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たのしいムーミン一家
ムーミン原作小説第3作目。 90年代版アニメの 直接的な原型となったので 馴染みのあるストーリーも 所々見られます。 冬眠から目覚めたムーミンたちは 不思議な帽子を拾います。 誰が被っても大きいその帽子は なんと中に入れたものを 全く別の姿に変化させる 魔法の帽子だったのです。 帽子の魔法や新しくやって来た トフスランとビフスランに 振り回されつつも たのしい日々を送る ムーミン一家の記録。 全体的にほのぼのした作風で 美しい自然の描写や キャラクターたちの交流が楽しい 原作ムーミンを初めて読む方にも オススメの一冊です。
小説 講談社 トーべ・ヤンソンkaikai
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ムーミン谷の十一月
ムーミン小説シリーズの 最終巻なのですが、 前の巻でムーミン一家は 島に移住してしまったため はじめからおわりまで 主役不在という凄い内容♨︎ ムーミン一家に会いに スナフキン、ホムサ、ヘムレン、 フィリフヨンカたちが ムーミン谷を訪れるも、 一家は既に谷を去ってしまったため 偶然集まった個性の強い人々が ひと時の共同生活を送るという物語。 なにかを求めて集まった人たち。 クセの強い面々なだけに 共同生活も上手くいかない。 しかしそんな暮らしの中で 求めていたものに気づき またひとりひとりに戻っていく。 味わい深い一冊でした。
小説 トーべ・ヤンソン 講談社kaikai
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ムーミンパパ海へいく
ムーミン原作小説シリーズの 最後から2番目にあたる作品。 平和で快適な生活のなかで ムーミンパパは父親として やるべきことがないことに苛立ち、 自分主体の家族生活を求めて 住み慣れたムーミン谷から 灯台がひとつあるだけの島に移住し そこで暮らしていく物語です。 自分で何でもやりたがる割に 大抵空回りしてばかりのムーミンパパ、 家事や庭の手入れなどの趣味を奪われ 心が徐々に壊れていくムーミンママ、 うみうまへの恋や独立心に駆られて 家族から距離をとるムーミントロール。 濃密なドラマが詰め込まれるなかで 離れ離れになる家族の在り方について 考えさせられるストーリーです。 …よりにもよってこの本から 原作ムーミンを読み始めたので イメージとのギャップに かなりビックリしましたが キャラクターの心理がよくわかり ますますムーミンが好きになる いい作品でした。
小説 トーべ・ヤンソン 500円 講談社kaikai