Stan Getz, Joao Gilberto Featuring Antonio Carlos Jobim ‎– Getz / Gilberto (US, mono, Verve Records, V/DJ-2) <March 1964> その③

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Stan Getz, Joao Gilberto Featuring Antonio Carlos Jobim ‎– Getz / Gilberto (US, mono, Verve Records, V/DJ-2) <March 1964> その③
(Side A) VDJ-2 SIDe-1
(Side B) VDJ-2 SIDe 2

Recorded ; March 18–19, 1963
Stan Getz – tenor saxophone
João Gilberto – guitar, vocals
Antônio Carlos Jobim – piano
Sebastião Neto – double bass
Milton Banana – drums, pandeiro
Astrud Gilberto – vocals on "The Girl from Ipanema", "Corcovado"

Engineer [Recording] – Phil Ramone
Producer – Creed Taylor

 この盤はプロモ・オンリー編集のなされた激レア盤です。5-6枚は見たことがありますが、どれも盤はラベルが黄色で(白は見たことがありません)プロモと分かるような記載がいくつも存在します。ジャケも、オリジナルと異なっていて、見開き内側の左上に "DESIGNED FOR PROGRAMMING" と記載されています。純粋に音楽を楽しみたい人には、プロモより通常のオリジナル・プレスの方がお勧めかも。。。

 繊細な表現を好むジルベルトとハードにやりたいゲッツの意見が合わず、どの録音を残すかで議論になり、最終判断はしばしばプロデューサーに委ねられたと言われています。英語の話せないジルベルトがA.C.ジョビンに「こいつは馬鹿だと伝えろ」と言ったところジョビンは "Stan, João is saying that his dream always was to record with you". と伝えたというエピソードが残っています(このエピソード、わりと好きです)。ちなみに、プロデューサーはなんとPhil Ramone・・・

 ジャケ絵を描いたのはプエルト・リコ出身の抽象表現主義の画家 Olga Albizu です(抽象表現主義はアメリカが先導した初めての美術の潮流です:ジャクソン・ポロックが有名ですね)。Olga Albizuは本作品以外にも60年代前半のVerveのレコード・ジャケットを数多く手がけました。

 しかし、あのクソ下手くそなAstrud Gilbertoさえ参加していなかったら、不朽の名盤として扱われたかと思うと、あまりにも惜しいです。

https://www.youtube.com/watch?v=Uh9e3V1oLYk

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