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ティモシー・アーチャーの転生 / フィリップ・K・ディック著 大瀧 啓裕訳
1982年刊行。ディックの遺作 原題:The Transmigration of Timothy Archer 「ヴァリス」、「聖なる侵入」と共にディック三部作と言われています。内容は、SF小説というよりはどちらと言えばオカルト小説っぽいです。新訳版もそのうちに読みたいと思っています。
サンリオSF文庫 SF フィリップ・K・ディック 大瀧 啓祐ace
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まだ人間じゃない / フィリップ・K・ディック著 浅倉 久志 他訳
ディック短編集④ 原題:The Golden Man 1980年刊行の短編集「The Golden Man」を分冊したもの(ハヤカワからは1992年初版)。サンリオSF文庫から「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディックIV 」マーク・ハースト編 として1985年に出版されました。 表題作の「まだ人間じゃない」は、タイトルどおりの強烈な作品です。こんな強烈は世界を打ち出しておきながら、エンタメ作品にしないところがこの作家の巧さだと思います。 ディックの「あとがき」と「作品メモ」を収録しています。 ・The War With The Fools「フヌールとの戦い」1964年 友枝康子訳 ・The Last Of The Masters「最後の支配者」1954年 浅倉久志訳 ・Meddler「干渉する者」1954年 大瀧啓裕訳 (ちくま文庫「人間狩り」収録の「干渉者」仁賀克雄訳と同じ) ・A Game Of Unchancy「運のないゲーム」1964年 浅倉久志訳 ・Sales Pitch「CM地獄」1954年 浅倉久志訳 ・Precious Artifact「かけがえのない人造物」1964年 小川隆訳 ・Small Town「小さな町」1954年 小川隆訳 ・The Pre-Persons「まだ人間じゃない」1974年 友枝康子訳
ハヤカワ文庫 SF SF フィリップ・K・ディック 友枝 康子ace
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ゴールデン・マン / フィリップ・K・ディック著 浅倉 久志 他訳
ディック短編集③ 原題:The Golden Man 1980年刊行の短編集「The Golden Man」を分冊したもの(ハヤカワからは1992年初版)。 編集したマーク・ハーストが書いた「はじめに」と、ディックが書いた「まえがき」と「作品メモ」を収録。 サンリオSF文庫から「ザ・ベスト・オブ・P・K・ディックⅢ 」マーク・ハースト編 として出版されていました。 表題作の「ゴールデン・マン」はニコラス・ケイジ主演の映画「ネクスト」の原作となっています。しかし"少し先の未来が予知できる"という部分のみピックアップされて中身は別物です。 ・The Golden Man ゴールデン・マン 1954 友枝康子訳 (ちくま文庫「人間狩り」収録の「ゴールデン・マン」仁賀克雄訳と同じ) ・Return Match リターン・マッチ 1967 友枝康子・訳 ・The King Of The Elves 妖精の王 1953 浅倉久志・訳 ・The Mold Of Yancy ヤンシーにならえ 1955 小川隆・訳 ・Not By Its Cover ふとした表紙に 1968 小川隆・訳 ・The Little Black Box 小さな黒い箱 1964 浅倉久志・訳 ・The Unconstructed M 融通のきかない機械 1957 友枝康子・訳
ハヤカワ文庫 SF SF フィリップ・K・ディック 友枝 康子ace
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時間飛行士へのささやかな贈物 / フィリップ・K・ディック著 浅倉 久志 他訳
