山口県山口市秋穂二島 グウィンデル水晶

0

グウィンデル水晶、ねじれ水晶はスイスのアルプス山岳地帯で産出されることで有名です。数万に一つと言われるほどレアな形状の水晶で、かなりの金額を積まないと入手ができないという、コレクター垂涎の水晶です。

パキスタンやウラル、ブラジルでも発見はされていますが、極めてレアなことに変わりはありません。

日本ではねじれ水晶はあるものの、グウィンデルタイプのもの、つまり平行連晶のねじれ水晶はこれまで見たことがありません。長野県の田立でそれらしきものはあるようですが…

その中で、こちらの煙水晶はどうでしょうか?
秋穂二島の海岸のガマにて発見された煙水晶で、細かな水晶と一緒くたに3年間も箱詰めしていたものですが…

見た感じ、グウィンデル水晶に見えます。
色の濃さやテリツヤは文句なし。ねじれに関しても、確かにS字にねじれています(こちらはS型ではなく乙型といえば分かりやすい?)。

グウィンデル水晶の説明としては
①水晶の柱面から左右どちらかにx面を見つける
②右水晶か左水晶を判別する
③そのx面がある部分が上になるよう、横倒しにする
④その水晶を上から覗くとねじれが見られる
となります。今回は左側にX面が出ているので左水晶です。

実物を生でじっくり見てみないと、説明だけでは分かりにくいですね。画像で判別することは難しいので動画にしたもののリンクを貼り付けます。
https://twitter.com/Matsu_Crystal/status/1693131613419483570?t=EAYuiHJcCSNgnG7BJMPDag&s=19

グウィンデル水晶が成長する要因は詳しく分かってはおりませんが、産出される海外産地はほぼ高山帯。しかし、日本の田立は海抜500mほど、秋穂に至っては海岸なのでほぼ0m。

これはどう考えれば良いのでしょうか…?

山口県をはじめ、瀬戸内海には広大なペグマタイト地帯があります。中生代、白亜紀にかけてプレート沈み込みの影響で発生したマグマによって、この花崗岩帯は形成されています。スイスやヒマラヤも同じくプレートの動きによる形成。南木曽町の田立は、同じ年代の花崗岩によるもの。

関連はありそうですが、収集メインの私にとって、これ以上の研究をするにはまだまだ知識が乏しいです。どなたか調べてみて!(笑)

Default