, Steve Mehlman, Gagarinです。その後も色々ゴタゴタがありましたが、2014年9月8日に、漸く”Carnival of Souls”がアルバムとしてリリースされます。この時のメンバーは、David Thomas, Keith Moliné, Michele Temple. Robert Wheeler, Steve Mehlman, Gagarin, Darryl Boonから成りますが、Thomasは、このアルバムとは別に、このアルバムに関係した内容のエッセイも発刊しています。その時期にPere Ubu (Moon Unit)を結成し、2種類のボックスセットを出しています。その後も、ライブはやっていますが、2022年4月1日に、リマスターしたボックス・セット”Nuke The Whales: 2006-2014”をリリース。この後の動向は、Wikiにも詳しくは掲載されてはいませんので、詳細は不明ですが、本作品は、名門Cherry Red Recordsから、2023年にリリースされています。
 それで、本作品の内容についてですが、一言で言えば「難解」です。アヴァンギャルドとも言えず、ポップとも言えず、何とも形容し難い難解さがあります。先ず、曲間が非常に分かりにくい。また、理解不能な曲、例えば、A5 “Nyah Nyah Nyah”(単に「にゃーにゃー」って猫の真似して言ってるだけ?)やB5 “Uh Oh” (何だ、このタイトル?)と言った意味不明さやらB4 “Crazy Horse”でのOsmondsのダンサブルだけど不明瞭なカバー曲なんかが最たるものです。ただ、色んな音が鳴っているのですが、お互いに干渉していないと言うか?どれ一つ抜けても成立しないような曲構造になっている点は正にミラクルです❗️米国のバンドと言うこともありますが、Captain Beefheart & His Magic Bandとの共通点(特にカントリーやブルースなどの音楽要素)も感じられ、そこがまたPere Ubuと言うかDavid Thomasの凄いところだと再認識させられました。舐めて掛かると、ヤラれるぞ❗️

A1 “Love Is Like Gravity” (5:43)
A2 “Moss Covered Boondoggle” (4:07)
A3 “Crocodile Smile” (6:16)
A4 “Movie In My Head” (2:44)
A5 “Nyah Nyah Nyah” (2:30)
B1 “Worried Man Blues” (7:16)
B2 “Let's Pretend” (2:51)
B3 “Satan's Hamster” (2:33)
B4 “Crazy Horses” (3:11)
B5 “Uh Oh” (3:51)

B4 “Crazy Horse”
https://youtu.be/cHgHm0W-Jlk

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_n6IiAGe1c87gzo7P1Oe0KmR_dyXpJ_4fU&si=YOuCPuWMJWhcVxoY

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