ディック傑作集② 原題:The Best of Phillip K. Dick 1977年に、イギリスのSF作家ジョン・ブラナーが編集して刊行された短編集の第2巻(ハヤカワからは1991年初版)。以前は1983年にサンリオSF文庫から「ベスト・オブ・フィリップ・K・ディック」として出版されていました(現在は絶版)。表題作の「時間飛行士へのささやかな贈物」はオススメの作品です。 ・The Father-thing「父さんに似たもの」1954年 大森望訳 (ちくま文庫「人間狩り」収録の「パパそっくり」仁賀克雄訳と同じ) ・Service Call「アフター・サーヴィス」1955年 大瀧啓裕訳 (ちくま文庫「人間狩り」収録の「サーヴィス・コール」仁賀克雄訳と同じ) ・Autofac「自動工場」1955年 大瀧啓裕訳 ・Human Is「人間らしさ」1955年 友枝康子訳 ・If There Were No Benny Cemoli「ベニー・セモリがいなかったら」1963年 大瀧啓裕訳 ・Oh, To Be A Blobel!「おお!ブローベルとなりて」1964年 浅倉久志訳 ・Faith Of Our Fathers「父祖の信仰」1967年 浅倉久志訳 ・The Electric Ant「電気蟻」1969年 浅倉久志訳 ・Little Something For Us Tempnauts「時間飛行士へのささやかな贈物」 1974年 浅倉久志訳
ハヤカワ文庫 SF SF フィリップ・K・ディック 友枝 康子ace
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パーキー・パットの日々 / フィリップ・K・ディック著 浅倉 久志 他訳
ディック傑作集① 原題:The Best of Phillip K. Dick 1977年に、イギリスのSF作家ジョン・ブラナーが編集して刊行された短編集の第1巻(ハヤカワからは1991年初版)。以前は1983年にサンリオSF文庫から「ベスト・オブ・フィリップ・K・ディック」として出版されていました(現在は絶版)。 ・Beyond Lies The Wub「ウーブ身重く横たわる」1952年 大森望訳 ・Roog「ルーグ」1953年 大森望訳 ・Second Variety「変種第二号」1953年 友枝康子訳 ・Paycheck「報酬」1953年 浅倉久志訳 ・Imposter「にせもの」1953年 大森望訳 ・Colony「植民地」1953年 大瀧啓裕訳 ・Expendable「消耗員」1953年 浅倉久志訳 ・The Days Of Perky Pat「パーキー・パットの日々」1963年 浅倉久志訳 ・Breakfast At Twilight「たそがれの朝食」1954年 浅倉久志訳 ・Foster, You're Dead「フォスター、おまえ、死んでるところだぞ」1955年 友枝康子訳 表題作の「パーキー・パットの日々」は、長編「パーマー・エルドリッチの三つの聖痕」のベース作品です。火星での過酷な生活を紛らわすためにドラッグを使用しパーキー・パット人形で遊ぶ姿は、SNSやVRに没頭している現代人にダブって見えます。 「ウーブ身重く横たわる」は「イナゴ身重く横たわる」に関係あるように思えますが別物です。
ハヤカワ文庫 SF SF フィリップ・K・ディック 友枝 康子ace
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聖なる侵入 / フィリップ・K・ディック著 大瀧 啓祐訳
1981年刊行(創元推理文庫1990年初版) 原題:The Divine Invasion 一応「ヴァリス」の続編としてストーリーが展開しますが、後半話が変わってきます。ディックは、神秘体験と現実の出来事を関連づけて、それがナンセンスだとわかっていながらそこから抜け出せなくなっていたんじゃないでしょうか。 ディックの遺作です。この作品発表の翌年、脳梗塞で他界しました。
創元推理文庫 SF フィリップ・K・ディック 大瀧 啓祐ace
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ヴァリス / フィリップ・K・ディック著 大瀧 啓祐訳
1981年刊行(創元推理文庫1990年初版) 原題:VALIS これを執筆した当時、ディックはかなり不安定だったのではないでしょうか。主人公ホースラヴァー・ファットはディック自身といわれています。SFというよりは私小説。捉え方や評価はかなり分かれると思います。グノーシス主義の理解も求められて、難解な作品となっています。
創元推理文庫 SF フィリップ・K・ディック 大瀧 啓祐ace
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アルベマス / フィリップ・K・ディック著 大瀧 啓祐訳
1985年刊行(創元推理文庫1995年初版) 原題:Radio Free Albemuth ディックの死後に発見された作品。「ヴァリス」、「聖なる侵入」、「ティモシー・アーチャーの転生」、この三部作の原型のような作品。が、皮肉なことにしっかりSF小説していて「ヴァリス」より読みやすく面白いです。
創元推理文庫 SF フィリップ・K・ディック 大瀧 啓祐ace