19世紀の仏製の水銀の温度計

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今年の博物蒐集ベスト3に入る、美しい理科学機器。

木製の台にフランス語が書かれた真鍮の板の上に、ぐるぐると末端が渦巻きになった水銀の温度計が取り付けられている。

経年で鈍く輝く真鍮の上で、妖しく光る水銀。錬金術ぽい雰囲気で、中2心が満たされるアイテム。

精度は実際の温度より低く出ているが、気温の上下でちゃんと変化が見えて今でも楽しめる。

手で温めて水銀の上昇する様子を動画にしたもの(リンク先3枚目)
https://www.instagram.com/p/ClvbeyjJt5N/?igshid=YmMyMTA2M2Y=

水銀を使った製品は取引が禁止されるようになったため、今後このような製品を入手するのはコレクター同士の譲り合いなどでないと、厳しいのではないか。

10年ほど前から、ショップのオンライン上で惹かれていたのだが、6万8000円という価格になかなか手が出せないでいた。

しかし、逃したら確実に落ち込むし、いまがタイミングなのではと迎えることに。

ショップの人の話によると、この10年で過去に何度か問い合わせはあったそうだが、話が流れたそうで。

たぶん、うちに来る運命だったのかなと。

精度だとイギリス製やドイツ製のほうが上なのだが、フランス製のアンティークな理科学機器は以前投稿した望遠鏡や顕微鏡など(こちらは確信はないが仏製の可能性はあり)、デザイン性が高くて飾っていて美しいのが特徴としてある。

https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/75?theme_id=33900

https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/18?theme_id=33612

#博物 #博物趣味 #科学 #理科アンティーク

19世紀末頃のフランス製の望遠鏡
19世紀末〜20世紀はじめ、100年以上前に作られたフランス製の望遠鏡。 顕微鏡のアンティークはけっこう市場に出るが、天体望遠鏡は非常に珍しい。ebayでたまにでるのを見てもリプロダクトかジャンクの実用不可のもの。 本体に書かれたE.Vionというメーカー名を調べると海外の掲示板がヒット。1900年頃製造されたリアルアンティークで、少なくとも10万以上の価値があることがわかった。 接眼レンズをひねると、レンズカバーがスライドされるようになっている(写真3、4)ギミックも良い。 ヤフオクで「知識はないけど蔵から出て来た」との説明だけあり、絶対に落札する!といさんだが3万円台で落とせた。 精密機器なのでやはりオーバーホールに出したくて調べると、香川県にある天体望遠鏡の設計制作やメンテナンスを行うヨシカワ光器研究所が信頼できそうで相談したら引き受けてくれた。 通常の接眼レンズのほか、太陽観察レンズらしきものがついていたので、それの使いかたや、構造について教えてほしいとも頼んだ。 すると、なんと返却の際、それらだけでなく、どんなメンテナンスをしたのかの詳細レポートが送られてきた! 複数枚の写真がはられ、手書きでかかれた8枚以上の素晴らしいもので、これだけで1万円払ってもいいくらい(写真6~8)。 そしてオーバーホールをして思うに、この望遠鏡は大量生産されたものではなく、当時の職人が時間をかけて作ったもので工芸的価値がある貴重なもの(写真7)と感じるそう。 同じ職人として、100年以上前の職人の仕事ぶりに時代をこえて共感するものがあったのかもしれない。 それも合わせて、ヨシカワ光器研究所の職人さんの仕事ぶりにも非常に感銘を受けた。さらに会計の詳細も明確で、26000は安い。 なお、望遠鏡の倍率は20~30くらいかと思う。経年で自然に変色した真鍮の雰囲気もよく、これで月を見るのは何とも贅沢なのだ。 #博物 #天文 #科学 #天体望遠鏡 #理科 #サイエンス #アンティーク #ヨシカワ光器研究所 #職人の本気
https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/75
明治の舶来もの、真鍮の顕微鏡
脚の部分まで総真鍮づくりの単眼式顕微鏡。東北の明治時代から続く医者の家の蔵から出てきたものとのこと。 医学の研究のために実際に使われていたと思われるが、残念ながらメーカー名がない。日本で顕微鏡が初めてつくられたのは1910年以降なので、それ以前にメインで顕微鏡が輸入されていたドイツ製と推察。 ドイツ製のアンティークの顕微鏡といえばLeiz(ライツ)などが有名。総真鍮の顕微鏡はなかなか見ないので、フランスやイギリスものの可能性もあるが、日本に当時入ってきたとなると、やはりドイツだろうか。 オリジナルの革のケースに入ってるのも珍しい。1890よりもっと古い可能性もある。 #明治時代 #医学 #理科 #道具 #顕微鏡 #博物 #科学#サイエンス
https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/18

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