101系前面方向幕(中原電車区/浜川崎支線)

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101系前面方向幕(中原電車区/浜川崎支線)

1980年から2003年まで、南武線の浜川崎支線(南武支線)で活躍した、
中原電車区所属の101系電車用、前面方向幕です。
JRで最後まで活躍した101系という事で、2両編成でたくさんの
通勤客を運ぶ姿をカメラに収めた方も、たくさんおられると思います。

この幕は、1988年の浜川崎支線ワンマン運転開始の際に新調された、
フィルム製の(通常の方向幕素材に印刷された)幕になります。

101系電車が製造された1957年当時は、まだフィルム製の方向幕は
一般には登場しておらず、硬質の布に黒色の文字を入れた「布幕」を
手回しのハンドルで回して転換するタイプが主流でした。それでも、
国鉄では琺瑯びきの大きな鉄板を列車の前頭に掲げていた時代なので、
当時は斬新で画期的な手法だったと思います。

浜川崎支線用の101系電車がワンマン改造された時には、すでに「布幕」
の時代はとっくに終わり、通常のフィルム製方向幕が採用されました。
浜川崎支線用の布幕は、「尻手-浜川崎」と横一列表記でしたが、
ワンマン用のフィルム幕では、画像の通り二段表記となり、
個人的には見やすく改善されたのかと思います。

2003年まで残ったJR最後の二両の101系電車の行先表示では、片側の
先頭車の表示が一列表記、もう片側の先頭車が二段表記でしたので、
これは幕の材質の違いかと思います。

支線専用車の幕ですが、本線系統の行先も収録されています。
(本線用の末期の101系電車と、共通仕様だったと考えます)
また、相互表記(ハイフン表示)以外に、通常は使用されない
「浜川崎」「尻手」単独の行先も収録されており、
入庫列車においてサービス(?)で掲出されたりもしました。

※浜川崎支線は、3つの駅間を往復するだけの、短い線区の為、
折り返しの度に手動で行先表示を変更させる手間を省く目的で、
常時、相互表記(ハイフン表示)の幕が掲出されていました。
入出庫時も「回送」表示は出さないため、相互表記以外の表示は
かなりのレアケースでした。

我が家では、純正の101系電車用の前面表示器に入れて、飾っています。

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