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京セラ SlimT (スリムT)
京セラ SlimT (スリムT) ヤシカの時代からツァイスレンズを搭載したコンパクトカメラはあったが、 このスリムTはコニカのビッグミニから始まる、高品位単焦点コンパクトカメラのブームのさなかに発売されたもの。 高品位とあるが、高級ではない。確かにズーム搭載コンパクトでも同じような価格帯のものがあったし、廉価な単焦点コンパクトとは違う。 一部では「プアマンズコンタックスT2」とも言われたようだが、 T3が出るまで、ゾナーレンズは38㎜であり、このカメラにはテッサー35㎜が搭載されていて、焦点距離の好みは微妙に違う。 フロントフェイスの色違いとか、バージョンアップされるTプルーフも兄弟機と考えてもいい。 ズーム搭載のTズームも出るが、それはまた違う機種。 レンズバリアを開閉するスイッチでレンズがせり出る。レンズバリアは電動ではなく、スイッチで物理的に開くタイプ。 久々に出したらレンズが出ないのでフロントカバーを外してスイッチを調整したら治った。 構造上ホコリが入りやすいようだ。 操作はシンプル、基本的に押すだけ。 コンタックスTシリーズのように絞りを操作したり、マニュアルフォーカスをしたり、露出補正をしたりはできない。 フラッシュのモードボタンがあって、スナップカメラとしてはフラッシュを使わない主義の自分はオフにするのだが、 この機種はオフというのがなく、夜景モードがオフの代わり。 背面のデータバックの電源は本体と共有。 使用電池はリチウム電池CR123Aタイプ。 オートフォーカスはレリーズボタン半押しで測距だけ行いレリーズとともにレンズが繰り出すタイプ。 グリップ側にパトローネを収めて厚みをそちらに持たせてフラッシュ側はテーパーがついて薄めになっているのが この時期のライバルに似ている。 ライバルに比べるとあまり小さい感じもしない。(笑) 気にしていなかったが、シリアルナンバーが4桁の初期モデルのようだ。
フィルムコンパクトカメラ 京セラ ブラックhiromaro99
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CONTAX 159MM
CONTAX 159MM コンタックスはRTSより始まり、 フィルムを手巻きする139と自動巻き上げの137系が裾野を支える。 137系の進化が167だとすれば、159は139の進化系。 どちらもMMレンズというマルチモード対応のレンズにてそれまで絞り優先AEとマニュアルモードのみだったコンタックスに シャッター優先AEとプログラムAEを可能とした。 ただし、この159MMにはシャッタースピード優先AEは搭載されていない。 代わりにマルチプログラム化されていて、LPとHPモードが搭載されている。 それぞれ「ロースピードプログラム」「ハイスピードプログラム」 の略だ。 LPは1/60のシャッタースピードを優先させ、絞りで制御できなくなったらシャッタースピードが遅くなったり早くなったりして露出制御するプログラムAE、 HPは1/1000を優先させるプログラムAEである。 従来のAEタイプと区別されるレンズを使用しても絞り優先AEとマニュアルが可能。 ツァイスレンズは特に絞り優先が相性がいいレンズと考える。 AEタイプ、MMタイプ、西ドイツ製、日本製で同じ焦点距離のレンズが選べたりするが、 微妙に差異があるとされるバリエーションで撮影するのも一興。 展示物はツァイスの望遠レンズとしてはスタンダートなバリオゾナー80-200㎜F4MMを装着。 直進ズームで、ズーミングでも全長が変わらないこのレンズ、 ボディには控えめながらホールディングが向上しているグリップが設けられてはいるが、 大きめ、長尺なレンズはワインダーを装着したほうがホールディングは向上するので 個人的にはそちらをお勧めする。 大口径レンズが多いツァイスレンズにうれしい1/4000秒のシャッターが搭載されている。 シンクロスピード1/250秒はのちに出るRTSⅢとS2、S2bのみに許された機能である。 フラッシュのTTLオートが可能だとするとRTSⅢとこの機種のみのスピードとなる。
フィルム一眼レフカメラ 京セラhiromaro99