中村あゆみ『Be True』

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【2024年5月4日ON AIR】
アナログ音源専門プログラム「33rpm」。
今月は5月の空に響き渡る80年代J-ROCKをお届けします。まず最初にお送りするのは、パワフルな女性シンガー中村あゆみの『Be True』です。

「翼の折れたエンジェル」で一気にブレイクした中村あゆみですが、そこに至るまでは並々ならぬストーリーが隠されていました。

1966年6月28日大阪で生まれた中村あゆみ。3歳の時に両親が離婚して父親と暮らしていました。ところが父親が再婚すると居場所を失い、高校進学を機に大阪から福岡の母のもとへ移ります。高級クラブのママだった実母は、娘に店を継がせるか歌手にしたいと考えていたそうです。そんな母は、たまたま知り合いだった作曲家の平尾昌晃に相談して、娘を預けることにしました。

16歳で高校を中退して上京、六本木の平尾邸で住み込み生活を始めたものの、しっくりいかずに一人暮らしを始めます。お金も愛情もあった母のパートナーでしたが、このタイミングで会社が倒産、彼女への仕送りも途絶えてしまいました。そこで定時制高校に通いながらアルバイトを始め、赤坂の貴金属店で働きだすと事態は好転。

母のお客様を頼って奥様方へ宝石類を販売、すると、あっという間にトップセールスに。貯金も増え、高校には毛皮とハイヒール姿で登校、放課後は六本木に繰り出すというような日々。時代はバブル期真っ最中で、不自由のない暮しぶりでしたが、ここで再び悲劇が訪れます。

ある日アパートに帰ると枕の上に足跡があり、生活費として置いていた現金がなくなっていたのです。怖くなって、少し前に知り合った音楽関係者に連絡、指定されたスナックで落ち合いました。するとそこに、THE ALFEEの「メリーアン」をきっかけに、売れっ子作家となっていた高橋研が来店。中村あゆみの歌を聴いて『ぜひプロデュースを』と名乗り出てくれました。

コンプレックスだったハスキー・ヴォイスにも自信を持てるようになり、生まれたばかりのハミングバード・レコードから1984年「Midnight Kids」でデビュー。しかし1年目はなかなか売れず、立ち止まりそうになった時、『あなたは売れるから大丈夫。一生歌いなさい』と母に背中を押され、ライヴ活動に励みます。

85年、3枚目のシングル「翼の折れたエンジェル」がカップヌードルのCMに採用されると大ヒット。以後快進撃が続きますが、87年の「Rolling Age」をもって高橋とのコンビは解消。その後、結婚、離婚、再婚を経験して99年の出産を機に活動休止。

しかしシングルマザーとなって再び歌い始め、コロナ禍で『ママたちを元気に』との想いからママ・アーティストたちの音楽祭「ママホリ」を立ち上げるなど、プロデューサーとしても活動。2024年9月にはデビュー40周年を迎えます。

中村あゆみのアルバム『Be True』
SIDE A
「Drive All Night」
「翼の折れたエンジェル」
「街は毎日バースデイ」
「ガール・フレンド」
「Be True」

SIDE B
「夜明けのタップダンス」
「Dear」
「やせっぽちのジョニーE.」
「ミス・ユーモア抱きしめて」
「孤独のスパークナイト」

中村あゆみのアルバム『Be True』いかがでしょうか?
ちなみに1985年8月31日に、日比谷野外音楽堂でREBECCAとジョイントライブをしたことをきっかけに毎年8月31日は「AYUMIDAY」として、以後10年間スペシャル・ライヴを開催していました。

https://ayumi-nakamura.com/
中村あゆみ オフィシャルサイト

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