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エドワード7世皇太子時代のリヴァースインタリオブローチ A reverse intaglio broach owned by the Prince of Wales, later became the King Edward VII
リヴァースインタリオ、別名エセックス・クリスタルとも呼ばれています。エセックス・クリスタルの由来は、ヴィクトリア女王に寵愛されたエナメル画家 William Essex に因んでいると言われていますが、詳細は学会でもまだ明確になっておりません。技法としては、ドーム状の水晶もしくはガラスを裏側から削り出して、手描きで彩色しております。緻密な技術が要求されますので、今では作るとしたら大変な事です。 さて、この作品は非常に珍しく貴重な物です。プリンス・オブ・ウェールズ、英国の皇太子に与えられる敬称ですが、その紋章は王室御用達のメーカーにつけられているのを見たことがあるかと思います。 このブローチはヴィクトリア女王の後継者であった皇太子エドワード、後のエドワード7世の物です。普通は裏側に真珠貝の薄いプレートを入れますが、こちらはいれていない。そう考えると、かなり時代が古いリヴァースインタリオだと思われます。駝鳥の羽の軽やかさと、王冠の重厚さが素晴らしいコントラストを出している傑作です。500円玉より少し大きい中にこれだけの緻密な彫刻と彩色をしていることにビックリします。 また、その水晶を囲んでいる彫金の素晴らしさは1800年代後期の英国金細工の素晴らしさを伝えています。 ご自身で皇太子がおつけになったのか、それとも恋多き王子でしたのでサラ・ベルナールのような大女優にプレゼントしたものか?来歴は分かりませんが、5センチの中に技巧と美が詰まった見事なブローチです。
ジュエリー Unknown 内緒Attie0128
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2つの宮家のカフリンクスの謎 Almost identical pairs of Imperial Cufflinks
2つともよく似た旧皇族のカフリンクスですが、どちらも朝香宮家のカフリンクスといわれていますが、よく見るとおかしい。違う家紋ではないですか? 実は久邇宮、東久邇宮、朝香宮とよく似通っているのです。大きな違いは、菊紋の上にある裏菊の花弁の数と形状です。久邇宮家と朝香宮家は区別は本当に難しいのですが、東久邇宮家は裏菊が5枚で、久邇宮と朝香宮家は7枚です。今後、ボンボニエールの項で触れますが、宮家の家紋の区別は非常に面倒。私のように下々のものだから分からないのでしょうが… カフリンクスとしては両方とも素晴らしい物です。特にチェーンのカフリンクスの朝香宮家の物は、小ぶりでありながらも、プラチナで菊花紋を後からつけている立体感の美しさ。残念ながらご一緒にパリで遊んだ東久邇宮様のカフリンクスより粋です。さすが、アールデコの屋敷を残してくださった朝香宮様という感じですね〜 #皇室 #天皇 #カフス
カフリンクス Unknown ?Attie0128